魔法少女リリカルなのは~次元を司る現人神~   作:黄金馬鹿

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小説用お題ったー様にて、お題を頂いたので、書かせてもらいました

鬱注意です

お題は「夢でもいい、触れられるのなら」


IFストーリー

~なのはside~

 

暮羽くんが死んだ

 

いきなりの事だった

 

天我くんのパンチを頭に受けて、暮羽くんが天我くんを倒して……

 

病院に運んでからはもう手遅れ

 

心臓は止まって、体は冷たくなって、返事を期待してもしてくれなくて

 

最初は天我くんを殺そうと思った。暮羽くんを……わたしの大切な人を殺したんだから

 

でも、それは叶わなかった

 

それは、もうあれは殺されてたから

 

可笑しな話でしょ?

 

家にあった包丁片手にあれを殺そうとしたら、水姫ちゃんが血の涙を流しながらあれを八つ裂きにしてたんだもん

 

お陰で無駄足になって包丁を持ってったのもバレてお母さんに叱られる

 

それから、わたしは寝た

 

夢は寝たら覚めると誰かから聞いた覚えがあったから

 

でも、この悪夢のような(現実)は覚めなかった

 

何度も何度も寝た

 

お父さん達は暫くは学校を休んでもいいと言ってくれた

 

アリサちゃん達は連絡しても返事をしてくれない

 

何してるのか分からない

 

蓮樹くんは何時の間にか行方不明になっていた

 

二日後に蓮樹くんはゴミ捨て場で見つかった

 

雷に当たったのか、全身が黒焦げの状態で。手には、二十一個の綺麗な宝石を持って

 

ほら、こんなの、夢しかあり得ないじゃん

 

だって、周りの人がたった数日で二人も死んだんだよ?

 

これが夢じゃなかったらなんなの?

 

蓮樹くんが見つかった日、わたしは何故かお父さん達に呼び出された

 

蓮樹くんの持っていた二十一個の宝石、どうやらわたし宛だったらしい

 

何でわたしなの?

 

そう聞いても、皆分からないと言った

 

其々には、番号が書いてあった一から二十一まで、全部に

 

あとは、水姫ちゃんが、森の中で、自殺しているのが見つかった

 

死因は、自分の首に自分でナイフを突き刺し、そのまま死亡

 

これで三人目

 

もうわたしの友達は半分も死んじゃった

 

一体なんで?

 

そうか。全部はあれのせいか

 

でも、わたしはあれを殺すことは出来ない。もう死んでるから

 

夢の中でもいいからあれを殺したい。そう想って寝た

 

その日は夢を見た

 

わたしの片手には包丁、目の前には簀巻きにされて命乞いしてる暮羽くんの仇

 

どうやら、神様はわたしの願いを叶えてくれたみたい

 

わたしは、仇の頭に躊躇無く包丁を突き刺した

 

一回突き刺しただけで動かなくなった

 

それでも、頭から胸、足、全てに包丁を突き刺した

 

わたしの体が赤く染まっている。だって、全身が生暖かい

 

もう突き刺す場所が無くなった時に、赤い水溜まりにわたしの顔が映った

 

わたしは、笑っていた

 

これでもかと言うくらい、笑っていた

 

自分で自分が怖かった。人を一人、殺したのに、どうしてこんな笑えるのか、分からなかったから。でも、すぐに恐怖は無くなった

 

これは、わたしの願い事だから。わたしがしたかった事だから

 

最後に、もつ肉塊となった物に包丁を突き刺した

 

すると、目が覚めた

 

あの、現実と認めたくない悪夢(現実)

 

そして、心の中には、虚しさしか残らなかった

 

夢の中であれを肉塊に変えても、わたしの心は晴れないから

 

二十一個の宝石の内、一つが蒼く輝いていた

 

よく分からない

 

でも、気にする必要は無い

 

その日は警察が来てるとかで学校は無かった

 

アリサちゃんに電話した。二回目で出た

 

元気にしてるかと聞いた

 

元気にしてると言った。だけど、声には元気が無かった。まるで、難病にかかった人の弱々しい声だった

 

次にすずかちゃんに電話をした。三回で出た

 

同じことを聞いた

 

同じようにかえってきた。でも、無理をしているような声だった

 

すぐに別れの言葉をいい、電話を切った

 

何もやる気が出ない

 

殺意なら出る

 

