遊戯王 Spirit Code   作:久那月

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17 デッドリー・クレイジー

ターン04:ポセイドラ

 

 

「ガウ!(オレのターン、ドロー!!)」

 

ポセイドラのフィールドにはレベル2のモンスターが三体。

2枚も持って行かれた手札でも、怒りを感じさせる血走った眼光は緩んでいない。

 

「ガウ!(『ジャンク・シンクロン』を召喚!そして、召喚時効果を発動!)」

「させんっ!ジャンク・シンクロンに対し『ブレイクスルー・スキル』を発動!何を考えているかは知らないが、芽は摘み取らせてもらう。召喚時効果を無効にする!」

「ガウ!(それこそ甘ェ!『トラップ・スタン』を発動!このターンの間、罠の効果は全て無効となるぅッ!!)」

「っ!」

「ガウッ!(これで効果は通るな!ジャンク・シンクロンの効果により、墓地より素早いアンコウを特殊召喚!)」

 

 

素早いアンコウ ☆2 DFF100

 

 

「レベル2が4体にチューナーモンスター……!」

「ガウ!(その通りィ!レベル2の素早いアンコウに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!!シンクロ召喚!粉砕せよ、『ジャンク・ウォリアー』!!)」

 

 

ジャンク・ウォリアー ☆5 ATK2300

 

 

忙しく動き回るアンコウが緑のリングをくぐり、強い光と共に紫色を基調とした装甲を身に纏った機械戦士がポセイドラのフィールドに降り立つ。

 

 

そして白いマフラーをたなびかせ、空中で拳を突き出すポーズをとる。

 

「ガウ!(ジャンク・ウォリアーはシンクロ召喚時に自分フィールドのレベル2以下のモンスターの攻撃力分自身の攻撃力を上昇させる!オレのフィールドのレベル2以下の攻撃力上昇は……3000!!)」

「やらせてたまるか!フェルグラントの効果を発動!エクシーズ素材を取り除き、フィールドのモンスター効果を無効にする!」

「ガウ!(甘い甘い甘ァい!!墓地の『スキル・プリズナー』を除外し、ジャンク・ウォリアーを対象に取り、フェルグラントの効果を弾き返す!)」

「なぁっ!?」

 

一体何時、とアバンスは展開を振り返る。

成程、先のムーラングレイスの効果で墓地に送られていたか。

 

 

「ガウゥゥッ!!(これでジャンク・ウォリアーの効果を遮れない!パワー・オブ・フェローズ!!)」

 

 

ジャンク・ウォリアー ATK2300→5300

 

 

ジャンク・ウォリアーの攻撃力が小さきものたちの闘志をその身に受け、その力が跳ね上がる。

 

 

「ックソ、なんでこうもクソ火力ばっか相手にすんだよ……!」

「ガウ!(まだ終わってねぇぞ!レベル2の素早いモモンガ2体でオーバーレイ・ネットワークを構築!現れろ、『No.64』!)」

「はぁっ!?」

 

 

2体のモモンガが重なった先に、ビッグバンが起こり、そこから姿を現したのは……。

 

「な、鍋?」

 

茶釜です。

 

 

「ガウ!(現れろ!狐狸の長、『古狸三太夫』!!)」

 

 

No.64 古狸三太夫 ★2 DFF1000

 

その言葉と共に、茶釜が旋風を巻き上げ、和風の鎧を纏った狸に姿を変える。

 

「『No.』……!なるほどな、お前が暴れ始めたのはそれが原因ってワケか……!」

「ガウ!(三太夫のモンスター効果を発動!エクシーズ素材を一つ取り除き、フィールドで最も攻撃力の高いモンスターと同じ攻撃力を持つ影武者狸トークンを特殊召喚する!」

 

 

影武者狸トークン ☆1 ATK5300

 

 

「2体目の5300!?」

「ガウ!(そして三太夫は自分フィールドに自分以外の獣族モンスターが存在すれば戦闘、効果では破壊されない。仕上げだ!魔法発動!『スクラップ・フィスト』!!自分フィールドのジャンク・ウォリアーを選択し、このターンの間、貫通効果、攻撃時に効果の発動を封じる効果、戦闘ダメージを倍にする効果、戦闘破壊耐性を与える!さぁ、バトルだ!)」

「待った!メインフェイズ終了時、速攻魔法『エネミー・コントローラー』を発動!フェルグラントをリリースし、相手フィールド上のモンスター1体のコントロールをエンドフェイズまで奪う!貴様のジャンク・ウォリアーは頂いていく!」

「ガウ!?」

 

ふぅ、とアバンスは短く息を吐く。

このカードが無ければ終わっていたところだった。

 

やはり、一筋縄ではいかないらしい。

 

 

「……ガウ(チッ……。だが、バトルは行うぜ!影武者狸トークンでアビスを攻撃し、戦闘破壊だ)」

「通すほか無いな。すまん、アビス」

 

グハァッ!と狸の獲物に殴り飛ばされ、サメが一瞬でミンチとなってしまった。

正直、あの威力かと思うと少しどころではなく怖い。

 

 

「ガウ(バトルは終了だ。エンドフェイズにジャンク・ウォリアーのコントロールは戻る。これでターンエンド)」

 

 

ポセイドラ LP7000

モンスター ジャンク・ウォリアーATK5300、No.64 古狸三太夫DFF1000、素早いマンタDFF100、影武者狸トークンATK5300

魔法、罠 無し

手札 無し

 

 

 

 

 

 

ターン05:アバンス

 

 

 

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

先の展開で手札はゼロ。

このドローで勝敗が分かれるだろう。

 

 

