~暮羽side~
「痛い痛い!!もっと優しく!!」
ベキゴキバキッ!!!
「これでも優しくしてるんだけど……えいっ!」
メシッ!!
「ほ、骨がァァァァァァ!!!」
……何?この地獄絵図
「これはひどい」
「蓮樹の骨という骨が悲鳴をあげてる気がする。ユーノ、もう治療はいい。後は治せるから」
「そう?」
フェイトが蓮樹に包帯やら何やら巻いてるんだが、フェイトの力が強すぎるのか、蓮樹の身体がボロボロなのか、フェイトが触る度に嫌な音が室内に響いている
「よし、問題なしっと」
「く、暮羽……僕にも……」
「フェイト。殺っちゃいナ☆」
「こうかな?」
ミキメシバキポリーン
「ギィヤァァァァァァ!!!!」
おぉ、ひどいひどい
俺は情報操作で完治したが
もうユーノの目の前では使っちまったから、ユーノしか見てない時なら見られても大丈夫だ
「で、ハラオウン。天我の方は?」
「殺人未遂に魔法の殺傷設定での使用、無断行動等々。重罪だ」
「そうか」
「怪我は何故か無いから即牢獄行きだ」
「まぁ、それくらいしないとな」
あいつはそれでも頭を冷やさないかもしれないが
その時は俺のファイナルマスタースパークと蓮樹のマスタースパーク・フルドライブイグニッションがあいつを制裁するが
ってか、なんやかんや言って蓮樹までマスタースパーク使いやがった
気にしてはいないが
「で、プレシアは?」
「何とか罪は軽くしてはみるが……」
「その件だが」
「ん?」
「実は、時の庭園内部に変な魔法を使ってるやつが一人居てな。もしかしたら……」
「……まさか…………」
「操られてたって事だ」
へ?そんな描写無かっただろうって?
……嘘に決まってるだろ。そんなこと
つまり、ウゾダドンドゴドーンって訳だ
だって、次元震を止めるやつが言ってるんだぜ?
信憑性はあるだろう
「つまり、プレシアは何者かに操られ、フェイトはそのプレシアのために行動した。だから、二人の罪は無いも同然になりそうだが?」
「確かにな……そうすると、無罪にも等しくなりそうだ」
こういう堅物は少し言いくるめれば嘘だって簡単に通る
で、次だ
「プレシアは何処に居る?」
「隣の部屋でアリシア・テスタロッサを見てる」
そうか
そういえば、時の庭園はなのはのやりすぎで爆発したんだったか
話によると、スターライトブレイカーなるものを撃ったらしい
多分、マスタースパークと同様、人に撃ったらいけないものだな
へ?俺がバカスカ撃ってる?
はてさてなんのことやら
えっと、ここの部屋だな
「よっ、プレシア」
「……桜庭暮羽だったかしら?」
「呼びやすいように呼べ。聞かれると不味いから単刀直入に言うが、アリシア・テスタロッサを生き返らせたいか?」
「当たり前よ」
「生き返せるとしたら?」
「本気でいってるの!!?」
いきなり高速で俺の肩を掴み、血走った目で見てくる
……すいません、怖いです
「あぁ。だが、確率は五分五分だと言ったら?」
「お願い!アリシアを生き返らせて!!」
おぉう……聞いちゃいねぇ
「分かった。やれるとこまでやってみよう」
「本当!!?」
「だから、医務室の奴等追い出してくれるか?見られたくないんだ」
「分かったわ」
また高速で消えたと思ったら、医務室の前に人の山があっという間に出来た
<骨がァァァァァァ!!!
何か聞こえたが気にしない
「終わったわ」
「お前本当に病気か?」
明らかに病人が出せる速さじゃなかった
それだけは言える
「じゃあ、ちょっと医務室を借りるぜ」
「あ、あぁ」
ハラオウン、退いてやれ
蓮樹から嫌な音がしてるから
「えっと、ベッドを用意して、アリシアをポットから出して、シーツを身体にかけてっと」
これで生き返ってすぐ溺死は無くなった
で、次に
「フェイトと同じ年齢にしてっと」
……身長がそこまで伸びないな
まぁ、それはおいてといて
さて、ここからだ
引き受けてくれるか分からんが……
「八雲紫。出てくれ」
『あら、2年振りね。何かしら?』
2年たってたか?
