魔法少女リリカルなのは!? 「ヴァージン戦争」 作:ヘルカイザー
ではよろしくお願いします。
「フェ、フェイト? お前正気に戻ったのか? 」
「うん、心配かけてごめんねヴィータ」
「そ、そうか……それは何よりなんだけどよ……何してんだ? お前…………」
「うへへへへ〜」
「やっぱりこの人頭わいてますですよ…………」
フェイトは正気に戻った。しかしその傍ら、童貞がみんなのいる隅っこで、もぞもぞもぞもぞとしゃがみこんで何かをしている。しかも変に嬉しそうな声を上げながら。
「ヴィータちゃん!? この人何とかしてください!? リインは見てられないですよ!? 」
「すまん……私も手に負えない」
「そんな!? あ! フェイトさんなら」
「ごめんねリイン……私も……無理」
「あわわわ……」
「ふへ、ひへへへ」
何をしているかはみんな見ていて理解している。しかしそれをやる意味と、何故嬉しそうなのかが理解できていない。自分でも変態度が高い自覚が少しでもあるフェイトでさえ、今の童貞にはついて行くことができないでいた。そして、それを見て耐えがたく思っているのはリイン。もはや理解を通り越して怯えていた。童貞の変態性、異常性に。だがそれは童貞が悪いのか? 否。断じて否である。そもそも童貞をここまでの怪物に仕上げたのはすずかやフェイト達だ。童貞には何の非もない。
「童貞? それはわ、私もやった事ないんだけど……もうやめない? わ、私から見てもそれはちょっと…………」
【サー、童貞はもうダメです。早く精神科に連れて行く事をオススメします】
バルディッシュの冷静なオススメ。フェイトもそれに賛同という形で頷きたくなるが、それはMとしての逃げだと思いとどまった。勿論、後ろの2人は全力で首を縦に振っている。でもフェイトはそれができない。自分がMであるが故に。
「わぁ〜、わぁ〜」
「童貞……も、もうダメだよ! 」
「あぁ……そんな…… フェイトちゃん……どうして…………」
フェイトは童貞の興味の矛先であるおもちゃを取り上げた。そしてそうされた童貞は悲しそうな顔をする。それも泣きそうな程に。
「の、童貞……教えて? 今までどこにいたの? それで……何があったの? 童貞……昔より遥かに変態だよ!! 」
「そうだよ? 」
「「「え? 」」」
否定の一言も、少しの間もなく、即答で童貞は答えた。真顔で、何を当たり前の事を? と言っているように。昔なら少しは否定していた。だが今の童貞は違う。完全に自分の性癖、変態度を認めているのだ。
「僕はドMの変態。それで、『ヴィヴィオお姉様の物』。自分が変態だって認めないと……お姉様にお仕置きされちゃう。そうしないと僕……うっ……お仕置……お仕置……お仕置……お仕置……お仕置お仕置……えぐっ……うわぁ……うっ、うっ……嫌だ!? もう嫌だよ!? 嫌だ嫌だ嫌だ! 許して!? もう許してぇぇ……」
「の……童……貞? 」
まるでトラウマがフラッシュバックしたように頭を抱えて泣き噦る童貞。怯えて震え、ひたすら許してくれと呟く。そんな様子にフェイト達は固まった。何て声をかけていいかも分からない。今の話を聞いても何も理解できないのだ。
「さて、みんなに会いに行こ! 」
「「「切り替え早っ!? 」」」
今泣いていた。大泣きしていた童貞は一変。突然明るくそんな事を言い始めた。もはやフェイト達は童貞にはついていけない。変態とか言う以前に、どこか壊れている童貞に。そして、歩き出した童貞を見ながら、フェイトは童貞から取り上げたクワガタムシをそっと逃したのだった。
「はぁ〜んああ〜ご主人しゃまぁ〜」
「なのはは堕ちても普通だね? つまらないな〜」
「ご主人様! 」
「ん? どうしたのアリサ」
「その……フェイトが反旗を翻しました」
「…………」
「っ!? あ、あの……ひっ!? 」
今S童貞がいるのは学校だ。彼はそこを拠点としている。だがアリサの報告でS童貞は目の前の教卓を思いっきり蹴飛ばした。それの前にいたアリサは驚く。そして必死に頭を下げた。
