魔王様の弟?   作:nissy

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第2話

ゲートの向こうには見たことのない建物がそびえたっていた。

 

「(ここは?)」

 

「(さてどこでしょう?魔王様もご存じ無いとなると、ここはよほどの偏狭なんでしょうけども)」

 

ん?二人は何を言っているのだろう?手かなんで今まで聞き取れていた言葉がききとれなくなっているんだ?

 

ブーーーン

 

何の音?

 

「(何の音だ?)」

 

「(分かりません、新手の勇者かもしれません。気を付けてくださいね、魔王様)」

 

「(まぶしっ!)」

 

「(大丈夫ですか?!勇者め!魔王様の目を奪うなど卑怯な出てこい!)」

 

なぜ理解できないのです?兄さんと僕の絆は永遠だったはずです!ナノに何故!!

 

「(だ、大丈夫だアルシエル)」

 

「(良かったです。魔王様、新手の気配わかりますか?)」

 

「(分からない、だがこの世界は不気味だ。)」

 

「(何がですか?)」

 

「(いったん隠れて話がしたい。ここじゃ敵か味方か判別がつかん。そんな状況で敵に襲われたくない。)」

 

魔王は理解できない声を発して物陰に隠れていった。

 

兄さん置いてかないで!

 

「(で、話とは?)」

 

「(アルシエル、お前は感じないのか?いや、この場合は感じるのか?という方が正しいのだろうか?)」

 

「(へ?)」

 

「(やはり気づいていなかったか。この世界、聖法気どころか魔力を感じない。つまりは、ここでは魔力の補給はできないということだ。だからアルシエル、そうやって魔力を垂れ流すのを辞めろ。俺もやめる。)」

 

「(そんなことしたら、新手にやられてしまいます。せめて、今の1%ぐらいに)」

 

「(その必要もない。多分この世界に悪魔や勇者という存在は存在しない。)」

 

「(それはどういう?)」

 

「(もし、どちらかいるとしたら、このせかいは聖法気か魔力のどちらかが満ちているはず。だが、どちらも感じないということは勇者も悪魔もいないのだろう。という結論にたどり着くわけだ)」

 

…せめて僕にわかる言葉で話してください。アルシエルが魔王に何か聞いてることが分かるだけでそれ以外の情報が入ってこない。言葉が分からいことがこれほどに辛いとは…

 

「(で抑えてみたのですが、魔王様いつ整形なさったのてすか?いや、いつ義体を取り換えなさったのですか?)」

 

「(義体?そんな物知らないがアルシエル、お前こそどうした?新しい顔どころか新しい身体手に入れてるではないか)」

 

どうして二人の姿が急に変わったんだろう?なにかあったのかな?魔王もアルシエルも可愛くなっちゃって。食べちゃいたい。

 

「(なんか寒気が…)」

 

「(私もです、魔王様)」

 

「(何かの前兆か?いや、敵か!?)」

 

なんだろう?寒いのか、それとも?

 

「(それより、情報収集が先です、魔王様。)」

 

「(そうだな、まずはその辺にいる人を…人を……あれ?人を………)」

 

「(………)」

 

「(なぜ誰もいない!)」

 

「(と、申されても私にはどうにも……)」

 

「(ならば、探し出すか!)」

 

何かすごい勢いで路地から出てくる魔王。言語が理解できない私にはどうにもわからない。あ、アルシエルもついていくのか。

 

 

 

 

そして三十分歩き回った魔王はようやく明るい建物を見つけた。あれだけコンビニや何やらがあると言うのにやっと明るい建物を……

 

「(おい、アルシエル。あのものにここはどこか聞いてみよ。)」

 

「(はい、魔王様)」

 

アルシエルは金髪に白いスーツ、胸元を大きく開いき金色のネックレスが鈍く光っている男性に声を掛けようとした。

 

「兄ちゃん、それ以上近づいてくるなよ?」

 

「(何をいっているのだ?)」

 

「気が散る!今すぐ立ち去れ!」

 

……あれ?わかるぞ。人の言葉がわかるぞ!

 

「(アルシエル、それ以上近づくのはやめておけ。なんかヤバイ。)」

 

「(いいのですか?)」

 

「(あぁ、かまわない。死ぬよりましだ)」

 

アルシエルは諦めたように魔王のもとへ戻った。これから先どうしていくのだろう?どう見ても言葉が通じていなかったし。

 

「そこの二人そこで何をしている?」

 

「(アルシエル、あの言葉理解できるか?)」

 

「(いいえ、魔王様も理解できないのですか?だとしたらここはどこなんでしょう?)」

 

「まさか外国人さんか?参ったなぁ、英語できないんだよなぁ」

 

二人に話しかけたのは明るい建物、交番と書いてあった、のなかにいた男性だ。

 

「コスプレかな?なんかマントとかしちゃって……暑くないのかな?」

 

独り言は駄々漏れだった……

 

「ま、二人ともこっち来て!」

 

そう言って手招きする青い服のおじさまは紳士的に二人を案内した。

 

「(どうやら向こうにも言葉は通じないらしい)」

 

「(そのようですね、ジェスチャーがとても増えました)」

 

「(それにしてもどこにつれてかれるのか?)」

 

つれてこられた部屋はランプもないのに昼間のように明るく外はあんなに暑かったというのに涼しい。どうにも不思議な部屋だった。

 

「(アルシエル何があっても魔法は使うなよ)」

 

「(了解しました魔王様)」

 

ところでそろそろ二人が何を話しているのか理解したくなった。

 

「あなたはこちらに、あなたはあちらに」

 

ジェスチャーを交えてなんとか意思を伝えはみたものの、このあとどうするか全く決めていないらしく、頭をかきながら話を繋いでいた。

 

「どこから来たんだ?」

 

「(何を言っている?)」

 

「ダメか……。私は(佐々木)です。あなたは?」

 

ジェスチャーを交えながら自己紹介をしたところなんとか通じたのか

 

「(サタン)」

 

とだけ答えた。……兄ちゃんって人見知り?

 

と、ここまではよかったのだが……魔王はこの状況に耐えられなかったのか催眠術をかけ、そして言葉を盗んだ。ま、盗まれた方はどうにかなるわけではないのを知っているので安心しているのだが……。魔王、そこまでしなくてもよくね?

 

 

その頃、アルシエルはと言うと、

 

「(このカツドーンというものはなんとも表現しがたい美味しさ。ぜひ、是非ともわたくしめにカツドーンの作成方法をご教授ください!)」

 

うん、懐柔されていました。




更新させていただきました。

普段の息抜きのようなものなのでグダグダです。どうかお許しを。

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