燕先輩達に、俺の過去を話してからも、今まで通り普通に話しかけてきたりしてくれる。
燕「飛翔く~ん!お昼食べようよ!!」
由紀江「飛翔先輩、宜しければ、お昼をご一緒させていただいてよろしいですか?」
飛翔「ええ、行きましょうか」
弁当を持って、俺達は屋上に向かった。
岳人「大和~!!」
血の涙を流しながら、岳人は大和掴み前後に揺すっていた。
大和「ガ、ガクト!は、離せ!!」
モロ「落ち着いていガクト!!」
モロが、必死に岳人を宥めている。岳人も、気が付き掴んでた大和を離すのである。
大和「ゲホッ・・・ゴホッ!」
モロ「大丈夫大和?」
咳き込んでる大和の背中を撫でながら問い掛けるモロ。
大和「あ、ああ・・・ありがとうモロ」
岳人「悪かったな大和」
大和「別にいいさ」
その言葉を聞いて、少し安心した岳人。すると、先程の事を思い出したか、また叫び出した。
岳人「それより何故なんだ!!何で飛翔が、燕先輩とかと飯を食うんだよ!!」
モロ「随分仲いいよね?まゆっちもいたし」
大和「諦めろガクト。お前と飛翔じゃ、天地の差だ」
モロ「アハハ・・・」
大和のキツい一言に、岳人撃沈したのであった。場所は変わり屋上には、既に小雪やモモ先輩に弓子先輩がいた。
弓子「待ってたで候」
小雪「早く食べよ~よ!!」
飛翔「お待たせしました」
すると、モモ先輩が待っていたかのように、俺に近寄る。
百代「待ってたぞ飛翔!さぁ戦おう!!」
出たよこの戦闘狂。これだから、モモ先輩と会うのは嫌だったんだ。
飛翔「お断りします」
百代「何でだよ~!!私と戦えよ~!!!」
飛翔「俺は戦うのが好きじゃないんですよ!!」
百代「いいだ・・・ろ!!」
百代は飛翔の言葉を無視して、攻撃をする。しかし、それを燕や由紀江が、飛翔の前に立ち防いでいた。
百代「なんだ?まゆっちも燕も邪魔するなよ~!!」
由紀江「いえ、これ以上飛翔先輩を攻撃するのは許せません」
燕「そうだよモモちゃん。戦いたくない人に、無理矢理攻撃しちゃだめだよん」
2人に続いて、弓子も百代に注意する。
弓子「そうで候百代。飛翔君が、戦いたくないと言ってるで候」
百代「うっ・・・」
流石に百代も、気まずくなったのか、拳を引っ込めた。
百代「分かったよ」
飛翔「すみませんねモモ先輩」
百代「無理矢理戦わせても、ソイツの真の実力が出せないなら意味ないしな」
小雪「ね~!お腹すいたよ!!」
飛翔「ゴメンなユキ。お昼にしようか?」
頭を撫でながら、俺は皆にそう言うのである。頭を撫でられた小雪は、嬉しそうに猫みたいに鳴いていた。
小雪「ふにゃ~♪」
弓子「・・・いいな」
誰にも聞こえない声で、撫でられている小雪を羨ましそうに見る弓子であった。そして俺達は、シートを広げて、それぞれのお弁当を広げるのであった。
燕「今日も飛翔君のお弁当美味しそうだね」
小雪「この卵焼き美味しい~♪」
弓子「黛さん、この佃煮も美味しいで候」
由紀江「あ、ありがとうございます!!」
百代「まゆっち、顔が強張ってるぞ」
いつも通りに、楽しい昼食が過ぎていく。それも終わり、放課後になったので帰ろうとしたら、小雪達がいた。
小雪「飛翔~!」
ユキが俺を見つけた瞬間、俺の背中にのし掛かる。
飛翔「どうしたんだユキ?」
小雪「一緒に帰ろ~!」
「ユキ~!」
その後ろから、葵と井上がやって来た。
小雪「準~!トーマ~!!」
冬馬「急に走り出すので、驚きました」
準「川盛のとこにいたのかよ」
飛翔「初めましてだよな?」
冬馬「そうですね。正式にお会いするのは初めてですね。ユキの友達の葵冬馬です」
準「俺は井上準だ」
飛翔「初めまして」
準に向かって、手を合わせながらお辞儀をする飛翔。
準「何でお辞儀をする?」
飛翔「だって、寺の息子でしょう?」
