巻き込まれた図書委員   作:名前はまだ無い♪

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ファイナルラブライブ!楽しかったです。


episode.30「激オコ」

 友香と話した翌々日。放課後のμ'sの練習が終わるのを生徒会室で仕事を片付けながら待つ。今日はことりを呼び出しているんだけど、μ'sの練習はまだ終わりそうにない。にこから聞いたんだけど、まだ何かやるらしくてその為の練習だとか。絵里と希はμ'sの練習、会計の子は仕事が終わりさっさと帰った。

 

「友実お姉ちゃん入るよ」

「うん、良いよ」

 

 ノックをしてからことりが入ってくる。私は空いてる席に座らせてお茶を出す。一口啜ると話を切り出す。

 

「それでことりの答えは決まった?」

「うん……私向こうに行く事にしたよ」

「……そっか。この事は皆には?」

 

 ことりは首を横に振る。て事はまだ言ってないのか。

 

「それはいつ教えるつもり?」

「……」

 

 黙って俯いてしまうことり。せめてこの事を海未には話はしたのか、それは知りたい。

 

「海未には?」

「海未ちゃんとは昨日話したよ。でも穂乃果ちゃんはまだ風邪が治ってないから……」

「分かったよ。けどちゃんと話すつもりはあるんだね」

「うん……」

「それなら良かった。取り敢えず今日は遅いし、もう帰ろうか」

 

 外を見ると陽が落ちかけていた。これ以上学校に残っていたら帰りは陽が落ち切っちゃうからね。暗い中の下校は危ないし、早く帰るに越したことはない。

 ことりと途中まで帰り、私はそのまま「穂むら」を訪れて穂乃果のお見舞いをする。

 

「穂乃果入るよ」

「うん」

 

 返事があったから中に入ると、穂乃果はベッドの上で上体を起こしていた。近くのテーブルにはパソコンが開かれている状態で置かれていた。

 

「元気そうだね」

「うん。お姉ちゃんありがとうね。絵里ちゃんから聞いたよ。私が倒れた時に保健室に運んでくれたんでしょ?」

「まぁね。でもそれなら、私は穂乃果に謝らないといけないわね」

 

 私の言葉に穂乃果は不思議そうに首を捻る。私はそんな穂乃果に苦笑いしてしまう。

 まぁこっちの方が穂乃果らしいけどね

 

「あの日、部室で会った時に止めておけば」

「お姉ちゃん。それはお姉ちゃんは悪くないよ。無理を通した私が悪いんだし」

「そっか。穂乃果もそう言ってくれるんだ。ありがとう」

 

 やっぱり皆優しいね。さて、謝罪も済ませたし本題に入るとしますか。

 

「ねえ、お姉ちゃん」

「何?」

 

 どうやって切り出そうか考てたら、先に穂乃果口を開いた。何か質問かな?

 

「私がスクールアイドルを、μ'sを始めて何か変わったかな」

「もちろん。穂乃果がμ'sを作ったから私はにこ達と出会えた。その事は私の高校生活の中でも楽しい一時になったよ。それになにより、音ノ木坂の廃校も免れた。これって大きい事じゃない?」

「そう、かな」

 

 まったく。穂乃果はもう少し自信持っても良いと思うんだけどなぁ。たった一人の行動で廃校を阻止出来たんだもん。ってそうじゃないそうじゃない。

 

「穂乃果はさ」

 

 話し始めようとした時ポケットの携帯が鳴る。なんかタイミングが悪い。って友香から?

 

「穂乃果、ちょっとゴメンね」

「ううん、大丈夫だよ」

 

 穂乃果には悪いと思うけど、廊下に出て電話に出る。

 

「もしもし友香? どうしたのさ」

『どうしたのさ。じゃないよ! 今どこにいるの?』

 

 なんで少し怒ってるんだろう? 何か友香を怒らせるような事したっけ?

 

『お姉ちゃん、今何時だと思ってるの?』

「今?」

 

 今って……何時だ? え~っと腕時計は……

 

「私の腕時計が壊れてなかったら今19時半過ぎてるね」

『それでウチの晩御飯は平均何時だか、知ってるよね?」

「……19時だね」

『お母さん激オコ。どこにいるか分からないけど、あと十分で帰宅しないとご飯抜きだってさ』

 

 それは拙い。何が拙いってお母さんが怒っている事。これは早く帰らないと。

 

「穂乃果、ゴメン! お母さんが怒ってるから帰らないと……って、寝ちゃったか」

 

 電話を切って再び部屋に入ると、穂乃果は寝息をたてていた。

 まったく、毛布をちゃんと掛けないで寝るなんて風邪が悪化するでしょうに。

 

