「買い物?」
「うん。今度の臨海学校の」
俺は今谷本から買い物の誘いを受けていた。確かに今度は臨海学校がある。俺は一応最低限必要なものは持っているんだが
「俺は必要なものはもうすでに揃っている。行くならあの2人と一緒に行ったらどうだ?」
「そんなこと言わないで一緒に行こうよ。ナギも本音も一緒だからさ。それに、呉島君もまだ持ってないものあるでしょ?」
「いや、最低限の物は取り揃えてあるんだが」
「でも最低限の物でしょ。海に行くんだから欠かせない物があるじゃん」
「欠かせない物?」
駄目だ、全然思い浮かばない
「呉島君ホントにわかんないの?水着だよ水着」
そうか、水着か。臨海学校の初日は自由時間だが、泳ぐ気など一切無かったが故に水着の存在そのものを忘れていた
「俺は海で泳ぐつもりなど無いのだが……」
「駄目だよ呉島君!せっかくの海なんだから泳がなきゃ!」
ここまで言われるようなことなのか?
「だが、俺で良いのか?俺はもう全国的に知られている。お前たちに迷惑をかけるかもしれないぞ?」
「大丈夫だよ、そのことはもう考えてあるから」
一体何を考えてるのだろうか?まあ、こいつの好意を無駄にするのもあれだ。行ってやるか
「わかった。その買い物について行ってやる」
「決まりね。じゃあ今度の日曜日ね」
ユグドラシルにて
「兄さんが女の人3人と買い物?駄目だ、全然想像できない」
「シュールな光景が目に浮かぶね」
何故だろうか。すごく馬鹿にされてる気がする
「おい2人とも、そんなにおかしいことか?」
「まあいいんじゃないかい?貴虎、たまには君もリフレッシュしたまえ」
「そうだよ兄さん。せっかくなんだから楽しみなよ」
「ああ、わかった」
日曜になり、俺は集合場所の校門に来た。もう3人は俺を待っていた
「待たせたな。で、俺を目立たせないようにするための考えとはなんだ?」
「それはね、はい」
谷本が俺に帽子を渡してきた。これを被れというのか?まあ渡されたのだから被るか。だが、帽子だけでは意味がない気がするが
「次はこれ」
今度は鏡がサングラスを渡してきた。これを着けろと?とりあえずかけるか。鏡を見てみたが、これは逆に目立つんじゃないか?
「うん、完璧!」
これで完璧なのか?
「たかたか似合ってるよ~」
これで似合ってるのか?
「じゃあ行こっか」
俺たちは出発した
俺たちは駅に着き電車を待っている
『列車がまいりまーす!白線の内側に下がってお待ちください!』
……随分とテンションの高い放送だな……。すると電車が来た
「カラフルな電車だね」
「五色もあるよ。それに不思議な形もしてるし」
「変わった電車だね〜」
何を言ってるんだ?普通の白い電車だろ。どうしたんだ?みんな…疲れているのか?
俺たちはデパート『レゾナンス』に着いた。休日ということもあって賑わっている
「さっそく水着を見に行こう」
谷本がそう言って俺たちは水着売り場に向かった
水着売り場に着いたがそこは主に女の水着の売り場だった。これは男は踏み込んでは行けない領域だな
「呉島君、どうしたの?」
鏡が聞いてくるが察してくれ
「男の俺が入っていいところではない気がする。だからお前たちで見てていてくれ。俺は俺で自分のことをしている。後でここに集合という形で良いだろう」
「それもそうだね。じゃあまた後でね」
3人が行ったか。俺も水着を見て回るか
「ちょっとあなた、これ戻しといて」
……出た。女尊男卑主義者が。こういうのはスルーだ
「待ちなさいよ!警備員呼ぶわよ!」
勝手に呼んでろ
さて、水着売り場に来たわけだがどうしようか。水着と言っても柄がとても多い。あまり派手じゃないのが良いな。黒に模様が少しついているぐらいでいい。これにしよう。
俺は水着を買い女用のところまで来た。少しすると3人が来た
「お待たせ」
「よし、丁度昼食時だ。どこかで食事をするか」
「ねえ、あれっておりむーじゃない?」
布仏が腕を伸ばした先には織斑がいた。織斑だけじゃない、デュノアも一緒にいる。さらにその後ろにはオルコット、凰、ボーデヴィッヒが隠れて2人を見ていた。あれは気にしないでおこう
「あれは気にするな。気にしたらだめだ」
その後俺たちは昼食をとりその他の買い物も済ませ一日を終えた