とある暗部の御坂美琴(2周目)   作:一二三四五六
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 撰んだ道が『正解』か『不正解』かは未来になってもわからない。
 過去に戻れないのならば、正不なんて分かるはずもない。
 ただ、それは彼らの話だ。
 僕らは違う。
 君達も違う。
 分かるだろう?
 『理解』、している。
 
 くくく
 くひあひゃひひひゃかっ、ひひひっひひひひひひひいひひひひっひひひっひひひ
 おかげで僕も随分と力を得た。
 ありがとう。
 その報酬、礼といったらなんだけど、
 『選択』の『結果』を教えてあげよう。
 撰ばなかった道も含めて、ね。 






 選択肢⑱ 佐天涙子の行動を選べ!

 ルート裏路地詳細
 条件① 佐天が『悪霊の囁き声』を知っている。
 条件② イベント名『未来を護り抜くための第一試練』で成功以上の成績をとる
 条件③ パトリシア=バードウェイが学園都市に来ている。
 以上の条件をすべて満たした時のみ選択可能。
 パトリシア=バードウェイとの邂逅ルート。
 学芸都市における王の遺産(レガリア)引き継ぎイベントの発生条件の1つ。
 大きな代償を伴うルート。

 ルート占い屋詳細
 条件① 佐天が占卜に会っている。
 初期より選択可能。
 占卜に利用されるルート。
 風紀委員本部(セントラルジャッジメント)入団試験選考通過イベントの発生条件の1つ。
 『真実』から遠ざかるルート。

 ルート第三の道詳細
 条件① ルート裏路地、ルート占い屋が選択可能状態になっている。
 条件② 僕らの『チカラ』が一定レベルを超えている。
 条件③ 世界物語(キャラクターストーリー)理論に関する理解が一定レベルまで進んでいる。
 条件④ 読者による第三の選択肢が示される。
 『真実』に近づき、『道』を外れるルート。
 最終章におけるとあるイベントの発生条件の1つ。
 真なる『敵』と戦うための絶対条件の1つ。
 対立が浅くなるルート


 ちょっと色々ありすぎてクオリティ極低ですが、……許してほしい。


不揃いの(カコフォニー)四人組(カルテット)② 初まり始まりのはじまりハジマリ

 人類絶対悪(ビースト)

 それは王の遺産(レガリア)が一つ、『運命の書』に記された滅びの使徒(ラスボス)

 主人公(ヒーロー)

 それは世界物語(キャラクターストーリー)理論によって示された世界を救う英雄。

 言うまでもなくその二つは対立している。敵対ではなく対立している。好きだから、嫌いだから、有用だから、邪魔だから。そう言ったレベルではなく魂魄レベルでその二つはかみ合わない。

 水と油以上に、噛み合わない。

 『敵』なのだ。

 どうしようもなく『敵』。

 出会ったら殺し合う。出会わなくても殺し合う。それが運命で、宿命のはずの人類絶対悪(ビースト)主人公(ヒーロー)

 しかし、だけど、にも拘らず、

 この二人は、例外だった。

「まさかん、まさかん……こんなんところでん」

「……、気に喰いませんね」

 自己紹介の必要はなかった。

 二人は知り合いであり、それ以上に『同類』で、何よりも『敵』同士だったから。

「本当に――気に喰わないっ」

 第四物語(フォースストーリー)における主人公(ヒーロー)人類絶対悪(ビースト)位階総序列第九位()国境なきテロリスト(Terroristes Sans Frontières)が主催したイギリス全土を舞台とした最悪のデスゲーム、第七回善悪生存戦争(デッドエンドゲーム)唯一の生存者(サバイバー)にして、同じく人類絶対悪(ビースト)位階総序列第九位()国境なきテロリスト(Terroristes Sans Frontières)が主催した第四物語(フォースストーリー)最終章(クライマックス)善悪最終生存戦争(FDEG)をイギリス代表として戦う事を強いられた称号持ち(ネームド)の一人。

 友を犠牲に、仲間を踏み台に、姉を囮に生き残った英雄(ヒーロー)にあるまじき英雄(ヒーロー)

