現れた少女の狙いは、なんとポル!
スコーンは、どうやって少女からポルを護るのか
そう、今この場に居るのは自分達だけではない。
未だ意識の戻らないポルがいる。
少女の狙いはスコーン達の方ではなく、ポルの方だった。
少女は相変わらず奇妙な呻き声をあげながら、一歩ずつポルに近づいてくる。
スコーンは慌ててガレット達の方を見て、絶望した。
ガレット達もまた、スコーンの発言でポルが狙われていることに気づいた。
しかし、恐怖の余り動くことができず、ポルを護るどころか彼の後ろに座り込んでしまっていた。
(どうしたらいいんだよ……?!)
いい考えが浮かばず、スコーンは泣きそうになる。
その間にも少女は近づいてきており、腐臭が強くなっていく。
スコーンは、パニック寸前にまで追い詰められていた。
少女は、すぐそこまで近づいてきている。
あと数歩近づけば、スコーンに触れられるほどだ。
少しずつ近づく少女を、スコーンは涙目になりながら見つめる。
(どうする?どうするどうするどうする・・・!?)
ひときわ強く漂う腐臭に、スコーンの思考は完全に止まりかける。
けれど、スコーンはなんとか正気を取り戻し、ポルのもとに駆け寄った。
迫ってくる少女を泣きながら睨み付け、スコーンは吠える。
「来んな。。こっちに来んな!!ポ、ポルに、こいつに近づくなよ!!ポルは、絶対渡さねぇかんなっこいつらは俺が護るんだ!!」
その時だった。
クシャッと、スコーンの頭を誰かが優しく撫でる。
その感触に、スコーンはパッと振り返った。
そこにいたのは、優しい笑顔を浮かべたポルだった。
やっと意識が戻ったらしく、ポルはスコーンの頭をもう一度撫で、声を発する。
「……怖い思いをさせて、悪かったな。。もう、大丈夫だ。後は俺に任せてくれ。・・・よく、頑張ったな」
自分を心配してくる優しい言葉と、ほんの少しビブラートのかかった低い声に、スコーンは安堵した。
が、すぐに今の状況を思い出して、スコーンは慌てて前を見る。
「っっひぃっ」
すぐ目の前に、少女は立っていた。
腐臭と見開かれた目、そしてグロテスクなその顔を見て、スコーンは引きった悲鳴をあげた。
ポルはそんなスコーンを自分の後ろに隠し、自ら少女と対面した。
「!!おまっ何し・・・!?」
驚いてポルを見たスコーンは、彼のとった行動に度肝を抜かれた。
ポルは、何の躊躇いもなく少女を抱きしめていた。
『う"ぅ"。う"う"う"・・・』
まだ呻いている少女の体を、ポルはより強く抱きしめる。
ポルは少女を抱きしめたまま、少女に優しく言い聞かせる。
ポルおはよう!
本気で言いたくなりましたよ、ええ。
今回はここまでです。