「あ、裕美香さん。今日はこれで失礼しますね」

「あら、もう帰るの? あ、今お饅頭包むから待ってて」

「いえ! あの、お母さんが怒ってるので」

 

 隣だから移動時間は一分とかだけど、時間がないから裕美香さんには悪いけどお饅頭は次の機会に頂きます。

 

「そうそう、穂乃果明日から学校に行けそうよ」

「あ、そうなんですか? じゃあ迎えに来ますね」

「そう? よろしくね」

「はい!」

 

 裕美香さんと別れ、急いで自宅の玄関を開ける。そこには腕を組んで仁王立ちしているお母さん(魔王)。あれ? これ私どっちみち晩御飯抜き?

 

「た、ただいま」

「お帰りなさい。所で今は何時でしょう?」

「え、えっと……」

 

 腕時計を見ると19時39分。うんギリギリ間に合った……よね?

 

「こんな時間までどこに行ってたのかな? ん?」

「えっと、学校でことりと話した後、穂乃果のお見舞いに」

 

 正直に言うしかないよね。目の前には私が帰って来てから微動だにしないで笑顔を浮かべっぱなし。笑顔って怖いんだね。私も何かと笑顔を浮かべてる気がしないでもないけど、これからは自重しようかな。

 

「……はぁ。穂乃果ちゃんのお見合いに行ってたなら仕方ないわね。早く入りなさい。晩御飯が冷めちゃうわ」

「は~い」

 

 穂乃果が明日学校に来れるみたいだし、ことりも明日話す機会がある。そうでなくとも明日から穂乃果が登校できる。つまりこれから話す機会はいくらでもある。もし今週中、いや明々後日までにことりが話さなかったら、ことりに断って私が穂乃果に話そう。本当はことりに話して欲しいけど、ことりはもう向こうに行く事を決めたみたいだし、日本を経つ日付も覚えている。もう時間がないのはことりも分かっているはず。

 

「……い……ちゃ~ん? お姉ちゃ~ん?」

「……ん? 何友香」

「何? じゃないよ。ボーっとしてどうしたの?」

「ちょっと考え事。ご馳走様でした」

 

 友香が聞いてくるも、これは友香には関係ない話。変に話して心配かけても仕方ない。それに友香にはμ'sが「ラブライブ!」出場辞退で心配させてるし、これ以上は言えない。お姉ちゃんだしね。

 

「じゃあもう私は寝るね。おやすみ」

「お姉ちゃんお風呂は?」

「今日は色々とあって疲れたから明日の朝入るよ」

 

 今日は文化祭の後始末の書類整理や通常業務があったり、昼休みに遥さんに絡まれたりして疲れてるんだ。それに今日は体育があったし。あ、ダメだベッドで横になったら晩御飯を食べたのもあったのか、眠気に襲われる。うん、寝よ。

 

 翌朝。いつもよりも早く目が覚めた。

 

「……友香? なんで私のベッドで寝てるのよ」

「……んぅ……お姉ちゃん、ダメ! 行かないで!」

「え! 何が!? 私まだ起き上がっただけだよ!?」

「……すぅー、すぅー」

 

 ってなんだ寝言か。一体どんな夢を見ているんだか。それにしてもなんで友香は私の部屋のベッドで? まぁいいや。友香を起こさない様にそっと動かないと。

 

「あ、お母さんおはよう」

「おはよう。昨日はよく眠れた?」

「うん」

 

 友香を起こさないでリビングに行くと、お母さんが朝御飯を作っていた。お母さんっていつも私達よりも起きるの早いけど、何時に起きてるんだろ?

 

「そう言えばさ、今朝友香が」

「何でもあなたが心配なんだってさ」

「心配?」

「あなたが無茶しないかってさ」

 

 あぁ、だからあんな夢を……いや夢は関係ないのか? なんにしてもお風呂入らないと。昨夜は入ってないから気になる。

 お風呂から上がって着替えると、階段を下りて来る音が聞こえた。友香が起きたのかな。リビングに行くと寝ぼけ眼で椅子に座ってる友香の頭を撫でる。て言うか寝癖が酷いな。

 

「おはよう友香」

「わわっ!」

「そう言えば友香って最近髪伸ばしてる?」

「え? うん」

 

 友香の髪に櫛を通しながら聞くと、頷かれる。なんで伸ばしてるんだろ? 恋愛とか? でもそんな話聞かないしなー。それにしても凛と同じくらい髪がサラサラだな。やっぱり手入れか? それとも生まれつきの髪質の違いか?