 メイン武装、王の遺産(レガリア)が一つ、万能願望飢(ホーリーカリス)嘆きの聖杯(タリスマン・シンボル・オブ・ヴァリアス)』。

 メイン称号、誰も救えない英雄(ガラクタヒーロー)

 魔術結社『明け色の陽射し』サブリーダー、魔術師狩り赤ずきん(レッドフード)ことパトリシア=バードウェイ。

「まっ、待ってほしいん!まだ私はこの街ではなにもしてないん!」

 第三物語(サードストーリー)における主役級登場人物(メインキャラクター)、人類史史上最大の謎である『幻想島(フィクションアイランド)』の事件を解くために人類絶対悪(ビースト)にまで堕ちたかつての『光』。たった一つの目的のために、意味も分からないままに死んでいった仲間達のために何をしてでも犯人を断罪すると決めた少女。悪を裁くために悪に誘導する罪深き悪。そこそこ珍しい反転した称号(キャラクター性)の持ち主。

 友を犠牲に、仲間と手を取り合い、唯一の肉親()を探し続ける助手(ワトソン)から反転した敵役(ヴィラン)

 メイン武装、偽王の遺産(ファルススレガリア)限定(リミテッド)歴史再現装置(アンコール)砂漠に交雑る一握の砂(デザートウッドペッカー)

 メイン称号、哀しき悪(ティアードロップホワイトヴィラン)

 人類絶対悪(ビースト)位階総序列第十位()『復讐同盟』犯人選定担当、占卜卜占(偽名)。

「そんな嘘を、今更」

「嘘じゃないん!本当に!今は選んでる最中だったん!ほらっ、こいつ!このお客さんが『候補』だったん!!!」

「だとしてもっ……!」

「私をここで殺したらん、第三物語(サードストーリー)『完結』の見どころは消失するん!それでいいん!?」

 正しく決死の訴えだ。

 占卜はこんなところで死ぬわけにはいかないのだ。

 戦闘能力において占卜とパトリシアの間には多大な差がある。それはもう莫大な差だ。

 パトリシアが持っている霊装、万能願望飢(ホーリーカリス)嘆きの聖杯(タリスマン・シンボル・オブ・ヴァリアス)』は世界にたった4つしか存在しない本物の王の遺産(レガリア)であり、真なる奇蹟をもたらす神代の道具だ。その真の名を聞けば魔術業界の誰もが心臓を止めるほど驚き、命を喪ってでも得たいと実力行使に出るだろう。それほどの霊装を持っているパトリシアに、偽物の、粗悪品の、劣化模倣品の、偽王の遺産(ファルススレガリア)しか持っていない占卜が勝てるわけがない。

 ()()()()()()の主に、勝てるわけがない。

「私が一番『真実』に近づいてるん!人類絶対悪(ビースト)にまで堕ちた私がっ、他の生き残りが出来なかった『悪』を背負うことを選んだこの私がっ、『闇堕ち』した私だけがっ、一番っ、いっっっちばん『幻想島(フィクションアイランド)』の『真実』に近いん!」

 あの日、あの島で、何があったのか。

 それのみを占卜は探している。

 たった3人の生存者の1人。

 ワトソン役をやめたホームズとして、占卜は『答え』を求めている。

「………………待ってください。……第三物語(サードストーリー)?『完結』?『真実』?……………三番目の物語ってとっくに『完結』したはず、じゃ?」

「はぁ!?意味の分からないことをいうんじゃないんっ!だったら教えてほしいん!?『犯人』は『誰』なん!!!???」

 ふざけた話だ。

 それは全くふざけた嘘だ。

 確かにそういう話が無いわけでもなかったが、『完結』したわけがない。もしも第三物語(サードストーリー)が真の意味で完結していたんだとすれば占卜達が『答え』を得ているはずだ。

占卜は第三物語(サードストーリー)に所属している登場人物(キャラクター)だ。他の物語に所属している奴らよりも優先権がある。第三物語(サードストーリー)に所属する占卜よりも第四物語(フォースストーリー)に所属するパトリシアの方が先に『答え』を得るだなんて、そんな理不尽はあり得ない。

 それはパトリシアも分かっている。

 だから、

「……私の、認識が……ずれ、てた?」

 『彼』のついた『嘘』に、パトリシアは気付いた。

「…………待ってほしいん、私にも情報の共有を」

 そこに在ったのは決定的な『ズレ』。

(まさか)

 当たり前を疑え。

 1+1は本当に2になるのか?

