初瀬にゲネシスドライバーが渡される事が決定し、初瀬はそれを使いこなせるようにするために凰蓮と特訓することになった。(城乃内も一緒)
貴虎だ。ここ最近で事が起こりすぎている。更識簪のインベス化、それに伴う始末。亡国機業による量産型戦極ドライバーの強奪、そして奴らの未知のアーマードライダーへの変身。そして初瀬の戦極ドライバーの破壊。既にこれだけの事が連続で起きている。特に亡国機業の奴らがアーマードライダーの力を手に入れた。ただでさえ厄介な連中だと云うのに更に厄介になってしまった。ヘルヘイムと亡国機業、この2つを同時に相手にしなければならないとは……これから先が思いやられる。
「貴虎」
「ん?戒斗か、なんの用だ?」
「初瀬がやられたそうだな?」
やはりその事は既にユグドラシル内で広まっているか。
「ああ。亡国機業にな」
「亡国機業?奴らにか?ならISに負けたという事か。ふん、ISに負けるなど、情けない奴だ」
成る程、戒斗はISに負けたと思っているのか。まあ、さっきその事について俺も聞いたばかりだから当然といえば当然だが。
「戒斗、初瀬がやられたのはISではない」
「何?」
「初瀬はアーマードライダーにやられた」
「何だと?アーマードライダーにやられたってのはどういうことだ?」
「戒斗、亡国機業に戦極ドライバーを奪われたのは知っているな?」
「ああ。だが奪われたのは量産型の戦極ドライバーの筈だが?まさか初瀬は自分と同じ黒影に倒されたというのか?」
「確かに亡国機業が奪っていったのは黒影トルーパーの量産型ドライバーだ。しかし、初瀬が言うには我々の知らないアーマードライダーに変身したらしい」
「知らないアーマードライダーだと?」
「プロフェッサーが言うには、量産型ドライバーを改造し、完全にオリジナルの物にしたと言っていた」
「成る程、そいつにやられたというわけか。それで、初瀬はどうなった?」
「初瀬は戦極ドライバーとロックシードを破壊された。そのため、ゲネシスドライバーを与える事になった」
「ゲネシスドライバーを!?」
これには流石の戒斗も驚きを隠せないみたいだ。初瀬がゲネシスドライバーを持つ事はあの場に居合わせた俺も驚いた事だ。ゲネシスドライバーは戦極ドライバーの完成系だ。かと言ってそう何個も作れるわけでもない。その内の1個を初瀬に渡すとなれば戒斗も納得できないのもわかる。しかしこれにはプロフェッサーの考えがあるわけだが、それでも思う部分もあるのだろう。
「初瀬はそれなりに実力はある。だがマツボックリでは武が悪かったらしい。だからゲネシスドライバーを渡した」
「それなら他のクラスAのロックシードを渡せば良かったんじゃないのか?」
やはりそう思うか。クラスCのロックシードからいきなりゲネシスドライバーに移るよりはBかAのロックシードの方が良いに決まってる。だが……
「プロフェッサーが言うには、初瀬はマツボックリが合うらしいが、マツボックリは一番スペックが低い。だからプロフェッサーは初瀬にマツボックリエナジーを用意したらしい」
「成る程な。だが、すぐに使いこなせるとは思えんが」
「それについては問題ない。凰蓮が特訓すると言っていた」
「……そうか」
これには戒斗もたじろいでいる。
「……貴虎」
「……何だ?」
戒斗が俺に何か頼み事でもするのか?だとすればかなり珍しい事だが。
「俺と勝負しろ」
「何?」
俺と勝負だと?だが何故急にそんな事を?
「ゲネシスドライバーの力がどれほどのものか、この目で確かめる。それに、貴様とは本気で戦った事がないからな」
確かに俺と戒斗は本気で戦った事がない。それは互いが強さを認めているからだが、ゲネシスドライバーを使っている俺と戦いたいと言うことか?戒斗は強さに拘っている。ゲネシスドライバーは必要ないと思っているのか、それとも自分がゲネシスドライバーを持つに相応しいと思っているのか、それはわからないが、戒斗とは一度本気で戦うべきだろう。
「わかった。訓練場に行こう」
訓練場では俺と戒斗が対峙している。戒斗の目は本気だ。なら俺もそれに応えなければなるまい。
「行くぞ貴虎、変身!」
『バナナ! ロック・オン ! カモン! バナナアームズ! Knight of Spear!』
戒斗はバロンに変身した。
「変身」
『メロンエナジー! ロック・オン! ソーダ! メロンエナジーアームズ!』
俺も斬月・真に変身した。
「始めるぞ、貴虎」
「ああ」
俺と戒斗の戦いが始まった。