前回のユウキをSAOに出すかどうか、回答してくれた方が一人だけなので決め兼ねています。
感想とともに意見待ってます!
ソードアート・オンライン。VR(フルダイブ)ゲームにおける、初のMMORPGのジャンルで、ナーブギアのソフトとして限定10000本が発売されたらしい。
正直、アドレナクの言っていたザ・シードなるものとどういう関係が有るのかはいくら調べても討也には分からなかった。
数時間前、ベッドの上にあるナーヴギアとそのソフト、ソードアート・オンラインを見つけた討也は、取りあえずソードアート・オンライン、略してSAOがどんなゲームなのかを調べ始めた。
「ソード・スキル……アインクラッド……100の層……ふぅん?まぁ面白そうじゃないか」
ゲームの中とはいえども、完璧までに再現されたファンタジーの世界は、なるほど最早異世界と言っても良いほどだろう。もっとも、数時間前まで実際にはたらく魔王さま!の世界にいた討也にとっては、ファンタジーという世界観というところについて特別魅力を感じるわけでは無いのだが。
まあ、詳しいことは実際にソードアート・オンラインにログインしてから確認すればいいだろう、と討也は考えて時間を確認する。
12:57分。SAO配信まで、残り3分。すでにキャリブレーションとかなどの初期設定はすませてある。
パソコンを閉じ、机の上に置く。
SAOをセットし、ナーブギアを被る。
「案外重いなぁ……」
なんてナーブギアを被った感想の独り言を言いながら、ベッドに横になる。
1:00。SAOの配信開始の時間になる。
討也の身体は特殊なので、長い間飲まず食わず、寝たきりでも特に問題はない。取りあえず、ザ・シードの手がかりが掴めるまで潜り続けよう。と考えながら、ソードアート・オンラインに入るための言葉を口にした。
「リンク・スタート」
討也はまだ知らない。これから約2年間ソードアート・オンラインがログアウト不可能のデスゲームになることを。
こうして、チート転生者は剣の世界に降り立った。
ゆっくり目を開けると、そこには中世ヨーロッパのような雰囲気を持つファンタジーの世界が広がっていた。
まあ、こんなもんだろう。正直、俺は実際にファンタジーの世界であるロード・トゥ・ドラゴンや、はたらく魔王さま!の世界に居たので、新鮮味の様なものは感じない。
それにしても、と俺は首を傾げる。
「キャラメイクとか有るはずなのになぁ?」
俺はリンク・スタートと言った瞬間に、特に何もなくすぐにここに来た。
集めた情報では、自分のアバターを好きにカスタマイズ出来るはずだったので違和感を感じる。
とはいえ、これはアドレナクが用意したものだ。もともとそのような設定はすませてあったのかもしれないと勝手に納得して、まずはマップを開き武器の売っている場所を確認する。
俺は、どこの世界でも最初にするのは現在位置の確認、および、ファンタジーの世界なら次の町や村への移動だ。
生前もRPGはそういうプレイスタイルを取っていた。
このSAOの世界では、攻撃には武器がなければ話にならない。
よって、まずは武器の確保だ。
「現実世界なら素手で武器くらい破壊できるんだけどねぇ~」
周りの人が聞いたら首を傾げそうなセリフを吐きつつ、俺は確認したマップに従って、武器やへ向かう。
途中、窓ガラスが有ったので、俺は自分の姿を確認しておくことにした。
「…………誰?」
そこそこイケメンの金髪のアバターがそこには写っていた。
現実世界での俺の姿は、黒い髪に、赤い目をしている。
後ろ髪が伸びていて、これをロード・トゥ・ドラゴン(ロードラ)の世界にいるときに、宝条まゆという少女に貰った白いリボンで纏めている。
ちなみに、纏めていないと大抵性別確認をされる。ロードラの世界に居るときは纏めていても男か女かと確認してくる奴も居た。
色白なところに来て、顔は整っていると、今は居ない相棒からもお墨付きをもらっているほどである。髪を纏めていないと女にも見えるらしい。
「まあ、この見た目なら女に見られることはないな」
一々否定するのは面倒だしこれで良いかと納得しておく。
そういえば、と気になって自分のキャラネームを確認してみると、Touyaとなっていた。
「トウヤって……本名かよぉ」
もっとも神無討也という名前自体、生前のものではないので半分偽名みたいなものではあるのだが。
それよりも武器だと、思い直し、俺は武器屋へと駆けだした。
武器は取りあえず曲刀を選んだ。そもそも、俺はいままで、いろいろな武器を使ったことがあるのでそこまで迷う必要はない。ソードスキルとかいうのは使い続けないと熟練度が上がらないが、俺にはいくらでも時間がある。
まずは曲刀から上げておこうという軽い気持ちで選んだのだ。
そもそも、どんな武器が得意とかは特にない。強いて言うなら弓は苦手だ。
俺の現実世界での身体能力が異常なのも原因の一つなのだが、ダガーを初めとした様々な武器を投擲したほうが遥かに弾速も威力も高いからである。おまけに、現実世界ではダークマター能力などで武器などいくらでも好きな形のものを製造できる。残弾の心配などする必要はない。
そういう意味ではこの世界に弓矢がないのはありがたい。
もっとも投剣というのはあるようだ。
スキルスロットに空きが出来たらコレも取るとしよう。
