東方忘世語   作:プニタニオ

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投稿!!

長く空いてしまってすみませんでした!
実際は先週辺りに投稿しようと考えていたのですが、回線の故障により今まで投稿できませんでした。
これからも、見てくださると嬉しいです…

今回は2つです!
そのため、少し長くなっているかもしれません。

UA900突破!!


それではどうぞ!!


27話 過去と未来/紅魔館

「一体、何があったのかしら…」

寝ている永琳を見ながら呟く。

 

1時間前…

私は永琳と一緒に診察を兼ねて、これからの事を話すつもりだった。

 

「これは…⁉」

永遠亭が跡形もなく壊れていた。

「ゆ…かり…?」

積みあがった瓦や木材の中から這う様にして永琳が出てきた。

「永琳!?どうしたの!?」

私は永琳を抱き寄せた。

「分からない…気づいたらこんな目に…」

「どういうこと…?」

「一瞬だけ…逃げろ…と、聞こえたわ…早く、ここから離れないと…」

「分かったわ。藍!!」

隣に魔法陣が出来る。そこから複数の尻尾を持った妖怪が現れる。

「お呼びでしょうか?紫様。」

「埋まっている者達を助け出して。すぐに。」

「分かりました。」

そう言うと、狐の妖怪『八雲 藍』(やぐも らん)は辺りを片付け始めた。

私は境界を作り出し、その中に入った。

 

現在…

あれから永琳達は死んでいるのかと思う程に眠っている。

呼吸、心拍は至って正常だが顔が青白く、一切動く気配を見せない。

「この不思議な力…やっぱり…」

和希の力だ。前にも、同じ様に感じた記憶がある。

「もしかしたら…」

隙間を使って呼んだというのは嘘で、最初から永遠亭にいたとしたら。

そうなれば永遠亭、永琳達を攻撃することは可能だ。その間にルーミアも負傷させることが出来る。

しかし、それと同時におかしな点が出てくる。

攻撃と言えど、限界がある。

永琳達に気付かれずに、しかも一瞬で永遠亭を全壊させることは可能だろうか?

竹林の周りに住んでいた妖怪たちは何も聞こえなかったという…

無音であそこまで出来るのだろうか…?

頭の中を何かが横切った。それは、考えられない馬鹿々々しい考えだ。しかし、何故かそれが一番当てはまる。

過去の時間の和希(・・・・・・・・)…」

私は前にも同じ様な事があった。

それは和希が暴走した時…その時も人里が一瞬にして崩壊した。

和希が能力を使ったからだ。

「『物事を再生する能力』…貴方は昔そう言ったわね。」

存在を書き換えられていない時の和希なら安易に出来る。

しかし、時間を越えるなど不可能だ。

「でも今の和希にそれが出来るとは思えない…」

いや、一つだけ方法がある。

時間を越えなければ良い。

自分自身の時間を停止させて、そのまま進めば良いんだ。

そうすれば『過去の身体で未来に行ける』。

しかしそれでは同じ空間に同じ人間は存在しない。

私はふと呟いた。

「父が言っていた、今と過去を切り離せたら…」

これだ…!

私は何故気付かなかったんだろう、こんな簡単な事に。

『未来と過去を切り離し、世界を複数作れば良いんだ』。

切り離された未来は続き、過去はまた別の未来を創る。

そこを境界で繋げば良い。

「今は外の世界と幻想郷の二つになっている。」

『切り離された未来は幻想郷』で、同じく『切り離された過去は外の世界』。そこを繋いでいるのが私。

「本当、ややこしいわね…」

だからこそ、飽きないのだ。生というものは…

心の隅の何処かで、微かに楽しんでいる自分がいた。

 

 

俺はまだ身震いをしていた。

「グリム…あれは何だったんだ…?」

影の様な正体不明の存在…

見続けていたら吸い込まれそうな感覚がしていた。

「とりあえず、今は忘れよう…」

気付いたら大きな湖に着いていた。

「ここは…最初にいた場所じゃないか。」

あの時は辺りが暗く、遠くまで見渡せなかったが、今は綺麗に見ることが出来た。

「こんなに大きかったんだな…」

一番遠い岸には霞が掛かっていた。

その中で一際目立つ紅い大きな館が反対側に建っていた。

「あれが紅魔館…名前の通り真赤だな…」

あの様子だと内部も紅く装飾されているだろうな…

そう思いながら反対側まで歩いて行った。

 

