「というわけで、やって参りました! 放課後の至福の時間、唯依ちゃんとのイチャラブタイム!!」
更識会長に連れられて畳道場へと向かった弟くんと別れた俺は唯依ちゃんからの呼び出しで第三アリーナへと出向いていた。
少しでも早く専用機である『82式戦術歩行戦闘機 瑞鶴』ひいては『00式戦術歩行戦闘機 武御雷』を使いこなせるようになりたいとのことで。
そして見るのは二回目になるが訓練用強化装備を着た唯依ちゃんはやっぱり最高だった。
「冬夜、やっぱりこの格好は……は、恥ずかしすぎますよ……」
「ハァハァ……可愛いよ、唯依ちゃん」
鼻息を荒げ、ピチピチすけすけの唯依ちゃんをISの超高画質カメラ撮影&録画し続ける姿は我ながらヤバい気もするが、唯依ちゃんという人類最高の美少女を前にすれば仕方のないことだと思う。
だって、普段から超絶可愛い唯依ちゃんにスケベさが追加されてるんだぜ!? これで興奮しない男がいたらそいつはただのホモだろう? まあ、唯依ちゃんの事を変な目で見るやつがいたらコロスけど。
「恥ずかしがってる唯依ちゃんサイコー! と、素直な感想を述べたところで一様説明しておくとそのピチピチすけすけにも理由はあるんだよ」
まあ、訓練用強化装備を着た唯依ちゃんを見たいという個人的欲望も多分に含まれて入るんだけどね。
「訓練中の怪我の早期発見が主な理由。訓練中は些細なことが原因で大きな事故に繋がったりするからね。あとこれが一番重要なんだけど、唯依ちゃんの玉のお肌に傷が残ったりすることがないように俺が見守りやすくするためだよ」
「な、なるほど。確かに怪我は気を付けないといけないですね」
ピチピチすけすけの意味を唯依ちゃんが理解してくれたところで、本日の訓練内容を発表する。
「今日の訓練内容だけど、まあ簡単に言ってしまえば完熟訓練かな」
「完熟訓練ですか?」
「うん」
俺が唯依ちゃんの為に用意した専用機は、俺と同じ戦術機と呼ばれるもので一般的なISとは少し異なっている。
「まぁ、使っていけばわかることだけど、戦術機は普通のISとは色々違うんだよ。たとえばPIC以外に後腰部の跳躍ユニットによる加速や減速ができたりとか」
「_全身装甲《フル・スキン》だったりですか?」「そうそう。_全身装甲《フル・スキン》なのはシールドエネルギーの節約だったり、空力的な役割、パッシブステルスなんかが役割だったり。唯依ちゃんの機体の装甲は空力的なものだよ」
PICや跳躍ユニットで直接姿勢制御するよりもはるかにエネルギーの節約になる。まぁ、慣れていないとかなり難しいけど。
「まあ、完熟訓練なんて固っ苦しい言い方したけどようは早く唯依ちゃんに専用機になれてもらおうってこと」
「わかりました。それで、具体的にはなにをするんですか?」
「まずはお手本を見せるよ」
そう言って俺は唯依ちゃんと同じ『82式戦術歩行戦闘機 瑞鶴』のC型を展開する。
「じゃ、いくよー」
唯依ちゃんに一声かけてからPICと跳躍ユニットを使って上昇する。
ある程度の高度まで上昇した次は機体を前傾にしての前方加速。次に身体を左右に傾けての八の字飛行と、次に身体を起こしての上昇、背中を反らせての背面旋回による下降、跳躍ユニットの逆噴射による減速と停止、逆噴射による鋭角蛇行後退の順に行う。
基本的な姿勢制御だけどこれを連続でなめらかに行うにはそれなりの時間と訓練がいる。なにせ、PICのマニュアル制御だけじゃなく、跳躍ユニットの制御も行っているんだから。
「と、唯依ちゃんにはまずこれを出来るようになってもらいます」
ちょうど唯依ちゃんのいる位置に戻るようにして姿勢制御の実演を終える。
簡単にやって見せた俺と違い唯依ちゃんは生唾を飲み込む。
「やっぱり冬夜はすごいですね。そんな滑らかな動きが出来るなんて」
「心配しなくても唯依ちゃんもすぐに出来るようになるさ。何せ、この俺がコーチングするんだから」
キランッって感じの効果音が付きそうないい笑顔で言う俺に唯依ちゃんは固くなった表情を緩ませる
うん、やっぱり唯依ちゃんの笑顔は可愛い。何度見てもそのたびに一目惚れしてしまう俺であった。
「さてと、それじゃあとりあえずやってみようか」
「はい!」
元気よく返事した唯依ちゃんも『瑞鶴』を十割展開で起動する。
「では、いきます」
大きく息を吐き、気持ちを落ち着かせてから機体を上昇させていく。
十分な高度bに達し、機体を傾け加速していき……
………………
…………
……
「はぁはぁ……」
時間にして二時間くらいの訓練だったけど、唯依ちゃんは肩で息をして、顔を青ざめている。
まぁ、いろんな事に気を割きながら高速で変わる景色と浮遊感を味わっていれば誰でもそうなるわけだけど。
「今日はこの辺にしておこうか」
唯依ちゃんの背中をさすりながら、訓練の終わりを告げる。
「ま、まだいけますから、もう少し……」
「唯依ちゃんのお願いでもそれはダメ。集中できない状態で訓練してところで何の意味もないから」
そういって唯依ちゃんをおんぶする。
「と、冬夜!?」
突然のことに驚く唯依ちゃんは俺の背中から降りようとする。
ええい、この背中に当たる幸せな柔らか感触を逃がしてたまるものかっ!
「慣れないことして疲れてるんだからまかせてよ。唯依ちゃん一人くらいなら軽々持ち上げられる位には鍛えてるからさ」
「いえ、そういうことじゃないです! あ、汗とかかいちゃってますから!」
「そんなの気にしなくていいよ。むしろ唯依ちゃんのフェロモンに包まれて冬夜さんは幸せです」
クンカクンカ。
唯依ちゃんから発せられるいい匂いを少しも漏らさないように鍛えた肺活力を駆使する。
ああ、たまらない……。
「ちょっ!や、止めてください!」
「じゃあ、おとなしく俺におぶわれてくれる?」
俺の出した二択に唯依ちゃんが選んだのは負ぶわれるという選択。
俺は合法的にユイぱいの感触を味わえることに内心で狂喜乱舞しながら、背中の感触を全力で脳内メモリに保存するのだった