東方忘世語   作:プニタニオ

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投稿!!
少し張り切ったのか長くなってしまった…w
と言ってもあんまり変わらないかw


それではどうぞ!!


34話 終止符の鍵

トンットンッ…

石階段を上がる音が辺りに響く。

「再現と再生と…そして創造…」

俺はルーミアを抱きながら呟いた。

「お前はそれをずっと守ってくれていたんだな…」

腕には微かな重みがある。

子供にしても軽すぎる程だ。

「全部じゃない…けど、思い出した。自分の記憶…そして、自分のやることが。」

腕に抱いているものを強く抱きしめる。

「自分の存在を書き換え直すこと、未来を変えること…」

鳥居の柱にルーミアを寝かせる。

「お前を助けること、そのために…」

ゆっくりと立ち上がり、姿のある方向を向く。

「博麗の巫女、お前を殺すことだ!!」

和希の心の鎖、能力が解放された。

 

「大きくなったわね、和くん…」

目の前の巫女は微笑む。

「私は二代目博麗の巫女、旧姓は『星野』、『博麗 七海』。失礼ながら、そちらは?」

「旧姓『星野』、『博麗 七海』の息子、『星野 和希』。」

呼吸が荒い。殺意を止められない。

「あらあら…その姿、妖怪の山や人里を襲った者ですね。」

ふと腕を見る。

腕はどす黒く変色、変形しており、一つの刃のようになっていた。

無論、身体の至る所が変色していた。

「それと同時に、たった今過去を改変した者…」

七海の顔つきが変わった。

言っている意味が分かる。

「俺が姿を解放したせいで、幻想郷の異変の根源がどこかの俺ではなく今ここにいる俺になったってことだろ?」

「えぇそうよ。でも今この世界に貴方は一人しかいない。正確には、この世界の貴方を一人消滅させた。」

「全て俺に押し付けるためにか…それも『書き換える能力』なのか?」

七海は俺の言葉に少し驚いていた。

「あら、察しが良いわね。流石は息子ね。」

その言葉と同時に後ろが騒がしくなる。

「ルーミア!大丈夫か!?」

「いましたよ!」

「皆集まれ!!」

瞬く間に俺は囲まれた。

「お前…よくも私達の家族や友人を…」

「貴方は許しませんよ…」

皆が口々に呟く。その中で何人か知っている者がいることに気付く。

「そうか、過去だから記憶が無いのは当たり前か…」

「記憶ならあるわ。」

集団の中から一人の少女が出てくる。

少女は紅い翼を羽ばたかせながら口を開く。

「私達の知っている貴方を連れて帰りたいから、貴方をこの世界で殺すのよ。」

「なるほど、話が繋がった気がするよ。この世界で根源となった俺を殺し、ループを終わらせるわけか。幻想郷を、外の世界を。」

俺は一度言葉を切り、再び口を開いた。

「外の世界の俺が幻想郷に行き、少しの時間を過ごす。その後、過去に戻り今の俺の様に存在を書き換えられる。そしてその俺はお前達に殺されずに外の世界に逃げ込み、未来の幻想郷に行く。そこで外の世界の俺を幻想郷に誘う。そして最初に戻る…」

「それを壊したいから貴方をここで殺すの。次こそは…」

俺の言葉に続くように少女は言った。

「悪いがお前じゃ、お前達じゃ俺を殺すことは出来ない。」

「何を言っているんだ!!こっちには博麗の巫女がいるんだぞ!!」

集団の誰かが叫ぶ。

「博麗の巫女、ねぇ…」

俺は七海の方を向いた。

「来なよ。お前で全てが終わる。終わらせてみせる。」

 

「全てが終わるか…本当に終わるのかしら…」

そう呟きながら刀を取り出す。

「一つ、良いことを教えてあげるわ。」

刀を構えて彼女は言った。

「この世界の繰り返しを止めるには、終止符を打たなければならない。でも今もまだ見つかっていないのよ。この世界の終止符は貴方の死じゃないし私の死でもない。なら、どこにあるのかしら。いや…どこに『いるのかしら』?」

俺はその言葉を聞き終わった時には階段の方に足を向けていた。

「レミリア!運んでほしい所がある!手伝ってくれ!!」

ふと横切った顔があった。

絶対に間違いない…

俺は少女、レミリアを連れて一気に階段を駆け下りた。

「あいつ逃げる気だ!!」

「早く追うんだ!!」

後ろからそんな声が聞こえたが頭までには届いていなかった。

 

