末星 宙(すえほし そら)、高校三年、172cm、だいぶ昔に両親を事故で亡くす。
そのためか、あまり物怖じする性ではない。好物は、団子と煎茶。
短くてすみません…。それでは本編にどうぞ。
青年は走っていた。ある影を追いながら…。
「…っち、またあの夢か…」。
ベッドから起き上がった青年。パジャマは嫌な汗でぐしょぐしょになっていた。
「気持ち悪いな…さっさと着替えるか…」
部屋のカーテンと窓を開け、新鮮な空気と日の光を部屋に入れ、そのまま洗面所に向かう。
パジャマを脱ぎ、洗濯機に放り投げる。そして、温水で顔を洗いながら先刻見た夢の内容を思い出す。
いつも同じ内容だった。白い世界のなかでぽつんと立つ自分。その自分を手招きで誘う一人の女性。
その女性を自分は追いかけるが、いくら走っても追いつけない。さらには、走る自分の後ろからは黒いもやが追いかけてくる。
そのもやに捕まるといつも夢が終わる。
「…いったいあの女は誰なんだろうな…、この世のものじゃないような気がするが……警告だったりな…。」
ハハハ、と乾いた笑い声を出し、学校へ行く支度をし始める。今、彼の学校はテスト期間である。
筆記用具と軽い参考書を鞄に入れ、居間へ入る。
そこには、昔交通事故で亡くなった母と父の仏壇がある。
手を合わせ、いつも通りの言葉を仏壇に向けて言った。
「今日も頑張って生きます。」、と。
テストはあっという間に終わり、それぞれの生徒たちがため息や、自身の点数の予想などを言いながら下校してゆく。
彼、末星 宙もそのうちの一人だった。ただ、誰も彼に話しかける者はいない。
彼の両親が亡くなった後、彼の周りで突然心不全や、脳卒中、がんで倒れる者が多くなってきたのだ。
さらには、自分の目の前を通った小学生が、自動車にひかれ、死亡する事故も起こっている。
だから、周囲の人々は呪われた子、死神、疫病神などと彼を呼び、忌み嫌ってきた。
「この後は、昼と夜のご飯を買って、そのまま帰るか…」
独り言をつぶやきながら、帰路についていたのだが…不意にどこかから見られている気がした。
「?……気のせいか。」
そのまま歩き出すがやはり誰かに見られている気がしてならない。
だが、辺りを見渡しても誰も居ないどころか、人の気配すらしない。
宙は疑問に思った。
なぜ、昼前なのに誰もいない?何故人っ子一人とやしない!?
急に悪寒が体を巡った。思考回路がこの状況を整理しようとしても追いつかない。
そして、彼は決定的なものを目の当たりにする。目の前が歪んだのだ。
目眩や、幻の類ではなく文字通り歪んだのだ。
歪んだ場所にはひどく気味が悪い目玉がぎょろぎょろと蠢く紫色の空間がうかんでいるではないか。
「な・・・んだよ、これ。」
ひどく動揺する彼の耳にある声が響いた。
「今日はお日柄が良いですわね。」、と。
初期だから、少なめに書いてみました。気に入ってくれたら幸いです。もしそうでなくとも、見てくれたのなら幸いです。
不定期投稿になると思います。見てくれた人はゆっくり待ってくれると嬉しいです
ではでは、次回予告でもしときましょうか。
隙間に流され、たどり着く先には、彼の望む世界があるのだろうか。
次回、「幻想との出会い」
さよーならー。