「申し訳ありません申し訳ありません!! どうかお慈悲を、捨てないでください。どうか! どうか!? 」
「頭をあげなよアリサ」
「え? 」
「フェイトが裏切った? あの従順な雌犬が? ……ありえない。僕の調教は完璧だ。だったら……っ!? まさか……あのドM、本当に生きていたのか」
「あのご主人「黙れ!! 」は、はい!? 」
「ぐっ……あの腐れドM、どうやって生き延びたぁぁ。しかも、フェイトが正気に戻ったとしたら……失った筈の『性欲の扉』も戻ってるという事。……ふ、ふふふ。アリサ! 」
「はい! 」
「偽物を殺せ。そしてフェイトを連れ戻すんだ。ふはは、そうだ。アリシアも一緒に連れて行け」
「了解しました、ご主人様! 」
ボンテージのアリサ。彼女達は皆同じ格好をさせられていた。そして、命令を受けたアリサはアリシアを連れて学校を出る。だがS童貞は気づいていない。今の童貞が何を乗り越え、この時代に帰ってきたかを。
「ヴィータちゃん〜アイゼン〜」
「うるせー喋るな変態」
「リインちゃん〜氷漬け〜」
「わ、私に喋りかけないでくださいです! (何なんですかその怪しい単語は………)」
「フェイトちゃ〜ん、電気プレイ〜」
「ぜ、全部終わるまで我慢しようね童貞」
「しゅん…………」
全員が童貞のお願いを聞けない。童貞はすぐに何かしらのプレイを欲しがる。しかし今は時間もないし、そんなわがままを聞く気分ではない3人だった。だが童貞は少し経ってはお願いし、断られ。少し経っては、断られを繰り返していた。
「ね、ねぇ〜童貞? さっきの話だけど童貞は今までどこに……え!? 」
「おい、どうしたんだよフェイ……ト!? 」
「あれ……童貞さんはどこへ行ったのですか? 」
突然の消失。童貞の方を見たフェイトは童貞がいない事に気がついた。そしてそれに続くように2人も気がつく。
「童貞!? どこ行ったの! 童貞!! 」
「はぁ……めんどくせ」
「私も同感です…………」
3人は童貞を探し始めた。だが童貞は見つからず、3人は困り果てる。一方童貞はと言うと…………
「アリサちゃんじゃない。久しぶり〜」
「お前が偽物ね。アリシア」
「あ!アッちゃん! 」
童貞は自分を殺しにきたアリサとアリシアによって捕まっていた。しかしそんな事を知らない童貞は久々の2人に嬉しさを覚えている。
「アッちゃんって何? 偽物の癖に変なあだ名で呼ばないで」
「やるわよアリシア」
「そうだね、やっちゃおうか」
「え? っ!? かはっ!? ぎ、い゛やあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁああああああああああああああああ!? 」
アリシアによる死んでもおかしくない程の魔法による電撃。そしてまるで断末魔のような悲鳴を聞いたアリシアは一旦魔法をやめ、童貞の生死を確認する。それほどまでに、今はなった電撃は威力があるのだ。
「どうアリサ? 」
「待って」
「もう終わり? 」
「きゃっ!? ……え? 」
「い、生きてる? 嘘…………」
突然うつむいていた童貞は顔を上げ、近くにいたアリサは驚いて尻もちをつく。アリシアもありえない物を見るような顔で童貞を見ていた。
「アリシアちゃん、もっとちょうだいよ。僕こんなんじゃ物足りないなぁ〜。いつもみたいにさぁ〜、ね? 」
「アリシア、あんた手加減したんじゃ」
「す、するわけないじゃん!? あれは私の最大出力の……っ!? 」
「そっか……ここは過去で……未来じゃないんだった……。あ! ちょっと待って? 僕……ここで満たされる事なんてあるの? まさか……僕この時代じゃ満足できないんじゃ……」
童貞は1人で頭を抱えて真剣に悩みだした。だが2人は置いてきぼり。まるで言ってる事が理解できていない。しかし2人も童貞を殺しにきている手前、このままというわけにもいかない。
「もういいわ! ただ殺したいだけならこのナイフで……あ……れ? 」
「ア、アリサ? 一体どうし……っ!? から……だ……が」
「う〜ん……何だろう……流石の僕も腹が立ってきたよ……僕の友達を……3人も泣かせ……やがって…………」