 

「ほら友実。いつまでも妹の髪を触ってないで朝御飯済ませなさい」

「は~い」

 

 っと今日は穂乃果のお迎えに行かないといけないからね、早めに家出ないと。穂乃果が準備にどのくらい掛かるか分からないし。

 

「行って来まーす」

 

 朝御飯を食べてから制服に着替え「穂むら」に向かう。家の前では裕美香さんが掃除をしていた。

 

「おはようございます。裕美香さん」

「友実ちゃんおはよう。穂乃果ならもう少しで出て来ると思うわよ」

「あ、そうなんですか。分かりました」

 

 という事で「穂むら」の前で待つこと数分。制服姿の穂乃果が出て来る。

 

「おはよう穂乃果」

「あ、お姉ちゃんおはよう!」

 

 手を上げて元気に挨拶してくる穂乃果。うん、風邪は完治したみたいだね。

 

「いや~、まさか復帰初日からお姉ちゃんがお迎えに来てくれるなんてね~」

「ま、復帰初日から遅刻したら穂乃果も気まずいでしょ?」

「さすがにそんな事はしないよー!」

 

 腕をブンブンと振り回すも、今日私が迎えに来なかったらどうなってたんだろう? 裕美香さんの言葉からして起きてはいたみたい。まぁ、だからと言って遅刻しないって訳じゃない。結果としては間に合いそうだから良いけど。

 

「あ……」

「うん?」

 

 穂乃果が突然止まったからその視線の先を見て見ると、ラブライブでA-RISEが優勝したポスターが貼ってあった。これは今の穂乃果には悪影響を与えそうだな。

 

「穂乃果」

「あ、ううん。何でもない」

 

 大丈夫って言ってるけど明らかに落ち込んでるじゃん。ってこの嫌な予感は!

 

「ぎゃぁぁああ!」

「希ちゃん!?」

 

 やっぱり希だったか。穂乃果には悪いけど、今の穂乃果には良い薬かもね。良い薬、だよね? まぁ少し離れた所で絵里とにこが笑って見てるからきっとショック療法だと信じたい。

 

「ボヤボヤしてたら、次はアグレッシブなのいくよ~」

「これ以上のセクハラは許しませんよ?」

「え~友実っちのいけず~。あんな事やこんな事した仲や~ん」

 

 何があんな事やこんな事よ。仮面を外してから希とやった事なんてμ'sの合宿に巻き込まれた事と、文化祭くらいじゃない。あ、なるほど。

 

「東條さん。いくら音ノ木の生徒が多いからって、私が手出し出来ないと思ったら大間違いですからね?」

「あ、あははは。ちょっとしたジョークやん?」

 

 どうせ希の事だから、音ノ木生にさっきのを聞かせて私の慌てる姿を見たかったんだろうけど、甘いよ。私を慌てさせるならもうちょっと頑張ろうか。取り敢えず希の手をギューッと握りながら穂乃果に近付くにこを見る。

 

「あんたも諦め悪いわね。いつまでそのポスター見てるつもり?」

「うん分かってはいるんだけど……」

 

 穂乃果はにこの言葉にも言葉を濁して返す。仕方ない。

 

「東條さん」

「お、ええの?」

「まぁ、これでも三人とは、矢澤さんとは半年、東條さんや絢瀬さんとは去年からの付き合いですからね」

「も、もう大丈夫だよっ!」

 

 私が東條さんを(けしか)けようとすると、穂乃果は両手を体の前でバタバタとする。まったく、最初からそう元気な姿を見せてれば良いのに。

 それは絵里も同感なのか、優しい笑みで穂乃果を見る。

 

「そうやって元気にしていれば、皆も気にしないわよ。それとも皆に気遣ってほしい?」

「そういう訳じゃ……」

「今日から練習にも復帰出来るんでしょ? そんな落ち込んだ様子で来られると迷惑なんだけど」

「そうだね。いつまでも気にしてちゃしょうがないよね!」

 

 良かった、一先ず大丈夫そうだね。取り敢えず私達も教室に向かい授業を受け始める。そして昼休み。今日は特に委員会も生徒会もやる事がないから昼食はにこ達と一緒に教室で摂る。

 

「そういえば昨日も練習をしていたようですが、理事長からは特に何も言われなかったのですか?」

「えぇ。特に止められたりはしなかったわ。このまま活動を続けても良いって」

「それではライブも?」

 

 昼食を食べながらアイドル研究部のこれからの活動について三人、主にこの前理事長室に行った絵里とにこに聞く。多分その時に聞いてると思ってたけど、やっぱり聞いてたみたい。

 

「問題はいつやるか、なんだけど」

「そうね。入学願書の受付までに何度かやりたいと思ってるのよね」

 

 入学願書の受付まで、か……あれ? 願書の受付っていつだっけ?

