四葉達也は優等生   作:さすおに

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本当は追記だけのつもりが字数増えたので投稿しました。
前話でのあとがきを守れなかった。


晩餐会にて

元造と野良が帰ってきたのは夕方を過ぎた頃だった。四葉家にいた連中は会議室に篭っていると思っているため中華連邦に行ったの気付かれていなかった。

 

 

帰宅から1時間後に分家の当主達を含んだ晩餐会が開かれた。もちろん深夜と真夜も居た。

 

「夕食を楽しんでいるところを邪魔して済まないが、この私から本題を喋らせてもらう。突然の話になるが私の娘の四葉真夜と七草家の七草弘一との婚約を取り消すことに決めた。これは私の独断だ」

 

元造は立ち上がり、話し出した。

それまで雑談していた分家の当主達は黙り込んだ。

 

「理由は真夜の婚約者でありながら、真夜を助けられなかったことに

非常に頭にきている。要するに、婚約者一人助けられない軟弱者に娘は渡さん。確かに真夜に護衛を付けてない我々四葉にも非がある。しかしそれを頭で理解しても、私の感情が許さないのだ」

 

元造自身、ただの八つ当たりと理解しわている。しかし七草家に八つ当たりをした程度で神の力と傀儡国家が手に入るなら考えていた。

 

 

「そして私は考えた。真夜を助けたこの男こそ、真夜の婚約者に相応しいと。皆の者が実際見たように、彼の魔法師としての才能は規格外と言ってもいい。私は彼を四葉家に婿養子で迎えたいと思っている」

 

分家の当主達は誰も異議を唱えなかった。ここに居る全員が納得していた。それを聞いた真夜は胸の鼓動が早くなった。何故かはわからなかったが。深夜も婚約に異議はなかった。

 

「最後に今ニュースで取り上げられている大漢崩壊の事で話がある。今、報道されている事は軍部がクーデターを起こし、政権を奪取したとされているがそれは違う。何故、急にこんな話をしたかと言うと四葉が関係しているからだ」

 

分家の当主や子供達は、突然の婚約解消から再度婚約の発表で驚いている中、大漢崩壊が四葉が関係していると聞いて、そちらに意識を向けた。

 

 

 

「真実はこうだ。私が彼に、真夜に手を出した大漢に報復を頼んだのだ。手段は問わないと。結果は精神干渉魔法で軍部を掌握し、大漢を滅ぼし国を乗っ取ったのだ。 彼は真夜を救出してくれた恩人で部外者。しかし本来、我々が行う報復を彼一人で行ってくれた。四葉の為に働いてくれた彼を、迎えないわけにはいかないだろう」

 

この話を聞いた分家の当主達の一部が、元造が精神干渉されている可能性を考えたが、直接口に出さなかった。

 

「私は彼を真夜の護衛として常時行動を共にさせる。真夜、構わないか?」

 

「構いません」

真夜は不満などなかった。

 

「では、食事を再開だ」

その後は、世間話や政治の事について盛り上がり、晩餐会は閉会した。

 

 

 

 

-------

 

 

 

「真夜さん。入りますよ」

3回ノックをして、中からどうぞと聞こえたので部屋に入る。しかし期待してような部屋ではなかった。

野良は可愛いぬいぐるみ等、女の子の趣味が溢れ出ていると思っていたが現実は甘くはなかった。

でも真夜は黒をメインとしたパジャマを着ていた。野良はしっかりとその姿を脳内に焼き付けた。

 

「野良さん、どうしました?」

真夜は突然の訪問に、取り乱す様子もなく冷静に対応した。

 

「突然すいません。心配になって真夜さんの様子を見に来ました」

彼の善性から来る他人を心配する良心と悪性の可愛い女の子を見たい気持ち半々でこの部屋に来た。

 

しかしこの部屋に沈黙が訪れてしまった。野良は終始笑顔のままで気まずい雰囲気が流れていた。その沈黙も破ったのは、真夜だった。

 

「貴方は一体何者なんですか?」

元造は真夜に何も伝えていないようだった。後は真夜の信頼を得て、仲が進展すればこちらの物。

ここで嘘偽りなく語ることにした。

 

「私は真理。貴方達が世界、宇宙、神と呼ぶもの。貴方を助けにこの世界に来た人外です」

 

この世界に来た目的。

何故、大漢を滅ぼしたか。

彼の口から語られた。そして最後に。

 

「私は一生、真夜さんを護り続けます。この命に代えても。真夜さんは私の事嫌いですか?」

 

「嫌いではありません。命の恩人として感謝しています。これからは真理と呼べばいいのでしょうか?」

 

彼は迷った。真理という名は彼の両親や兄弟達にも当てはまる。今回の彼は少なくとも正義として、この劣等生の世界に干渉したのだが、別世界では黒幕を上回る絶対悪として干渉したこともあった。

 

よって名前が必要だと判断した。

彼自身がもっとも憧れを抱いている人物の名前にすることに決めた。

 

「本名は真理なのですが、それは私以外の同族も同じ名なので偽名ですけど九郎、大十字九郎でお願いします」

 

彼は野良猫では無くなった。

そしてすぐに元造が四葉の総力を上げて戸籍を作成。日本国籍は取得できた。

 

 

 

 

 

 

 

西暦2062年、翌日に魔法協会を通じて十師族、師補十八家、百家数字付きなどの有力魔法師に対し通知がされた。

 

四葉真夜は無事、救出されたこと。

場所は旧大漢だったこと。

 

旧大漢の軍部の魔法師部隊に人体実験及び暴行を行われかけた為、軽度の男性恐怖症になり、救出した男と四葉の一族以外に心を開かないので、七草弘一との婚約を破棄すること。

 

そして、救出してくれた男。

大十字九郎を新たな婚約者にすること。

 

有力魔法師達は魔法協会にある私書箱宛に祝電を送ったが、その多くは娘の救出の事だった。

 

七草家は異議を申し立てたが、四葉は一方的に無視した。

七草弘一は真夜に会いたがっていたがそれは叶わず、電話すら繋がらなかった。多くの家が大十字九郎の経歴を調べたが何も出てこなかった。

 

それとは別に、四葉が他の十師族に大十字九郎の魔法行使する映像を送った。家ごとに違う反応があった。

CAD無しで魔法発動、強度、規模、サイオン量が規格外と言うのが共通認識だが一条と十文字は四葉に大十字九郎に面会を要請したが全て拒否された。

 

 

日本の有力な魔法師一族や政治家達は軍事同盟を結んだ大漢が滅んだのは四葉に手を出したからと口を揃えて言う。

 

この話には続きがある。誰が言い出したことだが現在の神聖ソヴィエト中華人民社会民主主義連邦共和帝国、別名中華連邦が、回りくどい言い方をすれば四葉と繋がっていると。ストレートな表現をすれば四葉に乗っ取られたと。十師族の四葉家の得意系統は精神干渉。辻褄が合い、魔法師や政治家達の間でそういった噂が絶えなかった。

 

日本の魔法師一族が同盟国を滅ぼしたのは国の体裁に関わる為、国を上げて制裁を加えようとしたが、中華連邦の大総統閣下が首相に直接電話を繋ぎ圧力をかけ、四葉家に対する制裁を阻止した。首相曰く、国の存亡がかかっていたらしい。

 

噂が真実となり有力な政治家達は自らの保身の為、四葉家に媚を売るようになった。それは間接的に日本が四葉に支配されることを意味していた。

 

 




次話は一気に大越紛争まで飛ばします。
理由は真夜が好意を抱く過程が思いつかないので、デレからなら何とか書くことができると思ったからです。
早く、達也を登場させたい。
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