【AC4】インフィニット・ストラトス 〜主を失った召使い〜 作:消毒済みの汚物
久々の更新ではございますが、はい。短いです。手抜き感ハンパないです。
疲れが取れない。だからよく寝る。月日はすぐに流れていく。
タバコ片手にベランダにて黄昏てる時間が増えてます。お迎えが近いのかな・・・
この世界に俺が現れて最初の頃は、アタマがその現実を理解しようとしなかった。
“死んだ後、その人間はどうなる?”誰しもが一度は考えたことのあることだ。天国?地獄?何もない“無”?人によって、それは様々だ。余程の宗教家じゃねぇ限り、それぞれの説は否定出来ねぇ。かく言う俺はどうでも良いとしか思わんが。
まぁ少なくとも、現世とは別世界の様なモンだろうとは思ってた。常識の殆どが通用しない、神だ悪魔だがその理を知る存在たるもの。
こんなこと、“死”を覚悟しなけりゃ脳に浮かびすりゃしねぇよな。
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現地時刻 16:29
旧エジプト・アラブ共和国
ピースシティ跡地
数十年前は市街地だったであろう土地だが、急激な砂漠化によってそれが嘘の様に感じられる。唯一その中に残った数棟の廃ビルがそれを裏付ける物となっている。
砂塵舞う夕日の中、その当時は存在しなかったものが、廃ビルの屋上にて警戒の目を光らせていた。鋼鉄の皮膚を持つ、今や戦場の王とも言える巨人達。
アーマードコア・ネクスト。致命的な環境汚染と引き換えにありとあらゆる兵器を圧倒する程の戦闘力を備えた、悪魔の産物。それが6機、いや、正確には4機だ。
その内の2機は、人間の関節に相当する箇所から絶えず火花を散らし、ボロボロに傷付いた身体と、争いに用いた種々の矛を身の回りに撒き散らしていた。
高貴さ漂う純白の機体は、背に生やす翼を無惨に捥がれて膝をつく。
可憐さの感じられる桜色の機体は、胴に無数の銃撃による弾痕を残し廃ビルにもたれ掛かる。
戦闘開始から11分、多種多様な兵器が織り成すパーティーは終わりを迎えた。それまでとは打って変わって、静寂に戦場は包まれる。
「ふむ、流石はNo,4と言ったところか。貴重な一桁台ということで匿われていたものだと思っていたが・・・」
純白の機体を見下すのは、それと対を成すかの如く黒い。他の何色にも染まらない、闇夜を具現化した様な機体。No,1、ベルリオーズである。
「“多対1”であるという状況で、一瞬たりとは言え注意を怠った。そう言う事だ」
その後方に立つ薄桃色の機体は、No,21、P・ダム。No,4、レオハルトは一瞬の油断により、彼女の機体の大口径コジマ砲にその翼を奪われた。
「それにしても妙だな。ネクスト4機を相手に、迎撃に出て来た戦力がこの程度とは・・・どう思う、ザンニ?」
「リンクスの質からして、一度に此方にぶつけるのではなく、数回に分けて攻撃を仕掛けてくるつもりだろう。徐々に此方を疲弊させると言う魂胆かもしれん」
「ふむ・・・だが、それにしては少ない。連中の保有しているリンクスの数は我が陣営を上回っているから、もう一機はいても良いはず・・・」
「返り討ちに遭うのをビビってんじゃねえの?数はあっても質は大したこたぁねぇ。ここぞってトコで一気に迎え撃つつもりさ」
飄々とした口調で話すアンシールを他所に、ベルリオーズは先の戦闘にて感じた妙な違和感を払拭出来ずにいた。もしアンシールの言う通りだとすると、現時点でGA側の最高戦力であるノブリス・オブリージュがこのタイミングで出て来るとは考えづらい。
(陽動?だとしたら何の?これ程開けた場所では待ち伏せなどはとても・・・)
「手こずりはしたが、被害は小さい。モタモタせずさっさと・・・んあ?敵?おい増援だぜ、ネクストだ!」
