巻き込まれた図書委員   作:名前はまだ無い♪

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サンシャイン書く時への布石とこれがやりたかっただけな話。


ex.4「否定はしない」

「なんか静かね。見える範囲に敵はいないし、若葉達の所とはえらい違い」

「そうだね。戦力は軒並み向こうに回ってるのかもね」

 

 私が木の上からスコープを覗きながら下にいる遥と今の戦況について話し合う。

 私と遥、あと若葉に夏希くん、愛生人くんの五人は現在秋葉原から離れた林の中でサバイバルゲームに参加していた。

 

 こうなったのには少しばかり時間を戻して説明をしましょう。

 

 

 季節は春。まだ冬の寒さがわずかに残る三月、私は大学の春休みを利用して久し振りに秋葉原の街へと帰って来た。目的は実家への帰省。

 

「それにしても久し振りだね」

「元旦に帰って来て以来だから三ヶ月近くかしらね」

「なるほど。どうりで見覚えのない店があるわけだ」

「いや、あれは前からあったでしょうに」

 

 などと話しながら、まずは荷物を置くためにそれぞれの家へと別れる……はずだった。

 

「なんで遥着いてきてるの?確か家反対方向よね?」

「なんでも何も、友達の家に遊びに行くのに理由は必要?」

「いや不要だけど、今私達って帰省の最中よね?」

「まぁまぁ、いいじゃない。友子さんには連絡入れてるし」

「そういう事なら……」

 

 お母さんに許可取って、なぜ一緒に行く私には何も言わないのよ……お母さんもお母さんでなぜ私に一言言わないっ!

 

「てなわけで、お邪魔しまーす」

「邪魔するなら帰って」

「こらそんな事言わない」

「はーい」

 

 そんなこんな話していると無事家に到着。玄関のドアを開けたら既にお母さんのお出迎え。凄いよね、「おかえり」じゃなくて注意から入るところがまたお母さんらしい。いや、私も「ただいま」って言ってないんだけどね?

 

「あ、お姉ちゃんおかえり~」

「ただいま。元気にしてた?」

「もちのろんだよ」

 

 荷物を置いて本棚の整理をしていると、開いたままの扉から友香が頭を覗かせそのまま部屋に入って来た。

 

「友香は今年受験生でしょ? 勉強は順調?」

「あー、うん。何とかなりそう。いい家庭教師が近くにいるし」

「そっか」

「うん」

 

 それだけ言うと、友香は私が使っていた椅子に座る。それも器用に体育座り。

 

「……ねぇお姉ちゃん」

「……次に友香は「私受かるかな」と言う」

「私受かるかな……ハッ!」

 

 この前遥に借りた漫画のキャラの真似をなんとなくしてみた。まぁ人間観察に長けてなくても長年一緒に暮らしてきた友香のことだ、ある程度言いたい事は予想できるものよ。

 

「私は友香と一緒に通える事、楽しみにしてるんだからね?」

「……そうだね、そうだよね! 私もお姉ちゃんと一緒に通いたいもん! 絶対合格してみせる!」

 

 両手で握り拳を作ったと思ったらそのまま部屋を出て行った。まぁこれで床の不安を少し取り除けたかな?

 

「いやー、相変わらず姉妹仲いいね」

「遥はいい加減急に現れるの辞めたら?」

「いやいやこれは私のアイデンティティだからね、そう簡単には辞めないよ」

「私の心労の為に辞めて?」

「断る」

 

 私のお願いは即答されましたとさ。

 

「そんな実りのない話は置いといて」

「私としては実らせたいのだけれど?」

「さ、友実。動きやすい格好に着替えて出かけるよ」

「……断ったら?」

「拒否権はない」

 

 とまぁこんな感じで、私が参加させられてる理由は遥に拉致られたから。それでも帰らなかったのは、優勝賞品が五十万円分の商品券だから。

 私としては読書時間が減るから参加したくなかったけど、絵里から衣装代やらなんやらが厳しい事を聞いていたので、まぁ参加を決めたんだけど、なんで私がスナイパー任されてんだろう。私今日が初めてのサバゲーなのに。

 

「まぁ、そんなの関係ないみたいだけど」

 

 木に足だけでぶら下がり、遠くの方に見えた匍匐してる敵目掛けて引き金を引く。

 弾は狙いから少し外れはしたものの、無事に敵に命中。

 今日のサバゲーは商品も商品だからか、一チーム五人までなのに参加チームが多く、中にはその手のプロ並みの人達もいるらしい。さすがにプロは参加拒否してるらしい。なのに意外と会敵は何回かあった。まぁ全部私の護衛に選ばれた遥が仕留めたけど。

