~暮羽side~
フェレットを見付けてから数時間後の夜
俺はリニスと水姫と共にゆったりとしていた
「……宿題終わりましたか?」
「終わってるよ~」
「もちのロン」
「ならいいです」
ほんと、何にもなくていいよな~
もしくは、嵐の前の静けさか?
まぁ、そんなこと気にしてても変わらんだろうし、ゆっくりとしていよう
「あ、そこのお煎餅とってください」
「はいよ~」
「zzzzz……」
最近、水姫はよく寝る
何にもないから暇なのか、悪戯が出来ないから暇なのか……
俺は簀巻きにされて雨の日に屋根に放置とか、朝起きたら熱湯の中に突っ込まれるとか無くなったからいいんだけどな
昔は今の悪戯と比べても、かなり可愛い方だったなぁ……
朝起きたら机の角に頭をぶつける位だったし
それが今だと朝起きたら熱湯の中だよ
何度か死ぬかと思ったね
……もうやること無いし、爆撃して寝ようかな…………
「じゃあ、俺も寝るよ」
「自分の部屋で寝てくださいね。あと、水姫も連れてってください」
「あいよ~」
水姫をお姫様だっこして水姫の部屋に向かう
さて、今回も爆撃するか
「よし、つい…………」
『誰か助けて!!』
「ん…………?」
あ、水姫が起きた
「……何?この魔力は」
『助けて!!』
確かに、魔力も感じるが、この声……夕方にも聞いた声だな
だけど、あそこにはフェレットしか居なかったし
仕方がない……サーチ……
魔力が二つ……そこに向かう魔力も二つ、上空で停止している魔力……これは蓮樹だな
変な声も聞こえなくなったし、面倒な事になってる気がする……
「ちょっと行ってくる」
「あ、ボクも行くよ」
「よし、じゃあ行くか」
玄関まで二人で走る
「ちょっと出掛けてくる!!」
「え?あ、気を付けてくださいね」
……ん?あれは…………
空に向かって桜色の魔力が……?
「何かよく分からんが、急ぐぞ!!」
「うん!!」
二人で地面を蹴って、水姫の速度に合わせて飛ぶ
……こっちは…………あの動物病院か?
~リニスside~
さっき、広域念話が使われてたみたいですけど……それも、結構焦ってるようにも聞こえましたし……
でも、暮羽がそこに向かったみたいですし、まぁ大丈夫でしょう
……そろそろ9時過ぎですし、私も寝ちゃいましょうか
~暮羽side~
……ん?
「蓮樹。どうしたんだ?」
飛んでいると、蓮樹がバリアジャケットを展開して浮いていた
「原作開始だからね。最初くらいは見ておこうかなって」
そうか……原作ってのが今日から始まるのか
「蓮樹も来る?」
「僕は遠慮しておくよ」
「そうか。なら、行くぞ」
「うん」
確か、介入はしないって言ってたもんな
そっとしておいてやるか
……ってか、これだと俺も介入することに…………いや、この際、とことん掻き回してやるか
お、見えた…………って、
「なのは!!?」
「おいおい、マジかよ……」
なのはが居たのは分かる
だが……
「何で天我も居るんだよ……」
……ったく、仕方ないから加勢してやるか
~なのはside~
「こ、これ何なの!?」
寝ようかなって思ってたら、変な声を聞いて……それでここまで来たら動物病院が半壊してて、フェレット君と変な怪物が戦ってて、変な宝石渡されて、呪文唱えたら途中で天我くんが変な甲冑着て出てきて……
それで唱え終わって、フェレット君の言う通りにしてたら変な杖と服を着ていたの
「なのは!」
「ひ、ひゃい!」
「俺があれをボコボコにするから、お前が封印しろ!」
「え?封印?」
封印なんて、出来ないの
その前に、やったことすらないの
「頭の中に呪文が思い付いている筈です!それを唱えれば封印は出来ます!」
「え、えっと……」
「オラァ!!」
何か天我くんが戦ってるけど……多分大丈夫なの
じ、呪文…………
「……これかな?」
……天我くんも巻き込もうかな…………
「あ、危ない!!」
フェレット君の声を聞いて、天我くんを見てみたら、触手?が後ろから接近していたの
「なっ!?」
は、早く封印しないと!!
そう思っていたら、いきなり、上空から青い糸が伸びてきて、怪物を縛り上げたの
~暮羽side~
「ギリギリセーフ!!」
水姫が怪物を縛り上げる
「そのまま数秒、頼む!!」
「合点!!」
俺は怪物に向けて一気に降下する
「なっ!?お前は……」
一撃でぶっ潰す!!
「粉……砕!!!」
夢想天生で肉体強化、そして、高速で落下し、そのまま怪物に一撃を当てる
「くたばれ!!」
俺の拳が当たった瞬間、怪物は弾けとび、俺の拳は地面にクレーターを作った……って
「……殺っちまった?」
何か、青い宝石が浮いてるけど……本体?
「今です!!封印すべきは忌まわしき器、ジュエルシード!!」
「う、うん!!ジュエルシードを封印!!」
『All right seeling mode Set up』
……はい?
『stand by ready』
「リリカル・マジカル!!」
あれ?あの、なのはさん?
俺ごと巻き込もうとしてませんか?
