-王立書士隊バルバレ支部-   作:みーきんぐ

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リリは清楚な色白の女の子
ベリルは元気な小麦肌の女の子


どちらも大好物です。


2017/3/23 修正


出会い編 初陣

降り注ぐ太陽光を木々や葉の天井が遮り、

ぽつぽつとした光がカーテンのように地面へ降りている

 

気温は40度ほど、湿度は90%といったところだろう、暑い

 

私の装備は着物タイプで、上着を簡単にはだけることが出来るため

ばさりと脱いで、インナーに武器ベルト(武器を背負うためのフックのあるベルト)を背負う

 

それでも熱いが、だいぶ心地よい

 

ベリルは南国生まれだからだろうか、とても快適そうに歩いている

ジンオウSシリーズから覗かせる素肌も全く汗をかいていない

 

リリはすでにグロッキーだ

火竜防具は耐火性は高いが、保温性も高いため非常に熱い

 

今回は自分のベストの防具を持ち寄るよう伝えてあるが

まさかここまで熱いとは思わなかったのだろう

 

大丈夫かと声をかけると

汗びっしょりになりながら笑顔でbサインを送ってくれた

 

30分ほど歩くと、私の鼻にはすでに目標の匂いが感じ取れていた

距離は約400m、真正面から来ている

 

二人はまだ感づいていないようだ

 

 

 

 

私が歩みを止め腰を落とし、柄を握る

二人も私の緊張を感じ取ったらしく、すかさず抜刀する

 

 

 

そよそよ流れる風音にノイズが走る

そのノイズはまるでメトロノームのような一定のリズムで風を切って近づいてくる

 

私は正面を向いたまま二人の後方に下がり、後ろから見守る

 

今回の狩は二人がどの程度の力を持っているかの見極めでもある

私は極力手を出さずに観察(対象の調査)するというプランなのだ

 

 

緑の天井から現れたそいつは尻尾でぶら下がり我々を凝視する

一瞬の静寂の後、そいつは耳が割れるような音量で咆哮した

 

 

奇猿狐ケチャワチャ

今回のターゲットだ

 

 

本来は群れを作って行動するようだが、年を取り体力が衰えると群れから離れ

単独で生活する習性がある

 

だが、ただそんな一匹狼になった老猿でも、知能が高い個体が多く

さながら人間のような思考回路で狡猾に獲物をしとめる

 

目の前のターゲットは一匹狼な上にかなり年季の入った体つきをしていた

 

恐らく何度かハンターと戦ったことがあるのだろう

鋭利な傷跡や火傷で体毛が無い部分が体中のあちこちについていた

 

 

そして、戦闘が始まる

 

 

リリは初手の咆哮をガードしていた

ベリルはまだ痛みに耳を押さえて蹲っている

 

リリはすかさずベリルの前に立って防御姿勢を取る

 

奇猿孤は回転しながら地面に降り

大量の粘液を鼻からまき散らす

 

リリの盾は非常に大きく防御力が強い

 

しかしその分視界もさえぎられるため、

自らに降り注ぐ粘液は防げたが、さらに山なりに飛んできたものが、ベリルに直撃する

 

咆哮から立ち直っていたベリルは大量の粘液を喰らってフラフラになる

 

しかし、フラフラになりながらも腰から何かを取り出したようだ

 

 

ベリルは大声でリリにそのまま盾になるよう言い放ち

すかさず真上めがけて力いっぱい何かを投げる

 

それに気づいたベリルは奇猿孤にけん制攻撃をしながらガード態勢に入る

 

奇猿孤は2人めがけて突進する

 

しかし、リリの後ろにはすでにベリルはおらず、

リリの右サイド10mほど離れた場所でウチケシの実をかじって盾を構える

 

二人は息を合わせたように一斉にガードすると

 

奇猿孤の目の前で閃光玉と音爆弾が同時にさく裂し、

ヤツの目と耳を一時的に奪った

 

