外は心地よい風が吹く夜だった。雨ばかりだった先週とは一転、カンカン照りに晴れた今日は最高気温が34度を超える日となった。盆地である地形のためか熱がこもりやすく暑くなりがちな
その原之坂市の一角に住む
「つとむー?元気か〜?」
相変わらずマイペースな拓夢の話し方にほっとする力。
「ああ。なんとかな。どうしたんだ?」
「実はな・・・」
と、急に真剣な口調になった拓夢はこんなことを話し始めた。拓夢の家にある封筒が届いた。差出人の名前はなし。中には、謎の旅行チケット。行き先は中原之坂諸島。
「なんだそれ。俺は届いてないけど」
「お前は明日ぐらいに届くんじゃないか?なあ?せっかくだから行ってみねえ?」
拓夢には怪しむという考えがあまりないらしい。むしろ、喜んでいるようだ。確かに力自身、仕事に夢中で最近は旅行に行っていなかった。たまには骨休めもいいかもと力は思う。大仕事もまだ余裕はあるし、万が一想定外に忙しくなると旅行はおろか、家に帰ることすらもできなくなるかも知れない。
「分かった。俺も届いたら連絡する。届いた奴らで少し旅行に出かけよう」
中原之坂諸島といえば、レジャースポットとして最近注目を集めている。力の得意とするマリンスポーツも楽しめそうだ。
「おう!届くといいな!」
ハイテンションになった拓夢と笑いながら話した後、力は通話を切った。いろんな同級生に会えるのはとても楽しみだ。そんなことを考えながら、浴室に向かった。
その次の日、案の定謎の封筒が届いた。これはいったいなんなのか。そんなことを力は一瞬思ったが、すぐに忘れ着て行く服や水着などを鼻歌交じりに選び始めた。さながら初デートでプールにいく女子のように・・・。
この時、力は凄惨な闘いに意味もなく無条件に参加することになるとは、思いもしなかった。
次の投稿・・・未定。
頑張ります。