「「っ!? 」」
「限界絶頂……欲しがりの世界(オーバーエクスタシィ……ド・Mワールド)」
2人は今童貞の力で静止している。そして彼女達の目からは透き通った雫が流れ落ちていた。それは彼女達の悲しみ。自分を抑え込まれ、囚われてしまった彼女達の悲しみだ。しかしそれを見て、よしとしない者が今目の前のいる。童貞にとって、彼女達はかけがえのない友人だ。だからその友人を泣かせるという事は、童貞の怒りに火をつけるという事。だが今の今まで、童貞は誰に対しても怒った事はない。故にこれが童貞にとって最初で……生涯最後の怒りだ。
「ごめんアリサちゃん、アリシアちゃん……泣かせちゃったね」
「どうして……あ゛や゛ま゛る゛の゛? 」
「そうだよ゛のぶちゃん」
アリサとアリシア、2人は赤い世界で正気を取り戻した。そもそもこの世界でどうして正気を取り戻せるのか。それは童貞の力が解放、そして自由を象徴としているからである。この世界に入る者は全ての枷、力から解き放たれる。さらには本当の自分でいる事ができるのだ。
「だって……間に合わなかったから」
その一言、童貞の優しさは、2人の少女を突き動かした。2人は童貞に抱きつき泣きながら強く、強く童貞を抱きしめる。童貞が生きていて、良かったと思う喜び。それが彼女達の力をより強くする。
「2人とも我慢してたんでしょ? さぁ〜僕でいいなら思う存分責めていいよ? 勿論2人一緒にでも」
「え……で、でも童貞……」
「う、うん……私達2人で責めたらのぶくん……流石に」
「アリサちゃんとアリシアちゃんの欲望くらい、僕1人でいくらでも受け止めるよ。だって……僕はドMだから」
そう言い童貞は笑顔で指を鳴らす。そしてパチンという音がなった瞬間、表現を超えた道具が棚と一緒に出現。2人は戸惑いつつもそれぞれがいいと思うものを手に取った。Sと言う特性であるアリサとアリシア。それを無理矢理抑え込まれて、2人はかなり欲求不満だ。しかし童貞はそれを一度に受け止めると言っている。
「そ、それじゃ〜童貞……ふん!!! 」
「つっ!? …………」
「あ、ごめん!? つ、強すぎた? 」
「ああ〜違う違う。最初は仕方ないんだよ。いいよ〜もっと強くして〜」
童貞は四つん這いになりながらアリサの鞭を受け続ける。背中には赤いミミズ腫れが痛々しく浮き上がっているのだが、童貞は段々と気持ちよさそうに喘ぎ始めた。
「はぁ〜あ〜童貞、私こんなの久しぶり。童貞をいじめるこの感覚。凄い幸せ」
「もう! ずるいよアリサ! 私も私も!! のぶちゃん行くよ〜」
「ひゃっ!? んん……」
「のぶちゃんきもちいい? きもちいい? あはは、これこれ! のぶちゃんのその顔サイッコー! 」
アリシアが手にしているのはロウソク。そしてそこから流れ出るロウを童貞にたらしているのだ。さらにその傍ら、童貞の背中はアリサによってしばかれ続けている。
「あんっ……はぁ〜あ〜いいよ。こんなの久しぶり。もっと、もっとちょうだい」
童貞は2人の責めを受け、大いに幸せそうだ。だがこの光景、ノーマルななのはから見れば酷い仕打ちにしか見えないだろう。
「の、のぶちゃん……私もう我慢できない。のぶちゃんちゅっ……んっ……はむっ……ちゅ……」
アリシアは大分火照ってきたのか童貞の顔を両手で掴むと自分の唇を押し付けた。さらにそこから熱く、濃厚な接吻と言うダンスが始まる。2人で暖かさを求め、童貞の後ろでは鞭を振り下ろしながらアリサが羨ましそうに見ていた。
「ぷはっ、あ……のぶちゃん」
「アリシアずるいわよぉ……のぶ……さだぁ〜私にもチューして? んっ! ……あむっ……」
アリシアから童貞を取り上げたアリサはすぐに自分も唇を押し付ける。最初は2人でやっていた彼女達だが今は取り合いになり童貞への責めは激しさを増す。
「童貞、私と一緒に、一緒に! 」
「私も、のぶちゃん私も 」
「それじゃ〜今まで2人が感じていた筈の快楽を解き放つよ」
「「え? 」」
