次々回が最終話かと思われます
~暮羽side~
「なのは?おい、なのは」
「ふぇ!?あ、暮羽くん……何?」
「いや、ボーッとしてたから……」
とうとうなのはの疲れがピークに達してきた
もう疲れていると誰から見ても分かる
これはほんと、不味い。どうにかしないとマジでやられる
「なのは、暫く休め。じゃないと身が持たないぞ」
「大丈夫だって。ちゃんと休んでるから……」
「大丈夫じゃないから言ってるんだ」
「う……分かったよ……でも、今日は午後から訓練で、明日はヴィータちゃんとロストロギア回収の任務があるから、それが終わったら休みがあるし、その次の日も有給とるから……」
「ならいいんだ……」
こいつ……本当に自分の体の事分かってるよな?
自分の限界を見誤るような教え方はしなかったつもりなんだが
だが、休みの二日はほんと休ませないとヤバイ……いや、今もかなりヤバそうだけど……
あ~……明日着いていってやりたい……
ほんと心配で仕方ない……
で、そんな俺の心配も時間が無駄に過ぎていくだけで、とうとう放課後である
なのははとっくに学校を早退して管理局に行った
他の管理局組も今日は仕事らしい
「最近、高町の奴、疲れてないか?」
「あぁ……しかも明日は任務があるって言うんだよ……」
「それ、不味いよ……」
蓮樹も翔一も分かってるみたいだ……
ほんと、着いていく方法は無いのか?
こうなったらストーカーのように任務中、後ろから着いていって……
「よう、三人とも」
と、思ったら後ろから聞き覚えのある声が聞こえた
「才賀?」
声をかけてきたのは才賀だった
しかも、管理局の制服だ
「どうしたんだ?今日は仕事じゃなかったのか?」
「とっとと終わらせてきた。で、ちょいと報告」
報告?何か嬉しいことがあったのか?
昇格とかか?だったら祝ってやらないといけないな
「明日、高町の任務。着いていってもいいぞ」
……うん?
「今、なんと?」
「だから、明日の高町の任務、お前ら三人、着いていっても構わないそうだ」
……マジすか?
「上に掛け合ってな。ちょいとゲイボルグをちらつかゲフンゲフン。丁寧にお話して許可をとった」
うわぁ、こいつゲイボルグで脅しゲフンゲフン。O☆HA☆NA☆SHIしやがったよ
でも、この場面では感謝しなければならないな
「才賀は?」
「任務。ほんと、人気者は辛いぜ」
と、やれやれといった感じで溜め息混じりに言う
まぁ、ご苦労様です。未来のエース
「何故俺も?」
と、翔一
「あれ?お前原作知識……」
「ねぇよ」
「あ、ヤベッ……ま、まぁ、友人が心配だろうと思ってな。ほら、行ってやれよ。まんがいちの事もあるだろ?」
「お、おう」
原作知識が何か関係しているのか殴ってでも聞き出したいが、ここは止めよう
折角面倒なことやってくれたんだしな
「じゃあ、ゼクスに許可証転送しておくぞ?何故か聞かれたらそれ見せればオールオーケーな」
「りょーかーい」
だが、これで何とか出来るし、ホッと出来た
「じゃ、頼んだぜ。俺は明日のために家に帰って寝る」
「おう。今度古墳時代の料理食わせてやる」
「おっ、あの完全和風の料理か。じゃ、頼むぜ?」
「任せておきな」
と、才賀は管理局の制服のまま、帰っていった
「さて、僕たちも帰ろっか」
「そうだな」
「おい待て。すっかり忘れてたが、明日の学校は」
『休む』
そりゃあ、貴方。休むに決まってるでしょう
じゃないと許可を貰った意味無いし
「もういい。俺も付き合う」
「え?突き合う?」
「うるせぇクリムゾンスマッシュ(バトライド・ウォーver)当てんぞ」
「またまたぁ」
「……」
『Complete』
「あ、やべっ」
『Exceed charge』
「逃げるんだよォォォォ」
「死に去らせやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
『ギィヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!』
~少年等戯れ中~
さて、昨日は翔一のクリムゾンスマッシュを喰らってボドボドだったが、今日の俺はボドボドではない
ってか、あいつ、毎日鞄の中にベルト入れてるのな。重いだろうに
さて、俺達は蓮樹の貰った許可証に書いてあった世界に先回りしてなのはとヴィータを待ち伏せている
なんか、雪が降っていてかなり寒い。まぁ、浮く程度の能力があるし平気だけど
「暮羽、あっちで買ったコーヒーは?」
「もうねぇよ」
「持ってきてよかった温かい味噌汁in魔法瓶」
「ずるい……」
魔法瓶に味噌汁か……その発送はなかった
今度こういうところに来るときは温かい味噌汁を持ってこよう
「ほれ、蓮樹。飲むか?」
「あ、ありがと」
「しっかし、あいつら遅いな」
そろそろ来ても可笑しくない時間だと思うんだけどな……
……おっ、魔力反応。そろそろ来るか?
