遊戯王 Spirit Code   作:久那月

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03 運命の引き

 

 

ターン05:ダルク

 

 

「ドロー!……よし、まだなんとかなりそうだ。ギアギアーノを召喚!」

 

ギアギアーノ ☆3 ATK500

 

「そして、フィールドにギアギアモンスターが存在する時、[ギアギアクセル]は守備表示で特殊召喚できる!さらに、ギアギアーノをリリースし、効果発動、墓地より機械族レベル4のモンスター、ジェネクス・ニュートロンを特殊召喚!」

 

ジェネクス・ニュートロン ☆4 ATK1800

 

「レベル4のモンスターが2体……!」

 

「俺は、レベル4のギアギアクセルと、ジェネクス・ニュートロンでオーバーレイ・ネットワークを構築!

 

その身に宿りし鋼の鼓動

不屈を刻む正義の血潮

 

響け、悪魔の交響曲

歌に綴りし言の葉よ、心を刈り取る鎌となれ

 

エクシーズ召喚!紡げ、喝采の歌を[交響魔人 マエストローク]!!」

 

 

交響魔人 マエストローク ★4 ATK1800

 

 

「なるほど……!そのモンスターか……!!」

「マエストロークの効果発動!エクシーズ素材を一つ取り除き、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを裏側守備表示に変更する!対象はシルフィーネだ。デーモンズ・ソング!」

「っ……!」

 

 

指揮者が奏でる、悪魔的なメロディーに、シルフィーネはひっくり返ってしまう。

 

ダルクもシナトも思わず耳を塞いでしまった。

 

「……バトル、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでシルフィーネを攻撃、旋風のヘルダイブスラッシャー!!」

 

《むぅ……んっ………!!》

 

白い龍が、自身の身体を竜巻のように旋回させ、伏せられたシルフィーネを地面に叩き伏せ、破壊する。

 

「続いてマエストロークでダイレクトアタック!ストローク・シンフォニー!!」

 

「ぬ……ぅっ!!」LP5200→3400

 

 

「俺はこれでターンエンドだ。さあ、追い詰めたぜ」

 

 

ダルク LP4300

モンスター クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ATK2500 交響魔人マエストロークATK1800 ORU:1

魔法、罠 無し

手札 無し

 

 

 

 

ターン06:シナト

 

 

「くっ……追い詰められたものだ……私のターン!」

 

(さぁ、何が来る……?アーマード・ウィング以外のBFシンクロなら、クリアウィングで処理ができるが……)

 

「貪欲な壺を発動!墓地のシュラ、ピナーカ、シルフィーネ、ブラスト、シロッコをデッキに戻し、2枚ドローする!」

「ここでドローソースか!」

 

ダルクは内心舌打ちする。

まだ黒い旋風が残っているのだ。レベル4BFをドローされたら、妨害札の無いこの状況で確実にアーマード・ウィングが出されてしまう。

 

「ドロー!!……運命は私に傾いたようだ。私は、BF-上弦のピナーカを召喚!」

 

BF-上弦のピナーカ ☆3 ATK1200

 

「黒い旋風の効果により、攻撃力1200以下のBF、[BF-隠れ蓑のスチーム]を手札に加える。カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

 

 

シナト LP3400

モンスター BF-上弦のピナーカ ATK1200

魔法、罠 黒い旋風 伏せ1枚

手札 1枚

 

 

 

ターン07:ダルク

 

 

「(嫌な予感しかしねーんですけど)ドロー!……バトル、クリアウィングでピナーカに攻撃」

 

「させぬよ!罠発動、[ゴッドバードアタック]!!ピナーカをリリースし、クリアウィングとマエストロークを破壊する!!」

「だと思ったわ畜生!!マエストロークは魔人エクシーズモンスターが破壊される場合、素材を一つ取り除き、その破壊を免れる!」

「それでは、クリアウィングにはご退場いただこう」

「っ……!だが、まだマエストロークの攻撃は残っている!マエストロークでダイレクトアタック!」

 

「その程度……。勝ちが見えている私にとっては悪あがきにしかならんよ」LP3400→1600

 

 

シナトは勝負あったと言いたげに勝ち誇る。

 

確かに、ダルクの場には攻撃力1800のモンスターが1体。エンドフェイズにはピナーカの効果で新たなBFが手札に加わり、大量展開が可能となるのだ。

 

ほぼ勝ち決定……だが、『ほぼ』は確実では無い。

 

犬は……否、猟犬は油断した獲物の喉元に食らいつく。

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

「エンドフェイズ時にピナーカの効果により、デッキから残夜のクリスを手札に加える」

 

ダルク LP4300

モンスター 交響魔人マエストローク ATK1800 ORU:0

魔法、罠 伏せ1枚

手札 無し

 

 

 

ターン08:シナト

 

 

「私のターン、ドロー。ダルク≒ブラックハーツ、貴様は良く頑張った。私を相手にここまで追い詰めたのだから。……一度だけ聞こう。私の組織に来るつもりは無いか?A・O・Jなど捨てて、私の懐刀に、だ。悪い話ではあるまい?」

「ジョーダンキツいぜ、シナトさんよぉ……。お断りだ。あんたじゃ俺を満たせない」

 

「そうか、交渉は決裂だ。貴様の息の根を止めた後、クリアウィングを頂いていく。BF-残夜のクリスを召喚」

 

BF-残夜のクリス ☆4 ATK1900

 

「黒い旋風の効果でクリス以下の攻撃力の[BF-疾風のゲイル]を手札に加える。そして、自分フィールド上にBFが存在するため、ゲイルを手札より特殊召喚!」

 

BF-疾風のゲイル ☆3 ATK1300

 

「ゲイルのモンスター効果を発動!マエストロークの攻撃力と守備力を半分にする!ダウンズ・ゲイル!」

 

交響魔人 マエストローク ATK1800→900

 

「そして、レベル4の残夜のクリスに、レベル3の疾風のゲイルをチューニング!

