IS【繰り返される世界から】   作:駄菓子

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お気に入り登録が30を超えました。
お気に入りしてくださった方ありがとうございます。
ただ評価1をもらったのは残念というか、衝撃でした。
万人に好評価される作品だとは思っていないのですが、
それでもやっぱり悲しくはなりました。
なのでこう言うところを改善したほうがいいなどといった
アドバイスがあれば遠慮なくお願いします。
ですか、つまらんとか死ねとかいう罵倒だけはやめてほしいと思います。
もちろんアドバイスも一緒にいただけるのであれば別ですが。
こんな作品ですが、これからもよろしくお願いします。


第15話

俺の、もっと詳しく言うなら箒もだが、朝はかなり早い。

何と言っても毎朝ちょっと重いかな?と言うほどの運動をし汗を流すのが日課だからだ。

毎朝は微睡みに身をまかせるのがいいと言う人もいるが、いかんせん俺は鍛錬というか鍛えたりするのが好きらしく、微睡みを投げ捨てれる人間だった。

それに朝に軽く汗を流すと目もしっかり冷めて一時限目からしっかり授業に集中できるという利点もあるし。

そんな訳で朝の5時半。俺の起床時間である。

 

「ん、ぐーっ。よく寝たぁ...............」

 

そんな早く起きて大丈夫か?

大丈夫だ。早寝してるから問題ない。

とまあ俺は何故か夜更かしできない体質らしく大抵10時頃には眠くなり始め、11時前には爆睡してしまう。

子供か!と言われればそれまでなんだけど、できないもんはできないで無理だ。だって眠くなるんだもの。

なので最近の夢は日を跨ぐまで起きていることだ。

 

「...............?」

 

寝起きであれば誰もがやるあれ。

えーっと体を伸ばすあれだ名前は知らないが、それをしようとすると不意に感じる左半身の重み。

ついで言うなら腕に感じるサラサラした何か。

 

(あれ?俺寝たときに布団の中にもちこんだっけか?)

 

重みのせいか少し痺れ気味の左腕で触ってみる。

 

ふにふに。

 

何だろうか、このすべすべしていてそれでいて柔らかい物体は。

おまけに心地よい温もりまであるときた。

 

「...............ん、ぅ」

 

...............ちょっと待て。今明らかに俺のものじゃない声が聞こえたぞ?

男の声にしてはずいぶん高いので男じゃないはずだ。

男だったら怖いのだが、いかんせんこの学園にはもう一人だけ男がいる。

それは言うまでもなくセシリアの執事である葵なんだが、どうせセシリアの部屋にでもいるだろうからこんなところにいるはずもない。

かと言ってこの何かを確かめようにも左目が見えないために目ん玉を動かすだけじゃ見えない。

まぁ、左目無くなったのは確かに痛いけど、セシリアを助けられたから御の字だ........って今はそんな場合じゃなかった。

ぐりんと首を回しそれを確認してみる。

 

「..............Why?」

 

ほぼ至近距離、吐息を感じるくらい間近にそれはあった。

かなり整った容姿にあどけなく、そして限りなく無防備な表情を見せるそいつ。

一瞬思考停止に陥ったけどこの状況をはっきりと理解して。

 

「うぉわぁぁぁっ!!??」

 

飛び退いた。

我ながらいい飛び退きだと思う。

なんて言ってもラウラを一切起こすことなく逃げ失せたからな!って今はそんなこと気にしてる場合じゃねぇ!

ラウラ・ボーデヴィッヒ。

俺の家族になれと宣言し、かなりずれた日本知識を持ったドイツ代表候補生。

 

「朝からずいぶんと騒がしいな....ん?ボーデヴィッヒ?」

 

俺の大声で遅れて起きた箒は俺のさっきまで使っていたベットに目を向け驚愕に見開かれ、そしてやがてその目線は俺に向いた。

 

「...............十夏。私は決してお前を見捨てないからな」

 

「わーっ!待て箒、お前は何か勘違いしてる!俺はお前より先に寝たから連れ込む余地はないだろ!?」

 

「むぅ。それもそうか...............」

 

どうにか誤解?は解けたようだった。

このときばかりほど俺の体質に感謝したことはないだろうなって思う。

箒より後に寝ていたら問答無用で俺の頭は永遠に体とさよならしていたはずだから。

一夏兄と同い年で死ぬとか笑えねぇ。

絶対川を渡ろうとする前にケツ蹴飛ばして追い返されるに違いない。

 

「...........ん。もう朝か...........?」

 

「「...............っ!?」」

 

ばさぁっと起き上がるラウラ。

元々軍人だったせいか目を1度こすっただけで、すぐ目覚めた。

いや、それに対しては問題ないっていうか、違う意味で問題ありなのだが。

 

「ばっ、バカ!服着ろ、服!」

 

そうこいつ、ラウラは衣類の一切をまとってなかった。

つまりあそことか何やらが丸見えで非常に精神衛生上よろしくない。

 

