唯依ちゃん好きのIS学園記   作:ニーベルングの指輪

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ムッ●リ商会

side亦菲

ああーー!!

「まんまと連れて行かれるなんて、最悪よっ!」

「とりあえず落ち着いてください。まずは、自衛隊のイワヤ二佐に連絡して連携して捜索しましょう」

 

わたしが自分の失敗に嘆いていると大尉が冷静に指示を出してくれる。

そうよね。わたしも一部隊を預かる隊長なんだから、この程度で慌てるのはよくないわね。

「イワヤ二佐には私が連絡するから大尉はもしもの時のために援軍の要請をしてて」

 

そう言って通信端末を取り出そうとした時、プライベート用の携帯がなる。

──一瞬、無視しようとしけど、表示された『タカムラ ユイ』という名前を見て私はすぐに電話に出た。

「ちょっと、あんた大丈夫なの!? って大丈夫な訳ないわね。絶対に助け出すから変な抵抗とかしないで身の安全を確保してなさいよ」

『はい? 私がなんで大丈夫じゃないんですか?』

「いや、誘拐されたんだから大丈夫じゃないでしょう」

『誘拐? 誰が誘拐されたんですか?』

 

なんだろう、決定的に話が噛み合ってない気がする。

「あんた、今どこにいるのよ」

『自宅ですけど……。それより皆さん、いつ頃戻られるんですか? 皆さんが早く戻ってきてくれないと夕食作れないじゃないですか』

 

自宅? なら、さっきまで私たちと一緒にいて攫われた『タカムラ ユイ』は一体? 声から察するに嘘ではないと思うけど……。

「えーと、確認したいんだけど……あんたは今日一日、なにしてた?」

『私ですか? 冬夜に頼まれた届け物を巌谷のおじ様まで届けに行っていましたよ』

 

とういうことはさっきまで私たちといたのは誰かが変装した『タカムラ ユイ』ってことよね……私たちの周りでこんなことしそうなのは、ただ一人位なものだわ。

そして、私はすぐにトウヤに通信をかける。

 

 

 

 

 

 

side???

いやー、今日あたり何か仕掛けてきそうだなとは思ってたけどまさか誘拐してくるなんてなぁ。さすがのお兄さんでも予想内ですよ。このためだけに弟くんに使った女体化薬を自分で飲んで唯依ちゃんに化けて、頭の中まで唯依ちゃんに近づけたんだけど、意味あってよかったよ。これで意味なかったら俺ただの女装趣味の変態じゃん。

まあ、そんなことはさておき、俺は今目隠しされて椅子に縛られております。

とりあえず、これはやっとかなければならないだろう。

やめて! 私に乱暴する気でしょう? エロ同人みたいに エロ同人みたいに!

「(うぇ……自分でやっといてマジで吐き気してきた……)」

 

しかし、俺を捕まえた馬鹿共を一網打尽にするためにももう少し大人しくしとかないとな。

っと、そうこう言ってる内に亦菲から通信だな。

いやー、体内にナノマシン入れといて良かった。こらなら手足縛られてても話せるし。

『トウヤ、あんた今どこにいるのよ』

『目隠しされてたから正確にはわからないけど敵のアジト的な場所。とりあえず位置座標を送るから包囲してくれる? 中は俺がやるから』

『後で詳しく説明してもらうわよ。包囲の件は大尉が援軍要請したから大丈夫だと思うわ』

『了解。それじゃあ、今から位置座標送るよ』

 

ナノマシン経由で亦菲の端末に位置座標を送信する。

『受け取ったわ。準備が終わったらまた連絡するからそれまでは大人しくしててよ』

 

できるだけ早く頼みます。唯依ちゃんの姿で吐くとかしたくないので。

「唯依さん、わざわざお越し下さりありがとうございます」

 

ニタニタと薄ら笑っているような目とわずかに頬を歪ませ上げるような嫌な笑い方をしながら粘着体質が近づいてくる。とてもじゃないが良家のお坊ちゃんには見えないな。

「…………」

「おやおや、女性がそのように睨め付けるのは良くないですよ? まあ、すぐにその顔が快楽を求めるだけのメス豚の顔になるんですがね」

 

…………………は? なんて言った? 唯依ちゃんがメス豚?

