其の一
~暮羽side~
「……で、これをこうして…………」
「暮羽、こっちは終わったよ」
「サンキュー。そこに置いといてくれないか?」
「りょーかい」
現在、ユーノか、手渡されたデバイスの作り方を参考に、俺専用のデバイスを作っている
で、蓮樹とゼクスも手伝ってくれている
「そういえば、名前はどうするんですか?」
「名前か……さぁな。作りながらって所だな」
どうやら、術式はミッド式とベルカ式があるらしい
ベルカ式はどうやら、対人戦闘に特化した術式らしいが、まともに扱える人間は少ないらしい
そして、ベルカ式はカートリッジシステムという特殊なシステムを組み込む事で、火力が膨れ上がるらしい
カートリッジシステムはゼクスにも搭載されてるらしく、蓮樹のフルドライブ技もカートリッジを使用してるんだとか
だが、術式はミッド式らしい
どうやら、ミッド式のデバイス……しかもインテリジェントにカートリッジシステムを組み込むのはかなり危険らしい
で、俺はベルカを中心とした術式にミッドを混合させたものを使っていこうと思っている
ハイブリッドだったか?そんな感じだ
その術式構成プログラムで使用される魔力を霊力に置き換える事で、魔法に限りなく近い陰陽術が出来るかもしれないって訳で今はホーミングアミュレットのシステムとデバイスのシステムをバグが発生しないように組み込んでいる
「だけど、よくパーツを集めれましたね」
「プレシアが一式送ってきてくれたんだ。簡単なストレージデバイスなら作れる位な」
人工AIを組み込んでインテリジェントにしようとは思ってない
そして、デバイスを使った戦闘スタイルだが、トリッキーなスタイルにしようと思っている
まぁ、武器は刀に投げナイフ、弓ってところだ
クロス、ミドル、ロングに対応出来るようにしようと思っている
「こっちは組み立て終わりました」
「あ、じゃあそれをくれるか?」
「はい」
で、これを組み込んで、ストレージデバイス自体は完成っと
「あとはこれにホーミングアミュレットのシステムを組み込むだけか」
「はい、分解したホーミングアミュレット」
「お、気が利くな。よし、この部分をここに組み込んで……一先ず完成!」
『おぉ~』
さて、あとはマスター認証か
で、そのあとにデバックして、駄目ならやり直し、問題ないなら完成だ
「よし、マスター認証開始」
『了解』
デバイスの言語は日本語にセットしてある
「名称『百励』、術式はベルカ主体の陰陽術混合ハイブリッド。百励、セットアップ」
『スタートセット』
バリアジャケットは……こんな感じで、武器もざっとこんなものっと
「……成功」
「結構かっこいいバリアジャケットだね」
「バリアジャケットの展開速度も、最初にしてはかなり速いです」
両腰に刀、袖の裏に霊力のナイフ、背中に弓、拳を守るためのグローブ
我ながら簡易武器庫位は武器を持っている
服装は森近霖之助の服をちょっと改造して動きやすくした感じだ
色も青から灰色に変え、首に白色のマフラーを着けている
百励本体は刀に組み込まれている
「まぁ、いらない装飾は無くしたからな。動きやすいのも当たり前か」
「なんか古風な装備だね」
「そうだな。こいつ以外はな」
袖の裏から霊力のナイフを取り出す
「ちょっ」
「大丈夫だ。非殺傷だから当たっても死なん」
ふむ、バグも無し
これなら実践でもいけるな
ちなみに、待機状態はブレスレットだ
「まぁ、最悪、これで大丈夫だろう」
「でも、注意が一点。元が霊力なので、測定されれば簡単に魔法では無いとバレます」
「あぁ、あの術式は完成するのに数年はかかるからな。忠告ありがとう。ゼクス」
使うことがなければいいんだけどな。このデバイスも……
其の二
~暮羽side~
「なぁ、すずかさん?」
「なに?」
「この猫たちを退けてはくれませんかね?」
「えっと……ごめんね?」
「畜生め!!」
現在、すずかの家に招待され、すずかと一緒に紅茶を飲んでいる
だが、俺の身体中に猫が乗ってるため、俺は殆ど動けない
「そういえば、すずかの紅茶に血が入ってたりとか……」
「しないよ!!」
「いや、入ってても違和感無かったからさ」
「人様の前ではそんなことしないよ」
「一人の時は?」
「……少しだけ」
「まぁ、俺は何も言う資格なんてないから口出しはしないさ」
うん、紅茶もすてたもんじゃないな
結構うまい
猫が身体中に乗ってなければ最高だったが
「あと、学校でのドーピングも程々にしろよ?」
「うぅ……」
ドッヂボールとかだとまともに張り合えるの俺と水姫しかいなくなるんだからな
「だけど、折角覚えた肉体強化だし……」
「程々にしとけば何にも言わんさ」
一年生の頃に運動中にうっかり吸血鬼化したときは大変だったんだぞ?
クラスの奴等の記憶を根こそぎ消す(物理)のはほんと疲れた
アリサと蓮樹、水姫は例外だったが
ん?なのは?
勿論記憶消去(物理)ですよ
天我?
勿論フルボッコ(霊力)ですよ
「あ、紅茶きれちゃった」
「そういえば、ずっと紅茶飲んでたしな……」
来てから駄弁りながらずっと紅茶飲んでたから、紅茶が無くなるのも当たり前か
「ちょっと新しく淹れてくるね」
「あ、悪いな」
すずかが椅子から立ち上がってドアの方へと向かう
「ふぇ!?」
で、そのまま地面にいた猫につまづいて……
『ニャー!!』
「は?」
そのまま俺にダイブ……
「うごっ!!!」
いっつつ……
「いたた……だ、大丈夫?」
「何とかな」
今は、すずかが俺の上に乗っかってる
重くないから別に何ともないが
「ポットは?」
「割れてないよ」
よかったよかった
もし割れてすずかに破片が刺さってたら大変だしな
……ん?
「どうした?少し顔が赤いが」
「な、何でもないよ!?」
いや、何でもないわけないだろ
なんかだんだん息も荒くなってきてるし
「風邪か?」
「う、ううん!?元気だよ!?」
「ならいいが」
あの……なんか吸血用の前歯がチラリチラリと見えるのですが
あ、これ……もしかして……
「無理!我慢できない!」
「いたっ!」
はい、吸血フラグですね
首筋をガブリと噛まれた
あ~……なんか血が抜けていく感触が~……
ついでに首筋に生暖かい感触が~……
「別に血を吸ってもいいが、腹壊すなよ?」
……あ、駄目だ。聞いちゃいねぇ
仕方ない、吸血が終わるまで待ってやるか
「やっほ~!すずか、暮羽、遊びに来たわ……よ…………」
「あ……」
アリサ……バッドタイミングだ
「あ……えっと……その……ごゆっくりぃ!!!」
「アリサァ!!!?」
あ……逃げてった…………
何だったんだ?
……それにしても、吸血されてる部分がくすぐったい
「…………あ……」
「終わったか?」
「へ?えっと……ごめんなさい!」
「別に気にしてないから、退いてくれ。あと、アリサにメールしといてやれ」
「へ?」
「こっちの話だ」
それから、やけに肌がテカテカしたすずかが翌日まで見れたのはなんだったんだろう
あと、俺とすずかに顔を会わせると顔を真っ赤にするアリサはなんなんだろう
あ、すずかの妖力が上がってる
次回からA'S編の本編が始まります