東方忘世語   作:プニタニオ

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5話目を更新しました!

会話が多いですね…
なので少し長くなりました…

それでも見てくださると嬉しいです!


それではどうぞ!!


5話 幻想郷へ

ヨウコソ。ゲンソウキョウへ…

 

頭にそれがこびり付いている。

あれからどのぐらい時間が経っただろう。

数分の気もするし数日の気もする。

 

辺りは黒一色で、自分が目を開けているのかも分からない。

身体が動かず、声すら出ない。

唯一、こうして考えることは出来るみたいだ。つまり意識はある。

しかし意識があったとしても何もできない。

ヨウコソ…俺はどこかに招待されたのか…?

まぁ良いか…もう少し寝よう…

俺はまた意識を手放した。

 

 

和くん…ごめんね…

「なんであやまるの?」

貴方はね、本当は人間じゃないの…

「にんげんじゃない?」

そう…貴方は妖怪と魔法使いの間の子で、人間の心を持っている。でもそれは…どの世界でもありえない、起きてはいけない事なの。

「わからないよ…」

そうね、今は分からない…でも近いうちに必ず、その意味を知ることができる。そして貴方は忘れられることのない『人』になれる。

「いかないで…」

本当にごめんね…辛い目に合わせてしまって…

「いかないでよ…!ねぇ…!!」

 

 

「母さん!!」

勢いよく起き上がる。

「はぁ…はぁ…夢か…」

どんな夢を見たか思い出せない…でも、凄く…酷く…悲しい夢を見ていた気がする。

燃え盛る炎が浮かび上がる。それが何なのかは分からない。

「考えるだけ無駄か…」

そういえばここは何処だ?

辺りには木々だらけで森のようだ。目の前には大きな湖らしきものがある。

「ここが…幻想郷…」

風の音と水の跳ねる音ぐらいしか聞こえてこない。

それ程の静けさだった。

「心地良いな…」

一時の間、俺は自然の音に耳を傾けていた。

 

しばらくして、俺は人を探すために森を探索した。

「広いなぁ…携帯は繋がらないから方角を確かめようがないもんなぁ…」

携帯をバッグにしまい、周りを見渡した。が、木や草以外のものが見えない。

森も真っ暗ではないが視界が悪い。

目を凝らして遠くを見ていると一つの影が見えた。咄嗟に俺は近くの草むらに身を潜めた。

「情報が正しければこの辺なんだけどなぁ…」

女の子が近づいてくる。

「霊気や妖気も感じられないし…間違いか。」

姿はとても可愛い。ただ、後ろに羽が生えていなければ…

あれは何だ…?見た感じカラスに似た羽だな…とりあえず人間ではないみたいだ。

「しょうがない…戻るとしますか…」

俺はゆっくりと距離を離す。

パキッ…

「誰です!?姿を見せなさい!!」

やばい!!どうする!?

小枝を踏んだみたいで折れた音が女の子の耳に入った。

姿を見せるか…?

「…気のせいよね。最近寝不足だからなぁ…帰って寝よ寝よ。」

そう言うとゆっくりと歩いてきた道を引き返す。

「良かった…ばれていないな…」

「とでも思いましたか?」

背後から声がしてその場から離れる。

「まさかあれで隠れたつもりだったとは…」

「仕方ないだろ…隠れる場所が他に無かったんだから…」

呼吸を元に戻しながら答えた。

「それより、ここは私たち天狗が仕切っている妖怪の山ですよ?人間が何の用ですか?」

あぁ、天狗だったんだ。

「何か失礼なことを考えてますね?」

「まさか…」

「それで、何の用ですか?」

「ここから出たいんだ。道を教えてくれないか?」

一刻も早くここから逃げ出したい。道が分かったら全力で走ろう。

「迷子ですか…人間の里ならここを真っ直ぐ行けば数分で着きますよ。近くまでならお送りしますけど。」

送ってくれるのは嬉しい。けど今は自分で走って行った方が良いだろう。

「嬉しいけど、遠慮させてもらうよ。」

「そうですか…それではお気をつけて。」

「ありがとう。」

そう言って俺は全力で人間の里へ向かった。

 

「ふぅ…とりあえず、ここまでくれば大丈夫だろう…」

「何が大丈夫なんですか?」

「うわぁぁ!」

二度目の声にまた驚いた。

「今度は何だ!?」

「いえ~貴方の事が気になってですね~こっそりと付いてきたんですよ。」

「俺の事が気になった…?」

「はい。貴方から少しの気や力が感じられませんでしたからね。」

俺はその言葉に困惑した。

「分かっていないみたいですね…生き物には必ず生命の気が存在するんですよ。そして妖怪には妖力、魔法使いには魔力の様に人間にも力があるんですよ。それが微塵も感じられない…」

つまりは俺も妖怪とかに似た気と力がある筈なのか。

「貴方…何か能力を使っていませんか?」

「能力…?何のことだ?」

意味が分からない。俺はただの高校生だ。そんな特殊なものがあるはずがない。

「そうですか…貴方、外から来た方ですか?」

外から?

「それも分からない…」

「はぁ…これは厄介ですね…ところで寝る場所はあるんですか?」

「里に下りて宿が無ければここら辺で寝るよ。」

まぁ野宿確定だろう。

「私の家に来ませんか?」

急な発言に言葉を失う。それでも俺は言葉を探す。

「別に変な事はしませんよ~。貴方の情報を調べるためですよ。貴方、外から来たのかも分からないとなるとこの先大変ですよ?まぁ…その辺りはあのスキマ妖怪に聞かないと分からないので…」

「俺を…助けてくれるのか…」

「それもありますが、取材の為でもあります!」

取材…?どういう事か解らない…

「申し遅れました。私は射命丸 文と申します!」

元気の良い自己紹介だった。さっき疲れたとか言ってたような気がするが…

「俺は星野 和希だ。どう呼んでくれても構わない。」

「分かりました!それじゃ、和希さんと呼ばせてもらいます!それでは行きましょう!」

有無を言わさず俺の腕を掴み何処かへ飛んでいった。

 

 

忘れられた者…

何故かそれがどうしても頭から離れなかった。

 




幻想入りして全然時間が経っていないですかね~…

それでもどんどん書いていきたいと思います!

間違い等があったらご指摘お願い致します!
感想も書いてくださると嬉しいです…

それではまた次回に、ありがとうございました!
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