「箒!後は頼んだ!」

 

なので俺は後のことを放置して全部箒に任せた。

何バカなことしてると言われるかもしれないが、だれが好き好んで女の子裸を見るものか。

いくら懐かれているとはいえ、素っ裸で同じ布団で寝るのは流石に不味い。

 

「ボーデヴィッヒ。服は持っているか?」

 

「ラウラでいいぞ」

 

「そうか、ならラウラ。今着る服はあるか?」

 

「いや、IS学園の制服と軍服しかないが。別に今まではそれで困らなかったからな。...............割と不味いことか?」

 

「「あぁ、割と切実に」」

 

「ふむ。確かにそれは不味いな...............」

 

「とりあえず俺のでよければ着とけ」

 

とりあえず素っ裸はやっぱり目に悪いので俺の服を極力見ないようにして渡す。

比較的俺の中では小さめのを選んだが、やっぱり体格が違いすぎるためにダボダボ。

俺じゃなんともないTシャツもラウラが着ると膝丈まで覆いかねないくらいだし、半ズボンもかなり腰パンしたみたいな、はっきり言って何だこれと言いようがない格好だった。

でも、まぁなにも着ないよりはマシだろう。

 

「ふむ。私には大きすぎるな」

 

「十夏のを着ているからな無理ないだろうな。それじゃあ外に行くとするか」

 

「...............?こんな朝からずいぶん外に何のようだがある?」

 

「あぁ、俺と箒の朝の日課でさ。汗流す程度に運動するんだ。せっかくだから一緒に来いよ」

 

「わかった。十夏日課も気になるからな。ついていくとしよう」

 

「あ、そういやラウラはどうして部屋に入れたんだ?鍵は閉めたはずなんだけど」

 

「なにそんなの針金を使ってちょこっと、こういじってやれば簡単に開いたぞ?」

 

「...............ちょこっとこう、というレベルではない気がするのだが」

 

呆れるような箒の嘆き。

そりゃそうだ。

世界一とも呼ばれるIS学園のロックを針金一本で突破とかまずあり得ない話だから。

まぁ、ここにそれを何気なく突破したやつがいるんだけどな。

IS使ったらセキュリティもクソもないよなというのは言わない約束だ。

 

「それに裸の付き合いというのも家族では当たり前のことだからな。日本では当たり前なのだろう?」

 

「「...............」」

 

もう何もツッコミいれないようにしよう。

クラリッサまじ許すまじ。

 

 

 

 

「なぁ、箒。ラウラに子供が出来てたりしないよな?」

 

「...............ヤッたのか?」

 

「ヤッたってなんだそれ。いや、あれだよ同じ布団で男女が寝ると子供ができちゃうっていうだろ?もしそうだったらやばいなって」

 

「...............ハァ」

 

「いや、割と切実な問題なんだって!」

 

「十夏。そんな程度では子供が出来たりしないから安心しろ。まさかとは思うがお前はキスしたら子供が出来るとか、コウノトリが子供を運んでくるとか信じているのか?」

 

「おう。当たり前だろ?」

 

「...............」

 

「ちょっと待ってくれよ箒。無言で行かれると不安になるって」

 

「純粋だなとだけ言っておくよ」

 

「え?違うのか?」

 

性知識にはどこまでも疎い十夏君だった。

 

「あ、十夏の子供か!?わ、私はばっちこーいだ!義理の家族との禁断の恋か。ぐふふふ」

 

「「お前は黙っとれ!」」

 

「...............あぅ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ラウラこぼしてるぞ」

 

「ん。すまない」

 

時間は過ぎ、場所は変わって寮の食堂。毎朝の日課をこなし丁度空腹を感じたので朝飯を食べているところだ。

ちなみにいつものメンバーにラウラとシャルロットを加えた6人で座っている。

1人寂しく食べるより大勢で食べたほうがいいってのもあるし、箒の案で右も左もわからないであろうシャルロットを読んだというのもある。

ラウラ?いつものことだけど?それに俺の妹だし?

箸の使い方がまだうまくいかないらしくよくこぼしてしまうけど、最初はそんなもんだろ。

それでさえヨーロッパあたりの人はフォークとかだし。

 

「...............本当アンタ達って仲睦まじいわよねー」

 

「そうそう。なんだかんだ言って次の授業にはこんな感じだったよね。僕驚いちゃったよ」

 

ちなみに俺のメニューは和食定食ご飯大盛り×3だ。え?量が可笑しい?んなの気にすんな。

鈴とか箒はわりかし俺と同じく朝は食べる派なのでしっかりと定食を選んでいるけど、他のメンバーはサラダとパンだけだったりスープとパンだけだったり。

なぁ、知ってるか?

朝はご飯のほうがいいんだぞ?

