アーマード・ストラトス   作:ドランザーF

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「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。今日から一年間副担任を務める山田 真耶です。宜しくお願いしますね。」

 

入学式を終え今はHRの時間だ。どうやらあの時の試験官が副担任のようだが、あいつで大丈夫なのか?と、思っていたら案の定

 

「「・・・・・・」」

 

誰も返事をしない。女子達は皆、1番目の男性操縦者である『織斑一夏』に目が行っている。当然か、女しかいない中で男がいるのだからな。だが、俺は織斑一夏のおまけみたいな存在か。所詮俺は2番目、が、俺からすれば助かる。あまり目立ちたくないからな。それにしても、大丈夫かあの副担任は?ちょっと返事が無いだけで涙目になるとは、あいつ本当に教師か?あんなメンタルでよく教師になれたものだ。

 

「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で。」

 

自己紹介を繰り出したか、ま、妥当な判断だな。

 

自己紹介は織斑一夏まで来たか。あいつが『お』だから俺はもうすぐか。

 

「…織斑君。織斑一夏君‼︎」

 

「はっ、はい⁉︎」

 

「大声出してごめんね。今自己紹介で『あ』から始まって今『お』なのでお願いできるかな?」

 

「はっ、はい、わかりました」

 

さて、この状況で奴はどうするかな?ま、どうでもいいか。それにしても、女子共は奴に何か期待している目だな。たかが自己紹介に何を期待するんだか

 

「織斑一夏です」

 

これはかなり緊張しているな。何も言うことが思い浮かんでないな

 

「い、以上です‼︎」

 

ズゴオォォ‼︎

 

この程度でほとんどの奴が転げ落ちるとは、どれだけ奴に期待していたのだ?

 

ドゴオォォ‼︎

 

さて、今度は何だ?

 

「痛ってええええ‼︎げえ、関羽⁉︎」

 

関羽とか、何を言ってるんだあいつは?あの女が叩いたみたいだが、あの出席簿で叩いたのか?だとしたらどんな素材でできているんだ?

 

「誰が三国志の英雄だ、馬鹿者」

 

「織斑先生、会議は終わったんですか?

 

「ああ、すまなかったな山田先生、HRを押し付けてしまって」

 

「いえ、大丈夫ですよ。副担任として当然の事をしたまでです」

 

織斑?まさか織斑千冬が担任なのか?

 

「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。君たち新人を1年間でものにするのが私の仕事だ。良かったら返事をしろ。良くなくても返事をしろ。私の言うことにははいと答えろ。逆らってもいいが、その場合は…」

 

本当に担任だったとは、しかも問題発言しかしていないな。が、ここではそんなもの関係ないというわけか

 

「キャーーーーーー‼︎本物の千冬様よ‼︎」

 

「私、ずっとファンでした‼︎」

 

「私、お姉様のためなら死ねます‼︎」

 

…うるさい。ここの奴らは問題児しかいないのか

 

「毎年よくこれだけの馬鹿者が集まるものだ、私のところに集中させているのか?」

 

「キャ――――――‼︎お姉様もっと叱って‼︎罵って‼︎」

 

「でも時には優しくして‼︎」

 

「そしてつけ上がらない程度に躾して‼︎」

 

…馬鹿共の集まりかなんかかここは

 

「はあ〜。で、お前はもっとまともに自己紹介が出来ないのか?」

 

「いや千冬姉、俺は、」

 

あの2人、やはり姉弟か。と思っているうちに奴はまた出席簿で叩かれた

 

「学校では織斑先生だ」

 

「…はい、織斑先生…」

 

「まあいい、自己紹介を続けろ」

 

上手くこの場を纏めたな。そういえばプロフェッサーが言ってたな、ドイツの軍で教官をしていた頃があったと。と、考えているうちに俺の番か

 

「呉島貴虎だ。ユグドラシルコーポレーションに所属している。以上だ」

 

これだけ言えば十分だろう。それにしても、ユグドラシルという発言にざわついているな

 

「ユグドラシルコーポレーションって、あの大企業の?」

 

「ユグドラシルってISに関して何もしていないよね?」

 

「ユグドラシルって確かほとんどが男の人だって言われているよ」

 

「でもユグドラシルって便利なもの作っているよね」

 

「私実家でユグドラシルの製品使ってるよ」

 

