~暮羽side~
あのあと、皆に心配かけたと謝って、アリサに蹴られて、恭也さんに鍛練が足りないと言われ、忍さんに笑われ、すずかに心配されて、蓮樹とゼクスがニヤニヤして、水姫が特に心配はしてなかったと言われ、フェイトに突進《抱きつき》され
で、夜になった訳なんだが……
「肝試しをするわよ!!」
だそうだ
まぁ、最初からプログラムに組み込まれていたみたいなんだけどな
恭也さん、忍さん、ゼクス、蓮樹は面白そうと言い、すずかは若干怖そうで、なのはとフェイトは……
「うぅ……」
「ふぇぇ……」
まぁ、かなり怖がっております
あれ?怖いの苦手か?
ちなみに、俺と水姫はお化けや妖怪なんぞ腐るほど見てきたので、軽い遠足気分だ
「じゃあ、くじを引いて。それでペアを決めるわ」
なるほど。籤ね
「じゃあ、早く籤を引いて」
~少年等籤引中~
で、結果なのだが、
「えっと、恭也さんと忍さんペア、蓮樹とゼクスさんペア、私とすずかペア、水姫とフェイトペア、なのはと暮羽ペアね……チッ」
おい、舌打ち聞こえてるぞ
何が不満なんだよ
「じゃあ、ルール説明ね。まず、この道を道なりに行った所に神社があるわ。そこに鈴が置いてあるから、それを一つ取ってきて、またここに戻ってくる。それだけよ」
ほう、無人の神社ね……
まぁ、分社にしても意味ないからそっとしておくか
「ちなみに、用意は鮫島が一時間でやってくれたわ」
流石鮫島さん
「じゃあ、順番はさっき言った順番で、五分ごとに出発よ」
よし、その前に周りを調べ……て…………
え?いや、ちょいと待て
幽霊…………多すぎ
100はいるぞ?
……まぁ、危害は加えないだろうし、気にしなくていいか
「じゃあ、俺達が最初か」
「行ってくるわね」
恭也さんと忍さんが行った
『ねぇ、暮羽』
(気が付いたか)
『うん。この幽霊の量って……』
(気にするな。危害を加えてきたら追い払え)
『了解』
多分、ここら辺で戦争でもあって、その時に死んだ人の霊だろう
地縛霊とかなんかだろうし、危害は無いから……
そして、時間は少しキンクリして
「じゃあ、ボクたちも行ってくるね」
「うぅ……」
ははは、プルプル震えて……小動物だな。まるで
「フェイト。大丈夫だから」
「うん……」
そう言って二人とも行った
「ふぇぇ……誰も居なくなっちゃった」
「俺がいるだろう?」
「うん……」
まぁ、まだ小学生だろうし、怖いんだろうな
「大丈夫だ。そう怖がるな」
「うん……」
……まぁ、幽霊はガッツリ居るんだけどな。そこら辺に
で、五分経過し……
「よし、行くぞ」
「うん……」
元々用意されていた懐中電灯を点けて歩き始める
結構先が見えないな……
「はうぅ……」
まぁ、周りからホラーって感じがするからな
怖がっても無理ないか
「ねぇ……暮羽くん……」
「ん?」
「怖く……ないの?」
「そうだな。全く怖く……」
パキッとなのはが小枝を踏み折った音が聞こえた
「ふえぇ!?」
で、それにビックリして俺の腕に抱き付いてきた
「なのは……歩きづらい」
「ふぇ……」
あ、駄目だこりゃ
完全に俺の言葉をシャットダウンしてやがる
仕方ない
ここで幽霊が隣を素通りしてなのはが変な寒気を感じて怖がられるのもあれだし……
神力と霊力を全解放して周りから幽霊を退散させて……よし、OK
「なのは、離れてくれ」
「いやなの……」
はぁ……仕方がない
このまま移動するか
~少年等移動中~
「ここが神社か?」
「早く戻ろうよ……」
まぁ、何でこんな島に神社があるか知らんが……
よし、戻るか
~少年等移動中~
「お、出口」
「こ、怖かったの……」
もう皆帰ってる所だろうな
じゃあ戻ったらアリサに釣りしていいか聞いて寝ておくか
「ただい……ま…………」
「え……?」
……おいおい
「何で水姫とフェイトしか居ないんだ……?」
「あ、暮羽……」
「ど、どうしよう……皆帰ってこない…………」
ち、ちょっと待て……まさか…………
「嘘でいろよ……」
周りを確認…………
六人の霊力と妖力は……二人ずつで固まってる……ちいさい妖力と霊力はアリサとすずか、大きい妖力と霊力は……恭也さんと忍さん、魔力は蓮樹とゼクスで、その周りに……
ゆ、幽霊!!?
