AtoZの所持者≪改≫   作:GENERAL

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いやもうほんとすいませんこれが最後の説明回なんです許してくださいなんでもしますから。


第11話 未だに終わらない説明

「おい神様!どういう事だコレは!説明!はよ!」

『わかったわーかった。少し落ち着いて』

 

 どうも茅野です。

 仮面ライダーになれると思って変身したら普通のISに乗ってました。

 わけがわからないよ。

 

 装甲の色は黒、所々紫で、ジョーカーのマークらしい意匠があちこちに施されていた。

 部隊に置いてあったものより全体的に細く、スラリとした外見だ。

 武装が特に見当たらないところを見ると、やはり仮面ライダージョーカーと同じ徒手空拳で戦うのだろうか?

 

『いいかい?この世界……というか元の世界でもそうだったけど、仮面ライダーはあくまで創作の世界の存在なんだ。それがいきなり……まぁこの世界にWは存在しないからいいとしても、見た目的に仮面ライダーだって分かるだろう?』

「それとこれと一体何の関係が…」

『そんな形のISが存在しない以上、君のコレはどこが造ったのか、みんな探し始める。んで、もし君がこのISを作ったなんて思われたら……』

「お、思われたら……?」

『まぁ捕まって拷問されて吐かされるだろうね。ISのコアを作れる人間は篠ノ之束しか居ないんだ。確か今は指名手配されてただろう?』

 

 要するに目立たない為だそうだ。

 現存するISに似た姿なら怪しまれない……いや怪しまれはするが、普通のISとかけ離れた姿よりはマシらしい。

 だが、

 

「じゃあ何?俺仮面ライダーにはなれず終い?」

『そこについては対策はしてあるよ。まず……』

 

 神様による説明を聞いている間も、刻々と時間は過ぎていく。

 織斑千冬に通信が入るまで、あと、5分。

 

 

 

 

            ◆    ◆    ◆

 

 

 

 

『……とまぁ、そういうわけだ。OK?』

「オーケィオーケィ。それ聞いて安心したわ」

 

 説明は意外と早く終わり、その内容に胸を撫で下ろした。

 

『あと話す事は……あぁそうだ。この世界の元々の主人公君について簡単に説明しておくよ』

「至れり尽くせりだな。原作知識は教えないんじゃなかったのか?」

『今は非常事態だからそうも言ってられないの。んで肝心の主人公君だけど織斑千冬の弟ね。現在誘拐されて監禁中。犯人は武器持ってるから殺されるのは時間の問題です』

 

 随分とヘヴィな状況じゃないですかやだー……

 それにしても弟……あぁ、そういえば聞いたことがある。

 確か名前は……一夏、だったか?

 姉と違って特に何かができるというわけではなく、世間から注目される事も全くない。

 顔はかなり良いためそこだけはどっかで取り上げられていたと思うが、まぁその程度だ。

 イケメンで世界最強の弟か……確かに主人公らしい。

 んでもって多分ISも使えるんだろ?何だよそのチート。

 あ、イケメンと弟成分抜いたら俺とあんまり変わらんかったわ。

 

『さて、もう時間がないから……ほい、画面のソレタッチしてー』

「おぉ……空中投影ディスプレイ……タッチっと、うわ、なんか変な感じ」

 

 腕部の装甲から一旦腕を抜き取り、画面をタッチする。

 抜き取った後も装甲はそこに留まったが、一体どういう原理なんだろうか。

 ちなみに人生初の空中投影ディスプレイだが、触った感じはないもののしっかり操作できた。

 不思議なものだ。

 

「んでこの画面ってなんぞ?」

『なんだと思う?これね、ミキプ……じゃない、織斑選手のISへの通信ボタン』

「ファッ!?」

『はいこれカンペ。うまいこと演技してよ?』

 

 どこから取り出したのか、ホワイトボードを掲げる神様。

 ……えぇい、なるようになれだ。

 

「あー……あー……マイク音量大丈夫……聞こえたら返事をお願いします」

 

 なんで最初っからネタぶっこんでいくんだよアホなの?

 艦隊の頭脳なの?

 いやどっちだよ。

 

「聞こえている……貴様、何者だ?」

「おっ、本当に通じた。あー……俺はまぁ……ドイツ軍所属の名もなきファンです。弟さんの捜索、協力させていただきたい」

 

 この部分は別に読まなくても素でいけた。

 さてここからだが……

 

「協力してくれるのか!?」

「うっ……こ、声が大きいです……」

「あ、あぁ……すまない……」

 

 まぁ肉親が攫われたんだから慌てもするだろうが、それにしても大きい声だった。

 少し耳が痛くなり、片手で抑える。

 

『はい、ここ操作しながら次のセリフねー』

「りょ、了解……」

 

 画面の操作をしながらカンペを見て話を続ける。

 なかなかに骨が折れる作業だがこれも主人公君を救うためだ。

 

「まぁ協力するって言ってももう場所は掴んでるんですわ。座標を送るんで来てください。もう終わってるかもしれないけど」

「分かった、すぐに向かう」

 

 即答ですかそうですか。

 通信終了の文字が表示され、緊張から解放されたことで力が抜けるが、ISが強制的に姿勢を保つ。

 

「場所は掴んでるって……弟は日本にいるんだろ?いくらISとはいえ今から行くのは無理があるんじゃ……」

『何の為にさっき頭を痛めてもらったと思っているんだい?空間転移するに決まってるじゃないか』

「俺の常識のHPがマッハで削られていくんですが」

 

 追跡をふっとばして撲滅から始めるとはこれいかに。

 ま、まぁ二次元だから空間転移ぐらいできる……のか?

 物理法則ってなんだっけ?

 

『君の頭にさっき浮かんだ廃工場、あそこに主人公君は捕らえられている。さぁねんじろ。ささやきとかいのりとかえいしょうとかいらんから』

「は、はい…」

 

 なんか口調変わってないか?この神。

 何となく怒っているような感じがする。

 

『本来はこんな事しちゃいけないし、したくないんだよ……後にも先にもこれが最後。さぁ目ぇ閉じてー』

 

 言われた通りに目を閉じると、若干の浮遊感を感じた。

 そのまま5秒ほど経っただろうか。

 

『はい着いた、帰りは自分でなんとかしてね。んじゃさいなら』

「ちょ、おい!……いくらなんでも怒りすぎだろ……」

 

 最初の方は我慢できていたようだが後半はだいぶキレていた。

 主人公が死にかけてるのは俺をねじ込んだからじゃなかったのか?

 自分でやった事の後処理もできんのかあの神は。

 

「まぁグダグダいってもしゃーない、な」

 

 目の前には廃工場。

 己の手には最強の兵器。

 ……覚悟はできている。

 

「まぁ絶対防御とやらもあるし死にはしないだろ。自力もだいぶついたし」

 

 覚悟はしたが、割と気楽な気持ちで工場へと乗り込んでいった。

 




次回、ようやく戦闘開始です。
……まぁ相手が普通の人間な時点でお察しですが。
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