さて、ここでちょっと試してみるか
「あ、来たよ」
「ちょっと行ってくる」
「は?お、おい!」
翔一の静止を無視して高速で後ろに回り込む
ヴィータが血相変えて振り向いたが、なのはは気づかない
そして、首に刀を突き付ける
何時ものなのはなら後ろに回り込んだ瞬間迎撃してくるが……
「……へ?」
「これでお前は既に一回死んでる」
刀をしまう
「く、暮羽……お前、何でここに……」
「よ、ヴィータ。なに、こいつが心配でな」
と、なのはの後頭部をちょんっと押す
「ヴィータ。頼むから管理局にいる間はこいつを何とかしてくれ……」
「は、ハァ!?なんでアタシが!?」
「いや、何となく?まぁ、ほんと頼むわ」
とりあえず、こっちに振り返ったなのはに目を合わせる
「疲れすぎ。休め」
「だ、だって……」
「任務終わってからでいいから。帰ったら寝ろ。ってか寝かす」
「そ、その前になんでお前がいるんだよ!」
「暮羽!勝手に出ていかないでよ!」
おっ、蓮樹と翔一も来たな
「ちょっと才賀が手を回してくれてね」
と、蓮樹が許可証をヴィータに見せる
「おう……まぁアタシは安全性上がるし気にしねぇけどな」
「じゃあ、とっととロストロギア回収してこい。後ろから着いていくから」
「うん。じゃあ、行こ?ヴィータちゃん」
「あ、あぁ。これよりロストロギアの捜索を行う」
と、モニターから誰かに通信したあと、なのはと共に飛ぶ
その少し後ろを俺と蓮樹が翔一の手を引っ張って飛ぶ
そして、暫く飛んだだろうか。二人が雪の上に着地し、回りを調べ始めた
俺達も仕事の邪魔にならないように着地し、二人を見守る
「あ、あった。これじゃない?」
「……あぁ、資料とも一致する。封印処置して転送してからアタシ達も帰るぞ」
「うん」
と、なのはが手早くロストロギアに封印を施し、転送をする
なんだ、結構簡単な仕事じゃないか
心配して損したぜ
「んじゃ、もう少し回りを捜索したら……」
ガシャン
不意に何かが聞こえた
機械が動くときの独特の音が一瞬、聞こえた
「チッ……イレギュラーか……蓮樹、翔一」
「うん。分かってる」
「守りながらの戦いは得意だ」
『Awakening』
蓮樹はセットアップし、翔一はブラスターに変身した。二人とも本気だ
俺もセイバーをセットアップし、霊力を拳に纏わせて何時でも戦えるように構える
そして、雪の中から、ヴィータに向かって赤色の鎌のような物を付けた機械が飛び出した
「テートリヒ・シュラーク!!」
それにヴィータのアイゼンが激突し、爆発した
「……ちょっと待って……これ、AMF?」
蓮樹が謎の単語を呟く
「AMF?」
「アンチマギリングフィールド。略してAMF。僕たち、魔導士の天敵だよ」
名前からすると、魔法を無力化するって所か?
だったら、俺と翔一の出番だ
「行くぞ!」
「おうよ!」
増え始めた機械を一掃するため、俺を前衛に、翔一を後衛に一気に突っ込む
「なのは、ヴィータ!こっちに来い!」
「蓮樹!二人を!!」
「任せて!」
通り魔のように移動しながら拳を当てて、殺り損ねた奴は全て翔一が撃ち壊す
そして、少しだけ襲撃が止む
「皆!散開して!囲まれないように五人で一体一体潰すよ!」
『了解!』
なのはの指示に合わせて、五人で散開。五角形になるように移動する
暫くすると、機械がまた飛び出してきた
「ルォラァァァァ!!」
「ファイズブレイカー!!」
「我流紅蓮剣!!」
「フランメ・シュラーク!!」
「ディバインバスター!!」
飛び出してきた機械を全て潰していく
が、地中を潜ってきたのか、正面からに合わせて、背後からも機械が襲ってきた
「キリがない!!」
「終わるまで潰せ!!」
「それしかないな!!」
背後からの攻撃を避けながら、俺は的確に弾幕と拳を当てていく
蓮樹とヴィータは大剣とアイゼンで敵を凪ぎ払い、なのはと翔一はなのはがオーガモードで前衛、翔一が後ろから援護射撃している
「高町!右だ!」
「へ!?あ!」
等と少し危ないことがあったが、徐々に敵数を少なくしていった
そして、暫くして敵は出てこなくなった
「ふぅ……終わったか」
「いやぁ、機械どもは強敵でしたね」
「そうでも無かったぞ」
「この程度なら楽勝だな」
まぁ、何とかなって本当に良かった
……ん?なのはが座り込んでいる?