それも十や二十の幽霊が囲んでやがる!!?
「チィ!!」
「ど、どうしたの……?」
(水姫!!状況は解ってるな!!)
『勿論!!で、どうする?』
(なのはとフェイトには二重結界をかけておく!お前は恭也さんと忍さん、蓮樹とゼクスを頼む!俺はアリサとすずかの所へ行く!!)
『らじゃ!』
ヤバイな……多分、地縛霊と悪霊だな……全部
「なのは、フェイト。ここで待ってろ。六人を連れてくる」
「だ、だったらわたし達も……」
「いいから、待っててくれ」
二重結界っと……
これで壁を作れば悪霊も近寄れないだろう
ってか、何でこんな曰く付きの島を買ったんだ……あいつは
「そこから一歩も動くなよ。分かったな」
「で、でも……」
「すぐ帰ってくるから、お話でもしてろ」
「う、うん……」
「分かった」
よし、行くか
「じゃ、すぐ帰ってくるからな」
なのはとフェイトが見えなくなった所で全力で低空飛行をする
「水姫!!仕事は手早くな!!」
「らじゃ!」
待ってろよ……
~すずかside~
「はい、鈴ゲットっと」
「じゃあ、戻ろっか」
「そうね。薄気味悪いし、とっとと戻りましょうか」
ちょっと怖かったけど……何も無かったし、楽しかったかな
でも、何か寒気みたいなのを感じるけど……気のせいかな?
「今頃、なのはとフェイトは怖がってガクガクしてるんでしょうね」
「あはは、流石にそれは……」
……あるかも…………
で、でもなのはちゃんには……暮羽くんが…………
「二人きりか……」
「ちょっ……何か真っ黒に染まってるわよ?すずか」
……O☆HA☆NA☆SHI、してみようかな
……それよりも、何かさっきよりも寒気が…………いや、むしろ寒い……
「ねぇ、すずか……寒くない?」
「うん……だよね…………」
夜の森の中とはいえ…………!?
その時、私の目の前の草むらに、何かが見えた
「どうしたの?すずか」
え?アリサちゃんは見えなかった?
……気のせいかな?
「……ねぇ、早く抜けない?何か気味が……」
ガサッ!!
「な、何!!?」
「わ、分からないよ……」
た、多分動物だよ…………
うん、そう。お化けなんて…………
あ、そういえば、暮羽くんってその道のプロって聞いた覚えが…………
その時、アリサちゃんはボーッとしてて聞いてなかったみたいだけど……
って、事は……
「あ、アリサちゃん……急いで……」
ガサッ!!
「ま、また……」
今度はハッキリと見えてしまった
少し身体が透けている女の人を……
「すすすすす、すずか、ああああああああれ……」
「に、逃げよう!!!」
「う、うん!!!」
あ、あれ何!!?
ほ、本当にお化け!!?
「ダッシュならすぐに抜けられ……」
ガサッ!!
また目の前から……
『ひいぃ!!!』
急ブレーキをかけて道なき道に突っ込む
「この島、一体何!!?」
「そういえば、なんか戦場になって何万っていう人が死んだとか、昔、ここに城があって、さの城の人が何処かの軍隊に闇討ちされて島の人が全員亡くなったっていう曰く付きの物件って言われてたけど……」
「何でそんな所を買ったの!!?」
「……安かったから?」
「何で疑問系!!?」
ガサガサッ!!
「いっぱい出てきた!!!」
「もうやだ!!!」
また方向転換をして走る
ガサガサッ!!
『きゃぁぁぁ!!』
また出てきた幽霊みたいなやつに突っ込みそうになった所で急ブレーキ
「コノムネン……ハラサセテモラウ…………」
『喋ったぁぁぁぁ!!!』
って、いつのまにか囲まれてる!!?
「ちょっ、これ、どうするの!?」
……もしかしたら、妖怪の力って幽霊に…………
「てやぁ!!!」
「すずか!!?」
取り合えず、蹴ってみる
「ムダダ……」
だけど、すり抜けた……
やっぱり普通のキックじゃだめ!?
「ちょっ、これ…………詰んでる?」
……確か、暮羽くんがこの前、吸血鬼は妖怪の中でも高等種族っていってたから……それっぽい威厳が……
出ないよね。そう簡単には
「すずか。私、帰ったら暮羽に料理、教わるんだ」
「露骨にフラグ建てないで!!!」
こうなったらヤケクソ!!