俺、地面にクレーター作って、手が地面にめり込んで抜けないんですけど?
「ジュエルシード、シリアルXXI!封印!!」
『sealing』
え?何か、ピンクのリボンみたいなやつが伸びてきた
『receipt number XXI』
ん?封印完了か?
ってか、封印対象とかなり近かったのに、よく巻き込まれなかったな
「後は、レイジングハートであの石に触れてください」
「うん」
なのはが青色の宝石を杖で触っている間に水姫に腕を引っこ抜くのを手伝ってもらう
なのはが青色の宝石を杖で触ると、杖の赤い宝石のような部分に青色の宝石は吸い込まれていった
なんだ?あの杖
デバイスか?
それも、インテリジェントデバイス
詳しくないからよくわからん
「……これでいいの?」
「あぁ。それでいいぞ」
何故天我が知っているのか……あ、転生者加
「さて、逃げるぞ」
「何で?」
「周りを見てみな」
周りは……うわぁ
そこら辺が削れて抉れて……
電柱は倒れてるし石壁は欠けてるし……
「……ったく、一回だけだ」
「は?何いってんだ?」
周りの地面、壁、電柱、修復開始
俺が情報操作すると、周りの景色が、戦闘前へと戻っていく
「は?」
「ふぇ?」
「なっ……」
よし、完了
ん?警察がこっちに来てるな
「さて、逃げよう」
「う、うん」
~少年等移動中~
俺達は移動して、公園のベンチ付近に固まっていた
「……で、まずは自己紹介だ」
「あ、僕はユーノ・スクライアです。スクライアは部族名なので……ユーノが名前です」
「わたしは高町なのは。よろしくね、ユーノくん」
「天我蒼志」
「俺は桜庭暮羽。魔法は使えない」
「桜庭水姫。取り合えず、魔法使いって名乗っておくよ」
ユーノか
ってか、スクライアって部族は全員フェレットなのか?
……いや、それは無いだろう
「えっと……先程はありがとうございました。お陰で、周りに被害を出さず、ジュエルシードを封印することが出来ました」
「ううん。わたしが勝手にやった事だから。あと、タメ口でいいよ?」
「あ、うん。分かった」
「あ~……質問、いいか?」
「はい?何でしょうか?」
「ジュエルシードって何だ?あと、タメ口でいいぞ」
「えっと……ジュエルシードは……」
「あ~!!」
ユーノの説明を遮ってなのはか大声を出す
「どうした?」
「えっと……お母さん達に何も言わずに出てきちゃったから……その…………早く帰らないと……」
あ、成る程
確かに、今は小学生が出歩いててはいけない時間だしな
「じ、じゃあ、ジュエルシードについては後程、念話で全部説明します」
「えっと……ボク、念話とか使えないんだけど……」
「え?でも、リンカーコアが…………あ、あれ?で、でも、さっきは魔法使いって……」
「あ、俺が念話を拾って、独自の通信回路で水姫にも同じことを教えるから、大丈夫だ」
「だ、だったら……」
「えっと、じゃあ、わたしは帰るね!!」
「だったら、この俺が付いてって……」
「お断りするの。暮羽くん、付いてきてくれる?」
「お、おう」
なのは、案外バッサリと切るな
でも、天我のやつはそれでも恥ずかしがらずに言えばいいのにとかなんとか
思考回路が腐ってるのか?
マスパを頭に直接やればいいのか?
そしたら正常になるのか?
「よし、じゃあ、とっとと戻るか」
「うん!」
なのはと水姫と一緒になのはの家へと向かう
ってか、天我には金輪際、なのは達に関わるなって言ったのに……まぁ、今回は偶然って事で見逃して……
いや、狙ってやがったな
……まぁ、なにかあったら直々にマスパでぶっ潰せばいいことだ
~少年等移動中~
さて、着いたのだが……
「カンッカンだろうな」
「うぅ……」
「ドンマイ」
さて、何て弁解してやろうか
「取り合えず、行こうぜ」
よし、これに決めた
「えっと……ただい……」
「なのは!こんな遅くに……って、暮羽君か?」
「あ、どうも。勝手になのはを連れ回しちゃったので、お詫びをと……」
「あれ?暮羽君となのは。どしたの?デート?」
「ち、違うの!!」
「ちょっと、隣町のスーパーでお一人様限定の品が特売で売ってまして、それを一つでも多くと、思って、なのはを連れ回しちゃいました。すいません」
勿論、嘘だ
なんか、サラッと嘘をつける自分が怖い
「そうだったのか……言ってくれれば俺も協力したのに」
「かなり焦ってたので……」
「あれ?この子、フェレット?」
あ、美由希さんがユーノに気付いた
「ついでに動物病院にも寄って、こいつを引き取ってきたんです」
「……まぁ、今回の事は水に流しておこう。日頃から、なのはがお世話になってるしな」
「ありがとうございます」
何か、後ろでユーノが弄られている気がするが、この際気にしない
「じゃあ、俺達はこれで」
「あ、じゃ~ね~」
「また学校で会おうね!」
「今度は俺にも声をかけてくれよ?」
ふぅ、なんとかなったな
「よし、水姫、帰るぞ」
「そうだね」
高町家の皆さんの死角に行った所で、次元を開いてワープする
さて、もう寝るか
暮羽の独自の通信回路とは、通信符での通信の事です