真剣で料理人をやりなさい!?   作:シャト6

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第18話

小雪と一緒に、S組に移動した飛翔。最初は色々とよく思ってない連中もいたが、飛翔自身は気にしていない。それに、小雪や冬馬達が俺に話し掛けてくるので、飛翔はあまり気にしていない。

 

飛翔「あれ?今日はあずみさんがいないのか?」

 

飛翔は、いつも英雄の横にいるあずみがいないので、英雄に聞いてみた。

 

英雄「うむ!今日はあずみは、姉上の仕事に同行しておる!!」

 

冬馬「仕事ですか?」

 

英雄「うむ!そう言えば、昼に姉上が出る番組があるみたいだ!!」

 

準「昼って、もうすぐだぞ?」

 

小雪「じゃあ見てみよ~よ!」

 

小雪の提案で、教室にあるTVをつける。すると、丁度揚羽が映っていた。

 

揚羽『フハハハハハ!!九鬼揚羽である!!今日は、全世界の民に朗報を持ってきた!!』

 

『ろ、朗報ですか?』

 

TV番組のMCが聞き返す。

 

揚羽『そうだ!詳しいことは、本日の夜7時に放送するので、それで確認すればよい!!見て損はないぞ!!』

 

そして揚羽は、そのまま番組を去ってしまった。

 

準「相変わらずだな。お前の姉は」

 

英雄「フハハハッ!さすがは姉上だ!!」

 

準のツッコミも、英雄には聞こえていなかった。

 

冬馬「ですが、損はさせないと仰っていましたが?」

 

英雄「詳しい事は、今日の夜の放送を見るがよい!!」

 

そして英雄は教室を出ていった。飛翔達も、取り合えず夜に放送される番組を見る事にした。当然この事は、あっという間に学園に広がるのであった。その帰り、飛翔は大和達に誘われて、島津寮で一緒に見ようと誘われた。飛翔は大和の誘いを受けて、天衣と一緒にお邪魔することにした。

 

飛翔「お邪魔します」

 

麗子「いらっしゃい。あんたが飛翔君だね」

 

飛翔「始めまして」

 

麗子「礼儀正しい子だね。ウチのガクトにも、見習わせたいよ。アタシは、この島津寮の寮母で《島津麗子》だよ。分かってると思うけど、ガクトの母親だ」

 

飛翔「宜しくお願いします。これよかったら、つまらない物ですが」

 

そう言うと、飛翔は天衣が持っていた紙袋を麗子に渡した。

 

麗子「おや、すまないね~。皆はリビングで待ってるよ」

 

飛翔「分かりました」

 

そして飛翔と天衣は、皆がいるリビングに向かった。

 

大和「待ってたぞ飛翔」

 

翔一「もうすぐ始まるぞ!!」

 

皆既にTVの前に集まっていた。すると、揚羽が映り出した。

 

揚羽『フハハハハハ!!九鬼揚羽である!!さて、昼間に言った事だが、我は思った!世界には、まだ見ぬ強者がいると!そこでだ!我はここに、武の祭典、KOS2009を開催する!!』

 

『KOS2009!?』

 

飛翔「デカイ事考えるな」

 

揚羽『キングオブソルジャーズ・・・略してKOSはその名の通り、武の頂点を目指し戦いに明ける祭典だ。強いものが勝者、分かりやすいだろう?』

 

京「すごいね」

 

京の言葉に、全員が頷いていた。

 

揚羽『これは、九鬼がある企業を買収した祝いと、いい人材を発掘したいと思う利害の一致である!!それ故に、参加資格は誰にでもある!!ルールは簡単だ!!このKOSは、5人1組で参加する!!そして、ルールがないのがルールだ!!殺傷などは禁止だが、生きていれば問題ない』

 

大和「生きていればか・・・」

 

クリス「どういう事だ?」

 

クリスは、いまだにルールを理化できていない。

 