 今までの常識が明日の常識とは限らないのであれば、

 得ていた『答え』が本当とは限らないのであれば、

 パトリシアが浸かっていた真実の海は、真実に真実だったのか?

「それ、は」

「ねぇっ、いいかな!?」

 放置されていた少女が叫んだ。

「アンタたちに事情があるのはわかるのよ。えぇ事情。たぶんこのあたしが想像もつかないほどに複雑に絡み合った事情ってやつがあるんでしょうよ。……でもね」

 少女も少女で最悪の事件に巻き込まれているのだ。一分一秒が惜しい今、変な奴らに関わっている場合ではない。

「そこのアンタ、パトリシアって言ったかしら、自分であたしをここに連れてきといて完全放置ってのは人としてどうなの!?」

「あっ、……」

「忘れてたとか言ったらぶっころよ」

「いや、うん……、ごめんなさい」

 バツが悪そうな顔でパトリシアは謝罪した。純粋に忘れていた。

「私も、ちょっとあなたに聞きたいことができたんですけど」

「あっちゃ、ちょっと慌て過ぎたん」

 そして佐天も占卜のことを責め立てる。無視はできない言葉があったから。

「「………………」」

 二人は、目の前の二人の会話についていけたわけではない。

 正体不明の『デスゲーム』、デッドエンドゲーム(DEG)に巻き込まれし一般人、視力強化(オペラグラス)無能力者(レベル0)涯無(はてなし)最速(ひかり)

 全てから見放された完全なる『一般人』、空力使い(エアロハンド)無能力者(レベル0)、佐天涙子。

 この二人と『自覚』している二人では立っているステージが違う。七連物語(セブンスストーリーズ)称号(キャラクター性)、異能。立場が近い過ぎる。

 が、しかし、それでもだ。

 佐天は占卜が何か自分を利用としていたであろうことを察知したし、最速はパトリシアはこの上なく怪しんでいる。そのぐらいの知能は、ある。

 だから、だ。

「事情」

「説明してくれます、よね?」

 そこに在ったのは怒りだけでは無かった。

 もしあるのが怒りだけならば、二人はとっくにここを立ち去っていただろうから。

「いやぁん」

「……だから、嫌いなんですよ」

 正義と悪に別れている占卜とパトリシアだから、一般人を巻き込むことに対する反応も真逆だった。パトリシアは二つの意味で佐天を巻き込むことを嫌がっていて、占卜は二つの意味で彼女たちを巻き込むことを歓迎していた。

 パトリシアは純粋に一般人が『闇』に関わるのが嫌だった。そしてそれ以上に佐天の身に起こるであろう惨劇を悼んでいた。

 占卜は純朴に『真実』に迫れるチャンスが増えることを喜んでいた。ホームズになることを決意したあの時から、占卜の第一優先順位は幻想島(フィクションアイランド)の『答え』を知ることだ。そのためなら、全ての禁忌は消失する。

「ただ、ここに4人が集まったってことには何か意味があるような気もしなくもないような」

「魔術的な意味でも、4は重要な数字なん。そしてだとしたらん」

()()4()()()()()()()()

