これも後悔は‥‥‥するかもしれないし、しないかもしれない!
とある少女が死んだ。
プリキュアと仮面ライダーが好きな、ごく普通の少女が死んだ。
少女は自分の人生を嘆いて死んだ。
こんな筈じゃなかった、少女の人生はいつもそんな事ばかりだった。
友を作れば裏切られ、人の為に動けば報われず、少女はいつしか、世界は自分を嫌っているのだと思うようになった。
しかし、それでも少女は絶望しない。いつかきっと誰かが自分を救ってくれると信じて。
少女は死んだ。
理由は行き過ぎたイジメ。
ヒーローは現れなかった。
奇跡は起きなかった。
誰も味方なんてしてくれなかった。
故に少女は思う。
新しい世界が欲しい。
自分を嫌わない優しい世界が欲しい。
『願いを叶えようか?』
少女の耳に届く声が言う。
『こちらの願いを聞いてくれるなら、お前の願いを叶えよう』
それは神様だったかもしれない。
それは悪魔だったかもしれない。
声は言う。自分は世界を一つ、不幸にしたい。その手伝いをしてくれと。
自分に優しい世界が手に入るなら、少女に躊躇いはなかった。
声は言う。なら『力』を渡そう、と。
少女の前に並ぶ、様々な世界の数々の『力』。
そして少女は一つの『力』を手にする。これが良いと。
声は言う。邪魔をする存在が居る、その力で排除してくれと。
やはり少女に躊躇いはなかった。全ては自分を嫌わない優しい世界を手に入れる為に。
声は扉を開ける、巨大で真っ白な扉を。
扉の先には世界がある、少女が転生する世界だ。
最後に声は訊ねた、お前は何を望む?と。
少女は一瞬立ち止まり、再び歩き出す。
扉から溢れる光に少女は包まれるが、完全に包み込まれる直前で少女は呟いた。
「‥‥‥‥‥私に優しい世界」
少女は新たな世界に転生し、そこがとあるプリキュアの世界だと知る。
そこで漸く、ほんの一瞬だけ少女に躊躇いが生まれた。
これから自分はこの世界を不幸にしなければならない。
だが、少女には既に覚悟があった。自分が大好きだったものを犠牲にしてでも、本当に望むものを手に入れると。
そして、少女が転生して14年の歳月が流れ、運命の日がやってくる。
下を見下ろせば、自分と同い年ぐらいの少女が『邪魔な存在』として戦っている。
お前がそうなのか、少女の呟きに、戦っていた少女がこちらを見上げる。
少女は軽く驚いていた、戦っている少女の腰に付いている物を見て。
だがすぐに理由を理解・納得し、少女は『力』を使う。
少女が腰に当てるのはマッハドライバー炎、少女の手に現れるのはシグナルチェイサー。
レバーを上げてシグナルチェイサーを装填する。
《シグナルバイク!》
少女は呟く。
「‥‥‥‥‥‥変身」
《プリキュア!チェイサー!》
戦っていた少女は動きを止め、目にした光景に驚愕する。
「‥‥‥優しい世界を望む孤独な死神、キュアチェイサー‥‥」
今ここに誕生したのは、プリキュアでありながら死神を名乗る『プリキュア・キュアチェイサー』。
そしてキュアチェイサーこと、少女・緋猪 望無(ひいの のぞむ)はブレイクガンナーの引き金を引いた。
主人公のライバルです!選んだ力は仮面ライダーチェイサー!でもプリキュアです。敵として登場させるにあたり、不幸持ちにしました。いや、敵にするからとはいえ、必ずしも不幸持ちである必要はないと思ってますけど‥‥。
ちゃんと救われる設定も考えてますから(;´д`)
あと、前話あとがきと内容は同じですけど、良かったら活動報告の方も見てください。