頭の見ながら、そう答え飛翔。それに対して準は、怒鳴り出した。
準「違うからな!!俺は寺の息子じゃないからな!!それに、禿げてるんじゃなくて、剃ってるんだ!!」
小雪「ボクが剃ってあげたんだよ♪」
冬馬「ある日、突然剃られたんですよ準は。それより、飛翔君とお呼びしてもよろしいですか?」
飛翔「別にいいけど・・・」
俺は背後にある手を弾きながら、注意する。
飛翔「俺の尻を触ろうとするな」
冬馬「おや、フラれましたね」
準「気を付けろ飛翔。若は両刀だぞ」
小雪「冬馬の範囲は無限大なのだ~!!」
飛翔「・・・ホモ?」
小雪達の言葉に、飛翔はそんな言葉を呟いてしまった。
冬馬「いえ、私はバイです」
飛翔「尚悪いわ!!」
珍しく、飛翔がツッコミをいれていた。そのまま小雪を抱き付かせながら、俺達は下足場に向かった。すると今度は、燕と由紀江がいた。
飛翔「燕先輩にまゆっち」
準「珍しい組み合わせだな」
準が言うのはもっともである。いつもはまゆっちは、風間ファミリーのメンバーといるのだ。と言うか、飛翔や燕達を除いた友達で、放課後もいるとすればそのメンバーしかいない。悲しいことではあるが・・・
由紀江「あの・・・前に話した事なんですけど」
飛翔「前に話した?」
燕「稽古の事だよ」
以前、由紀江が飛翔に対して、いつか稽古をしてほしいと言っていたのを思い出した。
飛翔「確かに言ったね。それを今日してほしいと?」
由紀江「は、はい・・・ご迷惑でしょうか?」
飛翔「別にいいけど、燕先輩は?」
視線を由紀江から燕に移す。
燕「私も、1度飛翔君と手合わせしてみたいと思ってね」
その言葉に、飛翔は呆れてしまった。昼に百代から助けてもらっただけに。やはり燕も武人だなとつくづく思う飛翔であった。しかし、飛翔は由紀江と稽古や手合わせを含めて、ある疑問が過る。
飛翔「ところでさ、稽古や手合わせをするにしても、何処でするんです?」
「「あっ!!」」
飛翔の言葉に、『しまった!』という表情になる2人。場所の事を全く考えてなかったみたいである。何をしているのやら・・・
飛翔「そこは考えておいて下さいよ」
燕「アハハハ・・・ごめんなさい」
由紀江「すみません」
飛翔に注意されて、悄気てしまう2人。もし犬みたいに耳が着いてたら、絶対に垂れ下がっていると思ったのは内緒である。
飛翔「どうしたものかな~」
考えていると、冬馬からある提案が出る。
冬馬「やはり、お2人を相手にするなら、広い場所と何かあった時に止められる方は必要ですね」
準「そんな場所があるとすれば、川神院か九鬼財閥だな」
飛翔「究極な選択だな」
どちらに行っても、いい結果は出ないだろうと思う飛翔であった。しかし、ここで由紀江の約束を破る事はしたくない飛翔は、嫌々ながら決断した。
飛翔「仕方ない。川神院にでも行ってみますか」
燕「いいの?」
渋い表情をする飛翔に、心配そうな表情で言う燕。
飛翔「本音を言えば嫌ですけど、まゆっちと約束しましたしね。約束は破るなと、両親からキツく教えられてますから」
由紀江「飛翔先輩・・・」
その言葉に、感動する由紀江。
松風『さすがだぜ~!だからこそ、まゆっちがホレた理由が分かったってもんだぜ~!』
由紀江「ま、松風!?」
飛翔「ん?何か言った?」
ここに来て、ようやく登場の松風。爆弾発言をしたが、飛翔本人は川神院の事を考えてたので、聞こえていなかった。
松風『ドンマイだぜ、まゆっち』
由紀江「何故でしょう。物凄くホッとしつつも、悲しさで涙が止まりません」
燕「その気持ち、凄く分かるよ由紀江ちゃん」
由紀江の肩に、手を置きながらウンウンと頷く燕の姿があった。その光景を見て、首を捻ってる飛翔を冬馬と準は、ヤレヤレといった仕草をしていたのである。