「……よし、まだ何とかなりそうだ。墓地の儀水鏡の効果を発動。このカードをデッキに戻し、墓地のリヴァイアニマを手札に加える。そしてトレード・インを発動だ。リヴァイアニマを捨て、デッキから2枚ドロー!」

 

そして、追加でドローした2枚のカードを見て、アバンスは笑う。

どうやら、勝負の女神様がほほ笑んでくれたようだ。

 

 

「『竜の霊廟』を発動!デッキからドラゴン族モンスターを墓地へ送り、それが通常モンスターならもう一枚墓地へ送れる。俺は『青眼の白龍』を墓地へ送り、追加で2枚目の青眼の白龍を墓地へ。そして、『ソウル・チャージ』を発動!」

「ガウ!?」

「このカードは、自分の墓地のモンスターを任意の数特殊召喚し、その数1体につき1000のライフを失う。俺が選ぶのは、たった今墓地に送った2枚の青眼の白龍、そして2枚のリチュア・アビス、そして深海のディーヴァだ」

 

 

青眼の白龍 ☆8 ATK3000

青眼の白龍 ☆8 ATK3000

リチュア・アビス ☆2 DFF500

リチュア・アビス ☆2 DFF500

深海のディーヴァ ☆2 DFF400

 

「ガウ!?(一気に5体の展開と5000のライフロス!?正気か!?)

「……知る由もないだろうが、リチュアに狂気を患っていないものなど一人としていない。ぐ、アアアアアアアァァァァァァァァァッ!!!!」LP8000→3000

 

 

一度に5000のライフを自ら投げ捨てたアバンスの身体に、ミシミシと形容しようもない重圧がかかり、獣のような慟哭をあげる。

 

それは、生存競争にも近いこの決闘では当然の上でも、かなりトチ狂った形での痛みだ。

 

「ッ、がぁっ!特殊召喚された2体のアビスの効果を発動!デッキから守備力1000以下のリチュアカードを手札に加える!『リチュア・ビースト』とヴィジョン・リチュアを手札に!そして、レベル2のアビスに、レベル2のディーヴァをチューニング!

 

我が身に刻むは儀水の聖痕

我が身に宿すは怒涛の激流

 

煌げ、万色の天輪よ

残酷にして厳正なる宣告を下せ

 

シンクロ召喚!『虹光の宣告者』!」

 

 

虹光の宣告者 ☆4 DFF1000

 

 

 

「そして、2体のレベル8、青眼の白龍でオーバーレイ・ネットワークを構築!

 

我が身に刻むは儀水の聖痕

我が身に宿すは怒涛の激流

 

紫電が大気を震わせる

曇天を貫く雷撃の使徒

 

エクシーズ召喚!!轟け、終焉の雷光『サンダー・エンド・ドラゴン』!!」

 

 

 

サンダー・エンド・ドラゴン ★8 ATK3000

 

 

2体の白き龍がビッグバンの中で重なり、雷光を纏う竜となってフィールドに降り立つ。

 

見ると周囲の大気は帯電しているようで、パチパチと音を立てて力強く佇む。

 

 

「ガウ……!!(なん……だと……!?だが、三太夫は獣族がいれば、破壊されない、次のターンでそいつを……!)」

「墓地のブレイクスルー・スキルを除外し、発動。三太夫の効果を無効にする」

「ガ……ウ!(しまった!)」

「サンダー・エンド・ドラゴンの効果を発動!エクシーズ素材を一つ取り除くことで、このカード以外のモンスターを全て、破壊する!消し去れ、サンダーボルト・エンドッ!!」

 

 

地鳴りを思わせるような咆哮と共に、雷の奔流がフィールドに流れ、自分以外のすべての者を貫き、押し流していく。

 

「ガウ……!(クソが……!)」

「そして、虹光の宣告者が墓地へ送られたので、デッキより儀式魔法、『高等儀式術』を手札に加える。そして、リチュア・ビーストを召喚!」

 

リチュア・ビースト☆4 ATK1500

 

「リチュア・ビーストの効果、召喚時にレベル4以下のリチュアを蘇生する。シャドウ・リチュアを特殊召喚」

 

シャドウ・リチュア ☆4 DFF1000

 

「レベル4のシャドウ・リチュアと、リチュア・ビーストでオーバーレイ!!

 

我が身に刻むは儀水の聖痕

我が身に宿すは怒涛の激流

 

遠き神代の世界より

海神に牙向き海を断て

 

エクシーズ召喚、絶海の覇者『バハムート・シャーク』!!」

 

バハムート・シャーク ★4 ATK2600

 

バハムート・シャークの効果を発動!素材を一つ取り除き、エクストラデッキからランク3以下のエクシーズモンスターを特殊召喚する。来い、『トライエッジ・リヴァイア』!」

 

トライエッジ・リヴァイア ★3 ATK1800

 

「更に、ランク3の水属性モンスターであるトライエッジ・リヴァイアを、アーマード・エクシーズチェンジ。来い、『FA-ブラック・レイ・ランサー』!!」

 

FA-ブラック・レイ・ランサー ★4 ATK2300

 

 

フィールドが焦土と化した後にも関わらず、すぐに2体のエクシーズモンスターが並び立つ。アドバンテージの差が大きく浮き彫りになった。

 

 

「ソウル・チャージの効果でこのターンのバトルは封じられる。お前は次のターンで突破すると言ったな。なら俺は次のターンで勝負を決めてやる。ターンエンドだ」

 

 

 

アバンスLP3000

モンスター サンダー・エンド・ドラゴンATK3000、バハムート・シャーク ATK2600 FA-ブラック・レイ・ランサー ATK2300

魔法、罠 無し

手札 2枚

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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