「と、その前にあなたと一緒にいたあの男──『白崎 冬夜』に送る脅迫映像でも撮りますか」

「………れ」

「なんです? 命乞いですか? それなら安心してください。脅迫映像と言ってもあなたの命に関わるようなことはありませんから」

「黙れと言ったんだ」

 

縛られている縄を力ずくでちぎる。

「しばらくは大人しくしているつもりだったが予定変更だ」

 

椅子から立ち上がり、ISを起動させる、

「『Mig29OVT ファルクラム』十割展開。おまえは私の好きな子をメス豚と呼んだ。おまえ俺の前(ここ)から行きて帰るれると思うなよ。ぶち殺すぞ人間(ヒューマン)!!」

「なっ!? 専用機なんて聞いてないぞ! おい、オータム何してる! 早く私を守れよ!」

 

暮幸が喚くとスーツ姿の女が一人出てくる。

「ったく、女の相手も一人で出来ねぇのかよ、てめえは。……おい、なんでそのISがそこにいるんだよ」

「そんなことこの私が知るか! お前は私の護衛役だろうが。早くISをなんとかしろ!」

「ああ、なるほどな。エサで獲物を釣るつもりだったが、獲物の方から針に飛びついてきたのか。なら、てめえはもう必要ねえな」

 

バンッ! と銃声が響き、暮幸の左胸が赤く染まる。

「な、んで……」

「ああ? てめえはもう用済みなんだよ。さて、スコールの命令だからな。大人しくついてくるなら痛い目だけは勘弁してやるぜ?」

 

スコールだと?

「お前ら、『亡国企業』か」

「ああ、そうさ。悪の秘密結社『亡国企業』が一人、オータム様だ」

 

めっちゃシリアスな場面で悪の秘密結社とか真顔で言われると、気が抜けるんですけど……。

「で、どうするんだよ?」

「答えるまでもないだろう? お前を倒して俺は帰る」

「その言葉を待ってたぜ。こいつを使えるからよぉ!」

「っ!」

 

スーツを引き裂いて、オータムの背後から黄と黒の爪が飛び出す。

「アメリカの第二世代『アラクネ』か……!」

「くらえ!」

 

アラクネ最大の特徴である八本の装甲脚の先端が割け、銃口が現れる。

狭い室内のせいでまともな回避行動が出来ないなので発射される銃弾をモーターブレードで防ぐ。

「やるじゃねーか! 銃弾がきかねーなら直接叩き潰す!」

 

構築したマシンガンの弾を避けながらアラクネの装甲脚による乱撃を捌く。

「ははっ! 本当に楽しませてくれやがるなぁ!」

「そりゃ、どうも。これでも元国連

軍のエースパイロットだったんでね!」

 

隙をついて装甲脚を一本切り落とす。

「てめえ……! あ? こんな時に通信だぁ? …………チッ。ああ、分かったよ。おい、今回はこのくらいにしといてやるよ」

「それは、撤退するということか?」

「ああ」

「逃すと思うか?」

「逆に逃げる方法を用意してねぇと思うか?」

 

そう言ってオータムが何かを起動させると建物全体が大きく揺れだす。

「まさか……!」

「そのまさかだよ! ISを装着してるから潰れて死ぬことはねぇだろうがしばらくは大人しくしててもらうぜ!」

 

揺れが激しすぎて身動きが取れないせいでオータムの突進を避けることが出来ず、壁まで飛ばされる。

「くそっ!」

「じゃあな」

 

そのまま、俺は崩れる建物の下敷きにされた。

 

 

 

 