 佐天と最速には分からない言葉だ。でも占卜とパトリシアには分かる言葉だ。

 世界物語(キャラクターストーリー)理論的に見た4の意味。

 物語として考えた上での4という数字。

 それはとても、とてもとても、とてもとてもとても重要なモノだから。

「……だったらん、教えてあげてもん、……んん、というよりはもう」

「もう巻き込まれてるっていうなら、逃げられないですよ。あなた達は」

 やや諦めがちに言う。

 パトリシアと占卜の時もそうだった。いつの間にか、いつの間にか逃げられないところまで巻き込まれてしまっていたのだ。

 パトリシアの時はメールが、占卜の時は手紙が、その合図だった。

「だから何になの!?さっきからアンタ達が何の話してるのか、あたしは全然わからないんだけど!理解不能よ!!!」

「それと同じですよ」

 どこか投げやりに、パトリシアは言う。

「さっき言ったでしょう、先輩だって。……私は、今あなたが巻き込まれている『それ』を完全にクリアした唯一の人間ですから」

「クリア……っ!DEGをっ!?」

 DEG。

 デッドエンドゲーム。

 善悪生存戦争。

 それは第四物語(フォースストーリー)の根幹要素にして、最大のキーワード。パトリシアがかつて巻き込まれ、最速(ひかり)が今巻き込まれているデスゲームの名。

 佐天と占卜は理解できない物語。

「それって」

 質問をしようとした。

 先輩で予習しようとした。

 その瞬間だった。

 

 ピリリ、と電話が鳴った。

 

「っ!?」

 びくり、と最速(ひかり)の身体が震える。その音は新しい指令が来るときの合図だ。それを何度も体験して知っていしまっているから、最速の表情は自然強張り、引き攣る。

 だが鳴ったのは最速の携帯では無かった。

「私の……?」

 鳴ったのは佐天の携帯だった。

 タイミングが悪い、と思いながら佐天は携帯を取り出す。ほぼ身の着のままに飛び出してきたとはいえ、最低限のモノは持ってきている。

 はたしてそれが悪かったのか。

「非通知……?」

 非通知、とそう表示されていた。

 怪しいことこの上なかった。

 だから佐天は切ろうとした。誰が何のために佐天にかけてきたのか知らないが、今は非通知の電話に出るよりもはるかに大事な話をしているのだ。こんなどうでもいいことに遮られてはたまらない。

 七連物語(セブンスストーリーズ)を、そして世界物語(キャラクターストーリー)理論を知らない佐天は、当然そう思っていた。

 だが、世界物語(キャラクターストーリー)理論を知る二人の反応は全く違った。

「ちょっと待つん……、一応、本当に一応、スピーカーモードにしてみるん」

「え」

「このタイミングでかかってきた電話が私達に無関係のモノだとは、ちょっと考えられないですし」

「えっ?出るんですか?これに?」

「当り前だしん。例えどんな最悪なイベントでも、イベントを無視したら未来で確実に積むん」

 よくわからない理屈だった。けれどなぜかとてつもない圧力を持っていた。

 何が見えている?

 パトリシアと占卜には、何が、見えているのだ?

 佐天には分からなかった。

 分からなかった、が。

「だから、押すん」

「……………………っ」

「押すん、佐天涙子(一般人)

 その言葉に圧されるようにして、佐天は携帯の通話ボタンをおした。

 呼び出し音が切れて、繋がる。

 そして、電話の先の相手が喋った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私、メリーさん。今、学園都市の外にいるの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その言葉に、

 

 1人は固まった。

 

 その言葉に、

 

 1人は戸惑った。

 

 その言葉に、

 

 1人は焦燥した。

 

 その言葉に、

 

 1人は、

 

 佐天は、

 

 呟いた。

 

()()()()()()……、()……()?」

 

 それが全ての終わりの始まりで、

 それは全ての始まりの終わりで、

 

 さぁ、此処に紡ぎ出そう。

 

 全ての根源たる、初まりの嘘を。

 

 

 

第 一 物 語(ファーストストーリー)

 

 

再 終 編

 

 

とある異界の都市伝説(コズミックホラー)

 

 

開 幕

 

 

 

 




なおラストの緑文字に特に意味はありません。ただの演出です。





そしてリアルの話ですが、えぇ、なんでしょうね、こんなキャラを苦しめる話ばかりを書いてきた罰でしょうかねちくしょう。

不幸は連続して起こる、という話です。

演出ではなく、マジの話で



祖父が癌になりました。



はい、なので申し訳ないですがしばらく更新速度激落ちします。激落ち君です。




次の更新は……まぁ、年内には、したい……。














 風紀委員本部入団試験 三次試験 ペーパーテスト

 問1 1000→639→336→102→5→…………→1.316

 上の数字がある規則にそって並んでいる時、5の時にしなければならない行動を答えよ。

 お暇でしたらどうぞ解いてみれば?







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