「燃えろ!!私の何か!!!」
「また!?」
パンチに何か、特別な力を纏わせるようにイメージしてパンチしてみる
そしたら、私の手に何か変なオーラが纏って……
「グフッ!?」
『あ、当たった!?』
一回、自分の手を見てみる……
そしたら、パンチした右腕の爪がだけが驚くほど伸びていた
「あれ?すずかの爪ってそんなに長かった?」
「そんな筈は……」
振り反ってアリサちゃんを見ると、後ろから幽霊が飛びかかってきていた
「あ、危ない!!」
私は、自分の背中に、高速で動けるような羽があるようなイメージを咄嗟にしていた
そしたら……
「グオッ!!?」
高速で移動して、左手でパンチしてました……
え?
「え?ちょっ、すずか……その…………背中のやつって…………」
そう言われて、背中を見てみると……
「は、羽……?」
それも、吸血鬼のような羽が……生えていました
それに、口に違和感を感じたから、触ってみると、小さな牙もありました……あれ?完全に妖怪化しちゃった?
「え、いや、すずか?あんたって……」
「あれ?誘拐された時に誘拐犯が私の正体を言ってたのに……」
「え?あ……そ、そうそう!!!あんた、妖怪だったわね!!!いやぁ、こんな所で覚醒するなんてね!!よし!!やっちゃいなさい!!!すずか!!!」
アリサちゃん、思いっきり目が泳いでますよ?
「じ、じゃあ、頑張ろうかな」
「そうよ!!ガツンとやっちゃいなさい!!」
何だかなぁ……
~暮羽side~
「よし!もう少しだ!!」
すずかの妖力がだんだんと少なくなってきてる……何もなければいいが…………
除霊用のお札に
これで大丈夫だ!!
<えい!!やぁ!!!
すずかの声が聞こえる……まさか、戦ってる!?
悪霊相手にか!?
くそっ、そんな事を考えてる暇は無い!!
よし、見えた!!!
…………あれ?すずかさん?その背中の立派な羽は何でせうか?
あれ?マジで分からん
だが、そんな事はどうでもいいので……
「喰らえ!!お札攻撃!!!」
……よし!!ヒット!!
「あ、暮羽!!!」
「も、もう限界…………」
って、よく見たら牙と爪まで…………
「って、あんた、飛んでなかった?」
「いや、アリサは知ってるだろ?」
「ゑ…………あぁ!!そうだったわね!!!」
…………聞いてなかったんだな。そして、見てなかったんだな
まぁ、いいか
「よく頑張ったな。すずか」
すずかの頭を無意識に撫でる
「う、うん……」
何故か俯いた
よし、じゃあ仕事するか
「一撃で決める。すずか、お前は近くに」
「うん」
よし、遠距離タイプに設定。すずかは範囲外……よし!
「霊符「封魔陣」!!!」
封魔陣により、周りの幽霊が一気に吹っ飛んだ
で、止めに
「神技「八方鬼縛陣」!!!」
これで一斉に無理矢理成仏させて…………
「完了」
「私が一人も倒せなかったのに……」
「陰陽師だったのね……」
よし、終了……水姫も終わってるな
「……で、すずか。その羽と爪を何とか出来るか?」
「ち、ちょっと待って……」
すずかがむむむと、何かをイメージするようにすると、背中の羽と爪が一気に元に戻った
「……戻った?」
「おう」
「ふぅ……よかった」
「…………幽霊には会いたくないわね……」
まぁ、あんなのばかりじゃないんだけどな
……ってか、今日は夜、悪霊は成仏させて回るか
二人の手を掴んで……
「ちょっ!?」
「な、何で……」
よし、
「飛ぶぞ」
『えっ?』
浮く程度の能力発動。二人と俺を地球の重力から浮かせ……
「うわわ!!?」
「と、飛んでる!!?」
まぁ、一メートル程だけどな
よし、とっとと戻るか
『(ハッ!?暮羽(暮羽くん)に手を握られてる!?)』
よし、全力飛行っと
で、そのあと、何事も無く合流し、その日は各自解散となった
だが、俺と水姫は悪霊を片っ端から成仏させていっていたため、気が付いたら朝の四時だった
笑えね~…………
ちょっとすずかを東方の世界の吸血鬼っぽくしてみました
流石に無理があったかな?
でも、吸血鬼ですし…………
まぁ、二次設定ということで
次回で旅行編は終わりです