パンは腹持ちが良くないらしいし、カロリーも高いらしいからな。

とはいえ、そんなこと言ったらぶっ飛ばされるのは目に見えてるので言わない。

進んで痛い目に遭いたくはないというのもあるし、それくらいのでりかしーは俺にだってある。

 

「そこまで本当の家族に見えるのか?それだったら嬉しい限りだが」

 

「そう言われてもなー。なんかもうこれが当たり前っていうかなんていうか」

 

「...............親子?みたいな関係っぽく見えますわね」

 

「それだ!」

 

ガタッ!と椅子を鳴らして立ち上がる鈴。

おい、箒が軽く睨んでるし目立つからやめといたほうがいいと思う。

わりかし食事中のマナーには箒は煩いからな。あんまり食事中は喋らないし。

と言っても無駄な気がしなくもない。

 

「そうよそれそれ。アンタ達は兄妹っていうより親子っぽいのよ」

 

「十夏がお父さんで、ラウラが娘とか?」

 

「なんだそりゃ。俺が父親っぽく見えるわけないだろ?」

 

「と、言いつつラウラさんの口元を自然な流れで拭っているあたり、イマイチ言葉に重みがありませんわね」

 

「はっ!?」

 

セシリアに言われて手元を見てみれば、丁度朝飯を食べ終わったラウラの口をナプキンで吹いているところだった。

...............無意識にやっていたとでも言うのだろうか。

全く意識したつもりが無いんだが。

 

「い、いやこれはだな。仕方ないっていうかなんていうか、あれだアレ、条件反射?」

 

「なんか十夏が子離れできないお父さん的なことをいってるね」

 

「これは将来親バカになるビジョンが見えましたわ」

 

「そんな馬鹿な。ていうか俺が父親っぽいっていうんだったら母親誰だよ?」

 

「ナニその理論訳わかんない」

 

いや、訳わかん無いって言っても父親一人で子供ができる訳ねーだろっていう話であって。

 

「でも、あえて言うなら箒かしらね?」

 

「...............私?」

 

いきなりの指名に今まで黙々と箸を動かしていた箒が顔を上げた。

 

「あのね、十夏が父親役なら箒は母親役にぴったりって感じって話してたのよ。あ、娘はラウラね」

 

「...............随分と似ていない娘だが」

 

「そんなずれたことはいいの!拾ってきたとか言っときゃいいでしょ!ていうかそんな設定いるか!」

 

「あははっ、箒は以外と面白いこと言うね」

 

「それが箒さんの良いところですわ。...............まぁ、たまにひどい目に遭いますけど」

 

主に葵関連のいじりだろうな。

あの時の箒の顔はかなり生き生きしていたし。

まぁ、いじりがいのある反応をするセシリアもセシリアだけど。

 

「ふむ。まぁ、冗談はさておき。なんで私なんだ?」

 

「ん?あぁ、なんか2人って熟年夫婦みたいな感じするじゃない?老後とかは縁側でお茶飲みながらのんびり平和に暮らしてそう」

 

「「俺(私)は年寄りじゃないぞ」」

 

「分かってる分かってるって。そんなこといっちゃってさー。さっさとくっついたらどうなのよ、このこの!」

 

げしげしじゃなく、ゴスンゴスンと聞こえてきそうなくらいの強さで肘で突いてくる鈴にちょっぴりと殺意が湧いた。

お前は近所のおばさんかってーの。

 

「...............?よく分からんが私は十夏と箒のことを親のように呼んだほうがいいのか?」

 

「いいね!せっかくだから呼んでみてよ。きっと面白い反応があるかもよ」

 

「..............おい待て何言わせようと「おとーさん?」ぐふぅ!?」

 

「おい十夏大丈「おかーさん?」ごぶっ!?」

 

「じ、十夏さんと箒さんが血を吐いて倒れてしまいましたわ...............」

 

「だけどちょっとだけ幸せそうな顔してるね」

 

「やべ、ちょっとやりすぎた」

 

あぁ、なんだろうこのかわいい天使は?

首を傾げながら上目遣いとか反則すぎるだろ。

思わず理性が吹き飛びかけたしお持ち帰りしたい。そして膝の上に乗せて一日中頭を撫でたりしながら愛でるんだ。

授業?んなもんどーでもいいわ。

娘ーーもう認めたーーのためだったらこの命なげうっても構わないって思う。

世の中の父親が娘を溺愛するのがわかる気がする。反抗期に入ってお父さん大っ嫌いって言われたら死んだほうがマシだ。

ラウラまじ天使。

 

「ら、ラウラ...............」

 

「な、なんだおとーさん?」

 

「ぐふっ!?お、おとーさんは禁止だ。俺が警察に捕まってしまう...............」

 

「わ、私も同じく...............」

 

「え、あ、あぁ。分かった...............?言わないようにする」

 

「...............どーせ、そう言われると理性が保てないからとかそんな理由でしょ?」

 

もちろん。

そんなことを言う余裕もない俺たちはただ親指を突き立てるだけだった。

流石におとーさん?はきつすぎるから、せめて父様ぐらいにはおさえとかなけいと................

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