東方忘世語   作:プニタニオ

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投稿!!

遅くなってすみません。
2週間も空いてしまいましたね…
忘れていたわけじゃありませんがすみませんでした…

今回は大きく空けてしまったのと中々区切れないということで長めにしてあります。


それではどうぞ!!


22話 情報収集

月が真上にある時、俺とルーミアは薄暗い道を歩いていた。

「なるほど、あの時は能力を使って真っ暗にしていたんだな。」

「うん、私の能力は『闇を操る』能力なの。普段は私も周りが見えなくなるんだけどね、呪いのおかげで今も使っても周りが見えるんだよ。」

胸を張ってルーミアは答えた。

俺は苦笑いだった。

 

歩いて数分、国立図書館に着いた。

ここはかなり有名で、年中無休の24時間体制で毎日と言っていい程にあらゆる本が入ってくる。それだけではなく、世界中の新聞記事や事件簿までも入ってくる。

ある程度までは無料閲覧が可能だが度を超すと有料だったり許可が必要となる。

「大きいね~。」

「なんたって日本一だからな。最近は世界三位とかも聞いた事があるな…まぁとりあえず入るか。」

ルーミアが足を止める。

「どうした?」

「私、大丈夫かな…?」

暗く不安そうな顔をしていた。

なるほど、見つからないか心配なのか。

「じゃあちょっと待っとけ。」

そう言って近くにあった服屋に俺は入った。

 

「おまたせ~。」

「なにそれ?」

俺の持っていた大きめのビニール袋にルーミアが反応する。

「これを着れば少しは大丈夫だろ。」

取り出したのは灰色の大きめのパーカー、黒に細い赤が入ったチェック柄のミニスカート、黒タイツが入っていた。

「これは…?」

「プレゼントだ。服のセンスは自信ないけど…」

「あり…がとう。」

言葉が詰まっていた。嬉しかったのか驚いたのかは分からないが嫌ではなさそうだから良かった。

買うのに苦労したよ…店員に変な目で見られたしな…

気付いたらルーミアが買った服を着ていた。

「どう…かな…?」

若干顔が赤くなって俺に言ってきた。

「おぉ!かなり似合うよ!」

「本当…?」

「本当だ!幼い子供みたいだな。」

「なによ~!私子供じゃないもん~!」

ルーミアが顔を真っ赤にして胸を叩いてきた。

「ごめんって。これあげるから機嫌直して、な?」

バッグから飴を取り出した。

服屋の店員に事情を話したらくれたものだ。

「許す!」

飴を取り、すぐに口の中に放り込む。

「美味しい~…」

ころころと音を立てて飴を頬張っていた。

「それじゃ、行くか。」

「うん!」

ルーミアはフードを深く帽子をかぶった。

 

国立図書館

「色々あるなぁ~。いつ入っても凄いものだな…」

入った瞬間、目の前に大きな本棚が並んでいた。その中にはぎっしりと言っていい程の本が綺麗に入っていた。

「凄いね!あんなに沢山!」

ルーミアも興奮気味だった。

「静かにな?あまりうるさいと怒られるからな。」

そう言うと、口元を両手でギュッと押さえてコクコクと頷いた。

 

「最近のニュースは…と…やっぱり大きいものは載っていないか。内部の方に保管されているのかな?」

受付に行って眼鏡をかけた女性に話しかけた。

「すみません。少し良いですか?」

「はい、何でしょうか?」

笑顔で返してくるこの女性は子供から大人まで幅広く人気を集めている。

もちろん、俺も例外ではない。

だけど隠しファンクラブ結成まではいかないが…

「最近のニュースを知りたいのですが…」

「それなら…あちらの方に新聞などニュース関連の本棚がありますのでご利用ください。」

「探してみたんですけど…自分が探したいものが見つからなくて…」

女性は一つのパソコンのモニターに目を向けた。

「お探しの物の内容は何でしょうか?」

「内容…ですか。ざっくり言ったら…この町の怪奇…事件?ですかね…」

一瞬、女性の顔が固まったのを俺は見逃さなかった。

「少々お待ちください。」

そう言って女性は奥の部屋に入って行った。

「これは…まずいことになったかな…」

「どうしたの?」

声のする方に目を向けるとそこには昔話など絵本を数冊持ったルーミアがいた。

「ルーミア…それは…?」

「読む!」

俺は頭を掻いた。

「そこの机で読んでおきなさい…」

「はーい!」

元気そうに机に本を広げて一つ取り、それを読み始めた。

広げた本の中に『フェルマーの最終定理』の本があるのは気のせいだろう…

 

「お待たせしました。」

先程の女性と一緒に老人に近い男性が来た。

「貴方がお探しの怪奇事件、についてですが…」

「無かったんですかね…?」

「いえ、いくつかありますが、一般の方には非公開でして…」

なるほど…警察とかその辺りにとってはかなり大きな事件になっているみたいだな。

「それは内容を知らないから、ですよね?僕は大体の内容は知っています。」

「貴方は警察か何かの方ですか?とてもそうには見えないのですが…」

「少なくとも一般人ではありません。無理を承知でお願いです。」

女性と男性が顔を見合わせる。

「仕方ありません。貴方の知っている内容の物でしたら少しだけお見せいたします。」

「ありがとうございます。」

俺はルーミアに目をやった。

それに気づいたのかルーミアはコクンと頷いた。

「それではこちらの方で少々お待ちください。」

受付の傍にあった椅子に俺は腰掛けた。

机の方に目を向けると、そこにルーミアはいなかった。

 

