女子たちがガールズ会議を開いているのと同時刻。
時期的に考えて会議内容は考えるまでもなくバレンタイン関係だろうから、邪魔するわけにもいかず、唯依ちゃんがいない暇な時間を弟くんをいじって潰すことにした。
「ゆえに弟くん。俺たちも何かバレンタイン関係の話をしようか。内容としては弟くんが今までもらった本命チョコについて」
「いや、いきなり部屋に来たと思ったら何を言い出すんだよ……」
「異論は認めん。断じて認めん。私が法だ。黙して従え」
「誰だよ、それ」
「作者が最近ハマったゲームに出てくるコズミック変質者。そんなことより疾く話してくれる? じゃないと滅尽滅相するよ?」
「って言っても、本命チョコなんてもらったことないからなぁ」
はっ!? 何言ってんのこいつ!?
「箒とか鈴は毎年くれてたけど、あれは幼馴染への義理チョコだろうし」
それどう考えても本命チョコです。本当にありがとうございました。
そして、死ね。世の本命チョコもらえてない男子に謝れよ、馬鹿。
「というか、こういう話なら冬夜兄ぃの方が適任じゃないのか? 篁さんから貰ってるんだろ、本命チョコ」
「(;_;)」
「ちょっ!? なぜ、泣く!?」
悲しいかな、実は篁家を離れていたせいで数年ほど本命チョコをもらえてなんだよ。毎年、シュチュエーションを整えるのに四苦八苦してた唯依ちゃんの記憶がある分、貰えなかった数年が悲しすぎる。
「仲のいい子はいたけどやっぱり唯依ちゃんが一番なわけだよ」
「ふーん。でも、今年は貰えるんだろ?」
「いやあ、最近お菓子作りの本と真剣な顔して向き合ってる唯依ちゃんが愛おしすぎてヤバいわ。さらに数年ぶりになるんだけど、渡すシュチュエーションも一生懸命考えてくれてるんだぜ? こんなにされたら男冥利につきるってもんだろ」
個人的にはチョコがトッピングされた裸の唯依ちゃんがベッドの上で待機っていうのもアリかと思ってるけど、唯依ちゃんの愛情がこもってるならなんでも至高のチョコになるだう。
「それじゃあさ、貰えるチョコについて考えないか?」
「個人的には唯依ちゃんのチョコ以外にはそれほど興味はないんだが」
「まあまあ。まず、千冬姉に箒に鈴にセシリア、ラウラにシャルだろう。あとは、篁さんとか」
「お前が唯依ちゃんのチョコ貰うのはかなり遺憾だが、唯依ちゃんは優しいから仕方ないか。あとは山田先生くらいか」
「いや、あと一人抜けてるだろ」
抜けてることくらいわかってるから。あえて考えないようにしてるんだよ。
だって、絶対アイツが大人しくしてるわけないじゃん。一波乱起こしそうなんだもん。
「束さんからのチョコも毎年届いてただろ? どうやって送ってきてるのかわからないけど」
「ああ。何故か軍のロッカーに入ってたり、俺の部屋にあったりしたよ」
俺がいた基地って割と警備の厳しい所だったのにどうやってたんだ?
「さすがだな、束さん」
「個人的には面倒ごとにならないようにするのが一苦労だったよ」
そんな感じで、各々貰えるチョコにいろんな思いを馳せつつ、夜は明けていった。