「ダークマター、私は、この言葉が届くまで何度でも言おう。お前を、救いに来た」
「抜かせ……。さっさとターンをよこせ」
「ああ。私はこれでターンエンドだ」
アランレイヴLP8000
モンスター ABF-涙雨のチドリ ATK3200
魔法、罠 無し
手札 1枚
ターン04:ダークマター
「俺のターン、ドロー!!……手札より、『死者蘇生』を発動!その効果の対象に選ぶのは……」
ダークマターが使用する使者蘇生、墓地に存在するのは先ほど破壊したタキオンドラゴン、だが……。
死者蘇生の対象にできるモンスターに、自分のカードのみとは書かれていない。
「っ、それにチェーンして『増殖するG』を発動!以降、お前が特殊召喚をする度に1枚ドローする!」
「うぜぇ!お前の墓地よりレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚!」
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン ☆10 ATK2800
「そして、レダメの効果を発動、蘇れ、タキオンドラゴン!」
No.107 銀河眼の時空竜 ★8 ATK3000
「タキオンドラゴンを素材にオーバーレイ・ネットワークを構築!清浄なる鎧纏いて、ここに降臨せよ!エクシーズ召喚!『ギャラクシーアイズ・FA・フォトンドラゴン』!!」
ギャラクシーアイズ・FA・フォトン・ドラゴン ★8 ATK4000
「FA・フォトンの効果!素材を一つ取り除き、涙雨のチドリを破壊する!ギャラクシー・サイドワインダー!」
「むっ……!」
全身に重装備を纏った光の竜が振るった光の鞭が、黒羽の侍を斬り払う。
これで、アランレイヴのフィールドはガラ空きだ。
「このターンでテメェにトドメをさしてやる!それで耳障りだけいいお前の説教は終わりだ!」
「良かった、耳障りがいいと思われているのなら言葉を選んだ甲斐があったものだ」
「……ッ!!俺は、FA・フォトン1体でオーバーレイ・ネットワークを構築!
我が身を焦がすは銀河の鼓動
闇より出でし果てなき怒り
我は闇、万物の根源、永遠の母
昏き業怒の力の元に現世に降り立て!!
エクシーズ召喚!『No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』!!」
眩い光を放つ竜は一転、底の見えない深淵を覗いたような黒が、その身体を染め上げる。
その身体から放つのは、ブラックホールを思わせる、虚無すらも感じない絶対的な『闇』
「……!ああ……久しぶりだ、この力を振るうのは……」
「来い、ダークマター。私は、その力を受ける義務がある」
アランレイヴはすでに覚悟を決めたように、笑みを浮かべる。
ダークマターは、ただイラついた表情でアランレイヴを睨んだ。
「ダークマター・ドラゴンの召喚時効果!コストとして、自分のデッキから三種類のドラゴンを墓地に送ることで、相手は三枚モンスターをデッキから除外する。俺がコストとして墓地に送るのは……この3枚だ」
焔征竜 ブラスター
エクリプス・ワイバーン
風征竜 ライトニング
「おやおや……随分と懐かしい顔触れだ。……やはり、私が授けた力を使ってくれているんだな。私が選ぶのはこの三枚」
ライトロード・モンク エイリン
ライトロード・マジシャン ライラ
ライトロード・サモナー ルミナス
「……はンっ……!俺の力には変わりねぇだろうがよ。エクリプスの効果で俺のレダメを除外。そして、墓地のブラスターの効果を発動。エクリプスとライトニングを除外し、自身を特殊召喚!」
焔征竜 ブラスター ☆7 ATK2800
「さらに、除外されたエクリプスの効果が発動!エクリプスの効果でレダメを回収する」
ダークマターの場に並ぶ3体の竜。
攻撃力の合計はアランレイヴのライフを超えている。
この安定した大きな力こそが、ドラゴン族の象徴。
勝負を決定する火力は十分だろう。
「テメェのフィールドにモンスターはいない!いくらGでドローしようが、このターンでお前のライフをゼロにすればいい!バトルだ!4体のモンスターで総攻撃!!」
3体の竜が牙を剥き、吼える。
焔が、虚無の闇が、アランレイヴに放たれた。
「くたばれぇぇぇッッ!!!」
その言葉と共に聞こえる爆音。
その衝撃で部屋の各所に亀裂が走り、砂煙が巻き上がる。
だが、それともう一つ。
電流の壁が、アランレイヴに降り注いだ竜の吐息を防いでいた。
「なっ……!?」
「残念、『超電磁タートル』を除外し、攻撃を無効にしてバトルフェイズを強制終了した」
「そんなカード、いつの間に……!?っ、あの時、グローアップ・バルブの効果か!」
「正解。ダークマター、お前は結果を急く余り空周りをしてしまうことが多い。昔からの悪い癖だ」
「うっせぇ!!説教は沢山だ!ターンエンド!」
LP7800
モンスター レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン ATK2800
