外見は加持さんで。でもあそこまでジゴロじゃないです。
八幡がもうちょい色々と達観して大人になった感じで。
つか俺ガイル二期終わっちまった。悲しくて哀しくて歟しくて。
「…………雪ノ下、俺ちょっと帰」
「却下」
「いやほらあれだから。小町が家で待ってるから」
「小町ちゃん今日は友達とカラオケだって」
「……なんで小町の行動知ってんだよ」
…………なんだこのコント。
以外と面白いじゃねぇかよ。
というよりも彼。
知らない人がいたら帰るのね……
なんだか昔の自分を彷彿とさせてこそばゆい感じがする。
昔を思い出すなぁ………ってそうじゃねぇ。
私、……俺はすぐに彼の近くに行き取材の許可を取る。
だが、彼は嫌そうな顔をして全然許可してくれない。
人間不信なのだろうか?いや、さっきは雪ノ下に向かって喋っていたな……。
て事は普通に面倒だからとか、嫌だからって事か。
だがここで食いさがる俺ではない。
新聞記者20年
取材をうざがられて『ひっつき虫』とまで呼ばれたこの俺を見くびってもらっちゃ困る。
なんとか突破口はないものか……
そういえばここはどんな部活だ?
確か名前は『奉仕部』
つまりはボランティアのようなもの。
だがそれなら、名前は『ボランティア部』でいい筈だ。
奉仕部である理由…………部長は明らかに一癖も二癖もある。
なかなかに捻った理由があるに違いない。
そして筋の通った話し方。
つまりこの部活は『助けるのではなく、助かる方法を教える』といった方式なのだろう。
にも関わらず彼はここにいる。
明らかに合わなそうな目をしているのに……
雪ノ下は先ほど、俺が部室に入る時『先生』と言った。
校長を呼んでいるとは思えない。
ならばもう一人のあの女性の先生が来たのだと思ったのだろう。
ここから導き出される答えは……
おそらく彼は、あの先生か雪ノ下にここに来る事を強要されている。
それならばこの方法で行くか……
僕は『
よろしければお名前をお聞きしても?
「不用意に名前を教えるな、って母ちゃんから言いつけられてるんで」
「この方はれっきとした我が奉仕部の客人よ。名前を名乗られたらちゃんと名乗りなさい。こんなの基本中の基本よ?コミュ障君」
「いや名前間違えてるから。カスってもねぇから。つかなんで俺の昔の渾名知ってんだよ……」
「あら、ではちゃんと名前を名乗って貰えるかしら?みんなに聞こえるように」
「あはは………ヒッキー、自己紹介はちゃんとしなきゃダメだよ?」
その後、盛大に吹き出してしまった俺は悪くない。
だが結果として、彼は名乗るとすぐに帰ってしまった。
うーん……彼女を焚きつけて彼に取材を受けざるを得ない状況にしたかったんだが……最後にしくじったか。
うん、やはり読めない子はいい。
記事に書くだけの魅力がある。
先の展開や行動が読めるなんてつまらない人間、書く必要もない。
とりあえず取材対象は葉山と彼だけにしよう。
……まずは周りの印象からだな。
俺は最初に雪ノ下に聞いてみる。
彼、どう思います?
「どう、とはどういう意味かしら?具体的な質問の意図を説明して貰わないと答えようがないわ。下手に受け答えをして間違った捉え方をされても困るし」
では………貴女から見た彼の印象をお聞かせください。
「そうね………捻くれた人間、かしら。普通では考えられないような斜め下の回答を出すのだもの。」
なるほど………では由比ヶ浜?さん。
貴女から見た彼の印象をお聞かせ下さい。
「えぇ、私⁉︎えっーと……優しい、かな」
ほう?具体的な事をお聞きしても?
「んと………私、料理が苦手で……この部活に入る前にゆきのんにクッキーの作り方を教えて貰ったんです」
それで?
「結局、あんま上手くいかなくて……最後にヒッキーがあたしとゆきのんに調理室から出ろ、って。それでヒッキーが作ったクッキーを食べたんです。でもそれはあたしのクッキーで、ヒッキーは『手作りってだけで男は喜ぶもんだ』って」
………有難うございました。
「えっ、あ、はい」
ではまた来ますので……その時はよろしくお願いします。
「こちらこそ。うちの備h……部員数が使えなくてごめんなさい。今度来る時は次前に連絡して貰えると助かるわ。お茶の準備が出来るから」
いえいえお気遣いなく、ではまた。
そう言って俺は部室を後にする。
比企谷八幡……取材の価値はあるな。
全国でもそうそうお目にかかれない人種だ。
あいつを取材できたらきっと面白い記事ができる……
つかあいつ絶対に「備品」って言われてたよな…………
こういう感じで行こうかと。