サモンナイト4 妖精姫と呑気者   作:なんなんな

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先生トイレ(小学生並みの主張)

サモンナイト6、コケそう。

さて、今回は朝〜昼をさっくりカットで迷子へ直行です。


第2話 この子どこの子、迷子の子?〜You Little Dickends〜 ④ (原作二話)

 リシェルたちが帰ってからはいつも通り大忙しで働き通し。その間竜の子はフェアの部屋に居てもらった。タイミングを見てお昼もあげたし、スワンプとボクスが相手をしてやるように計らったけど……仕事が終わって戸を開けた瞬間私たちに飛びついたのを見る限り、不満はあっただろうな。

 

「ピィッ」

「よしよし。…って言ってもわたしはまたすぐ出なきゃいけないんだけどね……」

「あぁ、ブロンクス氏の……。その間私が面倒見とく」

「ん。お願い。あと、おやつ作っといたから。台所に置いてる」

「それはこの子に? それとも私に?」

「ふふっ……両方ともに、よ」

 

 そう言うと竜の子から手をはなし、サッとエプロンを外した。

 

「さーて、覚悟決めて行こ…うっ!?」

 

そしてテラスから出かけようとしたフェアだったが、思わぬ妨害が入る。竜の子が足にまとわりついているのだ。

 

「ピィィ………」

「靴に噛み付いたりなんかして……行くなってこと?」

「若しくは『連れてけ』か。好かれてるねぇ」

「それは良いんだけど、行かないわけにはいかないし、連れてくのもちょっと……」

「ピィッ! ピッ」

「そんなに騒いでも…珍しい見た目してるんだから、下手に連れ歩くと危ないの。また昨日の夜のやつらみたいなのに狙われたくないでしょ?」

「せめてミントさんに相談するまではなー……」

「そうよね……」

 

あくまで何かしら分かる前提で、だけど。

 

「ピィィっ」

「むぅ……ナオ、お願いねっ」

「んー。……ほら、私が相手するから」

「ピ……」

 

 私が抱き上げたら大人しくはなったけど、手足をダラーんと垂らしてなんとも残念そうな顔をしている。

 

「じゃ、いってきます」

「いってらー」

 

  ――――――――――――――――――――――――――――

 

 かくして私と竜の子は留守番をすることになったんだけど…竜の子のテンションは依然として低かった。おやつを食べている間は機嫌良くしていたが、他はどうも……なんかちょっと凹む。フェアほど頼りがいがあるわけじゃないけど、私もちゃんとお世話してあげるつもりだったのになぁ。何回か軽く脱走を試みたあとは拗ねたように眠ってしまった。

 暇になってしまったが、かと言ってこの子をおいて離れると…もしその間に起きたときに大変だ。しかたないからなるだけ急いでと何冊かの本を持ってきた。もちろん…と言うべきかは微妙だけどこっちの文字で書いてある本だ。主に言葉の勉強のため、分からない単語や慣用句のメモを取りながら読んでいる。話す分にはほぼ完璧に分かるから、英語や中国語なんかの外国語より漢字とかの国語の勉強に近いかもしれない。

 ……『話す分にはほぼ完璧に分かる』………不思議なことだ。召喚の術に翻訳は有る。だけどそれでは腑に落ちないことも多々あった。

 例えば『ハイテク』という言葉。大分前の話になるが、私が初めてリシェルの機界召喚術を見て『意外とハイテク』と言うと『ハイテク、って……?』と返された。『ハイテク』とは文明(技術)が高度なこと。意訳的には『機械技術が高度(効果的)に利用されている』ことだ。だから、もし翻訳の術が施されていたならそのときの私のセリフは『意外と機械的』とでも聞こえた(?)はず。でも、相手には意味不明な『ハイテク』という"音"がそのまま伝わった。

 それに文章も……あくまで日本語の理論で説明できる範囲だ。文字を入れ替え、単語を並べ替えただけような。

 不思議なことだ。名も無き世界とリィンバウムの言語については他にも気味が悪くなるような疑問点がいくつもある。たまたま似た世界なのか……。もしかしたら、私のようにトばされてきた人がたくさんいるのかもしれない。それとか、時間まで超えて過去のリィンバウムにトんだ日本人がここの人類の始祖だったり。

 そんなことを考えながら読んでいるからリシェルに無理やり貸し付けられた小説の内容はあまり頭に入っていない。内容は入っているけど全然感情移入してない、の方が正しいか。何か女の子が恋を叶えるために頑張っている話だけど……うん。軽い言葉で書かれていて日常生活に直に使える言葉を学べる点では良い本だ。

 

「ただいまー」

「おかえり」

 

 四分の一ほど読み進めたところでフェアが帰ってきた。両手には荷物が抱えられてる。ついでに買い物も済ませてきたみたいだ。

 

「こんにちは」

「さー、おチビちゃんはどこ?」

 

そして手伝いで荷物を持っているルシアンと手ブラのリシェル。うん、いつも通りだな。いつも通りのあつかましさ。

 

「そこで寝てる」

 

 本を片付けながら視線で隣の机の上の竜の子を指す。一応こっちの注意もしていたのだ。……そのせいで余計に本に集中できなかったけど。

 

「ふーん…丸まっててかわいいわね」

「起こしたらかわいそうだし、あまり触っちゃだめよ」

「分ーかってるって」

 

なんて言いつつしっかり触りにいってるんだから。

 

「ナオ、それ読み終わったの?」

「いや、まだ途中」

 

そう言えばフェアもこの本を読んだこと有ったんだっけ。

 

「ふーん、どこまで?」

「列車事件のところまで」

「あー、あそこかぁ。わたしそこで飽きちゃったんだよね」

「あんまり分からないけど結構盛り上――」

「えっ」

 

急にリシェルの素っ頓狂な声がして振り返ると、リシェルが何か変な姿勢で固まっている。

 

「どうしたの? 姉さん」

「……なんか」

「『なんか』?」

「なんか触ろうとしたら竜の子消えた……」

 

何言ってんだこいつ。




言葉の問題についてはUXで考察があったかもしれませんがスルーしていきます。
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