会話が多いですね…
なので少し長くなりました…
それでも見てくださると嬉しいです!
それではどうぞ!!
ヨウコソ。ゲンソウキョウへ…
頭にそれがこびり付いている。
あれからどのぐらい時間が経っただろう。
数分の気もするし数日の気もする。
辺りは黒一色で、自分が目を開けているのかも分からない。
身体が動かず、声すら出ない。
唯一、こうして考えることは出来るみたいだ。つまり意識はある。
しかし意識があったとしても何もできない。
ヨウコソ…俺はどこかに招待されたのか…?
まぁ良いか…もう少し寝よう…
俺はまた意識を手放した。
和くん…ごめんね…
「なんであやまるの?」
貴方はね、本当は人間じゃないの…
「にんげんじゃない?」
そう…貴方は妖怪と魔法使いの間の子で、人間の心を持っている。でもそれは…どの世界でもありえない、起きてはいけない事なの。
「わからないよ…」
そうね、今は分からない…でも近いうちに必ず、その意味を知ることができる。そして貴方は忘れられることのない『人』になれる。
「いかないで…」
本当にごめんね…辛い目に合わせてしまって…
「いかないでよ…!ねぇ…!!」
「母さん!!」
勢いよく起き上がる。
「はぁ…はぁ…夢か…」
どんな夢を見たか思い出せない…でも、凄く…酷く…悲しい夢を見ていた気がする。
燃え盛る炎が浮かび上がる。それが何なのかは分からない。
「考えるだけ無駄か…」
そういえばここは何処だ?
辺りには木々だらけで森のようだ。目の前には大きな湖らしきものがある。
「ここが…幻想郷…」
風の音と水の跳ねる音ぐらいしか聞こえてこない。
それ程の静けさだった。
「心地良いな…」
一時の間、俺は自然の音に耳を傾けていた。
しばらくして、俺は人を探すために森を探索した。
「広いなぁ…携帯は繋がらないから方角を確かめようがないもんなぁ…」
携帯をバッグにしまい、周りを見渡した。が、木や草以外のものが見えない。
森も真っ暗ではないが視界が悪い。
目を凝らして遠くを見ていると一つの影が見えた。咄嗟に俺は近くの草むらに身を潜めた。
「情報が正しければこの辺なんだけどなぁ…」
女の子が近づいてくる。
「霊気や妖気も感じられないし…間違いか。」
姿はとても可愛い。ただ、後ろに羽が生えていなければ…
あれは何だ…?見た感じカラスに似た羽だな…とりあえず人間ではないみたいだ。
「しょうがない…戻るとしますか…」
俺はゆっくりと距離を離す。
パキッ…
「誰です!?姿を見せなさい!!」
やばい!!どうする!?
小枝を踏んだみたいで折れた音が女の子の耳に入った。
姿を見せるか…?
「…気のせいよね。最近寝不足だからなぁ…帰って寝よ寝よ。」
そう言うとゆっくりと歩いてきた道を引き返す。
「良かった…ばれていないな…」
「とでも思いましたか?」
背後から声がしてその場から離れる。
「まさかあれで隠れたつもりだったとは…」
「仕方ないだろ…隠れる場所が他に無かったんだから…」
呼吸を元に戻しながら答えた。
「それより、ここは私たち天狗が仕切っている妖怪の山ですよ?人間が何の用ですか?」
あぁ、天狗だったんだ。
「何か失礼なことを考えてますね?」
「まさか…」
「それで、何の用ですか?」
「ここから出たいんだ。道を教えてくれないか?」
一刻も早くここから逃げ出したい。道が分かったら全力で走ろう。
「迷子ですか…人間の里ならここを真っ直ぐ行けば数分で着きますよ。近くまでならお送りしますけど。」
送ってくれるのは嬉しい。けど今は自分で走って行った方が良いだろう。
「嬉しいけど、遠慮させてもらうよ。」
「そうですか…それではお気をつけて。」
「ありがとう。」
そう言って俺は全力で人間の里へ向かった。
「ふぅ…とりあえず、ここまでくれば大丈夫だろう…」
「何が大丈夫なんですか?」
「うわぁぁ!」
二度目の声にまた驚いた。
「今度は何だ!?」
「いえ~貴方の事が気になってですね~こっそりと付いてきたんですよ。」
「俺の事が気になった…?」
「はい。貴方から少しの気や力が感じられませんでしたからね。」
俺はその言葉に困惑した。
「分かっていないみたいですね…生き物には必ず生命の気が存在するんですよ。そして妖怪には妖力、魔法使いには魔力の様に人間にも力があるんですよ。それが微塵も感じられない…」
つまりは俺も妖怪とかに似た気と力がある筈なのか。
「貴方…何か能力を使っていませんか?」
「能力…?何のことだ?」
意味が分からない。俺はただの高校生だ。そんな特殊なものがあるはずがない。
「そうですか…貴方、外から来た方ですか?」
外から?
「それも分からない…」
「はぁ…これは厄介ですね…ところで寝る場所はあるんですか?」
「里に下りて宿が無ければここら辺で寝るよ。」
まぁ野宿確定だろう。
「私の家に来ませんか?」
急な発言に言葉を失う。それでも俺は言葉を探す。
「別に変な事はしませんよ~。貴方の情報を調べるためですよ。貴方、外から来たのかも分からないとなるとこの先大変ですよ?まぁ…その辺りはあのスキマ妖怪に聞かないと分からないので…」
「俺を…助けてくれるのか…」
「それもありますが、取材の為でもあります!」
取材…?どういう事か解らない…
「申し遅れました。私は射命丸 文と申します!」
元気の良い自己紹介だった。さっき疲れたとか言ってたような気がするが…
「俺は星野 和希だ。どう呼んでくれても構わない。」
「分かりました!それじゃ、和希さんと呼ばせてもらいます!それでは行きましょう!」
有無を言わさず俺の腕を掴み何処かへ飛んでいった。
忘れられた者…
何故かそれがどうしても頭から離れなかった。
幻想入りして全然時間が経っていないですかね~…
それでもどんどん書いていきたいと思います!
間違い等があったらご指摘お願い致します!
感想も書いてくださると嬉しいです…
それではまた次回に、ありがとうございました!