結局、俺が瓦礫の下から救出されたのはそこから三○分後だった。もちろん、オータムは逃げおおせてた。

「なんで、私たちが到着するまで待てなかったのよ!」

 

そして、俺はターシャたんと亦菲からお説教を受けていた。

「そうですよ。少佐ならそのくらい

わかったはずですよね?」

「好きな子をメス豚と呼ばれて頭に血が上りまして」

「はぁ。今更言っても遅いしもういいわ。それよりも、いつから入れ替わってたのよ?」

「えーと、家出るくらいから」

「「…………え?」」

 

質問に答えただけなのに二人の顔が赤くなる。なして?

「そ、それじゃあ、一緒に着替えたり……」

「一緒に温泉に入ったりしたのって……」

「ああ、ごめんね? 敵を騙すにはまず味方からってね」

「トウヤに裸見られた……」

「トウヤお兄ちゃんと一緒にお風呂……」

 

さすがに、やり過ぎたかな?

「二人とも、ごめ──」

「「これはもう結婚しかないわねっ!」」

「いや、しないからね!?」

 

亦菲たちと喋っていると後ろからトントンッと肩を叩かれる。

「うん? だ……むぐっ!?」

 

いきなり顔を掴まれて持ち上げられる。

てか、指が顔に食い込んでめっちゃ痛い!

「いひゃい、いひゃい!」

「黙れ、馬糞野郎。貴様にしゃべる権利などない」

 

こ、この声は!

「ら、らひょろわちゅうさ!?」

「久しぶりだな、シラサキ」

 

ググッ!

力を強めないで下さい!

「お、おひしゃしぶりです……」

「ところで私の可愛いターシャの裸を見たというのは本当か?」

「いや、これにはじひょうが」

「黙れ。事実かどうかだけ答えろ」

「だ、だー。じじつでありまふ」

「そうか。なら、ここで死ね」

 

メリメリッ!!

ぎゃぁぁぁああ! 俺の頭蓋骨から聞こえてはいけない音がぁ!

「ちゅ、中佐。その辺にしておかないと本当にトウヤお兄ちゃんが死んでしまいます!」

「ターシャの頼みでもそれは聞けんな。と言いたいが仕方ない」

 

ようやく解放された。ふぅ、マジで死ぬかと思ったわ。

「貴様のばら撒いた写真のせいで……!」

「しゃ、写真?」

「ターシャは知らないのか。こいつはな、私の着替えを盗撮して基地内の男どもに売りさばいたんだよ」

「いやー、あの時は資金不足でして。ラトロワ中佐は基地内『人妻人気No. 1』でしたからごはぁ!?」

 

いきなりの鳩尾蹴りはマジ死ねるので勘弁して下さい。

「その話を蒸し返すな。それと貴様には迎えが来ているからさっさと失せろ」

「げほけぼ……迎え?」

 

ラトロワ中佐が指さした方を向くとそこには我が麗しの唯依ちゃんが!

「どうして唯依ちゃんが?」

「巌谷のおじ様から全て聞きました」

「チッ、巌谷さんめ」

「それと冬夜」

「なに? え……ひでぶ!?」

 

ラトロワ中佐に続き唯依ちゃんからも鳩尾に一発頂きました。

「ちょ、なにんすの……」

「ふん! 崔さんやターシャさんを騙して混浴した罰です!」

「いや、だからそれには事情が」

「聞きたくありません! 私とも入ってくれるまで口も聞きませんから!」

 

唯依ちゃんと混浴とかヤバイ過ぎる。

「いや、それはマズイって!」

「あの二人とは混浴しておいて冬夜の好き人である私とは出来ないって言うんですか!?」

「いや、興奮しすぎて唯依ちゃんを襲ちゃうかも的な意味でマズイってこと」

「なっ……そ、そういうことは結婚してからじゃないと駄目ですからね! でも、混浴はしてもらいますから!」

 

な、なんでさーーー!!

いや、嬉しいんだけどね?

 

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