No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン ATK4000 ORU:1
焔征竜 ブラスター ATK2800
魔法、罠 伏せ1枚
手札 3枚
「私のターン、ドロー。……さて、『異次元からの埋葬』を発動。先ほど除外したライトロード3枚を墓地に戻すよ。……これで、墓地にライトロードが4種類」
「ッ!?俺が墓地を肥やしていたのと同時に、そんなことを……!」
「ただ効果に従って除外したとでも思ったのか?多少強引な手ではあったが、いい機会だった。条件を満たしたことにより、現れろ、『裁きの龍』!!」
裁きの龍 ☆8 ATK3000
アランレイヴの前に召喚された純白の龍。
神々しい光を放つその姿は、光の騎士団の守護神として遜色無い。
また、その効果は至ってシンプルで、強力無比のものだ。
「裁きの龍のモンスター効果、1000ポイントのライフをコストに、このカード以外のフィールドのカードを破壊する!降り注げ、スターライトレイン!!」LP8000→7000
白い龍は天に向かって一筋の閃光を放つ。
眩い光はいくつもの光球となって天を照らすと、それは雨のようにフィールドの降り注いだ。
光の雨はダークマターのフィールドに立つ竜の身体をその光で灼き払う。
「ぐぅっ……!やってくれるじゃねぇかぁっ……!伏せの『ギャラクシー・サイクロン』も破壊される……っ」
ダークマターは悪態をつく。
だが、その表情に苛立ちは無く、僅かに口が緩んでいた。
アランレイヴはそれを見て、悟られぬように目を細める。
「続いて、手札の『H・C サウザンド・ブレード』をコストに、『ドラゴン・目覚めの旋律』を発動。デッキから攻撃力3000以上、守備力2500以下のドラゴン族モンスター2枚を手札に加える。……そう、選ぶのは私自身。2枚の『混沌帝龍-終焉の使者-』だ」
「あんた自身を2枚……!」
「お前も自分自身を出したんだ。私も、私自身を出したいのさ。墓地のゼピュロスの効果を発動。場の裁きの龍を手札に戻し、自身を特殊召喚。その後、400のダメージを受ける。そしてそれをトリガーとして、サウザンド・ブレードを墓地から特殊召喚」
BF-精鋭のゼピュロス ☆4 ATK1600
H・C サウザンド・ブレード ☆4
「再度、裁きの龍を特殊召喚し、墓地のダーク・リベリオンと、エイリンを除外。行くぞ。私自身、混沌帝龍-終焉の使者-を特殊召喚!」
裁きの龍 ☆8 ATK3000
混沌帝龍-終焉の使者 ☆8 ATK3000
「攻撃力3000が2体……!!」
「バトルフェイズ。まずは、サウザンド・ブレードとゼピュロスからだ。2体合わせて2900のダメージだ!」
「ぐっ、づぅ……!!」LP7800→5500→4900
2体の下級モンスターの攻撃とて、直に受ければ3000近くは余裕に削れる。
だが、アランレイヴの場にはまだ、2体の大型モンスターが残っていた。
「続いて、裁きの龍でダイレクトアタック!ホーリー・グレイル!!」
「うっ、おおおおおおおぉぉぉぉ!!!」LP4900→1900
先ほどフィールドを焼いた光は、今度は一条の光線となってダークマターを襲う。
ダークマターのライフはこれで2000を切った。
これで残ったモンスターの攻撃が通れば勝利は確実、だが……。
「ぐっ、あぁ……!今の、ダイレクトアタックを引き金に、手札の冥府の使者 ゴーズと、その効果によりカイエントークンを特殊召喚、する……!残念だったな、このターンじゃ、決着はつかねぇ……!」
冥府の使者 ゴーズ ☆7 DFF2500
カイエントークン ☆7 DFF3000
その攻撃により開かれた冥府の扉、その使者たちが盾を構えてダークマターを守る。
まだ、幕引きには遠いようだ。
「ああ、もとよりこのターンで終わるなんて思っていないさ。私の一撃は通させてもらうよ。私自身で、ゴーズに攻撃し、ゴーズを戦闘破壊する」
「ハッ……!だが、1体はお前のモンスターを倒せるカードを残せた……!」
「そうでなくては困るさ。メイン2、私はレベル4のサウザンド・ブレードとゼピュロスでオーバーレイ・ネットワークを構築!
生命と終焉の間より
破滅の使徒を穿つ者
進化の光は希望の賛歌
希望の強さは不屈の勇気
エクシーズ召喚!現れろ、『No.39 希望皇 ホープ』!!」
No.39 希望皇 ホープ ★4 DFF2000
「ダークマター、1ターンだ。次のターンがお前の最後の手番となる。私に、抗ってみせろ!」
「……!面白れぇ、目にモノ見せてやるよ、アランレイヴ!!」
「カードを1枚伏せ、ターンエンド。エンドフェイズに裁きの龍の効果でデッキトップから4枚墓地へ送る」
混沌帝龍-終焉の使者-
ソーラー・エクスチェンジ
BF-暁のシロッコ
ダーク・グレファー
アランレイヴLP6600
モンスター 混沌帝龍 ATK3000 裁きの龍 ATK3000 ホープ ATK2500 ORU:1
魔法、罠 伏せ1枚
手札2枚
両者の表情に、最早陰りはない。
その眼に映るのは、目の前の相手への期待と闘争心。
次のターン、それは、ダークマターの運命を大きく変えるだろう。