 絵里にでも聞こうと口を開くと、教室の扉が勢いよく開く音がした。まぁもちろん教室中の視線はそっちに。まぁ私達も見たんだけど。

 

「絵里ちゃん! 希ちゃん!」

「にこちゃん! 友実ちゃん!」

 

 

 そこには凛と花陽が息を切らせてこっちを見ていた。て言うか、花陽が私を呼び捨てにしたのが原因なのか、何人かがピクリと反応するのが見えた。

 そう言えば、文化祭の準備の暇な時間に遥さんに聞いたことがあったな。なんで穂乃果達が絵里と希が呼び捨てにしてもクラスメイト達の反応は特にないのに、私を呼び捨てにした時だけ反応があった理由を聞いたら

 

「そりゃあ絢瀬さん達は同じ部活の先輩後輩で、夏休み明けから絢瀬さん考案の「先輩禁止」で、呼び捨てにしてる事は何とか納得してるけど、友実は一年生達と接点が無いに等しいからね。夏休みが明けたら突然知らない一年生が友実を呼び捨てにしてるって状況だからね。仕方のない事さ」

「なるほど。ところで、なぜ遥さんはその事を知っているんですか?」

「ははは。それは聞かないお約束だよ?」

 

 と知ってる理由ははぐらかされたけど、まぁ納得はした。その事を穂乃果達に言うのを忘れてた。だからさっき花陽の言葉に何人かが反応したのは仕方ないね。うん。

 いや、そうじゃないそうじゃない。今は二人が教室に来た理由だね。

 

「三人ともどうしたん?」

「い、いいから来て下さい!」

 

 花陽に連れられ廊下の掲示板の前に行くとそこには「来年度入学者受付のお知らせ」と書かれたしらせが掲示されていた。その前には真姫が連れて来ただろう穂乃果達がいる。

 

「これって?」

「中学生の希望校アンケートの結果が出たんだけど、去年より志願する人がずっと多いらしくて」

 

 花陽、今なんて……?

 

「て事は」

「来年も新入生が入って来るって事……?」

「そう、なりますね」

 

 私が頷くと、皆が手を取り合って喜ぶ。私も横にいた希とハイタッチを交わし、にこに抱き着く。

 




【妹ラジオ】
友「祝☆音ノ木坂存続決定!」
亜「ハラショー!」
雪「あーうん。おめでとう?」
友「雪穂ノリ悪いよー?」
亜「雪穂は嬉しくないの?」
雪「いや、嬉しいとかの前にこの作品アニメ準拠だから存続決定するの知ってたし。それよりも、友香って最近神伸ばしてるんでしょ?」
友「わ、わー! それ投稿前に気付いた誤字だから言わなきゃバレないのに、なんで言っちゃうの!?」
雪「だって今回も少しシリアスだったから、あとがき(こっち)でバランス取らないとなんでしょ?」
亜「雪穂はあとがき(ここ)をなんだと思ってるの?」
友「そうだぞー。ここはその回の事について話す場所であって、決して茶番をする所じゃないんだぞー」
雪「今更どの口が言うか……」
友「この散々茶番をしてきた私めの口でごさいます」
亜「あ、友香も茶番してるって自覚はあったんだ」
友「そ、そんな事より! 今日μ'sのファイナルラブライブ! だったんでしょ!? なんかないの!?」
友「なんかって言われても……」
亜「うーん……」
友「私知ってるんだからね? 二人が画面に出たの」
雪「そ、それって言って大丈夫なの?」
友「どうせネットで知れ渡る事でしょ」
亜「あ、でも作者がドームに行って、BiBiの曲でテンション上げまくったって言ってたよ?」
雪「あとはNo brand girlとか、SDSとかでも声張って、声枯らしたって言ってたね」
友「大方、コールの時に声出し過ぎたんでしょ。探せば喉を傷めない大声の出し方とかありそうだし」
雪「って違う違う! なんでこの回の振り返りがファイナルラブライブ! の振り返りになってるの!?」
亜「原因は友香の誤魔化しからだね」
友「えーだって他に話す事あるー?」
雪「そういえば、友香どんな夢見てたの?」
亜「あ、確かに気になる」
友「えー? 詳しくは覚えてないけど、お姉ちゃんがどっか遠くに行っちゃうような夢だったと思う」
亜「旅行とか、一人暮らしじゃなくて?」
友「うん」
雪「私から聞いといてなんだけど、こっちも暗くなりそだからここら辺でここら辺で終わりにするよ!」
亜「バ、バイバーイ!」
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