巻き込まれた図書委員   作:名前はまだ無い♪

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今回は気持ち短めです。


episode.12「生徒会書記兼図書委員会副委員長」

 はぁ……とうとう知られてしまった。別に隠してた訳じゃないけどつい先日、友香に私が音ノ木三大美女だとバレてしまった。いや、まぁバレても良いんだけど、絶対揶揄われるって。しかも笑顔で本人は全く悪意を持たないからお手上げだよ。

 

「……はぁ」

「どうしたん? 東野っちが溜め息吐くなんて珍しいやん」

「あぁ東條さん。いえ、少し妹に困ってまして」

「へぇ〜東野っちでも困る事はあるんやね」

 

 なんでそこで意外そうな顔をする。私だって困る時くらいあるさ。例えば仕事をしない遥さんだったり、買いたい本があるのにお金が足りなかったり、我が儘言う穂乃果だったり……あれ? 私の人間関係での困り事のレベルって金銭不足と同じ……? そんな馬鹿な!?

 

「それはそうと、妹さんの名前友香ちゃんやったっけ?」

「なんで東條さんが知ってるんですか? まさかストーカー?」

「な訳ないやん。あれだけ生徒会室でえりちと話してて覚えるなって言う方が無理やと思わない?」

 

 うん、何となく予想はしてたよ。だって絢瀬さんとよく妹達について話してるもんね。

 

「それでは私はいつもの様に図書委員の方に行きますね」

「何があったかは聞かんけど、頑張ってね」

「東條さんも頑張って下さいね」

 

 そう言い返すとなぜか驚いた顔をされた。書記の仕事をしてると色んな人の字を見るから、筆跡鑑定能力が上がるんだよね。今年になって私のいくつかある特技の一つに加わったよ。他の特技? いつか紹介できると良いね。

 

「さてと。今日は遥さんはきちんと仕事をしてくれるだろう、か……はぁ……」

「や、やぁ友実、奇遇だねこんな所で」

「……遥さん? 図書室は反対ですよ?」

 

 図書室に向かおうと角を曲がったら遥さんとバッタリ出くわした。またサボろうとしたな? 少しは私の苦労を分かって欲しいよ。

 

「では遥さん。仕事、しに行きましょうね」

「……お手柔らかにお願いします」

「私に言われても困ります」

 

 まぁ今日は他に二人も役員の人がいるから仕事量はそんなにないと思うけどね……ん?

 

「あの遥さん。今何か聞こえませんでした?」

「ん? あぁあの二人じゃない?」

 

 遥さんが指差した方は中庭。こんな放課後に一体どこの部活だろう?

 

「あれって……」

「やっばり綺麗な声してるね。もう一人の子も上手いし」

「ですね」

 

 それから別の子、新歓の時小泉さんと一緒にライブを見ていたショートカットの一年生、が来て西木野さんと共に小泉さんをどこかに連れて行くまで、遥さんと一緒にその光景を眺めていた。

 

「さて遥さん。行きましょうか」

「だね! さっきの救援要請を受諾するんだね。さすか友実分かってるじゃん!」

「はいはい。だったらまず私の救援要請を受諾して下さい。遥さんの後始末は私が請け負ってるものが多いんですから」

「そ、そんなぁ〜!」

 

 泣く演技をしている遥さんの腕をガッチリ掴み司書室へ連行する。

 

「あのさ、いつも思うけど友実って特別な習い事とかしてないよね?」

「? 特にこれといったものは。読書の時間削られるの嫌ですし、親も特に勧めてこないので」

「じゃあさ。いつも私を懲らしめるのに使われてる技術とか、体育の授業で時折見せるアクロバティックな動きはどこから来てるの?」

 あ、懲らしめられてるって自覚はあったんだ。それよりえーと、なんだっけ? そうそうアクロバティックな動きね。

 

「あれは本を読んでて面白そうだからやってみたら出来た、といった感じですね」

「なんでそんなので出来るのさ! お前は天才か!? 化け物か!?」

「だ・れ・が化け物ですか?」

「あ、あはは。友実? なんか私の腕の血管が浮き出てるんだけど? これってさ、血の流れを止めてる時になる現象だよね?」

 

 まったく、誰が化け物か。私で化け物だったら私以上の人がいたらどうなるんだよ。て言うか化け物でもないし。

 

「遥さん。何か勘違いしてるかもしれないですけど、私の体力は女子高生の平均よりも下ですよ?」

「嘘だ!」

「嘘じゃないですって」

「……ホントだ。なんか腕を掴む手が緩くなってる気がする」

「あ、それは気がするだけで、全くこれぽっちも緩くしてませんよ」

 

 そもそも腕を強く握るのにそんなに体力は使わないから、このまま司書室までの連行は可能だ。でもホントに体力はないんだよね。持久走とか後ろの方だし、多分友香が運動部に入って体力付けたらあっという間に差をつけられる自信がある。

 

「でも友実。それだと体育の授業とか大変なんじゃない?」

「体力を上手く配分すればなんとかなるものですよ」

 

 もっともその日は生徒会室にも図書室にも寄らず帰って本読むんだけどね。その後はご飯食べて爆睡ですよ。

 

「友実って実は天才?」

「私はどこにでもいる生徒会書記兼図書委員会副委員長ですよ」

「……ふーん」

 

 なんだろうか、この遥さんの態度は。別に怒ってはないけど、なんか引っかかるんだよなぁ。う〜ん……

 

「ほら友実。早く行かないと仕事終わんないんでしょ?」

「え、えぇ」

「まったく。ちゃんと仕事しないと私が安心して寝れないじゃん」

 

 違った、遥さんは遥さんだった。ていうか

 

「遥さんは仕事が終わってなくても安心して寝ていますし、仕事が終わらないのは遥さんが寝ているからですよ?」

「うん。それを言われるとこっちとしては何も言い返せないね。けど一つだけ言わせて貰うよ」

 

 なぜか前に立つとビシッと私を指差す。

 

「私を遅くまで起こしておくゲームが悪いたたたた!」

「人に指差したらいけませんよ」

「分かった! 分かったから指離して!」

 

 目に涙を浮かべて訴える遥さん。まぁ元より折る気はないし、早く仕事しないといけないのは本当だから図書室に行こっと。

 

 

 翌日、やけにテンションの高い穂乃果からメンバーが増えた事を聞いた。え、マジ?




【図書委員だより】
友「どうも友香です!」
海「そ、園田海未です」
友「海未さん固いですよ。リラックスリラックス。ほら深呼吸してください」
海「スーハー……スーハー……」
友「どうです?」
海「えぇだいぶ落ち着きました。ありがとうございます」
友「いえいえ、それ程でも」
海「所で、どうして今回私なんですか? いつもみたいに友実と一緒にやればいいのでは?」
友「チッチッチ。甘いですよ海未さん。今回私が呼んだ理由はズバリ、海未さんが前回の被害者だったからです!」
海「被害者? 前回と言うとスピンオフの回ですか? それなら今話冒頭を読んだ限り、被害のあるのは友実に思えるのですが」
友「違うんだよ、海未さん。前回っていうのは前回のコラボのお話だよ!」
海「コラボ……? あぁあの生徒会室での思穂と友実の時の」
友「そうです! そのコラボなんですが、明日の朝十時に投稿される事が今話投稿数十分前に決まったんです!」
海「まさかその為に今話を投稿したんですか?」
友「そうですよ。前回は色々と大変でしたけど、今回はキチンと二人とも地の文付きでお送りすると思います」
海「因みに第一回のコラボにも地の文を追加しました。まだ読んでない方は是非どうぞ」
友「よし、これで今回はお別れです。それでは!」
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