パチンと童貞は指を鳴らした。すると突然自分の中の爆弾が弾けたように、彼女達は自分の身体を抱え、2人で童貞に倒れこむように抱きつく。顔はほのかに火照り、息が切れ、愛しの人の名を呼び続ける。
「さぁ〜一緒に気持ちよくなろう!」
「「うん! 」」
「「「んあああぁぁぁ!? 」」」
瞬間、赤い世界は3人の重なる声に包まれた。そして、その世界は閉じられる。
「あれれ……うん。2人ともちょっと待っててね。今のうちに終わらせて来るから」
現実に戻ってきた童貞は横たわる2人を見下ろした。2人は幸せそうにスヤスヤと眠っている。童貞はそんな2人に自分の青いパーカーをかけると1人で歩き出した。そしてそこからしばらくしてだろう、フェイトやヴィータ達がアリサとアリシアを見つけたのは。しかし当の童貞はみんなとは合流せずにある行動に出ていた。
「貴様……やっぱり生きてたのか…………(何故……パンツ一丁なんだ……)」
「……君、誰? まぁ〜いいや。君がみんなを泣かせたみたいだね」
「教えてもいいが、お前は生きてここからは出さない」
「へぇ〜、僕を殺せるプレイが君にできるの? 楽しみだなぁ? 」
童貞が来たのは学校。S童貞が本拠地にしている場所だ。1人で乗り込み、もう1人の自分と対峙していた。しかし何故か童貞はパンツ一丁になっている。来る途中で服を失ったのだろうか。と誰もが疑問に思うだろう。
「お前を殺す事なんて簡単だ。終わることのない世界で、永遠に快楽を味わうがいい! 」
「僕と同じ顔にしては君言葉が悪いね。でもだからSなのか……僕ゾクゾクしてきちゃったよ」
何が引き金か。2人は大きく構えると互いに叫ぶ。己の世界の扉を。己の性欲の扉、その力を。その存在価値をかけて…………
「究極絶頂……(アルティメットエクスタシィ……)」
「限界絶頂……(オーバーエクスタシィ……)」
「永遠なる与えたがりの世界(エターナル・ド・Sワールド)!!! 」
「欲しがりの世界(ド・Mワールド)!!! 」
《短編・ヴィヴィオちゃん劇場》
第5話《お仕置》
「今日は付き合わせてしまって申し訳ありませんでした」
「いや、やめて下さい。僕もその……楽しかったですし」
「そう……ですか。私も楽しかったですよ(のぶ君……私といて楽しいと思ってくれてるのですか)」
「それじゃハル姉、また」
「はい、お気をつけて」
童貞は今日、アインハルトに頼まれて買い物に出かけた。勿論本人は軽い気持ちでそれを受けたのだろう。この後どんな事が待っているとも知らないで。
「ただいま〜……ひっ!? 」
「おかえりのぶくん。どこ行ってたの? 」
帰ってきた童貞は玄関で待っていたヴィヴィオによって驚き尻もちをつく。今のヴィヴィオの様子は明らかに怒っているのだ。
「ハ、ハル姉と買い物に……あもっ!? ヴィヴィほっ……お、お姉しゃま」
「アインハルトさんとデート? ふ〜ん。デートしたんだ〜。デート楽しかった? どうだったの? 教えてよ」
「しょ、しょれは……うぎゃぁぁあああああああああ!? 」
「それはじゃないでしょう? 教えてって。ほら、顎外れちゃうよ? 」
ヴィヴィオは今の童貞の頬を片手で掴んでおり、物凄い力で絞め始めた。しかし童貞は今Mではない。よって童貞が感じているのは激痛という名の拷問。本人じゃなくても骨がギシギシと悲鳴をあげているのがわかる。
「ゆるひて、ごべんなざい……ゔぃひお、お姉しゃま……」
「はぁ……分かったよのぶ君」
ヴィヴィオは掴んでいた手を童貞から離した。しかし…………
「いつつ……はぁ……え!? 」
「さぁ〜のぶくんお仕置だよ? 今日はこれ、『コウノトリの刑』だから。覚悟してね」
「あ……ああ……ごめん……なさい……許して……それは……嫌だ…………」
ヴィヴィオが持っているおかしな鉄の道具。それを見て、童貞はえらく怯えていた。目に涙を溜め、不敵に笑うヴィヴィオを恐怖の目で見つめている。
「今日は……のぶくんが気絶するまで許さないから。さぁ? の・ぶ・くん? 」
「そ、そんな……あ……うわぁぁぁあああああああああああああぁぁぁぁ…………」
to be continued…………
次回もよろしくお願いします。