「・・・・では、この企画は客室部門のアサギ君に任せるとしよう。いいかね?」
灯里との出会いから数日後アサギは企画部門の会議に参加してある企画のプレゼンをしていた。特に反対の意見もなく可決され、さらにその企画の進行もアサギに一任された。その企画というのが
『ホテルの宿泊客にゴンドラを気軽に予約できる体制をつくる』
というものだ。元来ウンディーネたちはそれぞれの所属会社から予約を受けるか、自ら街に繰り出しお客を見つける方法をとっていた。お客側も会社に予約を入れるか、ゴンドラの停留所で直接交渉するかで見つけていたのだが、如何せんこのAQUAでのゴンドラはかなりの人気で予約の電話も混雑しており、また直接交渉するのも見つからないということもざらであった。今回の企画はそのお客側とウンディーネ側の間にホテル・ネレウスのスタッフが仲介に入り、予約や打ち合わせの場を設けたりして双方のやりとりを簡単に円滑にできないものかという内容だった。ただしそのためにはネレウスに宿泊しているという条件があるのだがそれでも画期的な企画だとアサギは思い、アンにも相談して今回の立案に至ったのだった。
会議に参加していた各部門からも
「いいと思います。確実にゴンドラに関しては何かしらの要望があると思うのであらかじめめそういった案内ができそうですし。」
「ふむ。更にウンディーネ協会とも接点が出来れば利益も集客もいい結果が出そうだ。」
という評価ももらった。ただ一つ解決しなくてはいけない問題もあり、
「いい計画なのだがその話を誰がウンディーネ協会、はては各会社に交渉に行くかだが・・・」
その問題についてもアサギは解決策を考えていた。
「はい。その問題については俺が交渉にいこうと思います。実は姫屋、オレンジ・プラネット、ARIAカンパニーにはそれぞれ知り合いがいまして、結果は断定できませんが交渉の場は持てると思いますのでどうでしょうか?」
それを聞いた事によりこの企画はアサギに一任されることになった。会議は終わり事務所に戻ってきたアサギは改めてアンゼリカと打ち合わせをはじめた。
「さて。企画は通ったがアサギ、交渉の方はうまくいきそうなのか?」
「ええ。姫屋の晃 オレンジプラネットのアテナ、そしてARIAカンパニーのアリシア、それぞれにまずは時間が空いてる日を聞いて話に行ってきます。まあ水の三大妖精と言われてるから時間が取れるかはまだわかりませんが・・・」
「ほう。あの3人と知り合いだったとはな・・・これはいい報告が聞けそうだな。」
「ええ。必ずいい結果持ってきますよ。っとその前に今日は清掃スタッフの集団面接があるんでした。そろそろ集まる頃だと思うので行ってきますね。」
「ああ。頼んだぞ。それとアサギ。」
「はいなんですか? アンさん。」
「頑張るのはいいが、休憩と食事はしなさい。まだオープンもしてないのに倒れたら元も子のないぞ。」
あっ・・・と頭を掻きながらアサギは「はい」と返事をして事務所を出ていくのであった。
今回はここまでです。次回の五話はパートを分けて各会社との交渉編とし、姫屋編、オレンジプラネット編、ARIAカンパニー編の3つで書いていきますのでよろしくお願いします。
感想・誤字脱字の指摘おまちしてますのでまた読んで下されば幸いです~ でわでわノシ