-王立書士隊バルバレ支部-   作:みーきんぐ

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久しぶりの投稿です。
年末にかけて仕事も忙しくなり、良くも悪くも充実しています。

世間ではモンスターハンターXが発売されているようですが
ちょっと私には合わなそうなので様子見というところです。

kingとリリの大連続狩猟も大詰めを迎えようとしています。
一つ大きく成長したkingは、どんな戦いを見せてくれるのか。

心の中のキャラクターたちの動きが、
うまく表現できればと思います。

2017/4/5 修正

あと久しぶりにアイテムの解釈を入れています。
話が遅くなりがちですが、これからもたくさんの情報を詰め込んで
書いていけるよう頑張ります。

それでは今回も宜しくお願いします。



出会い編 助太刀

フィールドを駆ける私の足は、とても軽かった

不思議だが、心も軽く感じる

 

イビルジョーとの戦闘で「何か」を得た私は

その気持ちを確かめるために突き進む

 

 

 

さて、少し湿り気のあるフィールドへ到着した

リリと私はモスジャーキーをかじりながら周囲を探索する

 

モスジャーキーはその名通りの携行食だが、

栄養価が非常に高く、自然回復力に対して即効性がある

 

リリはベーコンの塊のようなそれを、男らしくガツガツ食べていた

 

 

 

 

 

急に、近くの茂みから小鳥たちが一斉に飛び上がる

 

 

 

 

 

何の気配も感じ取れなかったので、

すぐにリリの前に立ちガードの姿勢を取る

 

 

しかし、私たちの目の前に現れたのは、モンスターではなかった

 

 

 

 

 

 

「あら、なんだか顔付が少し逞しくなったみたいね」

 

 

 

 

 

そう言って目の前に現れたのは、

王立書士隊 バルバレ支部局長補佐のトト・エリザベスだった

 

あまりに突然のことだったので、

私とリリは口をぽかんとあけている

 

 

どうやらトトはリフレッシュ休暇を勝ち取ったらしく、

久々にプライベートな狩りに来ていたということだった

 

私たちを見つけて、気配を隠しながら追ってきたのだそうだ

まったく、神出鬼没とはこのことだ

 

 

トトはギルドナイト出身で、バルバレ守衛隊の隊長も兼任するほどの力量だ

しかもまだ若く、私の計算?が正しければ今年で29歳のはずだ

 

 

対モンスター戦はともかく、

「対人戦闘」であれば私に勝ち目はないだろう

 

 

 

 

彼女の防具は、全身三眼シリーズだった

 

三眼シリーズは防具のインナーにアクセサリーを付けた程度の、

要は丸腰装備だ(インナーはドンドルマタイプのもの)

 

身軽さでいえば、全防具の中でもダントツだが、

防御性能は0に等しい

 

ベリルより少し褐色の強い肌はきめ細かく、

そのスレンダーな体はまるでハンターを思わせないようなものだった

 

 

武器はアイアンガンランスG

ハンターが最初に手にする鉱石系ガンランスのG級互換武器だ

 

その形はとてもシンプルで、秀でた特徴はないが扱いやすさは一級品だ

 

 

ほぼ全裸の防具と、見た目が初期武器の彼女は

このG級モンスターがうようよいる樹海に、まるで喧嘩を売っているかのような余裕を感じる

 

 

 

 

リリはフィールドでトトに会うことが初めてらしく、

嬉しそうに装備について話している(やはり武器バカである)

 

トトもにこやかな顔でそれに答えていた

 

 

すると、トトの武器から少しだけ血の匂いがした

その銃剣を見ると、血の跡が残っていた

 

何か狩猟していたのか、と質問すると

すでに4頭のG級モンスターを討伐したらしい

 

 

驚いたことにその4頭には、私たちの狩猟目的であるナルガクルガ亜種と、

テツカブラ変種が含まれていたのだ

 

 

場所からして、間違いなく私たちのターゲットであろう

 

トトは驚いた様子で、仕事を奪ってしまったことを詫びた

彼女の権限は広く、ギルドを介せずに任意の狩猟が許されている(支部長が承認したものに限る)

 

 

本来ハンター同士の狩猟がブッキングすることはとても珍しいが、

彼女の場合それに縛られることすらないのだ

 

私たちは腰を低くして何度も謝るトトを尻目に、顔を合わせる

 

リリはどっと笑って、そのまま尻餅をついた

 

私も力が抜けて空を見上げる

 

 

長時間集中していた気力が、抜けてしまったからだろう

 

 

トトはよくわからない様子だったので、

これまでの顛末と、討伐したイビルジョーの宝玉を見せた

 

 

話を理解したトトは、私たちに同行してくれることになった

そもそも任務としての狩猟なので、この疲弊した状況下では願ったり叶ったりだ

 

 

残すモンスターはラギアクルス亜種のみ

早速移動を開始する

 

 

 

 

 

 

 

トトの足は私や荒巻よりはるかに速い

 

パワーで言えばベリルと同等ぐらいだが、

その機敏さを生かしたガンランステクニックはバルバレの中ではダントツだろう

 

 

リリは必至でトトの背中を追いかける

私も少々苦しかったが、顔に出さないよう気を付けながら後を追う

 

 

 

1時間ほど移動すると、入り江に到着した

樹海の湿気が一気に渇き、さわやかな浜風が頬をなでる

 

 

トトは私たちに元気ドリンコを渡してくれた

保冷バックに入れてくれていたので、キンキンに冷えている

 

元気ドリンコには様々な種類がある

 

 

ハンターが主に愛用するのは、焼いた魚の油にニトロダケを浸したものだが

はっきり言ってマズイ(とても生臭い)

