-王立書士隊バルバレ支部-   作:みーきんぐ

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kingの戦闘力が桁外れなのは、
努力の結果でもありますが、それよりも強い気持ちがあるからです。

彼は自分の狩の自慢をしません。
それだけモンスターを嫌っているからです。

ゆっくりとですが、もうすぐ物語は大きく進みます。

今後も見て頂けると、うれしいです。

2017/4/4 修正


出会い編 焦り

最初の目標のいるフィールドに入って約10分

 

軽快な足取りで進んでゆくと

急に地面が揺れだした

 

 

二人同時に回避運動をすると

地面を割って出てきたのはショウグンギザミ亜種だ

 

通称鎌蟹とも呼ばれ、普段は温厚だが

なわばりを荒らすものには躊躇なく襲い掛かってくる

 

また、鎌蟹の亜種は通常個体と色が違うだけで、その生態に差がないことが分かっており、

通常・亜種が同じ群れに存在することも確認されている

 

基本的に成体になるまでは大きな群れで行動するが、

一定の期間が過ぎると単体で活動することが多い

 

 

ヤツは私たちに向かうなり、ギチギチと間接を動かして威嚇する

サイズは・・少し小さい、恐らく上位クラスだろう

 

 

この程度であれば・・・

 

 

リリとアイコンタクトを取ると

彼女は勢いよく駆け出し、ギザミの懐に入る

 

大剣の切っ先を地面に落として引っ張り上げるように斬り上げる

 

大剣使いとは思えない繊細な剣筋で

甲殻と甲殻の隙間にある柔らかい間接に見事にヒットした

 

煌剣の熱で関節は焼け焦げている

 

 

基本戦闘はリリに任せて、

私は後衛と観察に回る

 

 

だが一応戦闘補助くらいはやる

 

 

爪を射出しないままブレイズブレイドχを抜刀し、

ショウグンギザミの真正面から突っ込む

 

大剣の腹を使って、その小さな頭に衝撃を与える

脳震盪状態になったギザミはその場にへたり込む

 

リリは上手く体重移動しながら

身の丈ほどもある大剣を振り回す

 

わずか30秒ほどの時間ではあったが

全ての脚関節にやけどを負わせることに成功した

 

ギザミはそのフットワークの速さでハンターを翻弄するが、

その脚さえ押さえれば後はなんてことはない

 

 

私はほとんど手を出さず、ノーダメージで討伐に成功した

 

 

 

リリは笑顔で私にVサインをした

なんだか今日は調子がいいという

 

Vサインは少し恥ずかしいのでbサインで応じる

 

 

武器の整備だけ済ませてどんどん先へ進む

 

 

段差のいくつかあるような砂地のフィールドに着くと

今度は私の鼻が先に効いた

 

リリに合図をして草陰に隠れる

 

地面を割り、出てきたのはディアブロス亜種だ

 

私たちにはまだ気づいておらず、

サボテンをむしゃむしゃと食べている

 

ちょうどやつの真正面の草陰にいるので、

綺麗なルビー色の目が見える

 

 

ディアブロスについてだが、

亜種は全て雌であり、通常色個体が繁殖期に入ると

ストレスで体色が黒くなることが分かっている

(ごく稀に雄も黒くなることがあるらしい)

 

また目についても同様で、通常は茶褐色系の瞳だが、

ストレスで目が充血し、真っ赤になるのだという

 

要するにディアブロス亜種は非常に好戦的で

怒りとストレスに満ちているモンスターなのだ

 

 

 

目前の個体の大きさはやや大きい(クイーンサイズ)

筋肉の付き方と、目の下の皺から見てかなりの年だろう

 

 

ギルドが指示するのであれば、間違いなくG級個体だ

 

 

今回は私が出る、とリリにアイコンタクトを送る

彼女は少し不満げだったが了解してもらった

 

 

私はそれからすぐに飛び出し、ディアブロス亜種の前に立つ

ヤツも気づいて威嚇してきた

 

そしてすぐさま、もはや生き物とは思えないスピードで突進してくる

 

ブレイズブレイドχを抜刀しガード体制に入る

ドカンとぶつかり、巨大な2本角とつばぜり合いになる

 

最初の当たりだけ防いでしまえば、

あとは押し返すだけだ

 

ぐいぐいと大剣で押し、崖際まで持っていく

 

ディアブロスは非常に好戦的だが、単細胞だ

こちらが闘志をむき出しにすれば、周りのことなんか気にせず突っ込んでくる

 

周りのことなんて見えていないのだろう

 

 

まさに戦闘狂だ

 

 

 

崖っぷちまで押し込んで

そのまま崖から突き落とす

 

 

翼はあれど、急な状況変化には対応できないので

ディアブロスは悲鳴をあげながら転げ落ちた

 

崖と言っても5mほどの高さ、

しかし転がしてしまえばもうこっちのものだ

 

仰向けになったディアブロスはジタバタともがいている

柔らかいお腹が丸見えだ

 

すぐさま崖から飛び降り

ブレイズブレイドχの切っ先の爪のみを射出する

 

そのまま体重を乗せて

両手で柄を持ち、ディアブロスの腹にずぶりと突き刺した

 

 

赤黒い雷がディアブロスの体内に侵入しバチバチと音を立てる

やつは絶叫しながらゆっくり、こと切れた

 

 

黒い体躯から大量の熱い血しぶきが噴出しているが

私は気にせず大剣を引き抜く

 

ブレイズブレイドχには、ディアブロスの中身がべっとりと付いている

素振りでそれを払ったところで、リリが駆けつけてきた

 

真っ赤な私を見て少し引いていたが

顔をタオルで拭いてくれた

 

 

 

 

角が綺麗な状態で討伐できたので、

腐敗しないうちに根元から叩き斬る

 

角の断面(中心)には粘膜状の神経が通っているのでこれを引き抜く

1日ほど乾燥させれば優秀な素材として役に立つだろう

 

 

一度キャンプに戻りディアブロス亜種の角を保管する

モンスターの角系の素材は手に入れるのが難しいこともあり、貴重品だ

 

入手するには綺麗な状態で部位破壊をしなければならない上に硬度もまばらなので、

G級モンスターから下位レベルの角が出ることもざらにある(逆はほとんどない)

 

 

2連戦の後で小腹がすいたのでキャンプで軽食を取る

時間が惜しかったのでサクマ作のあんこ乾パンのみで済ませた

 

 

樹海は夜が来るのが早い

明るいうちにあと1頭は討伐しておきたいところだ

 

支度を済ませて再度フィールドへ飛び込む

 

 

しかし、お目当てのモンスターと巡り合えないまま時間は過ぎて行った

 

 

 

当たりは薄暗く、風情のない夕暮れ空がのぞいている

私は所謂鳥目というやつで、夜は目が利きにくい

 

 

 

本日のタイムリミットはあと2時間程度だろう

 

 

この時私はなぜか少し焦っていた

 

リリは心配してくれているようだが

 

 

 

どうにも今日は狩り進めないといけない

そんな気分が強く自分を支配していった




仕事がとても忙しいです。
季節がらこの時期は残業まみれです。

でも文字を打つのが楽しくて仕方ありません。

完結まで、頑張りたいです。


次回も、宜しくお願いします。
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