まぁ、いいか
「俺の居るところまで来てくれるか?そこで話そう」
『人使いが荒いわね』
「来たわよ」
背後にいきなり紫がにょきっと出てくる
「この子を生き返らせたい。手を貸してくれ」
「あら、随分と面白そうな事をするのね」
「で、イエスかノーか」
「イエスよ。こんな面白そうな事、放っておけないわ。それに、この子……ふふ、何でもないわ」
何だよ……軽く気味悪い……
まぁ、紫はこんなものだと覚えておこう
「俺の『情報を操作する程度の能力』で出来る事と出来ない事の境界を弄ってほしい」
「……大体読めましたわ。貴方はその能力をただ使用するだけではこの子を蘇生出来ない。だから、ドーピングして蘇生させようと」
「早い話がそうだ」
そう。俺の情報を操作する程度の能力では蘇生なんて事は出来ない
だが、境界を操る程度の能力で俺の情報を操作する程度の能力で出来る事と出来ない事の境界を弄れば、出来るのではないかと考えたんだ
しかし、これは無茶苦茶な理論だし、出来たとしても俺にどんな副作用が働くか……
まぁ、面白そうだから構わないけどな
「分かりましたわ。暫くお待ちを………………取りあえずは弄れる所まで弄りましたわ。後は、神のみぞ知るって所ですわね」
「じゃあ、始めよう」
アリシア・テスタロッサ、蘇生開始
まずは肉体を、魂が入っていない空の状態のまま、活動を再開させる
………………成功
続いて魂をこの部屋に呼び戻す……
…成功
さて、次でラストだ
魂を身体に戻す
「…………………………成功だ」
「あら。以外と早かったわね」
後は目を覚ましてくれるかどうか……
「…………ぅん?」
ッ!!!!
「……ここは?」
「よっしゃあ!!!!」
「蘇生完了。それでは、私はこれで」
「あぁ。ありがとう。助かった」
蘇生完了!!!!
「……お饅頭、食べ損ねちゃった?」
……なんか意味深な事言ってる気が…………
「アリシア・テスタロッサ。俺が見えるか?」
「へ?うん。見えるよ」
声を聞こえてる
完璧だ
「もしかして、生き返った?」
「……自覚ありかよ」
「だって、さっきまで幽々子達とお茶してたから」
「はぁ!!?」
まさか、幻想郷の冥界にいたのか!!?
よりによって!!!?
通りで魂を呼び戻すのが簡単な筈だよ!!!
「じゃあ、お母さんと会ってこよっと……あれ?」
アリシアがベッドから飛び降りたが、その場でへたりこんでしまう
「そりゃあ今まで生身で動いてなかったんだ。当たり前だ」
「うぅ~……」
「ほら、これを着ろ」
「うん……」
いままでシーツで身体を隠してただけだったし
あとは車椅子……おっ、あった
「ほら、これに乗れ」
「ありがと~」
冥界にいたのか……
主人公組に退治されなくて幸いだった……
「うぐぐぐぐぐ……」
「動かないだろ?俺が押してやるから」
「くやし~……」
プレシアとリハビリだな
あ、病気も治さないと
「よし、ご対面だ」
「うん!」
自動ドアの前に立ち、ドアを開ける
「やっほ~」
「アリシア!!!」
アリシアのなんとも軽い挨拶と共に、プレシアがアリシアに抱き付く
「プレシア、その前にお前の病気を治す。暫くじっとしてろ」
「えぇ。分かったわ」
さて、病気を治し……
「ゲホッ!!」
しまった!!操作ミスった!!!
「って、吐血した……」
副作用がこれまた変なところで……
…………うぉう
「皆、何かしら?私の顔に何か付いてる?」
「えっと……これを……」
ハラオウンが手鏡を取りだし、プレシアに見せる
「一体何が……あら」
そう、プレシアは俺の情報操作のミスにより……
「若返ってるわ。それも、二十代の頃まで」
はい、病気を治すだけだったのに若返りまでしてしまいました
その間に蓮樹を拉致って医務室のベッドに寝せる
ベキッ!!
「ひぎぃ!!」
「フェイトの治療じゃ身体が持たんだろう?俺がやってやるよ」
えっと……何すればいいんだ?
包帯巻いておけばいいか
「はぁ……ひどい目にあったよ」
「お前も大変だな」
「暫くは歩けないかも」
「車椅子なら恵んでやる」
「電動の物でお願い」
薬は……塗らなくていいか
「ほら、出来た」
「どう見ても包帯人間です。本当にありがとうございました」
よし、テスタロッサ家を何とか出来たし、帰るとするか
「水姫~帰るぞ~」
「あ、うん」
「ち、ちょっと待て!聞きたいことが……」
「じゃあな。ハラオウン」
そういってバックステップで十一次元に飛び込み、二人で帰宅
「水姫、腕出せ。包帯巻いてやるから」
「うん。ありがと」
さっきどさくさに紛れてひったくってきた包帯を巻く
「油断しすぎだ。馬鹿」
「いやぁ、腕折られるとは思わなくてね。まぁ、すぐに治るって。妖精だもん」
「分かったからじっとしてろ」
「は~い」
……そういえば、今日からリニスは居ないのか
水姫もリニスをプレシアに返したって言うし
返したって言うのも何かあれだな
まぁ、今日から少し、寂しくなるな
~数日後~
「どうだ?」
「うん、バッチリ。完治だよ。骨も曲がってくっついてないし」
じゃあ、明日から登校するか
<イマヒトリヒトリノムネノナカメヲサマセ
ん?