「近くで見ると本当に大きいな…」

そして紅いから妙に気分が悪くなる。

「とりあえず訪ねるか。」

門の前まで行くと、そこに門番らしき人物が立っていた。

ぐっすりと昼寝をしながら。

「門番…なんだろうな…」

一応、声をかけよう。

俺は恐る恐る近づく。

「あの~、すみません。」

「んっ?あぁ来客ですか。ようこそいらっしゃいました。」

俺を見て女性は笑顔で言った。

「ここって紅魔館ですよね?」

「はい、そうですが。もしかして、貴方が和希さんですか?」

「そうですけど…」

そう言うと、女性はニコッと笑った。

「そうですか。紫さんから聞いていたんですよ。あっ、自己紹介をしますね!私の名は美鈴、『紅 美鈴』(ほん めいりん)です!」

「美鈴さん…で宜しいですか…?」

「敬語はあまり慣れていないんですがね…」

苦笑いで応える。

「じゃあ、俺も自己紹介を。俺は星野 和希と言います。」

「礼儀が良い人ですね~。最近の若者では珍しいですよ。私が怖くないんですか?」

「貴女みたいな自ら自己紹介をしてくれる人が怖いと思いませんよ。」

「そうですか…」

そこで美鈴は、ふぅっと息を吐いた。

「これでも、ですか?」

その瞬間、身体中に電気が走る感覚がした。

「私の能力は『気を操る能力』。説明は不要ですよね?」

「もちろん…」

無意識に身体が拒否反応を起こそうとしている。

能力のせいであの人に恐怖している証拠だ。

「紫さんから話は聞いています。しかし門番である以上、ここを簡単に通すことは出来ません。」

「倒してから行けと…?」

「そういうことです。」

美鈴は構えながら笑顔で言った。

その直後、俺に向かって蹴りを入れてきた。

「うおっ!!」

咄嗟に後ろに身を投げて攻撃を避けた。

「流石ですね、やはり一筋縄ではいきませんか。」

その言葉を放つ美鈴の顔は、先程の笑顔とは全く反対の真剣な顔になっていた。

「貴方も能力を使ってはどうですか?」

「俺の能力は人の所有物が無いと発動出来ないタイプなんですよ…」

「ならこれをどうぞ。」

被っていた龍の文字が書かれている帽子を投げ渡す。

それを俺は受け取った。

「貸してあげます。これでフェアでしょう?」

「身体能力差で今も不公平な気が…まぁいっか…」

俺は受け取った帽子を被った。

「再現しよう…かつて龍鬼と呼ばれていた紅魔館の門番、龍人、紅 美鈴を…」

 

「それを一体どこで…?」

美鈴の顔が強張る。

「では始めましょうか。本物の美鈴さん。偽物だからと言って舐めないで下さいね?」

俺と、重なった美鈴の姿が同時に口を開く。

それを見た美鈴は薄く笑い、一歩後ろに下がった。

「それが貴方の能力ですか…面白いというか…恐ろしいというか…一番気になるのは私の正体が分かったことですが…」

「貴女を再現したんですよ。私の能力は記憶から再現するので、その際に貴女の記憶が見ることができるんですよ。」

「なるほど、私が今まで過ごしてきた一部を再現しているわけですね。」

「そういうことです。ただ再現と言えど、再現している者が私自身なので身体能力面では本人には敵わないですけどね…」

「私の負けです。」

そう言って、美鈴は構えを解いた。

「へっ?」

俺は府抜けた声を漏らした。

「貴方が能力を使った時に私は一瞬恐怖を感じて下がってしまいました。それ以前に、貴方に不意打ちをしてしまったこと…これは戦士として失格です。すみませんでした。」

美鈴は深く頭を下げた。

「戦士か…流石は龍の一族ですね。」

俺は帽子を脱いで美鈴に渡した。

「そんな記憶まで見ることが出来るんですね。」

美鈴はそう言いながら受け取った帽子を被る。

「まぁその時の姿だけではなく、感情や何やらも再現されるので使いづらいんですけどね…」

「大変ですね…」

お互いが苦笑いをして会話をしていた。

 

「それでは改めて、ようこそ紅魔館へ。」

そう言って門を開けてくれた。

「館に入れば、その後は案内されると思いますので。」

「ありがとうございます。」

お礼を言って門を通る。

「あっ和希さん!今度、もう一度勝負をして下さい!次こそは負けませんので!」

俺は苦笑いで曖昧に答えた。

そして紅魔館内へと向かった。

 

「次こそは、か…」

そう呟きながら私は門を閉める。

「これで貴方に二度も敗北したのか…」

門の柱に背を預けた。

「破壊神か…紫さんはあの時の和希さんじゃないとは言っていたけど…やはりどうも慣れないな…」

記憶が蘇る。

燃え盛る村、殺されていく一族、そして…私の家族…

「今の和希さん自身は何も悪くは無いんだけど、目の敵をしてしまうよなぁ…」

そう言いながら目を瞑る。

「ごめんなさいね、辛かったでしょう…?」

何処からか声が聞こえてきた。

「いえ、そうでもありませんよ。」

ふぅっと息を吐く。

「ようこそ紅魔館へ、紫さん。和希さんなら今中に入って行きましたよ。」




どうでしたか?

時間を切り離して世界を増やす。
無理やり感があると思いますが、自分なりに頑張って考えた結果ですw

ここで美鈴が登場!
次はまた新たなキャラが…
もうお分かりだと思いますがw


それではまた次回!!
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