「はぁ…はぁ…ここで合っているの…?」

隣で座り込んでいるレミリアが俺に聞いてきた。

「あぁ…間違いない…」

記憶通りだ。

「八雲家…ここに最後の鍵がある…」

「私はここで見張っているわ。追手が来たら不味いでしょうし。」

「何故ここまでしてくれるんだ?仮に俺は異変の根源なんだぞ?」

それを聞いてレミリアは笑った。

「私は約束したの。貴方の力になるって…忘れていないわよ?貴方が助けてくれたこと。それも同じ場面で何回もね。」

「繰り返し俺は守っていたのか…」

溜息を吐いて頭を掻く。

「そうよ。何回も繰り返していた。でも、この展開は初めて…終わりそうな気がするわ。」

レミリアは立ち上がり、俺の前に立った。

「はい。」

首からネックレスを外し、それを俺に手渡した。

「これは?」

悪戯な笑顔でレミリアは答える。

「お守り❤。貴方へのプレゼントよ。それと同時に…貴方への告白でもあるのだけれど…」

ネックレスには十字架が下がっており、その真ん中に紅くハート形の宝石がいくつか埋め込まれてあった。

「告白か…」

「言わなくても良いわ。分かっているから。だから、それ以上言わないで。」

「…分かった。お守り、ありがとうな。」

「早く行きなさい…!!」

そっぽを向くレミリアに礼を言って中に入った。

その時、レミリアが涙を流していたのは見なくても分かった。

 

「私のお気に入り…あげちゃったわね…」

私はまた座り込む。

あのネックレスには私の全ての力が注ぎ込んである。つまり、あのネックレスの力が無くなる、あるいは壊れる時、私の命は終わりを迎える。

「それでも良いわよね。世界が変わるのなら…悪魔と言われた吸血鬼と言えど、一度で良いから英雄になってみたいもの。」

不思議と死の恐怖は感じない。ただ、妙な安心感があった。

「和希、不思議がっているでしょうね。私がロザリオを持っていることに…」

その時にはもう涙は無く、無邪気な笑顔があった。

 

中に入るとすぐに卓袱台が見えた。その上に一つの紙が置いてあった。

「明らかに誘われているな…」

 

奥に外の世界への境界があるわ

準備が出来たら私の所まで来なさい。

終わらせましょう。何もかも…

西行寺 幽々子

「あんたがラスボスか。良いよ、今すぐいってやる。」

奥の古びた鉄の扉を見つけ、開けた。

そこは一つの部屋で、縫いぐるみなどが散らばってあった。しかし、可愛らしさなどは一切なく、全てボロボロになっていた。

紫の部屋か…

「暴れた痕跡があるってことは…連れ去ったな。」

もう一度、辺りを見渡す。

一つだけ違和感があった。

「この魔法陣はなんだ?」

興味本位で近づくと、左胸が疼いた。

慌てて服を払うと、ころころと卵が落ちた。

「この卵…もしかして…」

ずっと入っていたのか。忘れていた…

そう思いながら卵を魔法陣の中心に置いた。

すると、激しく卵が動きひびが入る。その直後、割れた。

 

「みぃー!!」

中から青色の髪をした可愛い小人が出てきた。

「君は妖精か?」

そうだと言わんばかりに俺の周りを飛び回る。

そして、俺の胸ポケットに入り込み、ちょこんと顔を出した。

しっかりと飛び出たりしないように手でポケットの縁を握っていた。

「意地でも着いてくる気なんだな…まぁレミリアは外で見張っているし、仲間も今いないから良いか。」

俺は指先で妖精の頭を撫でた。

「名前…どうしようかな…宝石みたいな色の髪をしているから…サファイアなんてどうかな?」

「みぃー?」

「そう、サファイア。」

「みぃー!!」

とても笑顔で声を出す。どうやら喜んでくれたようだ。

ネーミングセンスは全くない俺の考えた名前を喜んでくれたのに少し罪悪感があった。

まぁいっか…なんか普通に会話もしていたけど幻想郷だもの、気にしない…気にしない…

 

境界の前に立つ。

「怖いか?」

ポケットに縮こまっているサファイアに声をかける。

「み、みぃー…」

かなり怖がっている様だ。

「怖いなら外に吸血鬼のお姉ちゃんがいるからそこに行って話しといても良いんだぞ?」

全力で首を振るサファイア。それを見て微笑ましくなった。

「怖かったらポケットの中で蹲っていればいいよ。」

そう言って頭を撫でる。

指にじゃれつく姿は猫の様に見えた。

指を放し、ぶら下がっている十字架を持つ。

「レミリア、お前の力が伝わってくるよ…俺の為に、ありがとうな。」

そう呟いて服の中に入れた。

「よし!行くか!」

俺は境界の中に吸い込まれるようにして入った。

 

でもさ、吸血鬼が首に十字架をぶら下げるのは駄目だろ…




どうでしたか?

少しずつ、繋がってきた感じがしませんか?w

ずっとループしていたんですねぇw
それがやっと崩壊する…?
母親の二代目博麗の巫女が元々いた和希を消してしまったのは意外でしょう?w
何かこういう展開良くないですか?w
和希の変形した姿はバイオハザード6の最後で登場する変異したピアーズみたいな姿と思えば分かりやすいと思います。


最後の戦いが自分ではなく幽々子?
紫はいったい何処へ?
ルーミアから返してもらった能力をどう使うのか!!


それではまた次回!!
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