 

「なんか上機嫌だね」

「そう? まぁ、あの絵里達の助けになるし、あの三人も頑張ってるし、姉である私も頑張らないとねって」

「確かに。先輩である私達が負けるわけにはいかないね」

 

 なんて言いながら木にもたれかかり、世界が反転してる私と目を合わせる。

 その時、ガサガサと草を分ける音が聞こえ、そちらを見ると、私に向けられた銃口が三つ。私は撃たれる覚悟を決め、衝撃に備えつつ、最後の最後まで相手方を見続ける。

 そんな私と敵との間に遥が飛び込んできた。

 

「ぐぅっ!」

「遥? なにやってんのよ、遥!!」

 

 すぐ様遥を撃った敵に銃を向けるも、既に敵方もペイント弾が当たっている。

 

「なんだ、結構当たるじゃん」

 

 その言葉で遥が飛び込みながらも、敵に撃ち込んだことが分かった。

 

「は、遥……あっ……ああ……」

「なんて声、出してるのさ。友実」

「だって、だって……」

「私は音ノ木坂学院図書委員会元委員長の三条遥だよ。こんな事くらい、どうってことはないよ」

 

 よろよろと立ち上がりながらも、しっかりと前を見て歩き出そうとする遥。

 

「そんな……私なんかの為に……」

「役員を守るのは私の仕事だからね」

「でも!」

「いいから行くよ。皆が待ってるんだから」

『あの、そろそろいいですか?』

「あ、うんいいよ」

「取り敢えず遥はフィールドから出て行ってね」

『つか、はるっぺが参加した理由、これをやりたかっただけだろ。絶対』

「否定はしない」

 

 私と遥の茶番に今まで黙っていた愛生人くんからストップがかかった。

 一先ずゾンビ行為?で失格にならないように遥をゲームフィールドから追い出しておく。

 

「さてと、取り敢えず遥もいなくなったし、私も前線に行くね」

『友実姉体力持つ?』

「ここまで動かなかったからね、モーマンタイ」

『敵が可哀想になってきたぜ』

『まあ公式チートコンビで夢想させるよりかは幾らかマシかと』

「誰が公式チートよ、誰が」

 

 無線から聞こえる三人の声に返しながらも、木の陰にいた敵チームを木の上から奇襲して壊滅させる。

 それから銃数分後、若葉達が頑張ってたのもあり、見事私達のチームが優勝した。

 優勝出来た理由は愛生人くん曰く、相手方が私達の情報を持っていなかったからだそうで。やはり情報は戦にて最強ってことかな

 

「それじゃあ私は帰るから」

「今日はありがとうございました」

「いいのいいの。私も偶に体動かしたかったし、それに」

「それに?」

「何でもないわ。また何かあったら遊びましょ」

 

 そう言って遥と二人、電車に乗って一足早く秋葉原に戻る。

 

「それにしても友実結構暴れてたけど、体力大丈夫?」

「う~ん、家に帰るまでなら持つ。けどこれからさらに遊びに行くのはさすがにシンドイかな」

「それならさっさと帰ろうかっと、それにしても風強くなってきたね」

 

 遥の言う通り、日が暮れ始めた時間から風が急に吹いてきた。しかも今私達がいるのはUTX前。何も遮蔽物がないから余計風が当たる。

 

「友実、何か飛んできたよっと。あとなんでか走ってきてる浦の星女学院の子が一人。あーそっかこの時期は社会見学の時期か」

「ナイスキャッチ。ところでなんで制服見ただけで学校と行事の特定まで出来るのよ」

「三条家の情報網舐めないでよね」

「おー怖い怖い」

 

 いや冗談めかしで言ってるけど本当に怖いよ。ここら辺じゃ見かけないから多分他県の学校だしょ? それなのになんであっさりと学校名と行事の内容まで特定してるのよ。

 

「はい。これ追いかけてきたんでしょ?」

「あ、はい。そのありがとうございます」

「いえいえ。私も偶然ここにいただけだから」

 

 二人を横に携帯で浦の星女学院に着いて検索をかける。静岡県の沼津にある学校かぁ~、道理で私が見た事ないわけだ。隣の県ですらなかった!