図書館に入る前…

「ルーミア、やって貰いたいことがあるんだ。」

「なに~?」

俺は周りに聞こえないように小さな声にする。

「図書館に入ったら気付かれないように図書館内部の構造を覚えるんだ。出来るだけ正確にね…」

真剣な顔でルーミアが頷く。

「その間に俺はニュース関連の本棚で色々と調べる。少し時間が経ったら受付の方に向かうよ。受付の方に向かっている間に適当な本を取って俺の所に来てくれ。」

「分かった…!!」

目を輝かせながら大きく頷いた。

「受付の奥には重要な本や書類が沢山あるんだ。中は薄暗いからルーミアの能力を使って内部を調べてきてくれ。出来るか?」

「大丈夫!私の闇は広げることもできるから全体を暗くして分からないようにするよ!」

「ありがとう。それとその頭のリボンを借りても良いか?」

「うん!」

俺は頭を撫でた。

えへへとルーミアが頬を緩める。

「それじゃ、行くか。」

 

ルーミアが内部に忍び込んで約5分…

中から先程の男性が出てきた。

「お待たせしました。確認しますが貴方の知っている内容とは?」

「数日前に男性が何かに襲われた、ですかね。場所は学校付近。」

持っていたファイルから数枚取り出した。

「こちらになります。」

「ありがとうございます。」

「終わり次第こちらのボックスへお入れ下さい。」

そう言って中に戻って行った。

事件の詳細が書かれた記事を見る。

 

 

男性一人が何者かに襲われた!

未明に歩道を歩いていた男性二人の内一人が何者かに腕を切られた。

しかし男性の腕どころか血痕すら男性の服以外に見つからなかった。

近くにいた男性の友人の証言によると、周りが急に暗くなり殆ど何も見えない状態だったと言っている。辛うじて見えたものは、金色の髪をした幼い子供だったらしい。

警察、自衛隊がその証言を元に子供の行方を追っている。

 

 

これは…大変だな…

ルーミアがフードを被っていて良かったよ…

とりあえず、これを書き写さないとな。

 

「戻ってきたよ…」

後ろからこそこそとルーミアが声をかけてきた。

「丁度こっちも記事の書き写しが終わったところだよ。それで、どうだった?」

「えっとね…」

渡したボールペンと手帳にフリーハンドで内部の地図を書き込んでいく。

「なるほど…重要なだけあって複雑だな…」

でも難関ではなさそうだ。

「それじゃルーミア、次は受付に行ってこれに書いてあるものを探してくださいと言ってくれ。兄から頼まれたと言ってな。その後、出来るだけ遠くの席に座るんだ。」

「分かった。」

俺は紙に本の題名を掻いてルーミアに渡した。

ルーミアは俺に着けていたリボンを渡した。

「頼んだぞ。」

「うん…!」

足早に受付の方にルーミアが走って行ったのを見て俺は頭にリボンをつける。

「『再現』しよう…呪いを受けた、今のルーミアを…」

 

奥に入って数分、俺は書類保管室にいた。

「えっと…あった。」

見つけたのはこの町の事件簿だった。

新しいのは1年ごとに分けてあり、古いものは約5年程度で一つのファイルに閉じてある。

1年と言えど、約5年のファイルと大差ない厚さだった。特に今年の物は特別なのか二つに分かれてあった。

「とりあえず、今年の2冊と一番古い約80年前の物を持っていこう…」

合計で5冊バッグに詰め込んだが、パンパンになって膨らんでいた。

戻る途中に住民票の覧があった。

「一応これも…」

一番新しい住民票の本一冊を手に取って、能力を使った。

 

図書館の方に戻ると、ルーミアが気付いてこちらに向かってきた。

頭に着けていたリボンをルーミアに返す。

「そろそろ行くか。」

受付に探してもらった本を返し、静かに図書館を後にした。

ちなみに探してもらっていた本は『俺と僕』という結構危ない小説だ。

一度、勧められて読んだことがあるが酷いものだった。

男の俺には理解し難い内容ばかりで三日程夢に出てきた記憶がある。

「暇だったからあの本読んでいたけどさ。」

ルーミアが口を開く。

「外の世界の男って皆あんなことしてるの?」

若干冷たい目で俺を見つめる。

「いや皆ではないけど…そういう人もいるんだよ…別におかしいことではないんだけどね…俺は出来ないかな…」

小説の内容が記憶の底から蘇る。

やばい…吐き気が…

「かずきはしないよね?男の人に対して服を破ったり、乱暴に下に…」

「それ以上は止めろ…俺はしないから…」

無理やり口を押えて阻止する。

「そーなのかー。なら良かった。」

そんなやり取りをしながら自宅へ帰った。




どうでしたか?

久しぶりの能力発動!
今回はルーミアの再現です。

国立図書館の設定ですが、全くのオリジナルですのでお願いします…w
最後の小説もオリジナルです。
※そういう趣味もありませんw

いつも見てくださる方、初めての方、改めて読んでいただきありがとうございます!
内容がしっかりしていなかったり誤字脱字などがあると思います。
その時は、コメントや感想でご指摘お願いします。


長くなりましたが、また次回!!
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