お菓子のお家   作:深緑の古龍

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三章め突入です。
ハイスペック?十一歳ことスコーン君、出番ですよ!


三章 ジョン

その異変に真っ先に気づいたのは、スコーンだった。

ガナッシュと別れて歩き続けて、数時間。

もしかしたら数十分かもしれないが、時計がないため時間がわからず、また廊下の景色も変わらないため、自分達かどのくらい歩いたのか分からなかった。

廊下をただひたすら歩いているうち、始めこそ気づかなかったが、じっと見ているうちに彼は気づいた。

(・・・あれ?なんか変だな)

視線の先に居るのは、眠ってしまっているレイをおぶりながら、ガレット達や自分のペースに合わせて歩いているポル。

始めのうちは、何がおかしいのかが分からなかった。

おかしいとは思いつつも、特に気にしていなかった。

けれど、やっとその違和感の正体がわかった。

「・・・疲れた」

スコーンがそう訴えると、ポルは振り返り「なら、少し休むか」と言い、前を歩いていたガレット達を呼び止めた。

皆で、廊下の端に座り込む。

そんな中、スコーンだけはポルの表情を見逃さないようにと、食い入るように見つめていた。

そして、ポルが一瞬痛そうに顔をしかめたのを、スコーンは見逃さなかった。

「・・・なあ、ポル」

「どうした、スコーン。・・ここで休むのは不安なのか?」

声をかけると、優しい気遣いが返ってくる。

スコーンはその言葉に首を振り、言った。

「ううん、別に。。」

「怪我でもしたのか?見せてくれ、手当てをする」

心配そうな表情を浮かべ、ポルがスコーンのもとに向かおうとする。

スコーンはふるふると首を振った。

「ならどうしたんだ。まだ不安か?」

何処までも自分やガレット達のことを心配してくれるポルに、少し怒りがわいた。

「っっっそうじゃなくて!!・・・っ」

うまく言葉にすることができず、言葉をつまらせるスコーン。

そんな彼の背中を、ポルは優しく擦る。

少しの間大人しくしていたスコーンは、落ち着きを取り戻した。

「大丈夫か、どうしたんだ」

「・・・怪我してんの、そっちじゃん。。」

スコーンの言葉に、ポルは驚いたように目を見開いた。

「え!?ポル、怪我してるの?」

「えええ!?ほんと?痛くない!?」

「んぅ。。何の話してるの……?」

ガレットとティラミスが、驚いて大声をあげる。

その声に、レイも起き上がってきた。

「・・・してないよ。気のせいだろ」

ポルがそう言うと、スコーンはおもむろに彼の右足に触れた。

「っっっ!!」

足に激痛が走り、ポルは思わず顔をしかめる。

「あっごめっ」

ポルの反応を見て、スコーンは慌てて手を離す。

「・・・はあ、うまく隠していたつもりなんだがな。。わかったよ、観念する。確かに、怪我をしている。たぶん原因は、ガナッシュが言っていたジョンだ。・・・でも、心配しなくていい。歩けないほどでもないしな」

観念したように両手をあげ、ポルはスコーン達にそう告げた。




ハイスペック?スコーン登場。
医者の息子なだけあって、怪我には敏感です。
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