アンシールの注意喚起に、他の3人は戦闘形態を取る形で応じる。遠方よりOBで接近して来る機影が、距離が詰まる毎により鮮明になってくる。
迎撃すべく、アンシールの機体ーーレッドキャップがまず始めに火を噴く。スナイパーライフルとスナイパーキャノンの二条の火線。正確な初弾ではあったが、敵機は発射時の火光を見切って回避した。
機体のカメラが、敵機の全容を捉える。それは、複数の企業のパーツで構成された、“寄せ集め”と言う言葉がよく似合う機体だった。それを確認すると同時に、ベルリオーズが全機に通信を飛ばす。
「敵増援を確認。“アナトリアの傭兵”だ」
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(クソッ、クソッ、クソォォォォッッ‼︎)
スナイパーライフルの銃身を切り落とされ、スナイパーキャノンは弾が尽きた。その後、無謀にもレーザーブレードによる接近戦を挑んだのがミスだった。『やれる』と思い込んでいたが、それは間違いだった。
“アナトリアの傭兵”。国家解体戦争時は国家側に属して戦っていた元レイヴン。その後はアナトリアに拾われてリンクスになり、傭兵として戦場に舞い戻った。そこまでは知っていた。
当初の戦績からして、大したことはない粗製だと侮っていた。だが、リンクス戦争が開戦し、ネクスト同士の戦闘が本格化して来たあたりから、別物のように変わったんだ。
(・・・まぁ、過ぎちまったことはもうどうしようもねぇけどな)
問題は、『今』だ。
死んだと思ったら、なんかヘンな世界に飛ばされた。そんな感じだ。ついさっきまで廃墟しかねぇ砂漠のド真ん中でネクスト同士の戦いの真っ最中だったってのに、いつの間にかレトロな街中にいるんだものなぁ。
店の看板の文字を見た感じだと、GAEの管轄地域みたいだ。だが、企業の支配下に置かれている様な感じがしねぇ。雰囲気がモノ凄く軽やかだ。
(・・・チッ、何が何だか分からねぇ。聞いて回るしかねぇな)
「なぁオイ、そこのアンタ。ちっと聞いていいか?」
「ん?何よ?」
たまたま目に止まった女に声をかけた。感じ悪ィヤツだなコイツ。
「こっから一番近いBFF管轄の軍港はどこか知ってっか?」
「ハァ?何訳わかんないこと言ってんの?そんな無意味な質問で時間取らせないでくれない?」
何だコイツ?初対面のクセにスゲェ言い掛かりだな。
「ンな口の聞き方はねぇだろ。コッチはこの辺の土地勘ゼロの人間だぜ?」
「フン、田舎から遥々ご苦労様。生憎BFFなんてものは聞いたことがないわ。一体どこの辺境なのよソレ?」
マジでムカつくなコイツ。
「田舎田舎うっせんだよ!マトモな会話も出来ねぇのかオバサン⁉︎」
「お黙り‼︎」
バチンッ
(ッッ、初対面でビンタだとぉ⁉︎)
「・・・やりやがったなテメェ」
(ネクストがあったら挽肉にしてやったのによォ‼︎)
「男のくせに調子に乗るんじゃないわよ。それでも懲りないのなら警察呼ぶわ・・・え?」
途端に、高圧的な態度を取っていた女性の表情が変わる。顔は蒼白に、身体は微かに震え、腰を抜かしてその場に尻餅をつく。
女性が目にしたのは、ヒトの様な上半身と、4本の脚の下半身を持つ、異形のロボットだった。神話に出るケンタウロスとは似ても似つかない、無骨で、兵器らしく金属味を帯びた表面。一瞬ISかと思ったが、それとはデザインが全くもって違う。第一、男だからISを使うことは出来ない。
では、これは何だ?
「・・・ハッ、なんかよくわかんねぇが」
耳に入る、先程の男と同じ声。それは目の前の、ロボットの皮を被ったバケモノから発せられている様だった。
「死ね。クソアマ」
街中に、銃声が1発木霊した。
まとまった休みが欲しい。
気持ちよく寝れれば、そのままずっと起きなくていいや。