京「生きてれば、どんな事をしてもOKって事」

 

天衣「だな。腕や足を失っても、生きていれば問題ないということだ」

 

クリス「なっ!!」

 

京と天衣の説明を聞いて、ようやく事の重大さが分かったクリスである。

 

翔一「随分と大きく出たな」

 

揚羽『後、一般市民などを巻き込んだ場合は、その場で失格となる!!』

 

大和「一般市民の配慮も、しっかりしてる辺りが九鬼らしいな」

 

大和の言葉に、飛翔は頷く。

 

揚羽『そして、優勝者は1組だけだ!!その優勝金額は・・・500億円だ!!』

 

『ご、500億円!?』

 

とんでもない金額に、島津寮に叫び声が響き渡った。

 

揚羽『では、ここで放送を終了する。集まれ!全世界の強者達よ!!開催日は、8月1日だ!!それまで精進するがよい!!』

 

そして放送が終了した。それと同時に、飛翔は立ち上がり、島津寮を走って出ていった。

 

大和「飛翔!?」

 

翔一「どこ行ったんだ?」

 

天衣「・・・・・・」

 

そんな中、天衣だけは出ていった飛翔を見て黙っていた。

 

クッキー『あれ?橘はいかないの?』

 

天衣「ああ。それに、刀を持っている飛翔は強い」

 

天衣は、珍しく刀を持ってきていた飛翔の事を思いながら、飛翔が出ていった扉を見ていたのである。場所は変わり港町。揚羽はTV局を出てから、矢文が飛んできたのだ。内容は『お前の執事を返してほしければ、港町まで来い』との事だった。

 

あずみ「揚羽様」

 

揚羽「うむ。あやつらが指定した場所は、この辺りの筈だ」

 

指定場所にやって来た揚羽とあずみ。

 

揚羽「既に何処かで見ているのであろう!!姿を見せよ!!」

 

すると、何処からか声が聞こえてきた。

 

「この状況でその態度」

 

「さすがは九鬼揚羽と言ったところか?」

 

突然現れた5人の連中。

 

あずみ「一体何処から!?」

 

揚羽「そのスーツ。中東紛争で猛威を振るった光学迷彩か」

 

「その通りだ!さすがは九鬼揚羽だな!!」

 

揚羽の事をバカにしながら褒める。

 

揚羽「して、小十郎は無事なのか?」

 

自分の専属執事の心配をする揚羽。

 

「小十郎?あ~!あのバンダナ巻いた執事か」

 

「一応無事だ。ま、少しばかり煩いから黙らせたけどな」

 

すると、頭に拳銃を突き付けられた男が出てきた。

 

揚羽「小十郎!!」

 

小十郎「も、申し訳・・・ありません・・・揚羽・・・様」

 

揚羽「おのれ!!」

 

ボロボロになった小十郎を見て、怒りが沸き上がる。

 

「おっと動くなよ。動けば、コイツがどうなるか分かるよな?」

 

揚羽「クッ!!」

 

助けたいが、動けば小十郎に突き付けられてる拳銃で、撃たれないとは限らない。揚羽は男の言葉に従うしかなかった。

 

「それでいいんだ」

 

「さて、このスーツを作るのに資金がいるのだ。悪いが、我々の人質になってもらおう」

 

「無論、断ればどうなるか分かってるよな?」

 

カチャリと音を立てながら、小十郎に銃を押し当てる。

 

あずみ(あの馬鹿!なに主に迷惑かけてんだよ!!けど、アタイも流石に動けねぇ!どうすれば!!)

 

すると、小十郎が揚羽に向かって話す。

 

小十郎「あ・・・げは・・・様。この・・・小・・・十郎に・・・構わず、こ・・・攻撃を・・・して・・・」

 

「テメェは黙ってろ!!」

 

男は、銃の持ち手部分で小十郎の頭を殴った。

 

揚羽「小十郎!!」

 

「ったく、大人しく気絶してれば、痛い目に合わないのに。さて、おいお前ら!」

 

『おう!』

 

残り4人は、揚羽とあずみに近づいていく。すると、その場にいた全員が動けなくなった。

 

あずみ(こ、コイツは!?)