ちなみに、スキルスロットは最初に2つ、うち一つは《曲刀》で埋まっていて、もう一つは《隠蔽》を取った。
《索敵》というのも有ったのだが、コレはすでに現実世界で使え、この世界でもある程度効果を持っている、そのため後回しだ。ついでに言うと、アドレナクから、この世界に来るときに渡された《超六感》もかなりの索敵能力が期待できるはずだ。
なんせ、こちらは神様の特典である。
明確に敵の位置が分からなくても、狙われている気がするといった、嫌な予感の察知能力は非常に高いようである。
「次にスキルスロットが開いたら先に《投剣》を入れて、その後に《索敵》かな?」
スキルスロットを確認しながら、《始まりの街》の外へと向かっていく。歩きスマホみたいな事をしているわけだが、おそらく超六感の効果もあいまって目を瞑ってても人を躱す程度のことは出来る。
そうこうしてるるちにフィールドへと出たので、スロットの確認を中止し、腰の後ろに取り付けた鞘から先程店で買った曲刀を抜いた。
すぐそこに青いイノシシのようなmobがうろちょろしていた。
事前に仕入れた情報だと、確か《フレンジーボア》とかいう名前で、ドラ○エで言うところのスライム、ロードラで言うところのポイムに相当するエネミーである。
「最初の敵がイノシシのゲームっての、生きてるときにやったことあるなぁ、確かあれは白き魔女ってゲームだったか?」
生前やったゲームのことを思い出しつつ、俺はフレンジーボアへとゆらゆら近づいていった。
ソードスキルの発動には、構え、が重要になるらしい。その、構え、から特定の技を繰り出す。その威力は、通常の攻撃よりもはるかに高く設定されている代わりに、使った直後に技後硬直というものがあるとか。
正直に言うと、この、技、というのは現在の俺の戦闘スタイルとはかなり相性が悪い。
いままで居た、3つの世界…涼宮ハルヒの憂鬱の世界はあまり戦闘がなかったが、ロードラとはたらく魔王さま!の世界で俺が得意としたのが物理攻撃中心の接近戦である。
だが、一言で接近戦と言っても、俺の場合はよほどの事がない限りまず構えというものを取らない。
スキルや魔力、聖法気など様々な攻撃手段を持つ者が多くいるあれらの世界では、まず敵が見かけ通りの攻撃を行う保証などありはしない。
実際、獲物は二丁拳銃なのにそこから放たれる攻撃は当たれば核爆弾クラスのものだったりする相手や、ムキムキの見るからに肉弾戦メインな見た目の相手が、めちゃくちゃ魔法を使ってくる奴だったなどということは結構あった。
相手の手の内はコチラからは読めない、その状況で、相手にこちらの攻撃パターンなどが見切られることがどれほど危険な事かは分かるはずである。
そのために俺が編み出したのがノーモーションからの攻撃である。
戦闘中の癖すら出来うる限り無くし、ダークマター製の武器も攻撃直前に用意することによって、どんな武器で、どんな攻撃を、どのようなタイミングで使うかを悟られないようにするのだ。
普段使う武器を出来る限り携帯せず影の中の空間倉庫にしまっておくのもソレが理由だ。
まあ、俺の場合素手でも相当な戦闘能力を持っては居るのだが。
つまり、ソードスキルごとに設定された構え、そこからの攻撃スキル発動という流れは俺の戦闘スタイルとは程遠い訳である。
そうはいっても、そこは数万年生きている俺だ。時には手加減をするため(構えによって相手に攻撃の仕方などを予想させるため)にわざわざ構えを取って戦うことも出来るようにはしてある。
まあ、相性が悪いとか、戦闘スタイルが違うとか、いろいろ言ったが、結局思うところはただ一つ。
「一々モーション取るのめんどくさいなぁ……」
というわけである。
とは言ってもシステム的にそうしないと、ソードスキルが発動しないというのらば仕方あるまい。と、俺は曲刀を構え、刀身がピンク色に輝くのを見てから、フレンジーボアへ《リーパー》を放つ。
なんでも、このmobこちらから攻撃しない限りは何もして来ないらしい。というわけで、俺が放ったリーパーは一撃でフレンジーボアのHPゲージを削りきり、青いイノシシはもれなく青緑色のポリコン片となって四散した。
「ピンク色に光るとビームサーベルみたいだな」
次の相手を見つけそちらに近づきながら、構え、ソードスキルを叩き込む。
それをだいたい十数回繰り返し、毎度発動するのを確認した。
慣れてきたので、今度は通常攻撃だけで倒して見ることにする。
さすがに一撃で倒すのは、まだレベル的に不可能なようだが、連続で2.3発叩き込むと倒すことができた。
まあ、取り合えずやり方は分かったので、次は実際に攻撃して来る相手と戦闘をしてみよう、と、その前に……。
「さっきから隠れてこっち観察してる奴、ちょっと趣味悪いと思うなぁ、軽蔑するぜ」
草原にある大きな岩の影に隠れているプレイヤーを、超六感で感知したので声をかけてみる。
姿を現したのは、フードを被った小柄な少年だった。
姿などいくらでも偽れるこのゲーム内においては、これがリアルの姿だということは無いだろう。実際俺のアバターも全然違うわけだし。
「イヤあ、スマンスマン。ちょっと声掛け辛かったんだヨ。お前なかなか筋が良いナ?ベータテスターカ?」
ふぅむ、確かベータテスターというのは今の製品版の前…ベータ版をプレイした1000人の事を言うんだっけか?
