プロローグ
イヴの朝は早い。朝食を作るためだ。
そのためいつも彼女は6時には起床している。
しかし、朝一番に確認するのは自身の隣。一人分空けておいたベッドの上にあったであろう温もりを、匂いを堪能する。
それは彼女にとって愛しい人のもの。
「今日は
少し落胆。そして心配をした。彼はきちんと休んでいるのかと。
しかし、すぐに気を取り直し、服を着替えはじめた。可愛らしく飾られた部屋にあるクローゼットから着替えを取り出すと、手際良く着替えてしまう。
さっさと着替え終えたイヴはリビングへと向かい、彼の姿がないかと探す。ソファーの上にもダイニングのテーブルにもリビングの床にも彼は寝ていないので、恐らくはいつもの場所だろうと思考を完結し、キッチンに入った。
エプロンを身につけ、冷蔵庫の中を漁る。
手始めに片手鍋で出汁を作った。
炊飯器に米をセットすると、そこへゴボウ、油揚げ、薄口醤油、みりん、塩、酒、出汁を加えて蓋を閉める。そしてスイッチを入れて、炊き始める。
米が炊き上がる間に、他のものを準備せねばと、動き始めた。
コンロにアジの干物を入れて焼き上がるようにセットする。
そして豆腐を水切りし、片栗粉をつけて鍋に引いておいた油で揚げる。
上がるまでの間に醤油等であんを作りおき、次の作業へと移った。
出汁を作っておいた片手鍋に火を入れ、そこへ切ったサツマイモや玉ねぎを入れてしばらく煮込む。そして、具材が柔らかくなったところで味噌を溶かす。それから汁椀によそる。
焼きあがったアジの開きを2つの皿それぞれに盛り付け、大根をおろしたものを添える。
揚げ豆腐を皿に盛り付けてからあんをかけて、炊き上がった炊き込みごはんを2つ分盛り付け朝食は完成した。
ダイニングテーブルにその品々を並べ終えた後に、彼を探しに行く。
マンションの一室、そこにその異界はあった。
壁じゅうがブルーシートで覆われ、その上に多くのキャンパスが散乱していた。
その一つ一つに絵画が本物とまるで変わらない精巧さで、彼が言うには不完全品がキャンパスの布の上に描かれていた。
その中心で、丸椅子に寄りかかるようにして眠る男がいた。
イヴは『いた。いてくれた。』と泣きたくなるような感情を覚え、そして、近づく。
彼の前には少女……メアリーの人物像が描かれていることに気がつくと、イヴはメアリーに嫉妬し、そして泣きそうになる。『彼の心を占めているのは
その朝のイヴは、取り敢えずその悲しみを癒すために彼、明久の寝顔を堪能させてもらった。
そしてその日は彼らが文月学園高等部の二年生になる日でもあった。
何をアンケート……というか募集をするのかというと、イヴの苗字を募集します。
私みたいな非才の身にはそれを思いつくことが出来ませんでした。ので、皆様方のご意見をお聞かせください。
活動報告欄にて募集しますので何卒、よろしくお願いいたします。