ヤンデレを研究したり、新人賞に送る作品の構想を練ってたりしたらこんなに遅くなりました。
そしてもう一つ。今回も短いです。申し訳ありません。
イヴがその話を聞いたのは偶然か必然か……
学校に吉井明久についての噂が流れている事を知ったのはつい昨日のこと。
《吉井明久には片思いの金髪の女の子がいる》
それはストンとイヴの中に収まった。収まってしまったのだ。
ただの噂話。だが明久の裏を知っているイヴは金髪の少女を知っていた。
「……っ」
気づけば爪が掌の皮を破っていた。感情の制御が出来なくなってきている。
「成長してないな……私」
呆れの感情とともにため息を吐き出した。
———そばにいたい。———
そうだ。明久も、彼女も、あの時から全く変われていない。あそこで彼らの時間は止まってしまったのだ。過去にしがみつき、未来を見ることが出来ない。非生産的なただの愚者
『ねえ、そんなんじゃわたしがアキを貰っちゃうよ?』
「うるさい……黙って。死んだ貴女には関係ない……!」
『代わりにアキの中で永遠になったけどね』
歯が軋むほど食いしばり、血が口から顎をを伝って地面へと落ちた。だが、こうでもしなければ嫉妬で気が狂ってしまいそうだった。
———そばにいたい。———
あの時、その女の子は明久の中で永遠となった。故に、イヴはそうなれた少女に激しい嫉妬を抱いている。
成れるものなら己がなりたかった。とイヴは悔やんでも悔やみきれない。そう……イヴは明久がこんな人がいたな……なんてそう思いを馳せるだけの存在でもいい。彼の記憶に残りたいのだ。
———そばにいたい。———
彼の記憶に残るのであれば、憎まれていたっていい。嫌いであってもらってもいい。ただこんな女がいたんだったな。なんて思い出してくれればもう十分だった。
ポチャリとイヴの手から流れた血がおたまを伝ってお味噌汁に落ちた。
「あ……」
それに気づいた時にはイヴの血はお味噌汁に溶け込んでいた。これではもはや掬い上げることも出来ない。
ふと、イヴは気づいた。明久がこれを飲めばイヴという存在が明久の中へと入り込むことになる。
イヴは気づき、そして……
「ああ……」
お味噌汁をシンクの三角コーナーに流した。もったいないけれど、明久を己が汚すのよりもずっとよかった。
明久をこんな醜い女で汚したくない。
一度キッチンを離れ、傷の応急処置をする。これ以上、明久の中に入るものを汚染したくなかったのだ。
本当は己が作ることすらも許せない。だがイヴは明久を支える為に、慣れない料理を一週間でマスターしたのだ。
———それでも……そばにいたい。———
「ああ……情けない。本当に情けないくらい弱いなぁ……私」
そう、彼女は噂を確かめる覚悟を決めた。
……番外編としてイヴと明久を別世界に送り出すSSとか需要ありますか?例えばモンハン世界とか。ほかのライトノベル世界とか。ゴッドイーター世界とか。