「いいや、俺は今日外が初めてだぜ?」
「へぇ~、ルーキーなのにそんなに強いのカ。お前すごい奴だナ、オイラの名前はアルゴ。お前ハ?」
「トウヤだよ~」
「トウヤか、なあ、オイラとフレンド登録しておかないカ?」
アルゴという奴から、フレンド申請がきたので俺は少し考える。
超六感と合わせながらの俺の勘だと、コイツはベータテスターだ。フレンド登録をしておいて損は無いだろうと考える。
「まあ、そうだな。その申し出受けておくとしようか。ところでアルゴちゃんザ・シードって知ってるかい?」
俺がフレンド申請ボタンのYesをタッチしながら尋ねると、アルゴは一瞬キョトンとしたあとにこう言った。
「いや、知らないナ。何だそれハ?」
どうやらベータテスターでも知らないらしい。まあ、まだ一人目にしか確認してないから分からないが。
「いや、俺も良く知らないのさ。分かったら教えてくれると助かるよ」
「そうカ、いいゼ、分かったら教えてやるヨ。こっちでの金…コルは取るけどナ」
ちゃっかりしている。
「まあそれでいいや、じゃあ分かったらまたメッセージでも飛ばしてくれ、よろしくなお嬢ちゃん」
俺が楽しげな笑みを浮かべながら言うと、アルゴが目を見開いた。
「ナ!?なんで私が女って分かった!?」
「うん?勘だよ超六感。当たっていたなら御喝采だ」
それからすこしだけ会話をしてから、俺はアルゴと別れmobを狩りつづけていた。
しばらくすると、バンダナをつけた赤い髪の人物と、どこか勇者のような人物が俺に話しかけてきた。
「凄いな!アンタもベータテスターか?あ、俺はクラインってんだよろしくな」
「クライン…ね、よろしく。俺はトウヤだ、ちなみにベータテスターではないぜ」
「そうなのか?その割には動きがかなりよかったけど」
話を聞いていたもう一人も会話に加わって来る。
「ああ、さっきあった奴にもそんなこと言われたぜ」
アルゴの事だ。
「そりゃあそれだけ動ければ言われもするだろうな。あ、俺はキリトだ、よろしくトウヤ?だよな?」
「ああ、それであってる。ところでなんだ?お前らベータテスターなのか?」
こんな最初の方から街の外に出てるのだからその可能性が高いのだが。
「いや、俺は今日始めたばっかだ。キリトがベータテスターなんだ。で、戦い方のコツをレクチャーしてもらおうとこうして、街から出てきたってわけさ。あ、トウヤもどうだ一緒に?」
うーん。特に何か教えて貰うものがあるかは分からないけれど、まあ初日だし焦ることは無いんだしそれも良いか。
「それじゃあ、キリトがよければ俺も一緒に教えて貰うとしようかな?」
「はは、なんかトウヤにはもう教えること残ってなさそうだけどな。それじゃあまずはソードスキルの使い方から…」
そう言いながら背中の片手剣を抜くキリトを見ながら、俺は考える。
「(何となく、この二人は重要人物になりそうな気がするな。それを言ったらさっきのアルゴからも似たような雰囲気を感じたけど)」
ま、いまここで深く考えても仕方あるまい。取り合えずは片手剣のソードスキルも見せてもらおうと、俺はキリトの動きに注目することにした。
前の話で討也が言っている通り、討也は原作を知りません。よってチート転生もので良くあるような展開の先読みなどもあまりしません。
誤字などございましたら御指摘下さいm(._.)m
あと設定とか間違ってるところもあるのかな?間違えてないと思いたい(^-^;