「何がユグドラシルよ、男の癖に」

 

どうやらここにも女尊男卑の奴がいるみたいだ。ユグドラシルは女尊男卑の連中からは評判が悪い。理由としては

 

「男しかいない癖に出しゃばるな」

 

しかしユグドラシルはこの程度では見向きもしない。こんな連中に相手をするだけ無駄だとわかりきっている。まあいい、このような悪ガキ共にはいずれ現実を見せなければな

 

「自己紹介は以上だな。これでHRは終わりとする。授業におくれるなよ」

 

ようやく終わったか。ちょっと休憩してから授業か、しかし、退屈になるな

 

 

 

「呉島貴虎だっけ?」

 

休憩時間になった途端に織斑が話しかけてきた。迷惑極まりない

 

「ああ」

 

「自己紹介でも言ったけど俺は織斑一夏。一夏って呼んでくれ」

 

話しかければ仲良くなれると思っているのかこいつは?

 

「悪いが貴様と馴れ合うつもりはない。ユグドラシルは忙しいんだ」

 

「いや、でも男同士だから仲良くしようぜ」

 

「断る。他を当たれ」

 

奴はしぶしぶと引き下がったか、助かる。そして奴は女に連れて行かれた。気にする必要などないか。さて、どうするか?

 

「ちょっとよろしくて?」

 

俺には自由時間が与えられないのか

 

「聞いていますの?お返事は?」

 

「貴様ごときに何故返事をしなければならない?」

 

「まあ!なんですのそのお返事は!私に話しかけられるだけでも光栄なのですからそれ相応の態度というものがあるんではなくって⁉︎」

 

何1人でヒステリックになっているのだろうかこの女は。確かこいつは『セシリア・オルコット』と言ったな。イギリス人か。日本語だけは達者だな

 

「セシリア・オルコット、何の用だ?」

 

「男の癖になんて生意気な、ですが私を知っているみたいですので先程の無礼な態度は許してあげても良くってよ」

 

「何を勘違いしている。さっきの自己紹介で名前を知っただけでそれ以外は何も知らん」

 

「なっ⁉︎知らない⁉︎この私、セシリア・オルコットを⁉︎入試主席でイギリスの代表候補生であるこの私を⁉︎」

 

知るわけないだろ、馬鹿かこの女は

 

「あいにくユグドラシルはISに何の興味もない。今もなおな。しかし、こんな奴が代表候補生とは、世も末だな」

 

「さっきから聞いていれば、生意気な…、しかし、本来ならわたくしのような選ばれた人間とは、クラスを同じくすることだけでも奇跡……幸運ですのよ、それをわかっていらっしゃる?」

 

「この程度で幸運か、やはり世も末だ」

 

「…馬鹿にしていますの?」

 

「俺の率直な感想だ」

 

「大体、あなたISについて何も知らないくせに、よくこの学園に入れましたわね。男でISを操縦できると聞いていましたけど、ユグドラシルと聞いてISに関心がないとわかって、期待はずれですわね」

 

「貴様ごときに期待される筋合いはない」

 

「ふん。まあでも? わたくしは優秀ですから、あなたのような人間にも優しくしてあげますわよ。ISのことでわからないことがあれば、まあ……泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ。何せわたくし、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから‼︎」

 

どれだけエリートを強調したいんだこの女は。ISでわからないこと?ふん、簡単すぎて全て覚えたんだがな。それにしても、唯一教官を倒した?そうか

 

「成る程、俺が試験をするまでは貴様だけが教官を倒したのか」

 

「…何を言っていますの?」

 

「俺も倒した」

 

「は?」

 

俺の倒した発言に皆驚いているな。女尊男卑だと思われる連中は睨み付けてきているな

 

「5秒くらいで終わった。とは言っても相手が突っ込んできたところをカウンターで斬りつけただけだがな」

 

「私だけど聞きましたが?」

 

「おそらく、お前達のかなり後に試験を受けたからな。知らなくて当然だろう」

 

「私だけではないと…?」

 

「知るか」

 

キーン コーン カーン コーン

 

「この続きはまた後でしますわ‼︎」

 

二度と来るな。さて、今度は退屈な授業か。

 

織斑は間に合わずまた姉に出席簿で叩かれた。叩く度にすごい音が鳴るな。何なんだあの出席簿?

 

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