アーマード・ストラトス   作:ドランザーF

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あの後福音は光弾を撃つだけ撃ったと思ったらその姿はなかった。あの光弾は弾幕代わりも兼ねていたのか?だが、逃げた理由は何だ?もしかしたら凰蓮達が撤退させる程追い込んでいたのかもしれない。あの密漁船のせいで調子が狂ってしまっていたのか?どちらにせよ、倒せるところまで行っていたのは事実だ。だが、今は深追いは禁物だ。次に現れたら絶対に倒す。今するべきことは死にかけている織斑を連れて行くことだ。あの密漁船はもう放っておこう。いずれ社会的に裁きを受けるだろう

 

「凰蓮、今は旅館に戻ろう。この様子だと次に現れるのは少し先だと思われる。だからほんの少しだと思うが体を休める方がいいだろう」

 

「そうね。お言葉に甘えるとしましょう。坊や達、いいわね?」

 

「はい!」

 

「やっと休める〜」

 

初瀬はまだピンピンしているが城乃内はもう疲れているみたいだ。あいつはまだ体力に問題があるな

 

「篠ノ之、お前もだ」

 

「一夏が……、一夏が……」

 

こいつ、いつまでぼうっとしているつもりだ?それにブツブツ呟いている

 

「篠ノ之‼︎」

 

「ッ⁉︎何だいきなり⁉︎」

 

「旅館に戻るぞ」

 

「一夏は⁉︎」

 

「貴様を庇ってこの有様だ。こいつを死なせないためにも今は旅館に戻るぞ」

 

「……わかった……」

 

俺たちはこのまま旅館まで戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは旅館についた。織斑を救護班に任せ俺たちは部屋に集まった。篠ノ之は織斑についている。他には織斑千冬、山田先生、専用機持ち達だ。篠ノ之束の姿はない

 

「呉島、この3人のアーマードライダーを呼んだのはお前か?」

 

「いいや、違う」

 

「では何故彼らがいる?」

 

「プロフェッサーが送ってきた。俺は迎えに行っただけだ」

 

「またプロフェッサーか……。だが何故そのプロフェッサーは今回の事を知っている?これは機密事項だぞ」

 

「機密事項だろうが何だろうが、そんな事はプロフェッサーには関係ない。プロフェッサーはISの暴走の情報を得た。だから3人をこちらに送った。それだけの事だ」

 

「そうなのですか?」

 

「ええ、もちろんですとも。でなければワテクシ達はここには来ていませんもの」

 

「そ、そうですか」

 

これは、凰蓮のオネエに困惑しているな。他の奴らもか

 

「だが呉島、お前は勝手に外に出た。これは立派な命令違反だぞ」

 

「言わせてもらうが、俺は貴様の命令を聞くつもりなどない。俺はユグドラシルの命令に従った。それに、ユグドラシルを優先させるのは承知しているだろう」

 

「……そうだったな……」

 

「それに、貴様達は俺を連れ戻す為に織斑と篠ノ之を向かわせて来たな」

 

「ああ。あの時お前は何をしていた?」

 

「篠ノ之と戦った」

 

「「「「「「⁉︎」」」」」」

 

そんなに驚くな

 

「俺にもあの時ユグドラシルから命令が下されていた。3人の邪魔をさせないようにする、という命令だ。もしもあいつらがあのまま出撃していたら3人の邪魔になるのは明白だった。特に、篠ノ之を行かせるわけにはいかなかった」

 

「何故だ?」

 

「奴は今日専用機を手に入れた。それも非正規の方法だ。そんな奴が実戦経験のないまま戦場に立てば、どうなるか想像できるだろう」

 

「だがあれは一刻も早く暴走を止めるための事だ。それにはあの2人の機体が最適だった」

 

「機体は最適だっただろう。だが、人間として最適だったか?」

 

「何だと?」

 

「篠ノ之は専用機を手に入れて舞い上がっていた。そして奴は専用機の力を自分の力だと思いこんでいた。それが俺との戦いでも全面にでていた。そんな奴を戦場に出せるか?」

 

「……」

 

またこれか

 

「ワテクシからも良いかしら?」

 

「?ああ」

 

凰蓮の奴、一体何を?

 

「これは命がけの戦い。それは当然わかってたことよね?」

 

「…はい…」

 

(((これはまずい)))

 

城乃内と初瀬も俺と同じことを思った気がする

 

「ならどうしてあの2人に任せたのよ⁉︎あの2人はアマチュアの素人よ!そんな未熟者に任せるなんて一体どんな神経してるのよ!ここは機体性能関係なく実力のある者に任せるべきだと思うわね!あんた、指揮官なのにどうしてそうしなかったのよ!ワテクシ達がいなかったらもっと悲惨なことになってたわよ!」

 

「凰蓮さん、落ち着いて!」

 

「そうです!ここは抑えて!」

 

城乃内と初瀬は無理矢理凰蓮を落ち着かせた

 

「じゃあ、一夏は⁉︎一夏は何であんなに傷ついたのよ⁉︎」

 