 

六道廻る命の流れ

我は風を見据えし者

 

黒き翼を束ねし武士よ

闇夜を翔け抜け推参せよ!

 

シンクロ召喚!![BFT-漆黒のホークジョー]!!」

 

BFT-漆黒のホークジョー ☆7 ATK2600

 

 

その背中に背負う漆黒の翼

そして旋風と共に揺れる赤い髪

 

BFの指導者たるに相応しい武士がフィールドに降り立つ。

 

 

「この場面でそいつか……!!」

「そう、ホークジョーこそがこのデッキの真の力を発揮する鍵!その力を目に焼き付けるがいい!ホークジョーの効果により、墓地のレベル5以上の鳥獣族を特殊召喚する!今一度現れろ、星影のノートゥング!」

 

星影のノートゥング ☆6 ATK2400

 

「ノートゥングのモンスター効果、このカードが特殊召喚に成功した時、相手に800ポイントのダメージを与え、相手のモンスターの攻撃力を800下げる!対象はマエストロークだ、舞い戻る剣!!」

 

「チッ……つぅっ……!」LP4300→3500

 

マエストロークATK900→100

 

「更に、ノートゥングの効果により、もう一度BFの召喚を行える!BF-蒼炎のシュラを召喚し、デッキより、[BF-月影のカルート]を手札に加える!バトルだ、蒼炎のシュラで、マエストロークを攻撃!!」

 

「かハァッ!」LP3500→1800

 

「シュラのモンスター効果で、デッキより上弦のピナーカを特殊召喚!これでとどめをさしてやる!漆黒のホークジョーで、ダイレクトアタック!!」

「攻撃宣言時、速攻魔法、発動!」

「何ィっ!?」

 

 

「[ギアギアチェンジ]!墓地のギアギアーノモンスターを素材として、エクシーズ召喚を行う!」

「墓地からエクシーズ召喚だとぉっ!?」

「墓地のギアギアーノ、ギアギアーノMk-Ⅱで、オーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!![発条機雷 ゼンマイン]!」

 

発条機雷 ゼンマイン ★3 DFF2100

 

「ゼンマイン……っ!!攻撃は中止だ!」

「ふぃー……セフセフ。いくらホークジョーに対象変更効果があったとしてもそれが賢明だ。結局削りきれない」

 

「くっ……メイン2、レベル4の蒼炎のシュラに、レベル3の上弦のピナーカをチューニング!BF-アーマード・ウィングを再シンクロ!エンドフェイズ時にピナーカの効果でカルートを手札に加え、ターン終了だ!」

 

シナトLP1600

モンスター BF-星影のノートゥングATK2400、BF-アーマード・ウィング、BFT-漆黒のホークジョー ATK2600

魔法、罠 黒い旋風

手札 3枚

 

 

 

ターン09:ダルク

 

 

「いやー、危なかった。ドロー」

 

「だが、この程度一時凌ぎにしか過ぎない。私のフィールドには、ホークジョーとアーマード・ウィングが並び、手札にはカルートが2枚。つまり、戦闘での突破は不可能ということだ!」

 

「御高説どーも。んじゃ、墓地のノヴァ、インフィニティ、マエストローク、アクセル、Mk-Ⅲをデッキに戻し、貪欲な壺を発動。デッキから2枚ドローする。(……確かに戦闘突破はムズいな……。ビュートが出せるカードが来てくれればいいんだが……)ドロー!…………お?」

「…………」

 

 

ダルクはドローした2枚を見る。

そのカードはモンスターでは、ない。

 

だが……予想もつかないカードが舞い込んでいた。

 

「……天界王シナト、あんた、強いな」

「……褒め言葉として受け取っておこう」

「けどさ…………俺のが強え。魔法発動、[ブラック・ホール]」

「なん……だと……!?」

 

ブラック・ホール、それはフィールドのモンスターを敵味方問わず破壊する、言わずと知れた強力な魔法カード。

 

それはまさに、ダルクが2枚のドローでやろうとしていたこと。

 

 

「当然、ゼンマインは素材を取り除き破壊を免れる。だが、あんたのモンスターは全て、等しく、無に帰する!!」

「まさかこの土壇場でッ!!」

 

突如発生した黒い粒子の渦に飲み込まれ、3体の黒い羽の戦士は消失した。

 

これにより、シナトのフィールドはガラ空き。

 

だが、ゼンマインの攻撃力は1500、シナトのライフを削り取るには100足りない。

 

「さらに、魔法発動、[死者蘇生]!」

「ファッ!?」

「墓地のモンスターを特殊召喚する。俺が呼ぶのはもちろん、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンだ」

 

そう、ダルクが引いたもう一枚は死者蘇生。

 

蘇生制限を満たした墓地のモンスターなら敵味方を問わず特殊召喚できる万能カード。

 

貪欲な壺から始まり、ブラック・ホール、死者蘇生。制限カードが3枚も重なっていたのだ。

 

 

まさに『運命の引き』

 

「さあ、年貢の納め時だ。バトル!!クリアウィング・シンクロ・ドラゴンでダイレクトアタック!!旋風のヘルダイブスラッシャー!!!」

 

 

「ぐっ、ああああああああ!!!」LP1600→0

 

 

 

 

 

 

 

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