「どうした?なのは」
「にゃはは……ちょっと疲れが……」
やっと自覚したか……
とっとと戻ってこいつを休ませないとな
「じゃあ、帰りは俺が次元を開こう」
十一次元を適当な場所に開くために空中に指を出す
そして、それを横に引っ張った時に、不意に後ろからザシュッ!と刃物が肉を貫くような音がした
「……は?」
嫌な予感しかしない
後ろを振り向くと、血濡れのなのはが雪の上に倒れていた
その後ろには、赤色の何かが付いた鎌を降り下ろしているさっきまでの赤色の機械
「……もう一体……?」
「嘘だろ……」
まさか……こいつが…………なのはを?
「……殺す」
無意識に呟いていた。そして、行動は無意識の内に済んでいた
瞬動と夢想天生、三歩必殺を重ね掛けした一撃を放ったのだろう。機械は衝撃を受け止められず、木っ端微塵に吹き飛んでいた
さらにその後ろから後続隊らしき奴が近づいてくる
ぶっ殺す。ぶっ潰す。粉砕する。消す
「おい、なのは!しっかりしろ!」
「ヴィータちゃん!その前に救護班を呼んで!そして敵を……」
「ぶっ壊してやるぞ!!!この無機物共がァァァァァァァァァァァ!!!!」
瞬動と夢想天生。さらに上回る程度の能力でかつて俺の戦ったやつの中で一番の奴を上回り、情報を操る程度の能力でさらに肉体の限界ギリギリまで体のありとあらゆる力を強化する
体感時間にしては一瞬。恐らく、0.1秒にも満たない速さで全ての敵を木っ端微塵に打ち砕く
グシャッ!!と一度だけ音が響いた。それだけ
それだけで全ての機械は木っ端微塵に砕けた
さらに雪の中に気配を感じる
拳をぶちこみ、霊力を壁のように放出して、全ての機械をバラバラにする
ここまでで、1秒
「……は?」
「な、何が……?」
全ての敵を排除し終わった所で能力を解く
肉体の限界を越えたためか、体の至るところから血が吹き出す
が、そんなの知らん。すぐになのはの元に駆け付ける
「なのは?おい、しっかりしろ。なのは……」
意識はもう無い……
脈は……ある。まだ間に合う
「ヴィータ……ミッド内の病院に案内しろ」
一瞬でヴィータを連れてミッドチルダ上空に移動する
「は?あれ?」
「どっちだ!」
「え、えっと……あっちだ!」
「掴まってろ!!」
そのままマスタースパークを発射してさらに推進力を稼いで病院らしき場所に着地する
「なのはを頼んだ……」
「あ、あぁ!」
ヴィータがなのはを連れて病院の中に走っていく
……はぁ、体が限界か……
「目眩までしてきやがった……」
地面を見てみると、血溜まりが出来ている
やっべ。これ見付かったら色々と問題か。そう思い、蓮樹達の所に転移する
「あ、暮羽!」
「ってお前……血だらけじゃねぇか!」
「俺の事はどうでもいい……とりあえず、お前らを地球に転移させる」
自分達の足元に次元を開いてそのまま蓮樹の家の前に転移させる
「後始末……頼むぞ……」
二人にそれだけ頼むと、意識が暗転した
~蓮樹side~
ほんと、一瞬だった
暮羽が叫んだかと思ったら敵が全て破壊されていた
そして、数秒後にはなのはちゃんとヴィータちゃんを連れてどこかにいって、十秒位経ったらまた戻ってきて僕たちを地球に連れてきていた
あれが暮羽の本気なのか、はたまた限界を越えたのか……
でも、やるべきことはある
「翔一、僕の家の中に暮羽を」
「あぁ」
一旦暮羽を家の中に連れていき、血が出ている箇所を治療する
「えっと……ガーゼは……」
「包帯足りねぇぞ!」
「包帯要らないって!あ、でも要るかも……」
「取り合えずガーゼ持ってきてください!」
「は、はいよ!」
そんな感じでドタバタと治療は終わった
で、治療が終わった後は来客用のベッドに暮羽を寝かせた
「これで一安心か……」
「でも、なのはちゃんが……」
「今頃は病院の中で治療中でしょう……明日、ヴィータさんに聞いてみましょう」
原作での撃墜イベント。止められなかった
彼処にいる間は可能性があったのに、周りから敵が少し居なくなっただけで油断してしまった
知っていたのに止められないって……こんなにキツいんだ……
「……起こったもんは仕方ない……今は祈ろう。大変な事にならないように……」
「うん……」
暮羽達は止められませんでした
ちなみに、暮羽は一時的にあややを凌駕するスピードをたたき出しました。体への反動は半端ではありませんでしたが