電話か?
えっと…………蓮樹から?
ピッと
「何だ?」
『明日からアースラがミッドに戻るらしくて、フェイトちゃんが最後に僕らに会いたいって言ってたみたいだから、初めてクロノが来た所まで来れる?』
「分かった。何時からだ?」
『今から』
「OK。蓮樹、あとで三歩必殺」
『ちょっ、死ぬから!!』
「じゃあの」
『やめてください死んでしまいます』
ブチッと
さて、急ぐか
「水姫~出掛けるぞ~」
「は~い」
~少年等移動中~
「……居ないし」
畜生!!騙しやがったな!!!
にやにやしてる蓮樹の顔が見える!!!
~少年等移動中~
「着いた」
「やっほ。暮羽」
「三歩必殺!!!」
「ちょっ、マジで死ぬ……ギャァァァァァァ!!!!」
さて、お馬鹿も吹っ飛んだところで
「数日ぶり。アリシア、プレシア」
「この間はありがとね~」
「ほんと、なんて感謝したらいいか……」
フェイトはなのはと話し合ってるよ
蓮樹は再起不能だよ
「プレシア、そんなに頭を下げるな」
「でも……」
「いいからいいから」
「そうだよ。お母さん。本人が良いって言ってるんだから」
ちなみに、アリシアはまだ車椅子だ
やっぱりそんな簡単には体力やらは戻らんか
「多分、神の気まぐれってやつだから」
そうそう……って
「アリシアさん?今なんと?」
「ふふふ、優しい現人神さんの気紛れってね♪」
そう言いながら左手の人差し指に青色の霊力の弾を……
あ、こいつ、幻想郷の住民だったっけ
「~程度の能力はもってないけど、霊力なら使えるよ。スペルも幾つか持ってるしね」
そういって懐から数枚のスペルカードを出してくる
「人前では控えろよ?」
「分かってるよ。ついでに、空だって飛べるし、弾幕ごっこも出来るから、フェイトにも勝てちゃうかもね」
残念。スペルカードを使った特訓をさせていますので、呆気なく撃墜されるかと
「ルナティックだよ?」
それは……分からんな
ってか地の文を読むな
「えっと……何の話をしてるのかしら?」
「こっちの話だ。気にしないでくれ」
「そうそう。気にしないで」
……確かに、霊力がかなり多いな
水姫の魔力より少し少ないって程度か
ちなみに、水姫はリニスと話している
「桜庭、少しいいか?」
「何だ?ハラオウン。管理局には入らんぞ?」
「気が向いたときに入ってくれ。そうじゃなくてだな。お前を上に報告するかどうか艦長と話していてな」
「お好きに」
「そうか。それだけだ」
あれ?なんか結構重要な事を言ってた気が……
いや、気のせいだ
気のせいだと信じたい
「おっ、フェイトの方も終りそうだね」
「そうだな。じゃあ、リハビリ、頑張れよ?」
「分かってるよ。今度、霊力の特訓とかお願いね?」
「魔改造してやるぜ」
「楽しみにしてるよ」
「じゃあ、そろそろ時間だ」
ハラオウンが時間だと知らせてくる
「じゃあ、フェイト達の裁判は任せてくれ。極力、無罪に近付けるようにアースラスタッフ一同で努力しよう」
「頼んだぜ。もし、懲役とかになったら……」
笑顔で親指で首をかっ切る動きをする
そのあと、親指を下に向ける
「だからな?」
「お、おう……き、気を付けるよ」
「現人神(魔)」
「アリシア、今度マスパ」
「やめてください死んでしまいます」
「冗談だ。じゃあな」
「うん、またね♪」
「なのは、また会おうね」
「うん。またね」
そして、テスタロッサ家とハラオウンは転移で消えていった
「……ん?なのは、そのリボンは?」
「フェイトちゃんの。交換したの」
「大事にしてろよ?」
「うん!」
桜が散り始め……いや、もう散ったか
なのはが偶然にも手にした魔法の力
その力が引き起こした長いようで短かった事件、後のP.S事件はこれで幕を閉じた
だが、この力は第二の事件を引き起こす
日常の中にひっそりと植えられた非日常
それが、一人の少女を中心に、なのはとフェイトの目の前で花を咲かす
そこに加勢する本来、居なかったであろう四人
俺こと、現人神の一万歳ジジイ、桜庭暮羽
水の妖精、桜庭水姫
転生者であり、底知れぬドS、金蓮樹
冥界から蘇った、アリシア・テスタロッサ
はてさて、なのはのフェイトの運命はどうネジ曲がるのか
六人が奏でる不協和音。これはこれから先の未来、どうなっていくのか
それこそ、神のみぞ知る
さぁ、次の舞台の幕が上がる
魔法少女リリカルなのはA'S編、始まるぜ