 

「そうそう自己紹介がまだだったね、私は三条遥。それでこっちが友達の東野友実。よろしくね」

「綺麗……あ、えっと、よ、よろしくお願いします」

 

 なんか紹介された声が聞こえたので、つい高校時代の癖で人当たりの良い笑顔で軽くお辞儀してしまう。違うの、遥のせいで咄嗟にいつもの行動が出来なくて、出ちゃっただけなの。だから遥はそんな目で私を見るな。

 

「私、高海千歌って言います! それで……あ、曜ちゃーん、こっちこっちー!」

 

 高海さんが階段の下にいる同じ制服を着た少女に手を振る。手を振られた少女は数段飛ばしで階段を駆け上ってくる。

 

「もう千歌ちゃん急に走らないでよね」

「あはは、ごめんごめん。でもホラ! チラシはここにあります!」

「あ、うん。良かったね」

「それでね、この人達が取ってくれたんだよ」

「遥……改めて自己紹介をさせていただこう」

「遥、長い」

 

 と改めて自己紹介をする私達。「曜ちゃん」と呼ばれていた少女の名は「渡辺曜」と言うらしい。

 それからなぜか流れで「穂むら」へ行き、久し振りにほむまんを頂いていると、お店に置いてあるテレビから懐かしい曲が聞こえてきた。画面を見ると『μ's』のライブ映像と『ラブライブ!』の文字が映っていた。

 私がかしさを覚えたのも当たり前。流れている曲は、ダンスは、歌は、私が事故に遭う前に聞いた最後の物。

 

「?」

 

 さっきまで話し声があったはずの横と正面。それが今は静かになっている。気になって見ると、高海さんと渡辺さんはテレビに視線が釘付け。遥は私が見てるのに気付くとこちらを向いた。その目にはやはり懐かしんでいるような感情が見てとれた。きっと私の目も同じだろう。

 

「さてと、時間も時間だから二人を送っていくよ。たしか近くに泊まってる場所あるんでしょ?」

「いえ、さすがにそこまでしていただくわけには」

「いいのいいの。ちょっと会いたい人もいるし。それに友実は頼りになるよ?」

「待って。なんで私も行く事になってるのよ」

「まあまあいいじゃないのさ。ほら何かあった時の為に、さ?」

 

 それを言われると何も返せない。仕方ない。ここは何か奢ってもらう事で手を打とう。

 

「さ、話もまとまった事だし、行きましょうかね」

「あ、雪穂。遥の支払いで二人にほむまん持ち帰りで」

「ふっ、そのくらいなら払いましょうて。あ、追加で三人分も」

「はいはーい。お買い上げありがとーございます。お二人の分は友香に渡しておきますね」

「そう? ありがと」

「いえいえ」

 

 二人が何か言う前に支払いを済ませ、ほむまんの入った袋を持たせ「穂むら」を出る。

 それから数十分、宿泊先のホテルに無事到着。二人と別れた後、遥はロビーを見渡し、数人の集団に向かって歩き出す。どうやら会いたい人がいるのは本当らしい。私も着いていこうか悩んだ末、少し離れた場所まで着いて行き、何かあればすぐに対処できるようにした。

 遥達の話から、相手はどうやら浦の星女学院の教師らしい。なぜ遥が他県の学校の教師と顔見知りなのかは置いといて、どうやら遥の親戚の子が現在浦の星女学院に通っていて、その子の調子を聞いているみたい。

 なるほど、これで遥が学校名やらなんやら知ってるのに納得がいった。

 などと考えていると、突然遥が私を手で示した。どうやら私の紹介もしたらしい。取り敢えず軽く会釈と頭を下げる。

 それから二、三言葉を交わし、遥が戻って来た。

 

「お待たせ。さ、私達も帰ろうか」

「あっさり言うけど、帰るのわたしんちだからね?」

「わかってるわかってる」

「あと、今度サバゲー代払ってね?」

「……して代金はいかほどに?」

「大学の日替わり定食一回」

「了解」

 




久し振りに友実さん達書けて満足しました。

サンシャイン、構想としては何か月か友実を沼津に放り込んでみようかと画策中。まだ劇場版見てないので、それを見てから諸々考えて、ここに投稿しようと思います。

かなり遅いですが、この「ジアフター」から私のもう一つの作品である「アニライブ!」のオリ主達が参加しています。そこら辺の都合合わせもその内書くと思います。(たぶん「アニライブ!」本編とかなり違う内容になります)
なのでまぁ、はい、「アニライブ!」を読んでなくても大丈夫なようにします。

……え、コラボ回? あれは、まぁ、うん、ね?(説明になってない)



とまぁ、そんな訳で投稿間隔がめっちゃ空きますがこれからもよろしくお願いします

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