~暮羽side~
「……猫天国だね」
「でしょ?」
二年生の一学期の休みの日
今、俺はすずかの屋敷に来てるわけなのだが、
「助けてくれ」
「にゃぁ……」
俺となのはが猫に囲まれて身動きがとれない
ちなみに、この場にいるのはなのは、アリサ、すずか、水姫、蓮樹、ゼクス(待機状態)、俺だ
まぁ、俺は神様だし、ある程度動物には好かれるんだが、なのははよくわからん
そういう体質なのか?
まぁ、二匹三匹ならまだいい
だけど、数十匹の猫に囲まれるのは……ちょっと身動きがとれないから嫌だ
いや、猫、可愛いよ?
「まぁ、別にいいじゃない」
「そうだよ」
……神力で猫に命令してやろうか?
蓮樹に同じ目を合わせてやれって
まぁ、猫も命令されるのは嫌だろうからやらないけどな
「まぁ、紅茶でも飲んで落ち着いて」
『手が動かせない(の)』
肩に猫、手に子猫が乗ってるから手が動かせない
ちなみに、なのはも同じような感じだ
「じゃあ、暮羽の分も僕が飲んでおくよ」
…………行け
『ニャー!!!』
「え?うわっ、何で!!?」
大人気ない?
ハッハッハ、聞こえんなぁ
それでは一口
……うん、旨い
「重っ!?猫重っ!!?」
そりゃあ、何十匹と乗ってるんだし
「……なのはちゃん、よく平気だね」
「慣れたの」
なのはは猫を落とさないように器用に紅茶を飲んでいる
「あ、美味しい♪」
「でしょ?」
「うぅ……動けない……」
あ、このお菓子、旨いな
「……暮羽め、謀ったな…………」
なぁに?聞こえんなぁ
まぁ、筋トレにもなるし、いいんじゃないか?
……ってか、水姫がさっきから静かだな
「zzzzz……」
寝てやがった
頭に子猫乗せて
そういえば、俺も携帯買ったんだ
結構シンプルなやつ
もうアドレスの交換はしてある
「はい、蓮樹。ポッキー」
「ありが……ぐえっ!?」
「あ、ごめん」
「げっほ……わざとでしょ」
「バレた?」
「そりゃあね」
何かアリサが蓮樹の口の中に思いっきりポッキーを押し込む身体を張ったコントをしているかま、この際無視しよう
で、時はキンクリする
~数時間後~
「じゃ~ね~」
なのは、アリサ、蓮樹は自分の家へと帰っていった
さて、俺等も帰るとするか
「あ、待って!」
帰ろうとしたら、すずかに呼び止められた
あ、水姫を忘れてた
「えっと……」
「どうした?水姫ならちゃんと連れて帰るぞ?」
「そ、そうじゃなくて……」
「ん?」
一体どうしたんだ?
「その……妖力……だっけ?それの使い方を教えてもらいたいんだけど……」
……はい?
~少年フリーズ中~
えっと、つまり
「折角だから覚えてみたいと」
「うん。そういうこと」
……なんとも軽いなぁ…………
でも、これは現代では忘れ去られた技術だし、復活させるわけにもいかないし…………
もしかしたら、すずかが幻想郷に連れてかれるかもしれないし……
……ん?幻想郷?
……ちょっと待てよ?
周囲をサーチ…………あったあった。デッカイ妖力が何故かここの近くにポツンと
「あ、ちょっと席を外すぞ?」
「?」
すずかに一言言って隣の森林へと入る
確か……ここら辺だ
神力で干渉力を上げる
そして、次元を司る程度の能力であの空間をこじ開けれる力を持つ生物の次元に立つ!!
「オラァ!!!」
一見、何も無い空間に両手を突っ込み、そこから一気に空間を割く
俺の手の先は、森林ではなく、奇妙な目が大量にある空間が繋がっていた
よし、出来た
「はぁ……スキマをこじ開けるなんて…………」
その奥から一人の女性が歩いてくる
やっぱり居たな
「俺は少しあんたと話がしたかったんだよ。
「……異世界から来たこと神様なだけ、少しは出来そうですわね。桜庭暮羽」
~すずかside~
「……暮羽くん、何しに行ったんだろ?」
あっちは何にも無いのに……
「ニャー」
あ、いつの間にか水姫ちゃんが猫に占領されちゃってる
「……まぁ、いいかな?」
取り合えず、暮羽くんを待っておこっと
「く、首が…………」
……やっぱり重いのかな?
