シキのユメ   作:クウネル・コナン

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一応、MBAACC基準で進めます。

じゃないと、ネロアさんがいないし。


開幕

___ふと、意識が浮上する。

 

目を開けると目の前には満月が見える。

 

 

「____あ?」

 

 

思わず、間抜けな声が口から漏れてしまった。

何故、俺は生きているのかという疑問からだ。

当然だ。

自分を殺したのは志貴の持つ直死の魔眼による逃れようのない死によって殺されたのだ。

ふむ、我が弟分ながら恐ろしいものを持ったものだ。

まあ、俺が殺したのが原因で手に入れたであろう魔眼だ。

だからある意味では因果応報ともいえるのか?

取りあえず、横になっている体を起こす。

なんとなく、周囲を見回すとどこかの公園のようだった。

自分はベンチで寝ていたようである。

・・・体の節々から痛みを感じる。

こんな硬いところで寝ていたら体も痛くなるか。

改めて状況を整理しよう。

志貴に殺された後に、公園のベンチで寝てました。

・・・全く、状況がわかんねえ!?

叫びそうになるのを抑えて頭を掻き毟る。

・・・仕方ない、取りあえず現状把握のためにウロウロして情報を集めるしかないか。

もう夜とはいえ、運が良ければ志貴達に会えるかもしれん。

取り返しのつかないことをやらかした俺に対して何を言われされるか分かったものではないが。

許してくれとは言わない。

また、殺されたところで納得して死んでいこう。

 

___それでも、謝罪だけはしておきたかった。

 

ああ、ただの自己満足だ。

あの俺とあいつの二人のシキ、そして翡翠と秋葉がいたあのシアワセな日常を壊した俺。

あの時の俺は正気ではなかった。

だが、あの日々を壊したことは紛れもない事実だ。

だから、この状況がどんなものであれあいつらに会わなければいけない。

それが今の俺にできることだろう。

ふと、そこまで思考して気がついた。

 

 

「__________あ?」

 

 

 

俺は何故、遠野四季(・・・・)の人格で思考(・・・・・・)出来ているのだろうか?(・・・・・・・・・)

・・・色々とおかしいことだらけか。

 

 

「ぐだぐだと考えても仕方ねえ。とりあえず動くかね。」

そう言って俺はようやく、ベンチから立ち上がる。

この公園を拠点としてまずは情報収集として街を歩こう。

・・・こんな格好だが、まあ着物着てる程度なら大丈夫か。

琥珀のやつも着物で買い物とかしてるわけだし。

ま、まあコスプレとでも思わせておけばいいだろう。

 

 

 

 

30分ほどその辺を散策してみた。

今はまた、公園に戻ってきて缶コーヒーを飲んで思考している。

ちなみに金は自販機の下にたまたまあった金で飲んでいる。

うむ、この不味さが缶コーヒーの醍醐味だよな。

軽く街を見回ったところどうやら街全体がおかしなことになっているらしい。

すでにそれなりの時間になってはいるが、それでも人の気配が無さ過ぎる。

俺の今の状況、街の状況から考えたところある推論が出来た。

どうやら、今の俺は土地の状況から再現された存在らしい。

らしい、というのはロアの記憶からこれはタタリという吸血鬼に起こされた現象に近い状況のようだったからだ。

奴の記憶で判断出来たのは、なんとも言えない所だが今は良しとする。

俺は使えるものは使う主義だ。

だが、その知識から得られた情報からも今の状況は妙だ。

この現象がタタリだとすれば、俺が『正気だった頃の遠野四季』として再現されるのはおかしい。

タタリというのはその現象が起きる地域の人間の不安や恐れを媒体として発生する。

であれば、俺は『ロアによって狂った遠野四季』か『アカシャの蛇』が発現するはずだからだ。

つまり、そのことから考えられることは・・・。

 

 

「はっ!?俺はあのころからあいつらに嫌われていたのか!?」

 

 

膝から崩れ落ちて手をついて落ち込む俺。

 

志貴の野郎はともかく、あんなに可愛かった秋葉にまで嫌われていたなんて・・・。

・・・とまあ、冗談は置いておいて。

埃を払って立ち上がりまたベンチに座り込む。

まあ、妥当に考えるんであれば『正気の俺』が生きていたらという可能性が今回のタタリで何らかの役割を持って具現化されたのだろう。

そして、その可能性を考えるのはあいつらの誰かか全員なのかは知らないが。

 

 

「・・・全く、なんて幻想(ユメ)見てるんだかな。俺の子分達はよ。」

 

 

自嘲気味にはき捨てるように笑う。

あのシアワセを壊した俺を無意識かもしれないが、まだ望んでくれるとはな。

恐らくは俺が具現化したということはあいつらもこの現象に巻き込まれているのだろう。

であれば、やることは二つ決まった。

まずはあいつらに会う。

どのような結果になってもだ。

例え、殺されたとしても受け入れてやる。

だが、その前に。

 

 

「そんじゃ、ま。兄貴らしく世話を焼きにいきますかね。」

 

 

ベンチから立ち上がり行動を開始した。

 

 

 




かっこよく兄貴してるハルオが書きたかったのです。

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