よろしければどうぞ。
ふぅ…今日も終わったか…
やっと授業が終わる。教師たちも、毎日毎日同じようなことをよくもまぁやってられるよな。俺には絶対無理だ。
「隼人、今日部活か?なかったらカラオケでもいこ〜ぜ〜」
「すまない。今日は用事があるんだ」
隼人に断られる。なんだ?珍しいな。今日部活じゃないだろ。
「まじか、じゃあ戸部、いこうぜ!」
「あ、ごっめ〜ん。おれ、まじ今日は忙しいんだわ〜なぁ、隼人く〜ん」
戸部が隼人に目配せする。っていうか、それもうウインクだから!キモいから!マジで!
「ははっ。そうだな。そろそろ行こうか、戸部。海斗ごめんな。また誘ってくれ」
そう言うと、隼人は戸部と2人で歩き出す。なんだぁ〜この気持ち。モヤモヤする(断じて恋ではない)ちなみに、ちょっと優美子は寂しそうで、姫奈はわからない。てか、感情ない顔してる。海老名さん怖い。
「ちょっと後つけてみるか」
隼人と戸部の後をつけると、特別棟の教室に入っていった。
ここは普段あまり使われてない場所で、ひとが入っていくのは珍しい。
「なにしてんだ、隼人は」
その教室を少し扉を開けて覗くと、意外な光景が広がっていた。
隼人、戸部はいいとして、結衣もいる。そして、一際目を引いたのは…
「おいおいまじか、雪ノ下さんがいるじゃねーか!」
雪ノ下雪乃。この学校のNo.1美女。容姿端麗、成績優秀、品行方正。実家はとてつもないお金持ちで、父親は県議会議員らしい。まさに、生まれ持ってのお姫様、雲の上の人だ。ちなみに、俺がひそかに狙っている人でもある。接点ないけど。
とか考えていたら、やなものを見てしまった。
「うわぁ、”あいつ”もいんのか…」
比企谷八幡。こいつはなんなんだ。結衣たちと仲よさげに話したり、隼人に認識されてる。クソッ、イライラするな
とか考えていたら、 中の話を聞くのを忘れていた。いけねぇいけねぇ。目的は隼人たちが何をしているのか探ることだった…
ガラッ
「えっ?」
「あなた、ここで何をしているのかしら?盗撮、盗聴は立派な犯罪よ。いくら私や由比ヶ浜さんが可愛いからってそういうのはやめてもらえるかしら?下衆ね」
とてつもなく冷ややかな目で語ってくる雪ノ下さん。なんか…いい。と思ってしまった。
「あれ?海斗くんじゃーん。やっはろ〜」
「かっ海斗く〜ん??なにしてんの?まじパないわー」
「戸部、焦ってるからって意味がわからないぞ(笑)でも海斗、どうしたんだ?」
「あら?この男のことを知っているの?なら早く警察を呼んでちょうだい」
「いやいや、警察って(笑)というか雪ノ下さんひどくね!?」
「まあまあ。雪ノ下さん、落ち着いて。海斗、ここにいる訳を説明してくれないか?」
「いやぁ〜なんつーか隼人と戸部がなんか訳ありげに出て行ったから気になってさぁ〜すまん!この通り」
2秒で土下座。このくらいしないと、雪ノ下さんに殺されちゃうよ〜目で。
「戸部、海斗にも話そうか。力になってくれるかも知れないし」
「隼人くんが言うならそうするべ〜」
それから、隼人が戸部の相談について説明してくれた。要は、戸部は姫奈に恋をしていて、上手くいくいい案がないか相談していたらしい。っていうかマジか。姫奈のこと好きだったのか戸部!てっきり優美子とか、もしくはいろはのことが好きなのかと思ってた…俺は何も知らなかったんだな。ちょっぴり悲しい。
俺は雪ノ下さんを見る。どうやら、喋らせてくれるようだ。モヤモヤを抑えながら、”あいつ”を見ながら口を開く。
「でもさ〜なんでヒキタニくんなん?ヒキタニくんって俺らと絡みあんまないし、相談とかまじ無理っぽくね?いっつも1人で寝てるしさ。むしろ俺に言ってくれればよかったやーん。むしろ、俺と隼人と雪ノ下さんと結衣で話聞くって!」
ヘラヘラと笑いながら言う俺を、雪ノ下さんは凍てつく目で、結衣は怒気を孕んだ目で、隼人と戸部は困った目で見てくる。あれ?なんだよ?なんか俺悪いこといったか?
すると、”あいつ”が立ちあがる
「確かにそうだな…すまんが雪ノ下、話が終わったら呼んでくれ。外にいるから」
そう言って”あいつ”は出て行こうとする。ざまぁみろ。お前なんかお呼びじゃねーんだよ。
「待ちなさい!出て行くのはあなたではないわ。この、失礼で、軽薄な犯罪者よ!」
「海斗くん、その言い方ってちょっとひどくない?ヒッキーはそんなバカにされるような人じゃないし、ハブられなきゃいけない人じゃないよ」
結衣が怖い。なんでこんな奴のこと守るんだよ。意味わからん。
「でもさぁ、ヒキタニくん。正直嫌われてるっしょ?文化祭の時も相模に酷いこと言ったんでしょ?信用できなくない?」
その刹那、信じられないことが起こった。
パーン!!
炸裂音が鳴り響く、なんだ?頬がいてぇ。なにされた?
全く状況を理解できなかった。5秒後、やっと理解する。雪ノ下さんと結衣が、左右両方から平手打ちしてきたのだ。
「あなた、不愉快だわ。早くどこかに行ってくれないかしら?本当に、知能の足りない猿の相手をするのは癪なのだけれど、これはしつけよ」
「海斗くん、言っていいことと悪いことあるよ?ヒッキーは海斗くんが思ってるような人じゃ絶対ないから!」
なんで?なんだなんだ?なんでみんなこいつのことを守るんだよ。意味わかんねーよ!
「海斗…外に出よう。比企谷、本当にすまなかった。厚かましいのはわかってるんだが、戸部の話は聞いてやってくれないか?」
隼人が頭を下げる。俺のために。少し嬉しく思う自分に驚いた。
「あぁ…わかったよ。雪ノ下も由比ヶ浜も、もういいから席に戻れ。戸部の話聞こうぜ」
腐った目をチラリと向けてくる”あいつ”は、何故だが少し、悲しそうだった。
部室を後にした隼人が、鋭い目で俺を見ながら話しかけてきた
「なんであんなこと言ったんだ?誰でもあそこまで言われれば、ああなるのは当たり前じゃないか」
「別に、訳なんてないっしょ。ヒキタニくんのありのままを伝えただけなんだけど、結衣も雪ノ下さんも、怒りすぎだろ(笑)」
「それでも彼は、比企谷は君に何もしてこなかった。でも、雪ノ下さんと結衣は怒って君をはたいた。それが何を意味するのか、わからないのか?」
「わかんないな〜ってか隼人、君とかひどくね?海斗って呼んでくれよ」
「そうか…俺はもう帰るよ。また明日」
隼人はそう言って帰った。方向が同じなのだから、一緒に帰ることも出来たし、普段ならそうしていた。しかし、隼人の背中がそれを許さないと言っている気がした…
横須賀海斗は気づけない。彼が、彼女たちの想い、そして本当の”あいつ”を知るまで、横須賀海斗は自問する。
ここまでです〜
これからどうしていくか、考え中です。
それにしても、横須賀海斗は、バカな酷いやつですね(笑)
でも、根っからの悪人ではないような?気がします
至らぬ点、多々あると思いますのでご指導いただけると嬉しいです。