~暮羽side~
「……で、話とは何ですの?」
「これから、月村家……あそこに住む吸血鬼達に手を出さないでほしい」
「……夜の一族の事ですわね」
「あんたの事だ。妖力の使い方が分かった途端、幻想入りさせるつもりだろう?」
「まぁ、それなりに人間の驚異になれば、無理矢理幻想入りさせますわ。ですが、何もしなければ、此方からは干渉いたしませんわ。八雲の姓に懸けて、誓いましょう」
「あぁ。感謝する」
「あそこに居る吸血鬼は此方の吸血鬼よりはまだマシですので」
「スカーレット姉妹の事か?」
「……何処まで此方の事情をご存知で?」
「さぁな」
「連れませんわね。ですが、夜の一族に関しては此方からは何も言いませんわ。驚異にならない限りは」
「それでいい。もし、幻想入りさせなければならない事態になったら俺に言え」
リミッターを解除し、霊力で威嚇しながら話す
「……分かりましたわ。貴方の全力の攻撃を受けきれるほど、幻想郷は強くありませんので。次元神様」
「次元神は止めろ。まぁ、何か頼み事があったら此方からスキマをこじ開ける」
「分かりましたわ。それでは」
紫が去ると、スキマも同時に閉まる
まぁ、頼み事をするときは無いと思うけどな
ってか、よく紫と対等に話せたよな……
よし、すずかの所に戻るか…………
今気がついた。手汗、すげぇ
あと、冷や汗すげぇ
「……流石八雲紫。化け物だな…………」
よし、戻るか
~少年移動中~
「戻ったぜ」
「あ、暮羽くん。で、教えてくれるの?」
「あぁ。だが、条件がある」
「何?」
「一つは俺が教えたことを誰にも言わない。もう一つは、悪い事をするためにこの力を使うな。だが、自分が正しいと思ったことを貫き通す時、何かを守り抜く時は存分に使って良い。この二つを守れるな?」
「うん!!」
……ま、まぁ、妖力使い方も霊力の使い方も同じだろう
いざとなったら水姫に聞けば良いんだし
……って、水姫の頭に猫が三匹くらい乗ってるじゃねえか
絶対起きたら首痛いって
「じゃあ、順番に話していくから、その通りにやれ」
「うん!!」
よし、まずは……
~少年指導中~
「はぁ……はぁ…………」
「……これは…………キツいな…………」
特訓を始め、自分の中の妖力を認知させる所まではスムーズだった
だが、妖力の形を固定、発射がどうしても出来ない
すずかはどうやっても妖力の形を固定……それも、弾幕一個程度しか出来ていない
妖力は中級妖怪よりも少し上辺りだから、この歳ではかなり凄い方なのだが……弾幕ごっこの才能がどうしても無いみたいだ
「も、もう無理!!」
それと同時に今まで手のひらにあった妖力弾がパンッ!!と弾ける
……何故だ?
「羽とか、爪とかはそれなりに出来るんだけどなぁ……」
そう、すずかは妖力による翼の固定、爪の伸縮は驚くほどパッとやって見せた
……あ、もしかして、すずかは弾幕ごっこの才能は無いが…………
「じゃあ、すずか。今度は妖力を全身に行き渡らせるようにしてみてくれ。イメージを膨らませれば自然と出来る筈だ」
「わ、わかった!」
……おぉう、いともあっさりと…………
「じゃあ、次は拳に全身の妖力を回してくれ」
「う、うん!」
全身の妖力が拳に集まっていく……
やっぱり、そうか
「そのまま俺を殴れ」
「えっと……えぇい!!!」
それを腕をクロスさせて防……
バキッ!!!
「え?何の音?」
すいません、肉体強化してなかった俺の腕が逝った音です
「さ、さぁな」
神力で応急処置だけをしておく
やっぱりすずかは……
「弾幕ごっこの才能は皆無だが、肉体強化の才能はかなりあるな」
「えっ!?」
いや、天才って言ってもいいかもしれん
妖力の使い方を一回教えただけで同年代の男子の腕を折るんだぜ?
だとすると、飛行の才能は期待しない方がいいかもしれない
「……じゃあ、今日は帰るよ。後で電話をするから、そこから練習を再開しよう」
「うん!」
まぁ、すずかはあれだ…………
肉体強化に特化した妖怪って事だ
いわゆる、鬼と同じような物だ
と、考えてる間に水姫にひっついている猫をひっぺかじて次元にボッシュートする
「じゃあ、また後でな」
「またね」
あいさつだけして、俺を次元にボッシュートする
「一瞬で家の中っと」
水姫は部屋にボッシュートした
「あ、暮羽。おかえりなさい」
「ただいま。リニス」
「水姫は?」
「部屋だよ」
「分かりました。では、夕食を作りますね」
「あぁ。頼む」
リニスが台所に行ったのを確認して、すずかに連絡をとる
<prrrrrrr
『はい、もしもし』
「すずか。俺だ」
『早いね~』
「まぁな。じゃあ、特訓の続きだ」
~少年指導中~
で、夕飯が出来るまでの成果
肉体強化は殆ど完璧
弾幕ごっこは殆ど駄目
飛行は中の下
回復促進は俺より上
いやぁ、パラメータが完全に近接専用だ
ここまで肉体強化に才能が片寄った妖怪は見たこと無い
だって、教えてから一回で瞬動を覚えたんだぞ?
才能としか言えないだろ
だけど、すずかが喜んでくれて何よりだ
『はぁ…………はぁ……』
「お疲れ。明日は筋肉痛になるかもしれないから、妖力での体力回復と回復促進、忍さんにマッサージをしてもらって寝た方がいい」
『うん、ありがと。じゃあ、またね』
「あぁ。またな」
そして、通話を切る
……さて、すずか専用の特訓プランを考えないとな
…………ん?蓮樹からメール?
どれどれ?
『すずかちゃんの魔改造も程々に』
いや、魔改造じゃ無いだろ
ってか、何でこいつはしってるの?
…………
俺は窓を開けて……
「ホーミングアミュレット神風ver、行け!」
神風アタックに特化したホーミングアミュレットを蓮樹にプレゼントしておいた
「ご飯ですよ~」
おっと、飯のようだ
それでは、また次回まで、ゆっくりしていってね
もうちょっとすずかを魔改造するつもりです
せめてザッフィーと素手で戦えるように(え