真剣で料理人をやりなさい!?   作:シャト6

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第33話

KOSが終わってから3日が過ぎた。

 

飛翔「いい天気だな~・・・暑いけど」

 

河川敷で寝転びながら、そんな事を言う飛翔。するとそこへ由紀江がやって来た。

 

由紀江「こんにちは飛翔先輩」

 

飛翔「こんにちはまゆっち」

 

松風『探したぜひ~坊』

 

飛翔は簡単に挨拶する。すると松風が飛翔を探していたと言う。

 

飛翔「俺を探してたって、何か用か?」

 

由紀江「はい。実は・・・その・・・」

 

手をモジモジさせながら、言いにくそうな仕草をする由紀江。

 

松風『ひ~坊をまゆっちの家に招待したいんだよ!』

 

由紀江の代わりに松風が代弁してくれる。そこは、頑張って自分の口で言おうね由紀江よ・・・

 

飛翔「俺を?」

 

由紀江「は、はい。実は父上が飛翔先輩を家に招待したいと手紙が来まして」

 

飛翔「まゆっちのお父さんが?」

 

飛翔は、何故そんな事を手紙で由紀江に伝えたのか理由を聞いた。すると、昔飛翔の父から預かり物をしているらしく、もし飛翔と会う機会があれば、渡してほしいと言付けされていたそうだ。ならば、ついでに家に招待しようと思ったらしい。

 

飛翔「そう言うことか」

 

由紀江「はい。それで、飛翔先輩のご予定をと思いまして。私も案内と一緒に帰省しますので」

 

由紀江も、元々帰省の予定は経てていた。その時に手紙が来たので、飛翔と一緒に行こうと考えていた。

 

飛翔「特に今すぐに予定は決まってないし、すぐに行けるぞ?」

 

由紀江「でしたら、明後日等はいかかでしょう?寮の皆さんも、明日から1週間はいませんし」

 

飛翔「皆予定があるのか?」

 

飛翔は、明日から島津寮に誰もいない事を疑問に思う。

 

由紀江「はい。クリスさんは既に帰省していますし、京さんは明日から、弓道部の合宿に行かれますし、モロさんは、東京でアニメの祭典?に行かれますし、ガクトさんは、バイトで遠出するそうです。大和さんは、ヤドカリを探しに北陸に行くそうです」

 

飛翔「ヤドカリって、北陸にいるのか?」

 

由紀江「さぁ?」

 

松風『信じればいるはずだ!!』

 

飛翔と由紀江は首を傾げてたが、松風だけはポジティブな発言をしていた。 その言葉に、2人は苦笑いを浮かべていた。そして、飛翔は由紀江の手安に乗り、明後日に由紀江の故郷である石川県加賀市にむかうのであった。そして、あっという間に出発当日・・・

 

飛翔「それじゃあ天衣さん、行ってきます」

 

天衣「楽しんでこい」

 

飛翔は家の事を天衣に任せて、由紀江が待つ川神市駅へと向かうのであった。

 

飛翔「おはようまゆっち」

 

由紀江「おはよう御座います」

 

松風『おっは~!』

 

駅で合流し、挨拶する。そして切符を買って石川県へと向かった。車中由紀江が作ったオニギリを食べながら、景色を眺めていたのである。

 

『次は~、石川~石川~』

 

由紀江「着いたようですね」

 

飛翔「なら降りるか」

 

荷物を持って電車を降りる。次はバスに乗り、由紀江の家の近くまで行く。そしてバスを降りる。

 

飛翔「随分と山奥なんだな」

 

由紀江「そうですね。ここから暫く歩きますけど、大丈夫ですか?」

 

飛翔「大丈夫だ」

 

由紀江「では行きましょうか」

 

そして飛翔達は、山奥を登っていく。バス停から15分程歩くと、大きな屋敷に到着した。

 

由紀江「お疲れ様です。ここが私の家で、黛道場がある場所です」

 

飛翔「広いな」

 

由紀江「川神院には負けますけど」

 

そんな話をしてると、由紀江にそっくりな女の子がやって来た。

 

「お姉ちゃん!?」

 

由紀江「ただいま」

 

「帰るなら言ってよ!」

 

由紀江「えっと・・・父上に伝えてるけど」

 

由紀江の言葉を聞いて、女の子はため息をついた。

 

「お父さん・・・忘れてたわね」

 

由紀江「機械が弱いですしね」

 

どうやら、由紀江の父大成は、物凄く機械に弱いようである。

 

飛翔「えっと・・・まゆっち、こちらは?」

 

飛翔は、由紀江が気軽に話してる女の子の事を聞く。

 

由紀江「すみません。私の妹で」

 

「黛沙也佳です。姉がいつもお世話になっています」

 

飛翔「これは御丁寧に。俺は川盛飛翔です」

 

お互い自己紹介をする。すると、後ろから男性がやって来た。

 

「戻ったか由紀江」

 

由紀江「はい!ただいま戻りました父上」

 

やって来たのは、由紀江の父親で黛流剣術の総代で、人間国宝である《黛大成》である。

 

大成「君が川盛飛翔君だね。君と会うのは初めてだけど、君の事はお父さんから聞いているよ」

 

飛翔「そうなんですか?」

 

大成「手紙で由紀江にも話したが、後で君に渡すものがあるもだが・・・」

 

そこで大成は言葉を止めた。その様子を由紀江と沙也佳は不思議に思う。

 

由紀江「父上?」

 

沙也佳「お父さん?」

 

大成「それを渡すにあたって、君のお父さんから伝言がある」

 

飛翔「父さんからですか!?」

 

大成の言葉に、飛翔は驚いていた。

 

大成「そうだ。『もし、俺の息子がここに訪ねたら、大成と戦って勝ったら例の物を渡してくれ』と」

 

飛翔「・・・父さんらしいですね」

 

大成「それで、どうするかね?」

 

大成は一応飛翔に勝負するかたずねる。しかし、既に飛翔の答えは決まっていた。

 

飛翔「俺の中で答えは決まっています。大成さん、俺と戦ってください」

 

その言葉に、沙也佳は驚いていた。由紀江は飛翔の気持ちは分かっていた。しかし、沙也佳だけは違っていた。

 

沙也佳「ちょっ、ちょっと待ってよ!川盛さんがお父さんと戦うの!?」

 

由紀江「沙也佳、大丈夫よ」

 

由紀江は沙也佳にそう言う。

 

沙也佳「何でお姉ちゃんはそんなに冷静なの!お父さんが強いのは知ってるでしょ!それに、川盛さんは一般人なんだよ!!」

 

飛翔「大丈夫だよ沙也佳ちゃん」

 

飛翔は沙也佳に、笑顔でそう答える。

 

沙也佳「えっ?」

 

飛翔「ま~見ててよ。大成さん、刀を貸していただけますか?」

 

大成「うむ。君は君のお父さんと一緒で、刀でないと本気になれないのだよね」

 

飛翔「お恥ずかしながら」

 

飛翔は申し訳なさそうに、大成に話すのである。

 

大成「なら、刀を2本持ってきてくれるかい?」

 

「はい!!」

 

近くにいた弟子に、そう言いつける。そして刀を受け取り、いよいよ大成との戦いが始まるのであった。

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