ケチャワチャは五感が非常に優れたモンスターで

特に動体視力と聴力は牙獣種の中でもトップクラスである

 

その両方を一度に奪ったのだ

 

痛みに飛び跳ねる奇猿孤に、2人は一斉にラッシュをかける

あまり切れ味の高くない2人の武器だが、体の柔らかい部位を狙ってダメージを与え続ける

 

ベリルのポイズンタバルジンは毒属性を持っているため、

このラッシュで毒状態に持ち込んだ

 

ベリルはさらに麻痺投げナイフを直に首筋に打ち込み、麻痺状態にさせた

 

麻痺状態にされたモンスターは体の神経回路が硬直してしまうため

数十秒の間、体が金縛りにあったように動けない

 

ベリルが合図を送ると、リリは全力疾走で付近に隠していた大タル爆弾を転がしながら持ってくる

奇猿孤の懐に爆弾を転がしこみ、リリが離脱したのを確認して、

リリは盾でガードしたまま、その槍撃の摩擦で爆弾を起爆させる

 

 

 

 

・・大きな爆発音の後、

 

 

腹に大きな火傷を負った奇猿孤は、

息を散らしながらも大ぶりの一撃でリリに反撃する

 

さすがに長く生き抜いてきた猿だ

 

爆発の直前に粘液を自分に吹き付けて爆発のダメージを最小限に抑えている

 

爆風に耐えるためにスタミナを消耗しているリリに反撃すると

そのまま別エリアへと逃げて行った

 

ベリルはすでにペイントボールを当てていたので、場所の割り出しは問題ないだろう

1セッションを終えた二人はすぐに武器の手入れをして回復薬を使用する

 

 

私はこのまま指示を与えずに後ろから観察する

 

 

 

奇猿孤のねぐらがあるフィールドにやってきた

気配はあるが、どうやらまだ寝てはいないようだ

 

長年ハンターとの戦闘で経験したのだろう

この状態で寝るのは、ただとどめを待つだけの結果になってしまうことを

 

二人はダメージからして寝ていると思ったのだろう

ねぐららしき跡を調べるが何の痕跡もないようだ

 

 

急に、2人がねぐらに集中している所を狙って奇猿孤が襲い掛かる

 

渾身のボディタックルをくらった二人は大きく吹っ飛んだ

 

激痛によがっていると、さらに鋭利な爪を振りかぶってきた

何とか起き上がったリリはガードするがさすがに後ろに仰け反り尻もちをついた

 

しかもそこにはベリルもいて、二人は重なった状態で倒れてしまった

体力的にも限界だろう

 

・・私は50メートル後方の物陰に隠れていたが、そこから10㎏程の小岩を奇猿孤に投げつける

 

その衝撃にやつはこちらに気付いて振り向いた

二人も私の行動に気付いたようですぐに回避運動をして回復薬Gを使用する

 

私は隠密スキルのついた防具を着用しているため

再度物陰に隠れて、奇猿孤の気を紛らわせる

 

 

この隙に、充分に回復した二人は精一杯のラッシュで応戦する

 

最後の奇襲には対応しきれなかったものの

二人はなかなかのコンビネーションで奇猿孤を押し崩し

 

狩猟開始3時間で、討伐に成功した

 

 

 

 

二人の狩はまさに王道中の王道といった感じだ

 

 

可もなく不可もなく連携した行動がとれている

 

武器の性能と筋力が少々心もとない感じではあるが

二人とも上位クラスの実力である

 

正直体格も華奢な方だったので心配していたが大丈夫そうだ

 

 

 

彼女たちは私の「当て岩」に若干の文句を言っていたが

実はあの奇猿孤はG級だったことを伝えると、さらに文句を言われた

(彼女たちは上位クラスなので、G級モンスターは初めて)

 

 

私もほぼ条件反射で助け船を出していたので、笑ってごまかした




この世界の「ハンターさん」は500kgくらいの岩ぐらいであれば平気で

持ち上げることが出来ます。


次回も見て頂けると嬉しいです。
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