 

効き目は確かなので、文句を言うやつもいないのだが、

実は多種多様なメニューから調合することが可能なのだ

 

北国では落陽草とハチミツで作るとても甘いもの、

南国では、眠魚とニトロダケという斬新な組み合わせのものもある

 

 

トトがくれた元気ドリンコは、自家製ソーダ水に北風みかんのしぼり汁が入っている

さらにキリンの雷角の粉末が混ざっており、飲むたびにピリリと刺激が体中に走る

 

 

ごくりと一気に飲み干すと、

体中の疲れが吹っ飛ぶような爽快な気分になった

 

リリも非常に血色がよくなり、元気いっぱいという感じだ

 

 

トトは元気になった私たちをみて喜んでいた

残念なことに雷角を使った貴重な飲み物なのでおかわりは無しだそうだ・・・

 

 

ブレイズブレイドχの柄を握り、片手で振り下ろす

地面から3cm浮いたところで止まった剣先は、微動だにしてぶれない

 

グルグルと振り回して納刀すると、自然と笑みがこぼれる

リリも元気になった私を見て安心したようだ

 

 

 

一息ついたところで、「入水」の準備をする

ラギアクルス亜種は陸性とはいえ、その住処は水中を通らねばたどり着けない

 

場合によっては水中戦闘もあり得る

 

武器と防具に撥水性の高いヤニを塗り付け、

ポーチに水が入らないように2重蓋を閉める

 

 

3人で準備運動をして、早速海へと飛び込んだ

 

 

 

海中は少しひんやりとした温度で、かなりの透明度だ(40m先まで視認できる)

多くの魚や、色とりどりのサンゴは、とても綺麗な景色を造り出していた

 

 

 

ハンターは潜水能力にも長けている

 

 

 

じっとしていれば10分は息を止めていられるし、

全力で潜行したとしても3分は行動可能だ

 

また、このように綺麗な海では、大型の海藻類も存在する

 

 

海藻類はその表面から多量の酸素を排出しており、

手練れのハンター達はそこから息継ぎをすることもある

(私たちはもちろん、上級ハンター以上であれば、このぐらいの芸当軽々こなすだろう)

 

海面から15mほど潜ったところを潜航する

綺麗な水質のおかげで、遠くまでよく見える

 

 

トトの話によると、入り江から200mほど沖に海底洞窟があり、

そこを通り抜けると、大きな空洞に出るらしい

 

奴はそこを住処にしているようだ

 

なぜ彼女がこんな情報を知っているかというと、

事前にオトモ猫に探索に行かせたらしく、確実な情報なようだ

私たちが知らされていた情報よりはるかに詳しい

 

さすが支部長補佐、抜けが目ない

 

 

ところどころ海藻が生い茂る場所で、

酸素補給をしていく

 

その途中、きれいな虹色の貝殻を見つけたので、

いくつか拾っておいた

 

 

海中洞窟にたどりつき、ライトを照らしながら進んでいく

洞窟を抜けると大きな空洞に出た

 

 

空洞は、海中にもかかわらず、陸と同じで空気がある

ザバリ、と陸へ上がると、すぐに装備品の確認をした

 

 

リリは防具のインナーが薄手だったので、

水に濡れてかなり破廉恥な状況になっていた

 

胸部は完全にはだけていて、

あと数㎝で放送禁止になるところだ

 

濡れた金髪をかき上げる姿は、普段見せない色気があるように思えた

 

 

が、取り乱すとトトに馬鹿にされそうだったので、

見て見ぬふりをした(見てたかもしれないけれど)

 

 

 

装備を陸戦用に戻し、洞窟を進んでいく

中は結晶に覆われていて、緑や紫の淡い光が洞窟中を照らしていた

 

 

 

 

しばらく進んだところでとてつもない殺気を感じ、身構える

 

 

 

イビルジョーの時のような純粋な闘志は無く、

外敵を排除する恐ろしい「殺気」といった感じだ

 

 

 

バチバチと、雷が発生している音も聞こえてくる

 

空洞の最深部にいた奴は、パチリと目を開け、

私たちを確認する

 

 

その大きな首をもたげると、問答無用で雷の玉を飛ばしてきた

その光に奴の体が照らされた瞬間、トトが大きな声で叫んだ

 

 

 

「逃げて!」

 

 

 

その鋭い声に私たちは左右に全力回避する

 

私たちのいたところにはすさまじい熱量の蒼「黒」い雷が発生していた

 

トトに続き、私も気づいた

 

奴はラギアクルス亜種なんかではない

 

 

 

 

そう、

やつは「冥海竜」だ




トト・エリザベスの情報のおさらい

登録名(HN)はエリザベス

29歳(king談)

主な装備はガンランス
基本的に回避に重きを置いたライトウエイトスタイル

背は少し高め(169くらい)で、黒めの褐色肌に明るい茶の瞳
少し青みのあるアッシュ系の長い黒髪を、ポニーテールにまとめている
出身は西国(現バルバレからほど遠くない場所)

幼少よりギルドナイトの両親に英才教育を受け、
学校にも通っており、かなり頭のキレる秀才

バルバレ支部では人望も厚く、人脈も広い
またギルドナイト時代は最強の兵士として他国からも目を付けられていた

パワーバランスのおさらい

king:力150俊敏90
荒巻:力50俊敏100
リリ:力90俊敏20
ベリル:力25俊敏45

トト:力30俊敏130

数値が見えにくいかと思いますが、
相対的な評価だと思っていただければ結構です


次回も、また、よろしくおねがいします。
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