「そうですわ!貴方達がいながら何故一夏さんだけが傷ついたのですか⁉︎」

 

「そうだよ、説明してよ‼︎」

 

「まさか、お前達のせいではないだろうな⁉︎」

 

「てめえら、勝手な事言ってんじゃねえぞ」

 

「初瀬ちゃんも落ち着いて」

 

「暴走ISとの戦闘域に密漁船がいた」

 

「密漁船だと?」

 

「ああ。それを知った俺はそこへ向かった。だが奴らが勝手に付いてきた。織斑がああなったのは、ISの攻撃から篠ノ之を命がけで守ったからだ」

 

「じゃあ何であんた達が守んなかったのよ⁉︎あんた達が守っていれば一夏はああならなかったんでしょ⁉︎」

 

初瀬の言うとおり、勝手な事を言うやつだ

 

「あれはあいつ自身がとった行動だ。文句ならあいつ自身に言え。目覚めたらな」

 

「そういうことよ。次にあのISが出てきたらワテクシ達でやるわ。貴方達は手を出さないこと。いいわね」

 

「……わかりました……。お前達、この部屋で待機だ」

 

 

 

 

 

俺は織斑が寝ている部屋に来ている。今だに昏睡状態で目を覚ます気配はない。そこには篠ノ之がいるが、いつまでも俯いている

 

「さっきまでの威勢はどうした?」

 

「……」

 

「そんなに織斑がやられたことがショックなのか?」

 

「……」

 

ここまで言っても無反応か。こいつはもう駄目だな

 

「この際だから言っておく。貴様は専用機を持つべき人間ではない」

 

「ッ⁉︎」

 

「貴様が俺に勝てなかった理由を教えてやる。あれは貴様自身の力ではないからだ」

 

「………」

 

「貴様は専用機を手に入れたことで思い上がり、挙句には自分の力と錯覚した。その結果がこんな事態を招いた。だが、今の貴様に言っても無駄か」

 

俺はこの部屋から出た

 

 

 

 

 

 

あれから数時間が経ち福音が再び現れた。俺たちは出撃しようと旅館を出たがそこには何故か専用機持ちがいた。それに篠ノ之もいる。目つきが変わっている?

 

「貴様ら、何故ここにいる?貴様らには待機命令があるはずだ」

 

「だから何よ!このまま黙ってられるわけないでしょ!」

 

「そうですわ!いくら命令でもこれは引けませんわ!」

 

こいつ、俺がいながら怯えなくなったな。だが、今はそんなことどうでもいい

 

「ここは俺達に任せなよ。君達は部屋に戻ってて」

 

「できないよそんなこと!」

 

「そうだ!嫁がやられたというのに部屋に籠ってるだけなど我慢出来るか!」

 

「よ、嫁?」

 

初瀬、そこは突っ込まなくていい

 

「あんた達、まさか敵討ちのつもりじゃあないでしょうね?」

 

「そうよ、敵討ちよ!一夏がやられてるのにあたし達が何もしないなんて、そんなことできるわけないでしょ!」

 

「これだからアマチュアは……。いい、ワテクシ達が行くのは戦場なのよ。あんた達がやってる試合とはわけが違うのよ。敵討ちというだけで行くようなところではないの。命の危険がある場所なのよ」

 

「そんなことわかってるわよ!あたし達は確かにアマチュアよ。でもアマチュアにはアマチュアの意地があるのよ!」

 

「そうです!私達にだってできることがあるはずですわ!」

 

「そうだよ、だから僕達も戦う!」

 

「これは私達全員で決めたことだ。たとえ命令違反でも、これは譲れない」

 

こんな時に何を言ってるんだ。そんな事で凰蓮が行かせるわけが

 

「……わかったわ。ならワテクシ達について来なさい」

 

「ッ⁉︎凰蓮⁉︎」

 

俺だけでなく城乃内と初瀬も驚いている。それに専用機持ち達も

 

「凰蓮、何故そんなことを⁉︎」

 

「そうよねえ。ノンギャラで戦うなんてアマチュアの極み。敵をとりたい、ただ負けたくないというだけの幼稚なポリシー。でも、それはそれで見守ってあげたくなっちゃうのよねえ」

 

そういうものなのか?

 

「で、あんたはどうなの。大丈夫なの?」

 

凰蓮は篠ノ之を見た

 

「私は……、絶対に負けない!」

 

こいつに何があった?いきなり戦う気になるなど?だが、これは凰蓮が決めたことだ。素直に従おう。だが、忠告はしておこう

 

「貴様ら、これは凰蓮が決めたことだ。俺からは何も言わない。だが、これだけは言っておく、この3人の邪魔になるな。この中で頼りになるのは今はこの3人だ」

 

「あんたのことだから自分の邪魔をするなって言うと思ったんだけど」

 

「俺は今回サポートに徹する。俺だって邪魔をしないようにしないといけない。あともう一つある。戦場で最も大切なことは、生きて帰ってくることだ」

 

「そういうこと。さあ、ワテクシについて来なさい!」

 

俺たちは福音討伐に向かった

 

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