でも、それ以外はなにもでない

 

何でこんな風になってるのだろうか、疑問に思った

 

答えはすぐ出た

 

暮羽くんが好きだから。始めて友達になってくれて、悩みも聞いてくれて、何でもできた、あの暮羽くんが、異性として好きだから

 

その時、またもう一度会いたいと思った

 

夢の中でもいい。会いたいと

 

涙が込み上げてくる

 

わたしは寝た

 

無様に泣きわめくより、寝る方を取った

 

そして、もう一度思った。いや、神様に願った

 

夢の中でもいい。もう一度会わせてと

 

また夢を見た

 

何も無い空間に、見慣れた後ろ姿があった

 

涙が込み上げてきた

 

嗚咽で声が出せない。名前を口に出来ない

 

だから、走った

 

その背中に向けて

 

走った

 

転びそうになった。でも、転ばない

 

視界が涙で滲む

 

関係ない

 

わたしは飛び付いた

 

その背中に向かって

 

そして、名前を呼んだ

 

くれはくん……と

 

彼は振り向いてくれた

 

そして、名前を呼んでくれた

 

なのは……と

 

そこで目が覚めた

 

宝石が、二つ輝いていた

 

もう一度、あの夢を見たいと思った。三つ目の宝石が輝いた

 

わたしは、もう一度寝た。そして、あの夢を見て、同じところで目が覚めた

 

何度だろう。二十回見た所で、暮羽くんには会えなくなった

 

全ての宝石が輝いていた

 

学校も再開した

 

暮羽くんの席で寝てみたりした

 

夢は見なかった

 

夜に一時間ごとに起きて、すぐに寝る方法も試した

 

見れなかった

 

睡眠薬を飲んで寝た

 

見れなかった

 

一ヶ月が過ぎた

 

あれから、一度も見れてない

 

どうしたら会えるか、考えた

 

方法はあった

 

家の中でも出来て、一瞬で完遂できる、夢のような方法が

 

わたしは、台所から果物ナイフを取り出した

 

包丁は嫌だ。あれを肉塊にした道具だから

 

部屋に戻って、少しだけ息を整えた

 

そして、

 

「今行くよ」

 

ナイフを首に刺した

 

血が吹き出た。すごくいたい

 

ないふをぬいた

 

できなかった

 

まどにわたしのかおがうつった。わらっていた

 

もういちどないふをかまえて

 

「だいすきだよ。くれはくん」

 

しんぞうにさした

 

へやがまっかにそまった

 

あしにちからがはいらなくなった

 

そのばにたおれた

 

だんだんといしきがもうろうとしてきた

 

いまからわたしはゆめをみる

 

だいすきなひととあうために

 

たぶん、わたしはわらっている

 

そして、わたしはむいしきにこういった

 

「どこまでもついていくよ」

 

しかいがかんぜんにくろになった

 

ようやくあえるよ

 

ようやくさわれるよ

 

ようやくだきしめれるよ

 

ようやくわたしのきもちをいえるよ

 

「ゆめでもいい、さわれるのなら。しんでもいい。あえるのなら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日のニュース

 

「え~、こちら、現場です。数日前、この聖祥大附属小学校にて、児童同士の事件が発生しました。当時、現場には七人の児童が居たと言われています。その七人の児童は、事件発生から一ヶ月いないに、全員死んでおります。他殺が一名、自然災害により、死んだ児童が一名、自殺した児童が四名です」

「現場に、なにか残されてはいませんか?」

「はい。血痕がある程度です。あ、あそこに児童がいます。少し、話を聞いてみましょう。そこの君~」

「……ん?」

「ここで起きた事件の事、何かしらない?」

「…………」

「えっと……教えてくれないかな?」

「……夢」

「へ?」

 

子供の手がアナウンサーの腹に当たっている

 

そこからは、大量の血が流れている

 

子供は手を引き抜く

 

手は、包丁のような形をしていた。指の形をしていない

 

「これは夢。そう。夢。だから」

 

子供は顔を上げる。左右で縛っていた髪が揺れる

 

「殺しちゃっても、いいよね?」

 

カメラからの通信が途絶える

 

最後に写っていたのは、狂気に歪んだ子供の顔と、刃物のような形になった手、そして、二十一個の輝く宝石だった




暮羽が死んでしまった時に起きたかもしれない可能性の一つです
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