 

揚羽(物凄い殺気だ!!)

 

そう思ったのは揚羽達ではなく、5人の連中も同じことを思っていた。

 

「な、なんだ!?」

 

「か、体・・・!!」

 

「やれやれ・・・ようやく見つけたら、凄い場所に出くわしましたね」

 

そう言いながらやって来た人物に、揚羽とあずみは驚いていた。

 

あずみ「あ、貴方は!?」

 

揚羽「川盛飛翔!!」

 

そこにいたのは、川盛飛翔である。

 

揚羽「な、何故ここに!!」

 

飛翔「TVを見てて、賞金の額を聞いた時に嫌な予感がしまして。だから、急いでTV局に向かったら、揚羽さんが読んだであろう手紙が落ちてましたよ?」

 

そう言いながら、手紙を揚羽に見せる。

 

飛翔「こんな手紙、キチンと持ってるか破棄しないと」

 

手紙をしまうと、男達を見る飛翔。

 

「く、来るな!コイツがどうなってもいいのか!!」

 

飛翔「人質をとるとか・・・たちが悪いですね」

 

そう言いながら、飛翔はゆっくりと男に近付く。

 

「く、来るな!来るんじゃね~!!」

 

すると男は、飛翔に向かって発砲したのである。

 

揚羽「川盛!!」

 

当然揚羽は叫ぶ。しかし・・・

 

飛翔「でやああああああ!!!!」

 

刀を抜き、飛翔は飛んできた弾を斬ったのである。当然弾を斬られた男は、恐怖のあまり銃を落として座り込んでしまった。

 

「う、嘘だろ!!この距離で・・・弾を斬りやがった!!」

 

飛翔と男の距離は、およそ5メートル。その距離で飛翔は銃弾を斬ったのである。

 

飛翔「さて、その男を置いてとっとと消えてください。死にたくねぇならな・・・」

 

更に殺気を強める。すると、男達は全員気絶してしまった。

 

飛翔「おっと、やり過ぎましたか」

 

そう言いながら、刀を鞘にしまい殺気も消える。それと同時に、揚羽とあずみも動けるようになった。

 

揚羽「小十郎!!」

 

急いで小十郎に駆け寄る揚羽。

 

飛翔「大丈夫です。気絶してるだけですので、命に別状はありません」

 

揚羽「そうか・・・」

 

飛翔の言葉に、安心した揚羽である。

 

あずみ「とにかく助かったぜ」

 

飛翔「いえ。ですが、もう少し揚羽さんの警備をする人は、鍛えた方がいいですね」

 

あずみ「耳が痛いね~」

 

小十郎の教育係であるあずみは、手で顔を覆っていた。

 

飛翔「2人とも、怪我がなくてなによりです」

 

飛翔は、小雪にする癖で揚羽とあずみの頭を撫でていた。

 

あずみ「ちょっ!?なにすんだよ!!」

 

飛翔「すみません。ユキにする癖でつい」

 

慌てて手を離す。

 

「「あっ」」

 

何故か2人は、名残惜しそうな声を出すのであった。

 

飛翔「では、俺はこれで失礼します。KOSに誘われてるので」

 

揚羽「そうか・・・大会主催者としては、言ってはいけないと思うが、飛翔なら優勝するであろうな」

 

飛翔「贔屓しちゃ駄目ですよ揚羽さん。それでは」

 

そして飛翔は、家に帰るのであった。

 

揚羽「あずみよ」

 

あずみ「何でしょう揚羽様」

 

揚羽「・・・いや、何でもない。帰るぞ!!」

 

揚羽の様子が、少しおかしいと思ったあずみであった。

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